司書房作品懐古

景えんじ『エロ河童』

EroGappa.jpgご存じの方も多いと思いますが、今週・来週と新刊の発売ラッシュでしてエロ漫画好き&遅筆へたレビュアーとしては嬉し過ぎでもあり大変でもあります。
それもあって、司書房様ありがとう企画を年内終了させるためにも、今回のへたレビューを以てして当企画を閉めようと思います。楽しみにしてくれていた方がいたら御免なさい。

この企画をやるに当たって最後に紹介する作品は僕の大好きな1冊にしようと初めから決めていました。この作品を紹介するのがこの企画の半分くらいの目的と言っても過言ではないでしょう。
というわけで、司企画第16弾にして最終回は、景えんじ先生の『エロ河童』(司書房)のへたレビューです。何回か言及しているように、景えんじ先生は現在尾野けぬじというPNで活躍されています。最新刊のレビューもよろしければどうぞ。
巧みな筆致と澄み切ったリリシズムとによって人の性愛に宿るほの暗い情念を激しくも穏やかに描き切った傑作短編集です。上に超とド級が付くくらいお勧めな作品集ですよ。

EroGappa1.jpg収録作は、一族の血を守るため近親相姦を繰り返す離島の名家の美しい娘と成長したその娘の息子とを描く連作「閉塞」「面影」(←参照 前編「閉塞」より)、および短編8作。お互いに恒例となっている盟友・南里孝一郎先生(現・成島ゴドー先生)による応援イラストも収録されています。
司書房のドルフィンやアンソロ本の収録作の例に漏れず、1作当りのページ数は16Pと少なめ。しかしながら、個々の作品の味わい深さは実に極上であり、ページ数では推し量れない奥行きの広さが確固としてある作品ばかりです。読後の余韻も含めて胸に染み入るような作品と言えるでしょう。

【清冽さを兼ね備えるダーク&インモラル】
少年少女のラブコメディや等身大の恋愛劇を描いても実に上手い作家様であり、くのいち少女大暴れなコミカル短編「路地裏忍法合戦」や男の子の身勝手な行為を優しくも真摯に受け止めるバスケ少女の等身大な恋心が輝く短編「エガオにあいたい」など、素朴な明るさに満ちた作品も収録されています。
EroGappa2.jpgとは言え、この単行本の収録作は女性教師や姉、母親といった年上の女性と少年との交わりを描く作品が中心であり、冒頭のタイトル短編「エロ河童」における、林の中の淵で自慰に耽る女性教師が迷い込んできた男子生徒の心と体を淫らに絡め取る姿(←参照 短編「エロ河童」より)に代表されるように、各短編は美しくも妖しいエロティシズムに支配されています
その清涼感さえ漂うエロスを色濃く匂わせながら、セックスの快楽を艶やかに享受する女性を描きつつも、その作風は快楽至上主義になることはなく、禁忌の愛も含めた人間の性愛に宿る薄暗い側面・歪んだ情念を浮き彫りにします
恋のトキメキ感とコミカルさを併せ持ちながらも男子生徒への連続ビンタにすら興奮を覚える女性教師の妄執の愛情にゾクリとさせられる短編「彼女のシルシ」、何者かに覗かれながらの自慰に耽り美しくなっていく女性の禍々しい情念を鮮烈に描き出す短編「シセン・・・」、弟とのセックスに溺れる姉と何故か無感動にそれを受け入れる弟との不思議なセックスを描きながらラストにその不条理感の根源となった壮絶な虐待の事実を突き付けてくる短編「しあわせになれない」などの作品が持つ静謐な狂気性は実に見事で読み手を強く惹き付けます。

【全能たり得ぬ性と生】
決してダウナー系の作品群ではなく、景えんじ先生の真骨頂とも言うべき登場人物達の誠実な想いがしっかりと描かれるケースもあります。しかし、不死者の母親との禁忌の愛を描く短編「だけど、今だけは・・・」において、やはりその女性と母と子の肉体関係にあった主人公の父親の老いた後姿と「母さんを頼んだぞ」という主人公への台詞が暗示するように、作中においては性が、というよりそれを内包する生そのものが有限であり決して万能でないものとして描かれます
それ故に、作中で描かれるセックスは刹那的であることによる根深い哀しみと限りある生の中に一瞬眩い閃光を放つ崇高さとを共に持たされています。たった16Pで、生と性とが抱く無常と歓喜とを高い水準で融合させて描き切った手腕は特筆に値すると僕は思っています。

【縛鎖としての倒錯】
どれもこれも素晴らしい作品ですが、この単行本が誇る屈指の傑作は親子ニ代に渡る禁忌の近親相姦を描いた連作「閉塞」「面影」と考えています。
閉塞された社会環境の中、近親相姦を代々積み重ねる歪んだ血族を描くこの作品は、前編「閉塞」において少女が父親と交わり子を宿し、後編「面影」において成長したその息子と母親となった元・少女とがやはり禁忌を犯すというストーリー展開になっています。
EroGappa3.jpg自分の“祖父”が“父”であることを知った少年は“祖父”の墓の前で母親と交わり、その墓を汚すよう母に命じます(←参照 踏みにじられる墓前の花 「面影」より)。
この作品は、父親を弑して母親と交わるというオイディプスの役割を担わされた少年の成長の側面を描きつつ、結局禁忌の性愛の連鎖という呪いから逃れられなかった悲劇です。力強く生きる人間を決してその懐から逃がすことをしない性の暗闇の中、イオカステの役割を担わされた“母親”が口にする快楽に満ちた嬌声はその歓喜にも関わらず、いやその歓喜故に、逃れ得ぬ性愛の縛鎖への魂の慟哭を強く想起させます。
同じく母との関係を描く短編「だけど、今だけは・・・」では呼称を“母さん”から“弥生さん”に変更することで近親としての関係性からの脱却を示したのに対し、この連作では母子の関係性の禁忌を最後までピンと張り詰めていたのも興味深く映ります。
この連作も含め、妖しく人を誘う禁忌の性愛に囚われた登場人物達の悲しみと喜びとをじっくりと味わって頂きたい単行本です。

【澄んだ官能が魅力なエロシーン】
エロシーンの分量は多いとは言えないのですが、上述の様に作品を支配するエロスのクオリアは非常に魅力的であり、陰と陽とを併せ持つ官能的なセックスシーンは非常に質が高く感じます
少女にしろ成人女性にしろ、これといった強烈なセックスアピールのあるボディデザインでもなく、絵柄も割合にシンプルなタイプで派手さや濃さのあるタイプではありません。
EroGappa4.jpgにもかかわらず、描かれる艶やかな女性の痴態は非常に蠱惑的であり(←参照 短編「シセン・・・」より)、凡百な劇画系絵柄や萌え絵柄が束になっても敵わない瑞々しくも淫らな情感に溢れています
味付けとしてのシチュエーションはともかく、性行為の内容やコマ展開はかなりオーソドックスなタイプですが、平凡さを感じさせない力強さがしっかりとあります。
性の快楽に悶えダイナミックに跳ね動く女性の肢体に合わせて舞う艶やかな黒髪のエロスも個人的には超お気に入り。
エロ漫画においては特殊なことや過激なことをせずとも、圧倒的なエロの陶酔感を形成することが出来るのだということを如実に示すエロシーンであり個人的には存分に使えます。

僕はこの「エロ河童」という単行本のタイトルをかなり気に入っています。
なぜなら、静かに水を湛える淵に潜む妖怪が河童であるように、この作品は恐ろしく澄み切った情念の水を湛える淵が持つ、暗く淀んだ水底から現れる異形の、しかして人間の映し鏡でもある“性愛という名の化け物”をこそ描き出しているからです。
この素晴らしい作品を多くのエロ漫画好きおよび漫画好きの方に読んで頂きたいのですが、この傑作が最早中古でしか手に入らないという現状を僕は悲しく思います。
それでも、この素晴らしい単行本を世に出してくれたことを景えんじ先生と司書房様に深く深く感謝しつつ、司書房様ありがとう企画を終えさせて頂きます。

今は亡き司書房に心よりの愛と感謝を込めて、そして司書房から巣立った多くの作家様のこれからの活躍を祈って
一エロ漫画愛好家 へどばん拝

かるま龍狼『メイド・ウーマン』

MaidWoman01.jpgMaidWoman02.jpg石塚真一先生の『岳』8巻を読みました。いつも通りの一話完結の話ばかりだし、これといって意外性の強い作品もないのだけれども、沁みる作品だよなぁといつも思います。
最近登山をしていないけれども、また夏の日本アルプスに登りたいなぁ。まぁ、時間があればですけど(溜息。

さて、本日は司書房様ありがとう企画第15弾として、かるま龍狼先生の『メイド・ウーマン』1巻および2巻(共に司書房)のへたレビューです。かるま龍狼先生は12月にワニマガジン様から久し振りの成年マーク付き単行本が出るとのことですが、果たして12月中に出るのか心配です。
懐かしき少年向け漫画のテイストを色濃く持つ、お馬鹿ギャグ満載のエロ漫画が楽しめる作品集ですよ。

MaidWoman1.jpg『メイドウーマン』1巻の収録作は、普段はメイドながら悪事が起きると正義の味方に変身するメイドウーマンの奮闘を描く長編「メイドウーマン」第1話~5話(←参照 初期コスチューム 1巻に収録の「メイドウーマン」第5話より)、今では明るくギャグにしている部分が相当危ないネタになっている連作「ロリっ子・ロックンロール」全2話、および短編3作。
『メイドウーマン』2巻の収録作は、上記長編第6話~最終14話、および短編2作。1話・作当りのページ数は8~22Pでほとんど16P作品と、まぁ、司系らしい低ボリュームになっています。

長編「メイドウーマン」はヒロインのメイドウーマンおよび彼女が変身ヒロインになる原因となったマッドサイエンティストのチン博士とに、悪の道に堕ちたチン博士の息子・リー博士が率いる組織が復讐を企てるという少年漫画的に王道なストーリーを持つギャグエロ漫画です。
MaidWoman2.jpg例えば、いかにもギャグ系少年漫画の悪役っぽいリー博士や妖しい魅力を持つ美人助手、変なマスクを被った手下達(←参照 2巻に収録の「メイドウーマン」第6話より)といった人物造形は実に90年代の作品のらしさがあり、おそらく20代後半以上の方が今読むと何とも言えないノスタルジーに浸れること請け合いです。
ちょっとお間抜けなメイドウーマンや、技術力はともかく共にいい感じに駄目人間の博士親子、ショタ大好きな助手のお姉さんを筆頭にお馬鹿がそろった悪の組織の手下たち、そしてメイドウーマンのライバル・キラーウーマンなどのキャラクターが個々に活き活きしているのがこの長編の大きな魅力であり、彼らの個々のコミカルな奮闘が気持ちのいい笑いを誘発してくれます。
ただのチョイ役が実は後々になって重要な役割を担ったりと、シナリオラインをただ思い付きで転がしている様に見えて(実際そうなのかもしれませんが)、全体を俯瞰してみると意外に構成がしっかりしているように思わせてしまう勢いの良さと盛り上げ方の上手さがあります。
MaidWoman3.jpg大バカギャグで強く味付けされているとはいえ(←参照 一例(笑) 2巻に収録の「メイドウーマン」第9話より)、親を超えようとして悪事に走る息子や戦闘美少女としての立場と普通の女性としての立場で揺れ動く主人公の心理描写、主人公のパワーアップや強力なライバルの出現といったバトルものの少年漫画で必須と言って良い要素を嫌みなく絡めて来ているのが作品の旨味にしっかりとなっている印象があります。
やはりコメディ要素が介入するものの、親子の融和とヒロインの恋の成就、それを見守る登場人物達を微笑ましく描き出すハッピーエンドも非常に好印象です。

その他の作品群の関しても、連作「ロリっ子・ロックンロール」の様に、ギャグの楽しさが味わえる作品が多めですが、恋の熱量がしっかりと伝わってくる作品も存在し、上述の「メイドウーマン」同様、漫画としての構成力がやはりしっかりとあるのだなという印象があります。
MaidWoman4.jpg長身の女の子と背の低い男の子のカップルという管理人大好物な組み合わせの恋模様をコミカルに、されどエネルギッシュに描く短編「愛、それぞれ」(←参照 1巻に収録)や、彼女さんの想いが事故に遭った男性の命を現世に留める異色の無声劇「女神の下に・・・」などの味わいの良さは特筆すべきものがあります。ギャグ系の「ロリっ子・ロックンロール」においても、第2話で描かれたツンデレ系(そんな単語は当時なかったですが)幼馴染の温かい恋心の描写も◎。
勿論、全体的にシリアスとしての重さや痛みの成分は乏しく、非常に快活な印象があることが読みのリズムを気持ち良く整えています。

これまた20代後半以上の読者諸氏には思い当る節があるでしょうが、当時(90年代後半)は表紙絵と中身がかなり違うことがざらであり、単行本のシーリングが普及した時代でもあったので、表紙で良さそうだったのに帰って開いてみたらがっくりなんてことがよくありましたが、このシリーズはまだ差が少ない方です(笑。
一般向けの、特にジャ○プなどの少年向け漫画のスタイルに近いシンプルな描線を用いる絵柄であり、萌えとか艶とかとはあまり縁のないタイプではあります。とは言え、その絵柄だからこそ泥臭さを伴う独特の健康さに満ちたエロスが生み出されていることは間違いありません。変な例ですが、初期のドラゴ○ボールのブルマさんのエッチなシーンに煩悩直撃された思い出がある方にはこのエロスの良さが分かって頂けると思います。
現在の絵柄とは大分違いますが、実のところ、僕は現在の画風よりもこちらの方が好きなんですよ。

漫画作品としての面白みはありながらエロシーンの質(主に修正のキツサ)・量共に、現在の黄色い楕円マークなしのエロ漫画作品群に見劣りするレベルであるのは確かです。
やや説明過剰気味のエロ台詞の硬さや時々エロシーンにまで混入してくるギャグ要素などもエロの盛り上げ的に邪魔になっている感もあります。
MaidWoman5.jpgただ、健康的な絵柄・楽しいキャラ造形とエロスがよいギャップになっており、清涼感すらある色香(←参照 最愛キャラのキラーウーマン・ミクさん 2巻に収録の「メイドウーマン」第11話より)を漂わせながら派手に効果音を奏でて激走する抽挿シーンは今でもなかなか使えます
話数によってエロシーンの分量には幅がありますが、どの作品もエロのボリューム感があるとは言えず、抜き物件として探し求めるのは不可でしょう。
個人的には、挑発的な瞳とロケットおっぱいを備えるナイスバディのキラーウーマン・ミクさんと、ショタっ子を見れば(性的な意味で)虐めずにはいられない女性助手のエロシーンが凄くお気に入りです。

作品の内容は別として創作活動に不安定感がかなり強い作家様であり、今作をまとめるのにもかなり苦労されたようですが、僕は決して中途半端な長編だったとは思っていません。
あんまり懐古に浸るのもよくないのですが、司書房様ありがとう企画は管理人のエロ漫画への思い出を書き残す意味合いもあるのでご容赦を。
エロ漫画が今よりももっと豊かなジャンルでありながら、一般向けとは距離を取っていた時代に生まれた時代に生み出された気持ちの良い良作だったなぁとしみじみ思いながらどうにも拙いレビューの筆を置かせて頂きます。

司書房に心よりの愛と感謝を、そして何も助けることが出来なかった懺悔を込めて
へどばん拝

うめやしきみつよし『塩化Vinyl様式』

VinylChlorideStyle.jpg録画しておいた「かんなぎ」第八幕を観ました。2回観ました。ナギさま関係のサービスシーンが多くて鼻血が出そうです。
特に御御足でゲシゲシと大鉄君を踏むシーンがもう、何というか、ご褒美ですよご褒美。代われるもんなら是非代わりたいですよ。

さて、本日は司書房様ありがとう企画第14弾として、うめやしきみつよし先生の初単行本『塩化Vinyl様式』(司書房)のへたレビューです。うめやしきみつよし(梅屋敷三慶)先生は単行本『DOGMA666』以降佐原秀和というPNに改名され、現在は他の多くの司出身の作家様方と同じくメディアックス系で活躍されています。
耐えがたい孤独と妄執とが個々の人間が持つ世界を蝕んでいく様を痛々しく描くサイケデリックな作品集だと感じます。

VinylChlorideStyle1.jpg収録作は、蛇の姿をした男と不思議な美女に犯される悪夢を見続け判然としない痛みに悩む少女を描く「BRUTAL TRUTH」前後編(←参照 前編より)、および短編8作。
1作・話当りのページ数は全て16Pとボリュームは小さめ。少数の登場人物の精神世界に閉じた話が多いためシナリオの広がりや重厚感は皆無ですが、何とも言えなく寂しい余韻を長く長く残してくれる作品ですよ。

近未来(?)の日本を舞台とするSFファンタジー系の短編「南天獄」のみ多少アッパー系の作風ながら、その他の作品は殺人や自殺・自傷行為など“死”が作品に含まれたり、歪んだ家族関係が描かれたりと凄まじく暗い話ばかりです。
一般的な意味での“救済”が訪れない退廃的で寂寞たる世界の中、ゾッとするほど冷たく厭世的なモノローグをひたすら積み重ねていく手法は独特であり、一つ一つの言葉が読み手の心に違和感や不安定感を植え付けてきます。
管理人は初見時にあまりの痛々しさにのけぞった短編「HIGHLANDER」を筆頭に、出血を伴うような猟奇的なシーンも多いのですが、決してスプラッタそのものを魅せようというタイプではなく、そこに至る精神の異常性・不安定感をこそ描き出すタイプだと感じます。ただ、ファンタジーで希釈された殺傷行為ではないため、その乾いた描写には妙な生々しさがあります。
VinylChlorideStyle2.jpg頽廃と虚無が支配する空間の中で行われる性行為は狂気や憎悪、諦観を込められた負の方向性において快楽的なそれであり、拉致した少女を監禁し偶像を作り出す短編「BLAME/STIGMA」(←参照 聖痕を与えられて磔刑にされる少女)、自傷行為と痛みを伴う性交に依存する少女を描く短編「HIGHLANDER」、戸籍上死亡したことにされた令嬢が薬物中毒にされ親族たちに凌辱される短編「KYRIE」などを筆頭に、単にダーク&インモラル系と言う以上に歪んだ情念が絡み合う性行為が描かれています。
パラノイドな美意識や哲学が駆動するそれらの倒錯的な性行為はタナトスが色濃く香り立つ極上のエロスを持ちながら、登場人物の性的欲求さえ充足されることの少ないものであり、読み手の性的快楽への欲望をスムーズに満たしてくれるものではあまりありません。また、セックスのエロ漫画的全能性をばっさりそぎ落とした作風であり、彼ら彼女らの肉の交わりは、何も救い得ぬもの、未来と希望を欠いたもの、そして心が通じ合うことのないディスコミュニケーションとしてのものと表現されているのもエロ漫画的な読み方を突き放してくる感じはあります。
個人的な経験から言うと、ボンテージ姿の美人さんの表紙に惹かれて、彼女たちのちょっぴりアブノーマルな痴態を楽しみに単行本を開けたらドン引きというタイプの作品ですよ。勿論今では宝物の一つですが。

近作の絵柄とはベースを同じくしつつもより細くかつ鋭い描線を多用する、悪く言えば神経質な印象のある絵柄は非常に魅力的であり、かつ“異常な”ヒロイン達を描く上のかなりマッチしたタイプ。
VinylChlorideStyle3.jpg初単行本らしい、加工されていない故の原石としの輝きすら感じるアーティスティックな作画センスは素晴らしく、1Pをフルに使う1枚絵の魅力(←参照 このページは何時見ても溜息が出ます 短編「SOFT MACHINE」より)も強い上に、見開き2Pとしての作画の構成・コマ展開を高水準で仕上げる力量は稀有なものがあります。
時に口に嘲笑を浮かべ、時に怨嗟を瞳に込め、そして時に蠱惑的な微笑みを浮かべるハイティーンクラスのヒロイン達には独特の妖艶さがあります。時々魅せる年齢相応の可愛らしい表情に意外な華があるのも個人的には◎。
スレンダーな体幹に並乳~ギリギリ巨乳クラスのおっぱいが乗ったボディデザインですが、作風からしても(一般的な意味での)セックスアピールが強いタイプではありません。ごく個人的な印象を言えば、陰影の表現を多用することで彼女たちの肌の病的な白さと体の頼りなさが感じ取れて(あくまで感じるだけです)物凄くビザール的なエロティックさがあると思っています。

VinylChlorideStyle4.jpg印象的なシーン・画の多い本作ですが、その中でもかなり管理人の心に残ったのが「BRUTAL TRUTH」のラスト1Pです(←参照)。
幻痛に悩まされる少女が自分と援助交際した男性を殺害した時、謎の痛みが消え彼女は“世界の理”を理解します。彼女の新たな生の自覚を朝の眩しい陽光と重ねた画のモチーフの巧さも光ることに加え、おそらく新宿大ガード西の交差点でしょうが、人に溢れるはずの大都会にポツンと彼女一人が配置された構図に今単行本の軸になっている孤独の哀しさが濃縮されているように感じます。
この特殊な作品を考察する上で作品が描かれた1990年代後半の空気を考慮することはおそらく非常に重要です。90年代後半はバブル崩壊後の景気低迷、阪神・淡路大震災、オウム真理教によるテロリズム、神戸連続児童殺傷事件といった数々の衝撃的な事件が、森川嘉一郎氏などが指摘する70年代中ごろの“前衛の敗退・権威の失墜”以降、日本人の拠り所になっていた経済発展・安全神話・宗教権威という共同幻想をことごとく失墜させていった時代です。
神戸連続児童殺傷事件を報道する新聞をコラージュし、神に絶望した神父が“自分用の”偶像を創造する短編「BLAME/STIGMA」、資産家の父を喪い遺産を親族に奪われた少女が凌辱され続ける短編「KYRIE」、性感を享受すること以外に自身の存在価値が分からない実験動物のヒロインが主役の短編「SOFT MACHINE」など、いわば“大きな物語”との断絶の苦しみとその後の受難・意味ある生への渇望は世紀末を目前にして底知れぬ不安に包まれていた時代の空気を色濃く反映しているように感じます。
共同幻想から切り離され、断絶された作中の登場人物達が心中で肥大させた妄執は、殺人に世の理を見出してしまう「BRUTAL TRUTH」のヒロインのそれに代表される様に、禍々しくて理解しがたく映ります。とは言え、おそらく個々の登場人物達の難解な内面を解き明かすこと自体は重要ではなく、もはや分かり合えない人間が現実世界に溢れていることの絶望感およびその不可避性の哀しさこそがこの作品群の底を流れていると僕は考えます。
うめやしき先生は2003年に出版された『DOGMA666』の後書きで「趣味、好みが変わった」「作風が丸くなった」と書き、改名と共にこの尖りまくった作風と決別します。
時代も人も変化していくものなのでそのこと自体は全く気にしていませんが、さてはて2000年代後半になって90年代後半に描かれたこの作品群での断絶したパーソナリティの孤独と悲しみが果たして現在癒されたのかと自問するとちょっと寒々しいものを感じます。
現在のエロ漫画の傾向から言って、まぁ受けがあまりよろしくなさそうなタイプではありますが、90年代後半の負の遺産を何一つ解消できていない現在だからこそ、破滅的に“生の在り方”を模索するこのような作品が世に出るべきなのではと僕は思っています。

こういった怪作が時に出てくるのがエロ漫画の本当に面白い所なんですが、そういったものが極度のサブカル系に移譲してしまい、エロ漫画としてあまり出てこない現在はほんのちょっと寂しいなぁと僕は思うのです。
僕は言うまでもなく、“普通”の明るく楽しいポップなエロ漫画もゴリゴリの凌辱抜き物件も大好きなんですが、司書房様が亡くなったことが、エロ漫画の単調化という潮流の一つだとすると何ともやりきれないものです。

司書房に心よりの愛と感謝を、そして何も助けることが出来なかった懺悔を込めて
へどばん拝

あわじひめじ『倭姦』

YamatoSexuality.jpg管理人は火曜水曜と出張中でして、新刊レビューの方に手が回らないため恒例になっていると嬉しい司書房様ありがとう企画の記事を予約投稿しておきます。
帰ってきましたら新刊レビューに再び邁進しますので、旧作レビューに期待していない方もご勘弁下さいまうよう、お願い申し上げます。

さて本日は、司書房様ありがとう企画第13弾として、あわじひめじ先生の『倭姦』(司書房)のへたレビューです。所詮、未熟な単行本レビュアーに過ぎない僕はそれぞれの作品に対するレビューしか出来ないのですが、何冊も単行本を出している作家様の作品の一つを取り上げて、あたかもそれがその作家様の確立した個性であるかのように論じてしまうことは本当に申し訳ないと思っています。
あわじひめじ先生の最新刊のレビューはおかげ様で結構な御反響を頂戴しましたが、当該レビューにアリス缶詰師匠がコメントされているように、また多くのファンの方がご存じのように、あわじ先生=凄惨なロリ陵辱専門というわけではありません。
本レビューは、上記企画の一環であると同時に、もしかしたら発生しているかもしれないその誤解を解くための、僕なりのレビュアーとしての責任を果たすためのものでもあります。
今単行本は男と女の微笑ましいラブドラマと緊迫感のある時代劇アクションの両方が楽しめる素敵なエンターテイメント作品集です。

YamatoSexuality1.jpg収録作は、悪行を働く野武士を狩る女武者“夜叉蜂”の奮闘と(主にエロ的な意味での)受難を描く時代劇アクションな中編作「夜叉蜂」シリーズ全4話(←参照 野武士に捕まって~ シリーズ第1話「夜叉蜂」より)、および短編6作。
1話・作当りのページ数は8~20Pで大半の作品は16Pとあまりボリュームのある方ではありません。とは言え、殺伐とした血風録や素朴な恋愛劇をそれぞれ適切な雰囲気に仕上げており、小粒でもピリリと存在感を示す作品が多い印象です。

「夜叉蜂」シリーズと短編「後家さん九仁郎」、および鬼の男女や“くの一”な犬娘さんといった和風ファンタジーが絡む短編「ヌいた赤鬼」「ミミズ千匹 発情犬のまん」は過去の日本(平安~江戸時代)を舞台とする時代劇モノであり、残り短編3作は高校~大学生クラスの若い男女の等身大な恋愛を描く現代劇となっています。
また、女武者“夜叉蜂”が毎回のごとくピンチを迎えて、もしくは策略によって悪漢どもに陵辱される「夜叉蜂」シリーズを除いて、全ての短編は互いを思い合って体を重ねる純愛エッチが描かれています。あわじひめじ先生の魅力は陵辱系だけじゃないのです!
YamatoSexuality2.jpg凄腕のはずなのに毎回の如く敵に捕らえられて夜叉蜂さんが輪姦されるのは、まぁご愛嬌な「夜叉蜂」シリーズは、悪行を働く男どもを女武者が成敗する勧善懲悪な時代劇として魅力的に描けており、銭形平次なら投げ銭、水戸黄門なら印籠に当る含み針という“必殺技”(←参照 シリーズ第1話「夜叉蜂」より)を何時如何に繰り出すのかというのが一種作品の見せ場になっているのも如何にも時代劇らしい構成だと思います。
「夜叉蜂」シリーズに限らず時代劇系の作品では、綿摘女や“ところ天”、“金猫”といった時代劇系の官能小説で見るような当時の性的なスラングを台詞に混ぜているのも雰囲気作りに大きく貢献している印象があります。この丁寧な作りこみは、作品を創るに当たって膨大な設定を用意する現在の作劇の姿勢と共通するものを感じさせます。
なお、悪役をいかにも悪そうな人相で描くのはこの当時から一貫しており、その悪行ぶりを際立たせると共に、悪人が女武者さんにばっさり切り伏せられる殺陣の痛快さを増している感があります。

その他の恋愛ドラマ系は打って変わって派手さを排した作劇になっており、特に現代劇系の短編3作は何処にでもいそうな兄妹や男女がふとしたきっかけで優しく結ばれるラブコメ作品。
YamatoSexuality3.jpg時々可愛らしいデフォルメキャラを投入することなどもあって各作品の雰囲気は甘くてかつ温かく(←参照 短編「ミミズ千匹 発情犬のまん」より)、読んでるこっちが恥ずかしくなるようなラブラブハッピーエンドを迎えます。
人間の女とヤりたいという赤鬼の希望を叶えるために青鬼の娘さんが自己犠牲的な手助けをする、まんま「泣いた赤鬼」のパロディの「ヌいた赤鬼」は、自分に対して理不尽に振舞うのにそれでも赤鬼が大好きな青鬼娘の優しい心根と戻ってきた赤鬼に見せる悔しさと喜びの綯い交ぜになった涙の表情に胸キュン。ラストシーンも“末永くお幸せに”という祝福の言葉しか出てこない様な超ハッピーエンドです。
また、幼馴染の男の子にあひる口を散々からかわれてすっかりそれがコンプレックスになってしまった女の子を自分の恋心に素直になれた男の子が元カレへの嫉妬など超越して優しく救い出す短編「あひるのひな。」は設定を活かした実に心温まるラストのキスシーンにメロメロです。
さらに、上忍“犬”の犬耳娘さんと下忍の“猿”彦が登場する短編「ミミズ千匹 発情犬のまん」は一見喧嘩ばかりしている“犬猿の仲”という初期状態から始まって「もう、お“猿”さんなんだから(はあと」というお惚気で締める言葉遊びが秀逸。
勿論、ページ数が少ないこともあってご都合主義的恋愛感情の介在は認められますが、飾り気の無い“好き”の感情をストレートに伝え合う男女の姿はとっても素敵に映ります。

ヒロイン陣は一部年齢不祥な人外娘さんがいますが、概ねハイティーン~成人女性クラスでロリっ気はほとんどありません。ボディデザインも適度にふっくらしながらごく標準的な体型で、おっぱいも並乳メインと明瞭なセックスアピールを有するタイプではない印象です。
YamatoSexuality4.jpg短編「ゴミ箱恋愛協奏曲」のそばかす娘さん(←参照)や短編「あひるのひな。」のあひる口の女の子など、割合地味な属性を持たされた娘さん達は派手さこそ無いが素朴な味わいのあるラブ話のヒロインとしてむしろ好適であり、そんな彼女達がエロシーンにおいて魅せる意外に色っぽい表情への変化こそが正に恋とエッチの魔法であるように個人的には感じます。
元々個々の作品のページ数が多くないことに加え、陵辱系エッチなら戦闘シーンを含めた事件の顛末を、純愛エッチにおいてもそこへ至る恋心の発生・転機を描くシナリオ構築に十分な分量を割いている分、エロシーンの量は少なめです。
濡れた服の質感こそ良かったものの、何故かバイト先の制服を着たままラブラブエッチに臨むのが不可解な短編「ゴミ箱恋愛協奏曲」を除けば好き合う男女は生まれたままの姿で肌を重ねあい、男性がしとどに濡れた秘所を激しく突いて中出しフィニッシュで終えるエロシーンは質的にはほぼ文句なしの水準。ただ、注挿シーンが2~3Pくらいしかなかったりエロシーンを分割投入したりで、がっつり実用的読書を楽しみたい貴兄にはやや不向きな作品集であるのは確かでしょう。
なお、全ヒロインばっちり陰毛描写があり、乙女の場合は破瓜描写もあったりと割合リアルを持ち込んでくるのはご嗜好によっては評価が分かれるでしょう。

ハ○太郎っぽいハムスターが大暴れな短編「ちんぽこハメ太郎」を筆頭に危険な楽しいパロディ満載の『泡姫殿』(司書房)もお勧めですが、清涼感のあるシリアス成分と温かみのあるコメディ成分が無理なく融和しているラブコメ作品群の味わいはこちらの方が上かなぁと思ってこの単行本をレビューしました。
「夜叉蜂」シリーズは完全な一話完結型で、夜叉蜂さんが何故野武士を狩るようになったのかというキャラの背景まで踏み込んでくれなかったのが非常に残念だったのですが、いつかどこかでシリーズの続きを書いて欲しいものです(現状では難しいとは思いますが)。
取り合えず、あわじひめじ先生はアクションを描いても、ラブコメを描いても、大馬鹿ギャグを描いても、勿論激烈なロリ鬼畜を描いてもどれも面白いんだ!ということがちょっとでも伝われば一レビュアーとして真に幸せです。
あわじひめじ先生のコミックLOでのさらなる活躍をお祈りして下手糞なレビューを終わらせて頂きます。

司書房に心よりの愛と感謝を、そして何も助けることが出来なかった懺悔を込めて
へどばん拝

うさぎのたまご『ドピュッて』

Doppyu.jpg管理人は火曜水曜と出張中でして、新刊レビューの方に手が回らないため恒例になっていると嬉しい司書房様ありがとう企画の記事を予約投稿しておきます。
帰ってきましたら新刊レビューに再び邁進しますので、旧作レビューに期待していない方もご勘弁下さいまうよう、お願い申し上げます。

さて、本日は司書房様ありがとう企画第12弾として、うさぎのたまご先生の『ドピュッて』(司書房)のへたレビューです。うさぎのたまご先生はくどうひさし先生やけんたろう先生同様、亡き司書房からメディアックスへと移籍されましたがコミック激ヤバが文字通りの状態になっていて何ともはや・・・。
少女漫画絵柄の可愛らしい表情とだらしがない程にムチムチの女体のギャップ、作品の柔らかな雰囲気とかなりアブノーマルで攻撃的なエロが不思議な融合を果たしている作品集です。

収録作は全て短編で10作。1作当りのページ数は全て16Pと、良くも悪くも司書房系らしい少なめのページ数です。
こってりとした味付けが効いているエロシーンの魅力もさることながら、それらを優しく包む漫画としての面白みもしっかりとあるため、読書感は非常に心地よいです。

収録作の半数は若い男女のちょっぴり(かなり?)破天荒なラブ&エッチな現代劇、残り半分は死神娘とか美少女ロボットとか獣娘さんが登場するファンタジー系エロ漫画となっています。
Doppyu1.jpg威勢の良いアクションシーンが魅力の短編「死神FUCK」(←参照 死神さんカッコイイなぁ)では一応凌辱成分が含まれますが、この短編の後半部も含めほとんどの作品は恋心とストレートな性欲が支配するタイプで雰囲気自体は穏やかです。
とは言え、男女が素敵に相手を想い合うロマンチックな恋愛ドラマが展開されるわけではなく、短編「ダイエットへの道」や「王子とメイド」といった作品で顕著なように傍若無人な男の子が女の子を振り回しサディスティックな責めを行う過激で無茶苦茶なラブコメがメイン
露出&調教大好きな変態女学生さんが電車内で年下の男の子を騙くらかして(性的な意味で)食べちゃう冒頭作「電車のお姉さん」や、実はドSな女王様であるママンが義理の息子をやはり騙して不倫Hな短編「ちょこっと浮気」のように女性側が男性側を言いくるめるケースもあり、男女の互いへの思いやりを重視する貴兄は回避推奨
ただし、平和な空気を維持しつつアブノーマル系のエロへと導入する手法としては適切であり、ヒロインor男の子がいい感じに騙されて拘束や羞恥系の変態チックエロに転げていく様はなかなか楽しい印象があります。
この作風を代表する短編「王子とメイド」でも、我儘放題の男の子が意地悪されまくりのメイド悪魔っ娘へぶっきらぼうな告白をしたりと、何だかんだでラブい要素を混ぜてくるのが読後感を良くしています

しかしながら、純粋に恋のトキメキ空間を魅力的に仕上げている作品もあり、幼馴染の女の子のちょっぴり我儘な感情・恋心がむしろ素直に感じられるのが好印象な短編「おさななじみ」の嬉し恥ずかしちょっぴり痛しな初エッチは大変微笑ましくて○。
Doppyu2.jpgまた、迷子の飼いウサギちゃんを野良の黒猫ちゃんに「守ってあげるよ」と言い含められてエッチなことをたくさんされちゃう短編「迷子のウサギ」は、終盤手前まで騙し役に過ぎなかった黒猫娘が危険を顧みずウサギちゃんを約束通り助けてあげたラスト(←参照 子供に石を投げられても微笑む黒猫さん)が最高にキュートでクールでハートウォームで管理人はメロメロです。この単行本が宝物な理由な一つです。
花が咲き蝶が飛ぶ公園の草むらでのレズシーンに少女漫画チックな雰囲気の良さがあるのも高評価の要因の一つ。また、時々人間形態から離れて猫と兎としての姿での描写もあるのが面白いです。

絵柄的には今単行本から導入されたデジタル作画とアナログ作画が混在していることに加え、少女漫画チック色の濃いアナログ作画にも画風のバラつきがあって絵柄の安定感はあまりありません
最近は大分スッキリしてきた感がありますが、特にアナログ作画で顕著な味のある描線の荒さやトーンを多用することで独特の重さや華やかさを演出する技法がうさぎのたまご先生の大きな持ち味の一つ。
Doppyu3.jpgデジタル導入で、女体の脂肪の肉感的な柔らかさと骨格の硬さが同居する独特のボディデザインの魅力(←参照 短編「おさななじみ」より)がさらに魅力を増した感があります。決してむっちり系と言うわけではないものの、握った手が沈み込んでいきそうな乳房や太ももの実に柔らかそうな演出はエロ的に実に美味しそうです。
短編「王子とメイド」のメイド悪魔っ娘さんの柔らかおっぱいに衣装がくい込んで変形してる様子とか個人的には大好物です。

Doppyu4.jpg上述の通りに、恋心と無茶な欲求がカオティックに混じり合う不可思議空間では拘束エッチ(←参照 短編「ボクの彼女」より)や魔法で体を透明化しての羞恥系露出プレイ、謎の生物による触手姦などなどアブノーマル系エッチがメイン
小~中コマ主体の割合ごっちゃりしたページ構成に加え、しぶきを上げる各種液汁やフォント小さめながら数は多めの擬音、各種トーンワークを散りばめる手法が視覚的な華やかさや猥雑感を作り出している印象があります。
ヒロイン自ら広げてくれるトロトロアツアツなおみゃんこにチ○コを挿入すれば、男女ともに読み手の嗜虐欲を盛り上げる台詞を叫ぶつつ、ガツガツと快楽を貪るような激しいピストン運動を展開します。
なお、器具等を絡めての2本差し発生率も高く、ブツを引き抜く際に媚肉がめくれちゃうだらしのないアナルの表現などは絵柄に似合わぬアブノーマル感をさらに強めていて個人的には面白いと思います。
また、やや質感に物足りなさのある液汁描写ですが、3割程度外出しフィニッシュを絡めたり短編「迷子のウサギ」のようにそもそもフィニッシュ≠射精シーンでないのもバラエティがあっていいなと個人的には思っています。
導入部を含めたシナリオにある程度分量を割いているためエロシーンの分量はそれ程多くないのですが、ハードコア系エロ漫画としての質は高く実用的読書のお供として十分活躍してくれます。

個人的なお気に入りは、上述の素敵な短編「迷子のウサギ」と死神さんがエロカッコイイ短編「死神FUCK」。よく考えると、どっちも気風の良いショートヘア姉御キャラさんが大好きです。
何時になったらコミックドルフィン末期に掲載された諸作品群が収録された単行本がメディアックス様から出版されるのかと楽しみ半分心配半分な現在ですが、このいい感じに脳味噌蕩ける破天荒ラブコメでこれからも楽しませて頂きたい作家様です。

司書房に心よりの愛と感謝を、そして何も助けることが出来なかった懺悔を込めて
へどばん拝
記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

月別アーカイブ
  • ライブドアブログ