エロ漫画

flanvia『性のマモノ』

InfiniteLibido TVアニメ版『シャドーハウス』第1話「シャドーと生き人形」を観ました。他に類を見ない設定で、それだけでも感心したのですが、自分を“生き人形”と認識しているエミリコのあり方からすると、自己認識としての“人”とは何かというテーマ性に通じるのかなぁと感じます。感情は確かにあるけど、表情がない、それでも感情は伝わるという構図も面白いなと思いますね。

 さて本日は、flanvia先生の初単行本『性のマモノ』(ワニマガジン社)の遅延へたレビューです。帯に書かれている、“ちょっぴり人外娘”アクメ連発全8編!!、声に出して読みたい売り文句ですな。
それはともかく、お馬鹿でドスケベでキュートな人外ヒロイン達とのにぎやかなコメディ&無様アクメ連発のハードコアエロが楽しめる作品集となっています。

InfiniteLibido1 収録作は、某甲子園っぽい球場に住み着く酔いどれ&童貞好きの謎存在“魔物”さんは1回性的絶頂する度に味方したチームに得点が入る試合展開を引き起こす能力を有しており、彼女に気に入られたワニゼロ工業の選手は彼女とのセックスに奮闘することになるのだが…な連作正続編「夏のマモノ」「春のマモノ」(←参照 やっぱり甲子園には魔物が棲んでいるんだな~ 連作正編「夏のマモノ」より)、亡くなった祖父の代わりに小さな稲荷神社の掃除をすることになった主人公は、そこでオナニー大好き弱小稲荷神と出会い、なんのかんのでセックスバトルをすることに!?な短編「おいなりさん」+描き下ろし後日談(4P)、および読み切り形式の短編4作。
描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は20~32P(平均24P強)と中の上クラスのボリュームで推移。ストーリー性こそ強くないもののハイテンションに駆け抜けていく読書感の魅力があり、十分量でアタックの強い濡れ場にも強い満腹感があります。

【漫画チックの楽しい設定の勢いで突き進むコメディ】
 作劇の方向性としてはギャグエロ寄りのエロコメ・ラブコメ系統であって、漫画チックに楽しいファンタジー要素が絡むのが特色。
 チームの勝利のため、球場に巣食う魔物さんをイカせまくるべく奮闘することになったり(連作)、見栄っ張りなドスケベ処女の稲荷神さんとセックスバトルになったり(短編「おいなりさん」)、お月見文化を盛り上げようとする月兎さんの謎理屈によって激しいお尻打ち付け音を奏でることになったり(短編「おつきみ」)、部屋に住み着くオナニー大好き幽霊(処女)さんを成仏させるべく激しいプレイを敢行したりと(短編「自縛霊」)、お馴染みなネタからユニークなものまで、コメディとしての楽しさ・いい意味での馬鹿馬鹿しさのある展開が揃っています。
InfiniteLibido2愛用のオナホが実は魔女の呪いで姿を変えられ異世界から飛ばされてきたお姫様であったという衝撃の事実が明らかになる短編「オナホのおひめさま」を例外としつつ、ヒロイン側がセックスに対してかなり積極的であることが多く(←参照 主人公のち○こに高まる期待 短編「おつきみ」より)、彼女たちの性欲や性的好奇心が引き起こす騒動に巻き込まれる形でのドタバタ模様が描かれているといえます。
 人外ヒロインを中心としたファンタジー要素は、これら楽しい設定やエロへのイージーな誘導を可能にするためのものであって、それほど深い掘り下げがあるわけではありませんが、それぞれの設定を話やエロの展開にどう活用するかという点では個々に工夫が感じられるのが個人的に高く評価したいポイント。
ほんのりダークな印象のオチもあれば、しょーもない(褒めてます)オチになることもありますし、ほのぼのハッピーエンドになることもありますが、基本的には明るく軽快な読み口を最後まで維持しています。一方で、短編「おいなりさん」の描き下ろし後日談は、作品の設定をしっかりと踏まえた上での、切なくも優しいラストを用意していて、今単行本においては異色ではありつつ、作者の多才さを感じさせています。

【多彩な設定&柔らか巨乳ボディの人外ヒロインズ】
 球場の魔物、PCの付喪神、お稲荷様、幽霊(地縛霊)、異世界のお姫様(オナホ)、月兎とファンタジーヒロインが勢揃いであり、大半は人間でないためかなり長命だったりしますが、見た目としてはハイティーン~20歳前後程度の美少女系といった印象。
 前述した通りに、ドスケベなヒロインが多いのですが、ビールが大好きな魔物さん、見栄っ張りなお稲荷様、クールな様でポンコツなパソコン付喪神など、人間臭さのある人外ヒロインというキャラクター造詣がコメディとしての楽しさに寄与しているとも感じます。
 なお、衣装やケモ耳などで、それぞれの設定らしさを感じさせるキャラデザインに仕上げていますが、外見や体型などはほぼ人間のそれと同様であって、人外ヒロインとしての人と異なる体という造形を指向していません。
ちなみに、計6名のヒロイン中3名のヒロインが三白眼の持ち主であり、好きな人(管理人含む)にはうれしいポイント。
InfiniteLibido3 ボディデザインとしては、健康的な肉付きの肢体にむにゅんと柔らかな質感の巨乳&桃尻を組み合わせたタイプで固定されており、エロシーンでは液汁描写の添加によってシズル感を増し、スベスベとヌルヌルのコンビネーションによる煽情性を打ち出しています(←参照 濡れおっぱいの柔らかな変形 短編「つくもがみ」より)。
 初単行本ということもあって、特に描線の濃淡のまとめ方には時期による変化を感じますが、絵としての華やかさと漫画チックな親しみやすさのある絵柄で、十分な作画密度を維持する方向性自体は一貫しており、表紙絵との差異を感じることはほとんどありません。

【攻撃的で程好くお下品さもある演出を高密に重ねる痴態描写】
 性欲任せかつ軽快なテンポでエロシーンへと突入していくため、ページ数の多い作品では多少小刻みに複数のシチュエーションを投入することもありますが、総じて抜きツールとしてのボリューム感は強い構築となっています。
 エロ展開としては、序盤~中盤にかけてヒロインが積極性を示す前戯パートを形成し、中盤以降は性欲にスイッチが入ったり、騒動への怒りの感情を覚えたりな男性側が主導権を握ってち○こパワーで圧倒するという、いわゆる“分からせ”的な様相を呈する抽挿パートを軸とするパターンがメイン。
 ドスケベ魔物さんがち○この臭いと味を堪能するねっとりフェラ、幽霊さんが三角巾(天冠)を使ってのローション手コキ、PC付喪神によるリモート会議中の机下パイズリ、お姫様をオナホ扱い的イラマチオ等々、サービスプレイを投入する前戯パートは射精シーンを完備していますし、先走りが顔に塗り付けられたり、ちん毛が顔面に付着したりと淫猥さを感じさせる描写を付随させているのが特色。
InfiniteLibido4 また、激しい水音や打突音を奏でながらのピストン運動では、ぐちゃぐちゃに乱れた表情や濁音メインで言葉にならない喘ぎ声など、ヒロイン側が完全に快楽に圧倒されている痴態描写に仕上げており、ある種無様で下品さのある方向性でありつつ、ヒロイン達のお馬鹿&キュートな印象も同時に維持していて、両者の不思議な融合が魅力(←参照 アクメでぐちゃぐちゃな無様キュート 短編「おいなりさん」より)。
加えて、力強さのある男根描写が印象的であり、これが秘所をずぼずぼと出入りする結合部見せつけ構図や断面図の多用、柔らかボディをがっちりホールドしての腰の叩き付けといった要素もマッシブな印象を強めるものとなっています。
 これらのハードコアな演出を、抽挿パートにおいて次第に高めていき、勢いが頂点に達したところで、上述の演出全部盛り的な中出しフィニッシュを大ゴマ~1Pフルで叩き込む仕様となっており、動きや演出が重なり合ってパワフルさを盛り上げていく流れの良さも抜きツールとしての魅力と言えるでしょう。

 お馬鹿テイストで楽しく読めるシナリオワーク、ドスケベでわがままだが憎めないヒロイン達、パワフルなセックス描写と個々の魅力がしっかり噛み合った作品が揃っており、今後が非常に楽しみな作家さんと感じました。
個人的には、描き下ろし後日談の魅力も含めてポンコツ助平お稲荷さんが大好きなため、短編「おいなりさん」が一等お気に入りでございます。お勧め!

柚十扇『どげぱこ』

DogezaForSex TVアニメ『SSSS.DYNAZENON』第1話「怪獣使いって、なに?」を観ました。ガウマ、登場時の印象や風貌から危険な人物かと思いましたが、素直な好漢で、どことなく忠犬的な可愛さがありましたね。特に強い関係性があるわけではなかった4人で登場するという設定は面白いですし、変形合体のシーンは、これぞ!という描写で大変熱かったです。あと、ちせちゃんがカワイイですね~。

 さて本日は、柚十扇先生の初単行本『どげぱこ』(ジーウォーク)のへたレビューです。帯の“乳カマー(ニューカマー)降臨”という文言には笑わせて頂きました。
たっぷりサイズの柔らか巨乳をお持ちな美少女ヒロインとのエロコメディ&パワフルHが楽しめる作品集となっています。

DogezaForSex1 収録作は、過剰な性欲を持て余す主人公・下土は土下座でエッチを懇願するという方法で次々と同じ学校の女の子達とのセックスを成功させていくことになるタイトル中編「ドゲパコ!」全5話(←参照 彼女の言う通りなのだが、この後…? 中編第2話「日焼けギャルと体育館裏えっち」より)+描き下ろしのフルカラースピンオフ掌編(4P)、および独立した短編3作。
 描き下ろしのおまけスピンオフを除き、1話・作当りのページ数は22~28P(平均24P)と中の上クラスのボリュームで推移。基本的に軽めの読み口にまとめた作劇であり、分かり易くエロメインの構築で安定していると感じます。

【強引さもありつつ平和な読書感にまとめるエロコメ系】
 レ○プ被害に遭った女性が犯人捜しを探偵に依頼し、彼女と容疑の掛かった二人の男性の前で探偵は真相を明らかにしようとするのだが…という導入から意外な決着へとつながるミステリー風味の短編「おもいあい」を例外としつつ、その他の作品は概ね軽い調子で、エロ的幸福感をお届けなラブコメ・エロコメ系で統一。
 中編作では、土下座でセックスを懇願するという、男性側が下手に出ることで逆に強引に迫るという構図になっており、なんのかんので受け入れられたり、状況を利用したり、相手の弱味を握って嵩にかかったりと、事態がイージーに好転していくことで各ヒロインとセックスできてしまうという展開と言えます。
主人公は単にセックスしたいという一念で、悪辣さをあまり感じさせないものの、相手の善意や弱味を利用したり、生意気な後輩ちゃんへの分からせHという凌辱寄りのシチュがあったりしますし、個々のヒロインとの恋愛関係は構築されないことには留意が必要ですが、基本的に男女双方が性的に大満足し、関係性の持続を望んでいるというまとめ方で、多少強引でもポジティブ&マイルドな読後感にしています。
DogezaForSex2 アシスタントに来たギャル系美人さんが大好きなエロ漫画家さんのためにエロ漫画資料(お察しください)製作に実地で尽力な短編「ギャルアシ❤Coming」(←参照 先生のちんこにも興味津々なのだ! 同短編より)、不運続きの男性が厄除けが有名な神社で美少女巫女さんにエッチな厄除けサービスをして貰う短編「凶運 pick up」などは、より分かり易い棚ボタ展開のラブコメ・エロコメ系と言えます。
 上述した短編「おもいあい」はエロ漫画的になかなか珍しい展開ではあるのですが、ミステリー・推理モノとしての詰め方を期待するのは避けるべきというか、それらのジャンルとしては禁じ手に近い真相となっていますが、こちらも凌辱寄りのエロシチュでありつつ、最終的にはヒロインの思惑通りにハッピーエンドという軌道修正でまとめられています。

【もっちり弾力な巨乳の存在感が強い女体デザイン】

 中編作は5名の全ヒロインが女子校生さん、短編群では「凶運 pick up」の巫女さんが女子校生級であって、残り2作では20歳前後と思しきギャルさんと20代半ばの会社員さんが登場。
 穏やかで優しい性格のメガネ美少女、強気でツンツンしているが中身は純情な黒ギャルさん、厳格な性格ながら実はむっつりスケベのオナニー好きな風紀委員長、ちょっぴりSっ気のある先輩ガール、元気で生意気でマッドサイエンティストな後輩キャラと、中編作ではキャッチー&ポピュラーな属性を盛り込んだ多彩なヒロインを毎回投入しています。
短編群についても、お淑やかな印象のある美人会社員さんに明るくエッチなギャル系漫画アシスタントさん、清楚な見た目ながらエッチに積極的な巫女さん(でも処女)と、キャラメイクのキャッチーさは共通しており、基本的にセックスに対して積極的なヒロインを用意しています。
DogezaForSex3 清楚系から派手系まで、キャラデザインを様々に描き分けていますし、身長の高低などにバリエーションもありつつ、マッスたっぷりの巨乳が強い存在感を有した女体であることは共通しており(←参照 風紀委員長のたっぷり巨乳が! 中編第3話「真面目!?風紀委員と呼び出しえっち」より)、バスト程は視覚的に強調されないものの、ヒップや太股にも十分な肉感を持たせています。
程好く大き目の乳輪&乳首で淫猥さを打ち出しつつ、過剰でない分、美巨乳としてのまとまりのよいおっぱい描写は帯の訴求文通りに魅力であって、エロシーン全体を通しておっぱい描写が重視されているのもポイント。
 初単行本ながら絵柄の安定感は十分に強く、表紙絵とも完全互換。絵としての濃淡などに若干の変動はあるものの、修飾性の高さ故の華やかさと漫画チックな親しみ易さが無理なく共存するタイプで訴求層は広いと言えるでしょう。

【アタックの強い演出を高密に織り込むことでのハードコア感】
 上述した様に、明確にエロメインの作品構築であり、サクサクとエロシーンに突入することもあっていずれのエピソードも抜きツールとしての満腹感は十分です。
 中編作においては、土下座でお願いした結果、合意の上でセックスとなることもあれば、前述した様にヒロインを強引に犯す展開であったり、逆に先輩美少女に主導権を握られたりな展開も存在。短編群でも棚ボタ的なウハウハHにすることもあれば、明確に凌辱色のあるエロシチュもあって、話としては最終的には平和にまとめますし、ヒロインの性的快楽の充足を軸とした描写にしつつ、エロシチュの雰囲気には作品によって幅があると言えるでしょう。
 十分な尺を用意した前戯パートでは、弾力豊かな胸を揉んだり吸ったり(授乳手コキもあるよ!)、はたまたパイズリをしたりされたりとおっぱい描写をたっぷりと用意すると共に、フェラご奉仕や大人玩具での性感帯愛撫、手コキされながらの手マンなどのプレイも投入しており、射精シーンであったりヒロインの潮吹きアクメであったりと抜き所も用意。
この時点ですっかり蕩け始めたヒロインは、自ら挿入を誘導したり、言葉ばかりの抵抗になったりで、すっかり汁だくの秘所に挿入しての抽挿パートへと移行してがっつり中出しフィニッシュへと力走しており、特にこの後半においてヒロイン側の強い陶酔感・充足感を基調としていると言えるでしょう。
DogezaForSex4 顔を真っ赤にして、瞳を潤ませ、舌を突き出したりもする濃厚な蕩けフェイス、清楚フェイスから時に漏れ出る言葉にならない獣めいた喘ぎ声や呂律の回らない台詞(←参照 中編第5話「お騒がせ後輩と理科室えっち」より)、瞳や吹き出しを彩るハートマークの乱舞、悶絶しながらの仰け反りポージングに、子宮口をマッシブに圧迫する断面図等々、演出面ではアタックの強さと密度の高さを前面に押し出しています。
 コマ割りが多少窮屈・雑然と感じられることが初期作にはあるものの、ピストンしながらの乳首弄りでの手数の打ち出しや、前述した断面図などのカットインなど、近作ではインパクトと情報量を両立させた画面構成にシフトしてきたと感じます。

 エロシチュ・エロ演出の面で一定の攻撃性の高さを発揮しつつ、話としてはエロコメ・ラブコメにまとめることで暗い雰囲気を取り除いたスタイルと言えるでしょう。初単行本ながら、時にキャラデザ面の多彩さやおっぱいの迫力ある描写は明確に強みと感じます。
個人的には、振り回してくる系な後輩ちゃんの巨乳ボディを分からせファックな中編5話に愚息が大変お世話になりました。

大波耀子『女王様に恋してる』

FallingLoveToMyQueen 里見U先生の『八雲さんは餌づけがしたい。』最終第11巻(スクウェア・エニックス)を読みました。“餌づけ”という単語が用いられていましたが、自分の手料理を糧としてその相手が立派に成長し、それを一番近い存在として見届けるという本作の構図、未亡人であり愛する旦那さんとの子が無かったヒロインにとって、叶えられなかった母性を叶えるための物語であったのかなと最終的に感じた次第です。

 さて本日は、大波耀子先生の『女王様に恋してる』(ゲネシス)の遅延へたレビューです。先生の前単行本『おねえさまの愛と我儘と欲情と』(海王社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
美しい女王様に身も心も支配されるラブ&エロ模様をそれぞれのカップルの形で描く作品集となっています。

FallingLoveToMyQueen1 収録作は、副業としてSMバーで女王様をしている国枝(源氏名:陽南)はある日正業の上司である課長がそのSMバーに得意先と一緒にやってきて、しかも課長は陽南に一目惚れしてしまうのだが…な中編「女王様と呼ばれたい」前中後編(←参照 昼とは真逆な二人の関係は…? 同中編作前編より)、そのSMバーの店主である美熟女・宙琉様と彼女のプレイを覗き見してしまったニート君の不思議な縁を描く中編「覗かないで Newbie」前中後編、および短編4作。
なお、全ての作品は同一店舗に勤務している(していた)女王様達とその豚(客)達の話であり、全てのエピソードに話としてのつながりがあるオムニバス的な形態となっています。
 1話・作当りのページ数は16~24P(平均19P強)と平均値としては中の下クラスのボリューム。中編群を中心としてストーリー性に重点を置きつつ、エロシーンの量的満足感を適度に図った構築となっています。

【信頼関係とプレイとしてのSM的関係性の妙】
 女王様と豚としての関係性は個々のカップルにおいて様々ではありつつ、いずれも信頼関係に基づくSMとしての関係性として描かれており、基本的には性癖の開示とその充足の面においてポジティブな様相を呈するものとして描かれています。
 ニートの青年がSMバーの店主でもある女王様との出会いである種の成長を果たしていく中編「覗かないで Newbie」、店に勤めていた女王様達のその後の円満な夫婦生活を描く短編群は、相互認証・相利としての関係性が描かれており、特に短編群についてはプレイとしてのSM的関係性を越えた個人と個人の信頼関係として表現されています。
FallingLoveToMyQueen2 一方で、中編「女王様と呼ばれたい」は、国枝としての自分、M性癖に目覚めた課長が恋い焦がれる陽南としての自分という二つの顔にヒロイン自身が揺らいでいくストーリーでもあって、女王様と豚という非日常の解放感のある関係と、そうでない“素”の自分における関係との対比が重要になっています(←参照 陽南ではなく国枝として 中編「女王様と呼ばれたい」後編より)。
 いずれの作品においても、女王様であるヒロインも豚である男性も、プレイにおける立場を楽しみつつ、それぞれの個人としての人生があるという点がフォーカスされておりSMにおける非日常の倒錯の快楽に熱狂しつつ、個々の人生がそれぞれの関係を左右するという描き方と言え、特に中編「女王様と呼ばれたい」ではそれらを単純に使い分けられないものとして描いています。
 円満なポジティブなものとして、また理想像と個としての私との間のギャップが生み出す切なさとして、快楽を生むプレイのその先を描く作品群とも言え、SMエロとしての明確にエロシチュ重視でありつつ、“プレイ”というものの人生における意味合いが描かれた作品群とも感じます。
 プレイにおける女王様との幸福な関係性という、ある種の幻想を無責任に肯定するのでも厳格に否定するのでもなく、そこはそれぞれの現実としての人間次第であるという、現実的な優しさでまとめたストーリー群と総括したいところ。

【美しく圧倒的な存在としての“女王様”ヒロインズ】
 シリーズを通して全部で4名の女王様が登場しており、年齢層としては20代半ば~30代後半程度と思しきアダルト美人さん達。
FallingLoveToMyQueen3 オーナーの宙琉さんのように根っからの支配者タイプも居れば(←参照 確たるドミナとしての宙琉さん 中編「覗かないで Newbie」後編より)、陽南さんのように普段は大穏やかな性格ながらプレイにおいては豹変するタイプも居ますが、いずれにしてもプレイにおいては男性の性癖を充足させ、愛し崇拝するに値する“女王様”としての役割を明確に果たすキャラクターとして確立されていると言えます。
また、“豚”である男性キャラクター達も、最初からドMな分かり易いタイプもいれば、ヒロインとの関係性においてそれを自覚・受容していくタイプも居ますが、彼らがヒロインを唯一無二の女王様たる存在として位置付けること自体に関係性としてもストーリーとしても重点があると評し得るでしょう。
 並乳寄りから巨乳までとおっぱいサイズに多少の変動はありつつ、美脚も含めて等身高めのスラリとした肢体に適度なボリューム感のあるバスト&ヒップを組み合わせた女体であって、その整った美しさとエロさが男性を圧倒する女王様としての魅力を伸長させています。
 また、皮やラバーのボンテージ、さらさらとした絹の衣装、はたまた看守的なコスチュームなど、女王様らしい衣装のチョイスを基本としており、この点も“プレイ”としての興奮を高める要素。
 キャッチーな親しみ易さや描線の細やかさに由来する淡さもありつつ、女王様としてのキャラ性を明瞭に打ち出す画としての圧力も適度に感じさせるバランスで絵柄は安定しており、ヒロイン達や様々なタイプの男性キャラクターの描き分けも良好です。

【程好く濃密な演出で彩る倒錯的な高揚に包まれたSM】
 ページ数の関係もあって濡れ場の尺には一定の幅があり、ページ数が多い作品でも男女の関係性を描く導入パートを丁寧に形成する分、全般的にボリュームの強いエロシーンとは感じませんが、抜きツールとして一定の水準には達しているとも言えます。
 プレイとしての行為であっても、夫婦の営みとしても、女王様に主導権を握られる男性側が豚(M)のSMシチュエーションがメインであって、緊縛されたり目隠しされたり、騎乗位で搾り取られたりと、男性側が性的に支配、従属させられることでの倒錯的快感を得て、女性側がそのリアクションを含めて喜悦に浸る様相になっています。
一方で、絶対的な主従としての関係性ではなく、プレイとしての解放感や信頼関係をベースとする行為であるため、男性側が攻め手に回るシチュエーションも複数存在し、本作の方向性には明確に合致していますが、男性にとっての被虐シチュのみをお求めの諸氏には相応の減点材料足り得ることには要留意。
FallingLoveToMyQueen4 ほんのりとサディスティックさを感じさせる喜悦の表情を見せたり(←参照 普段は穏やかな妻のこの表情 短編「馬乗りハニー」より)、逆に攻められて激しく乱れたりと、シチュエーションによってヒロインの表情を巧みに描き分けていますし、結合部の汁だく感や擬音や台詞描写での盛り上げなど、濃厚な陶酔感と描写としてのアタックの両立は盤石の仕上がり。
 ハイヒール脚コキ、言葉責め、羞恥プレイや放置プレイなど、男性側の被虐性癖を刺激するプレイ、シチュを用意しつつ、それらの特殊プレイに傾倒することなく、男女いずれかの攻め手が激しい腰遣いで性的快感を貪っていくストレートなセックス描写に力点があるのは、倒錯性を重視しつつ抜きツールとしての間口を広げている勘所と言えるでしょう。
女王様にいじめられる男性側のリアクションをしっかりと描く一方、フィニッシュシーンを軸に射精描写そのものはあまり重視しておらず、ヒロインの恍惚のアクメやビクビクと震える肢体など彼女達のリアクションの方を重視した描き方となっていると感じます。

プレイとしてのSMの真髄を示しつつ、単にプレイの内に留まらない関係性を描いた個性的な作品であり、非常に面白く読みました。綺麗なお姉さんヒロインとの倒錯的でありつつ確かな愛情の通い合いを感じたい諸氏にお勧めしたいところ。

天空太一『えちえち❤まっちんぐがーるず』

EroticMatchingGirls 松本直也先生の『怪獣8号』第2巻(集英社)を読みました。初めての実戦で、カフカが変身することなく、それまでの人としての経験を活かして評価される功績を示したのはとても良かったと思います。ある種お約束ではあるのですが、知性のある強力な怪獣の怖さもスゴイですし、カフカの状態と何か関係あるんでしょうね。

 さて本日は、天空太一先生の『えちえち❤まっちんぐがーるず』(三和出版)の遅延へたレビューです。当ブログでは初めてレビューの俎上に載せさせて頂く作家さんとなります。
恋愛モノとしての甘味のあるストーリーと美少女&美女のスベスベボディが濡れて蕩ける痴態描写が楽しめる作品集となっています。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編で計8作。1作当りのページ数は20~32P(平均26P強)と平均値としては中の上クラスとなっています。作劇面にも一定の目配りをしつつ、甘い雰囲気の和姦エロをたっぷりお届けという方向で安定した作品群と言えるでしょう。

【安定感のある作劇でラブエロ系としての甘味をお届け】
 とある理由で職場の美人先輩と突如エッチすることになる短編「こづくりしようぜ!」などを例外としつつ、思春期ガールズとのラブ&エロをメインにした作品を揃えています。
 短編「ふたりのはーもにー」では作品開始時点で男女が既にカップルの仲ですが、その他の作品は恋愛関係への進展であったり、男女の出会いから始まる話であったりとして描かれており、この点において展開としてやや唐突なものもあれば、ラブ&エロの高まりを丁寧に追わせる作品もあります。
EroticMatchingGirls1 とは言え、ちょっとした親切心や共通の趣味などをキッカケとする出会いや関係性の深化、勇気を出して秘めていた想いを打ち明けるドキドキ感など、恋愛系作品として重要な作劇要素を押さえていることが多く、キスシーンを印象的に魅せる工夫なども含め(←参照 “本当の“カップルになって初めてのキス 短編「しーくれっとはーと」より)、恋愛モノとしての甘味をしっかり感じさせることにつながっています。
また、エロメインの作品構築ではありつつ、これら関係性の進展であったり、更なる快感を求めていく流れであったりと、甘味とドキドキ感を意識させることでエロシーンを含めて読みを牽引しているのも小さくない美点と言えます。
 ストーリーそのもののドラマ性は強くなく、全般的に予定調和的な印象は明確にありますが、それ故の安心感・安定感がプラスの要因として働いている印象でもあり、いずれの作品もほのぼのとしたハッピーエンドで温和にまとまっています。

【柔肌のスベスベ感が魅力の貧乳&巨乳ボディ】
 前述した短編「こづくりしようぜ!」の保育士さんや短編「ふぉーりんらぶ」「ひみつのせいちめぐり」の女子大生ヒロインなども居ますが、メインを占めるのは制服姿の思春期ガールズ。
 快活で姉御肌のところもありつつ母性が非常に強い先輩、好奇心が強くエッチにも積極的な留学生彼女さん、真面目だがちょっと押しに弱い部活の先輩美少女、お兄ちゃんラブな妹系幼馴染、クールでつっけんどんな印象ながら意外に情熱的なメガネガール(ただしエロシーンでは一切メガネ着用無しという評価真っ二つのタイプ)など、ポピュラーなキャラ属性を用いたヒロインが多く、この点も前述した作品としての分かり易さ・安定感に寄与しています。
 また、男性キャラに殊更に存在感があるわけではないものの、印象を悪くする様な言動は無く、彼らの恋愛感情や性欲もヒロインのそれらと同じく展開を押し進めるものとなっていることが、恋愛モノとしての男女の対等性につながっているとも感じます。
 短編「しーくれっとはーと」「ふぁーすとめもりー」の年下ヒロイン達は発育途上なちっぱいの持ち主ですが、主力となるのはたわわな美巨乳をお持ちの美少女&美女。また、ヒップに関しては、全ヒロインが程好い量感を有する桃尻を有しています。
EroticMatchingGirls2これらバスト&ヒップも含めて柔肌のツヤツヤとした質感の強調が特徴的ですし、淡さも感じさせつつ適度に主張する唇の表現であったり、舌や秘所、乳首などの粘膜描写であったりに上品さも保ちつつ淫猥さを十分な濃度で含ませているのが、女体描写の煽情性を押し上げる要因と言えます(←参照 短編「「ひみつのせいちめぐり」より」。
 修飾性の高さで絵としての適度な密度を打ち出しつつ、絵柄自体は親しみやすく綺麗にまとまったタイプという、10年代後半から続くエロ漫画のメインストリームに属する絵柄であり、表紙絵と完全互換で単行本を通して安定しています。

【程好い蕩け具合の表情付けと適度に高密なエロ演出】
 20P程度の作品では一シークエンスを十分に、30Pを越えるような作品ではシチュエーションや場面転換を用意して、分割構成とすることもある濡れ場ですが、いずれにしても抜きツールとして十分な満腹感があります。
 温泉やら炬燵の中やらと、周囲から隠れながらのドキドキなシチュエーションを用意することがありますが、あくまで味付け程度であって、男女双方の合意に基づく恋愛セックスとしての面が明瞭なエロシチュとして一貫しています。
EroticMatchingGirls3 特に複数のシチュエーションを入れ込む場合、前戯パート→抽挿パート→前戯パート→抽挿パートと繰り返すような構成を採ることがあり、前戯パートの個々のプレイがやや短めとなることはありますが、フェラや手コキなどのサービスプレイからの射精(←参照 炬燵に入りながらのフェラ 短編「ふぉーりんらぶ」より)、ヒロインの性感帯を丁寧に愛撫しての潮吹きアクメなど、プレイ内容の多彩さと抜き所をしっかり用意。
 前戯パートと同様にやや小刻みな展開の中で、個々の抽挿パートの尺に多少の物足りなさを感じることはありつつ、互いにセックスに夢中になっていくポジティブなエネルギー感を以て力強く進展させ、中出しへと至る流れそのものは十分にパワフルと言えます。
エロシーンの進展に伴って、柔肌をしっとりと濡らす汗や、潮吹き描写や射精描写での派手な飛散など、元々官能的な女体を液体描写と絡めてよりエロティックに魅せるのも長所の一つであって、女体をたっぷりと見せる大ゴマを軸に据えた画面構成となっています。
EroticMatchingGirls4 これらの液汁描写や比較的派手な擬音、要所で投入する言葉にならないアクメボイスなど、エロ演出として適度なアタックと密度を備える一方、表情描写についてはむしろ派手さを抑えて、美人&美少女の印象を保ちつつ熱っぽく蕩けていくという表情付けに収めており(←参照 短編「ふぁーすとめもりー」より)、エロのアタックと恋愛セックスの雰囲気を両立させる上での一つのポイントになっていると感じます。

 読み口軽めでありつつ程好く甘い幸福感で包み込み、エロは十分量で抜き所が豊富という万人受けするタイプの作品群であり、インパクトこそ欠きつつ安定感のある1冊。
個人的には、気が強いけど押しには弱く、エッチにも夢中になっていく先輩とのエロエロな日々を描く短編「おねがいせんぱい!」に愚息がお世話になりました。

江森うき『近親相愛』

TightIncestLove 旅井とり先生(原作:坂戸佐兵衛氏)の『めしばな刑事タチバナ』第41巻(徳間書店)を読みました。立花と丸山のかなりどうでもいい意地の張り合い論議、どっちもどっちという感じでしたが、個人的にはやっぱりセパレート派なんですよね。
え、板倉がそんなに偉くなって!?と思いましたが、“天丼”も含めて笑わせて貰いました。

 さて本日は、江森うき先生の『近親相愛』(リイド社)のへたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『美母相姦』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
年増美人が背徳の快楽に熱っぽく乱れる近親エロスを多彩な組み合わせでお届けなフルカラー作品集となっています。

TightIncestLove1 収録作は、腋フェチとなった原因である叔母さんにその性癖が露見したところ、叔母さんはその脇を自由にしていいと言い出すのだが…な連作「叔母ちゃんの腋と」シリーズ正続編(←参照 チラッと見える腋毛にドキリ 同連作正編「叔母ちゃんと腋と汗とetc…」より)、および読み切り形式の短編7作。
1話・作当りのページ数は18~24P(平均21P弱)と標準的ですが、商業フルカラー作品としては標準を優に上回る水準。ストーリー性はそれほど感じられず、安定した展開においてエロメインで構築された抜きツールになっています。

【多彩な方向性でそれぞれのオーソドックスな展開を用意】
 前単行本では母子モノオンリーという構成でしたが、非近親ヒロインである人妻寝取られ系の短編「メスアナ堕とし」を例外として、今単行本でも近親モノで固めつつ、ママヒロインが半数強でその他の近親ヒロインも存在しています。
 作劇の方向性は、前単行本と同じく、ダークな印象のものから甘いラブラブ感があるタイプまで比較的幅広く、卑劣な男にアナウンサーである人妻ヒロインが調教&開発されていく短編「メスアナ堕とし」や、夫に隠れての借金を完済するため金銭の見返りとして下衆な息子にマゾ調教されてしまうセレブ妻を描く短編「美母と野獣」などは、ダークな要素が絡むインモラル系。
一方で、叔母さんとのラブエロ模様な連作、背徳の関係であることは母子双方が認識しつつも、それを上回る恋愛感情と性的な充足感で幸福な関係性を構築していく短編「受験息子とアゲマン母」「母子妊活温泉」などは、優しく綺麗で性的な魅力のある(マザコンにとっての)理想的な女性像との甘い性愛を楽しむタイプの作品と言えます。
 また、ラブラブ系でありつつ調教チックな要素もある短編「美母と野獣」など、愛する旦那が居ながら大好きな父親との性的関係を合意の上で続けてしまう不倫・寝取られ的要素を含む短編「父が娘を寝取り返す夜」などは、ダーク&インモラル系の要素を含みつつの近親恋愛エロと言えるでしょう。
TightIncestLove2全体的にストーリー性は強くなく、展開そのものの面白さや意外性はさほど感じませんが、ヒロインのモノローグであったり、男女間の会話であったりに言い回しの良さや、官能小説的な表現の良さがあるのは小さくない美点であって、文字を追わせることでそれぞれの作品の雰囲気を高めています(←参照 “きっとすっかりキレイに混ざり合えるよ”という言い回し、上手いなと感じました 短編「母子姦体質」より)。
 ラブラブ系はそのまま平和なハッピーエンドになりますし、インモラル系では快楽で堕とされたヒロイン側が背徳の関係性を望んでいくというマイルド寄りにしつつダーク&ビターな印象もあるまとめとしており、良くも悪くも大きく話を動かさずにオーソドックスなラストで構成の安定感につなげています。

【女体の美しさと年齢設定故の程好いだらしなさのケミストリー】
 年齢層を明確に表現しないものの、設定としては30歳前後~40歳前後と思しき美熟女さん達。基本的には推定年齢よりも若々しい美しさがある女性として描かれており、熟女感の明瞭さを求めるのは多少避けるべきでしょう。
 過半数の作品でヒロインは実母であり、その他のケースは人妻ヒロイン、叔母さん、娘であり人妻という設定。このため、男性キャラクターも作品によって異なり、ショタ系の少年タイプから青年寄りのタイプ、欲望がぎらつくおっさん(非血縁)や初老の父親といった幅広さを示しています。
 快活な性格でちょっとからかってくる叔母さん、強気だが実はM気質なセレブママン、穏やかで優しい性格の母親、旦那ことを愛しているが快楽に流される人妻ヒロインと、悪く言えば記号的な印象もありますが、分かり易い定番のキャラ造形に仕上げることで、作品全体の安定感に寄与しているのも間違いないでしょう。
TightIncestLove3 キャラデザインとしては年増ヒロインとしての落ち着いた色気感を基調としつつ、柔らかな質感とたっぷりの量感を有する巨乳&安産型ヒップのグラマラスボディ、しっとりとした柔肌の質感や陰毛標準搭載の完熟な秘所を含む粘膜描写など、フルカラーである故に女体の官能性が前面に出ているのが明確に長所(←参照 溢れ出る愛液に濡れる肌の質感が○ 短編「母子妊活温泉」より)。
全般的に綺麗な女体として仕上げていますが、重力に少し屈して垂れ気味の所謂“長い乳”、丁寧に描き込んだ陰毛や連作では腋毛、ヒロインによっては下腹部の適度な贅肉感といった適度なだらしなさ、フェティッシュさを織り込むことが多いのも特色でしょう。
 フルカラーである故に絵としての情報量が高く、適度な色気の強さと親しみ易さを両立した絵柄は万人受けするタイプで、絵柄としての個性の主張が激しくないことでフルカラーの良さを高めている感があり、表紙絵と完全互換で安定しているのも加点材料です。

【フルカラー故の質感のエロさと適度な密度のエロ演出】
 夫との前段階としてのエロシーンと、息子とのメインのエロシーンを用意する短編「母子姦体質」、セックスを撮影し、それを二人で観た後にもう1回戦となる短編「美母と野獣」など、濡れ場を分割構成することもありますが、それらの場合でも核となるエロシーンには十分な尺を用意しており、いずれの作品も抜きツールとしての満腹感は強く仕上がっています。
 上述した「メスアナ堕とし」のみ非血縁の寝取られ調教系ですが、その他の作品はいずれも近親エロスを描く作品。いずれも一定の背徳感を含ませつつ、それでも抗しがたい快楽への欲求や血縁者間での強い愛情をベースとした関係性が基本であり、ダーク&ウェットな感情をほとんど含ませないのは特徴的です。
一方で、ママヒロインを性的絶頂に初めて導くこと、唯一セックスが可能である存在になることなど、母子モノでは、母親に対する独占や最良の性的パートナーとしての面が強調されることが多く、父親の存在の描写こそ作品に依りますが、エディプスコンプレックスの解消(充足)に軸足を置く様相を感じます。
 腋舐め、ストッキングむれむれ脚舐めなど、フェティッシュなプレイが特徴的な連作を含め、美人フェイスがち○こを丁寧に刺激するフェラ、大き目のクリを含めて秘所を丁寧に刺激する指マン・クンニ描写など、前戯パートには適度な尺を振り分けつつ、分量としては抽挿パートのボリュームを重視したスタイル。
TightIncestLove4 フルカラーの絵そのものの情報量が多いため、擬音や効果線等の演出密度はむしろ低めにまとめていますが、熱っぽい表情付けに声にならない嬌声、対照的に丁寧に追わせるモノローグ、ストレートな結合部見せつけ構図などを組み合わせて、描写としてのアタックを総天然色の画面に重ねています(←参照 短編「美母と野獣」より)。
平行連続コマや大ゴマへのカットイン的な小ゴマの配置、フレームレスでぎっちり詰め込んだページから大ゴマメインのページへの緩急など、フルカラー絵の印象に依存することなく、漫画としての画面構成の上手さ・安定感も魅力であって、大ゴマ~1Pフルの中出し(稀にぶっかけ)フィニッシュへとテンポの良い流れを形成しています。

 母子エロをメインに保ちつつ、方向性の幅を広げてきた2冊目と言え、この点の評価は読者諸氏それぞれによって異なると思いますが、引き出しを増やしていくことは作家としてのキャリアにおいて正解と言えるでしょうし、どれも安定感のある抜きツールに仕上げる技量を感じさせます。
個人的には、気丈さを保ったいるようで実は完全に息子君のものにされてしまっていることを自覚させられるラブラブ調教エロな短編「美母と野獣」に愚息がお世話になりました。

記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

月別アーカイブ
  • ライブドアブログ