
さて本日は、南乃さざん先生の『ずりちちヘブン!!』(ワニマガジン社)のへたレビューです。先生の前単行本『むちちち❤』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
充実のパイズリも含めてもっちり弾力の爆乳を満喫するパワフルHをドタバタコメディと共にお届けな作品集となっています。

描き下ろし作品と上述のおまけ前日談を除き、1作当りのページ数は8~30P(平均20P強)と幅がありつつ、平均値としては中の下クラスです。作品構築は、軽い読み口のシナリオワークと適度なボリューム感とアタックのエロシーンとの組み合わせで安定しています。
【いい意味であっけらかんとした雰囲気のラブコメ・エロコメ】
作劇の方向性としてはラブコメ、エロコメ系統であり、アブノーマルな趣向を主にエロの面で織り込むことはあっても、話としての軽さや明るさを保つスタイルと言えるでしょう。

これらの作品とは逆に、酔っ払いのおじさんがJKヒロインにセクハラしたり(短編「誘惑シャープアイズ」)、美人人妻さんが仮眠しているところに職場の上司が悪戯をしたりと(短編「私は寝てるだけ」)、男性側の一方的な欲望でエロシーンへ雪崩れ込んでいくケースもありますが、実はヒロイン側がそうなるように仕向けていたり、ヒロイン側も行為に加担したりと積極性を発揮していく展開につながっており、コミカルなオチで平和にまとめています。
また、怖がりなのにオカルト動画を配信しているヒロインが廃墟探索中になんのかんので壁尻シチュエーションになってしまう短編「【閲覧注意】絶対イっちゃダメ!」や、自分以外の女性をナンパした彼氏君を手錠で拘束してお仕置き搾精Hな短編「オシオキTITY FUCK」など、アブノーマル系のエロシチュであってもコミカルな展開の中に位置づけて、倒錯性としての暗さを排しているのも特色でしょう。
総じてシチュエーションありき、おっぱいありきの作品構築であって、ストーリー性そのものはかなり目立たないのですが、賑やかな印象や軽い印象を保ってエロシーンの前後を整えてくれる作劇はおっぱいラブコメ・エロコメとして好適なものであると言えるでしょう。
【多彩なキャラデザで爆乳&巨尻のグラマラスボディが勢揃い】
20代後半~30代前半程度と思しきアダルト美人さんも2名程おりつつ、女子校生~女子大生クラスの女の子がメイン。
眼光の強烈な鋭さで男性から異性として認識されないことがコンプレックスで暴走気味な女の子、ビッチとしての自負がある黒ギャルさん、色々と無軌道なヤンキーガール、怖がりなのにオカルト動画配信をしている女の子、快感に流されちゃう人妻ヒロインに、主人公とラブラブな汗臭フェチな考古学者などなど、漫画チックに楽しいキャラ造形やエロ漫画的にポピュラーな要素を持ったヒロインを多彩に用意しています。
設定の多彩さもあって、プリン頭のヤンキーガール、こんがり焼いた肌と派手な容姿の黒ギャルさん、糸目のおっとり美人人妻、金髪眼鏡な外国人教授、メカクレキャラかと思いきや鋭い眼光の釣り目な制服美少女など、キャラデザの多彩さも華やかな印象を増す要因でしょう。

バストサイズに比例して大粒な乳首が爆乳のエロさを高めていますが、粘膜描写等の体パーツ描写は淫猥さがあっさりとした描き方であって、乳&尻の強い存在感に特化した女体造形とも言えるでしょう。
アニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーさのある絵柄は、幅広い層にとって親しみやすいものであり、ヒロイン達のエロさと可愛らしさを両立させています。絵柄および作画密度が単行本を通して安定していることも加点材料と言えます。
【充実のパイズリ描写&迫力のある乳揺れ演出】
ページ数に幅がある分、量的に物足りなさのあるケースからたっぷり長尺のケースまでエロシーンの分量には幅がありますが、平均としては標準的なボリューム感を備えており、前述したドスケベ肉感ボディの存在感で質的な満腹感を形成。
目付きがキツイヒロインとの目隠しプレイ、黒ギャルさんによるエロコスプレ挑発セックスバトル、ドタバタ展開から突入していく壁尻シチュ&スパンキングセックス、ショタ系の彼氏君が彼女さんによるお仕置きされちゃう拘束セックス、睡姦シチュに恋人同士の熱烈恋愛セックスと、アブノーマル系の要素を持つものも含め、エロシチュは多彩です。
前戯パートの尺を長く取ることが多く、爆乳のお肉にち○こが包み込まれ、谷間での発射に導かれるパイズリ描写を全作品で投入(後戯シーンに投入するケースを含む)。なお、着衣パイズリ、縦ズリに馬乗りパイズリなど、パイズリにおいても色々なタイプを用意。

おっぱい描写の方が優先されてはいますが、もっちり巨尻にも適度に存在感を持たせていますし、男性の体躯に適度な存在感を持たせてこの豊満ボディとの密着感を形成しているのは実用性を押し上げる要因でしょう。
加えて、熱っぽく蕩けた表情に乳揺れを含めて程好くマッシブな擬音、思わず漏れ出る嬌声と、エロ演出は濃過ぎず薄過ぎずのバランスを形成。おっぱいメインということもあって全般的に結合部アップ描写や断面図にはそこまで重点を置かず、フィニッシュシーンでも、王道の白濁液が溢れ出す結合部見せつけ構図のこともありつつ、むしろ爆乳とアクメフェイスの組み合わせを見せる構図にしていることもしばしばあります。
柔らか弾力な爆乳の魅力、漫画チックに楽しいヒロインのキャラ造形、適度なアタック&濃度のエロ描写と、おっぱいラブコメ・エロコメの鉄板の魅力を備えた作品集と言えるでしょう。
個人的には、逆バニーコスプレの黒ギャルさんとの棚ボタ的なセックスバトルを楽しめる短編「ビッチ性豪イッパツ勝負!」が特にお気に入りでございます。