OverFlowThird TVアニメ版『アズールレーン びそくぜんしんっ!』第3話「リアルは神ゲーなんです?」を観ました。明石に頼ると大概ろくでもないことになるわけですが、Z23ちゃん先生の悩みの種が減ることはありませんでしたね。いや、オフニャはカワイイですけれども。
今回、楽しみにしている新キャラ(新KAN-SEN)は特に登場しませんでしたが、次回は水着回らしいので期待したいところ。

 さて本日は、かいづか先生の『おーばーふろぉ~熱く交わる姉妹のタブー~』(ブラスト出版)の遅延へたレビューです。先生の前単行本『奉仕種族がやってきた!』(ジーオーティー)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
姉妹ヒロインとのラブエロ模様な日常を緩やかな筆致と程好い熱量のエロシーンとでお届けな1冊となっています。

OverFlowThird1 収録作は、二人の妹(実際は従妹)琴音&彩音との同棲エッチ三昧の中、お隣に引っ越してきた東条さんの存在が、二人の嫉妬心に火を着けて主人公へ更にグイグイ迫ってくるのだが、ある日琴音は自身の実の両親が既に他界しており、自分と主人公は従姉弟の関係であることに気が付くのだが・・・な長編第1話~第6話で以下続刊(←参照 兄が東条さんと同じバイト先であることを知ってグイグイ来る琴音 同長編第3話より)+描き下ろしおまけ漫画(4P)。
なお、本作はシリーズ第3巻であり、実質的には第13話~第18話を収録しているため、内容を理解するためには1巻および2巻の読了はほぼ必須です。
 描き下ろしエピソードを除き、1話当りのページ数は24Pと標準的なボリュームで固定されています。長編としての読み応えはあまり無く、程好いボリューム感のエロシーンが安定供給されています。

【重要な転機が用意されたものの平板な作劇】
 前単行本で登場した東条さんの存在もあって、二人のヒロインがより積極的になって~という展開ではありますが、二人の妹(従妹)ヒロインと交互にエッチを繰り返していくという作品の基本的な構図には変化はありません。
OverFlowThird2 彩音の方は自身が主人公の妹ではなく従妹であることを知っていましたが、今単行本で琴音も自身が主人公と兄妹ではないことに気付く展開が用意されており(←参照 長編第4話より)、“禁じられた関係”ではなく、結婚も可能な関係性であると認識することで彼女の積極性が更に高まることになります。
ストーリーとしては結構大きな転換点になりうる要素ではありますが、特にストーリーとしてのドラスティックな変化や盛り上がりがあるわけではなく、良くも悪くもスルスルと読ませてしまう流れを維持しています。
 後に残る作劇としての重要な転換点は、互いに相手が兄(従兄)と性愛関係にあることを知らない二人が、その事実を知ってしまった場合にどうなるかということに絞られてきたとも言えるでしょう。
第2巻に引き続いて話の動きに乏しいことに加え、今単行本で「妹」であることからヒロイン自身も脱することで“妹モノ”としての様相を放棄してしまったこともあて、話数が進むにつれて読み口がどんどん薄味になっている印象なのは個人的には相応に強い懸念材料です。
 今回のトリである第6話(実質18話)のまとめ方も、これといった引きがあるものではなく、第4巻でもこのスタイルを漫然と続ける可能性がありますが、軽さ・平板さでサクサク読み流されるエンタメ作品としての価値は決して否定できない長所とも言えるでしょう。

【姉妹ヒロインのちょっとした変化が魅力】
 今回はお隣の東条さんはエロに絡むことなく、女子校生な二人の従妹のダブルヒロイン制で一貫。ただし、それぞれのとの関係が独立して進んでいるため、姉妹丼を期待するのは今回もNGです。
 面倒見の良い温和な少女・琴音ちゃんと、ちょっと不器用なツンデレ系ガール・彩音ちゃんとで好対照なキャラ付けであることはこれまでも共通しつつ、琴音の積極性や世話焼きを越えたちょっとした独占欲、彩音の不器用ながらも一途にラブ&エロアタックをしかけてくる様子など、恋愛関係の進展の中でそれぞれのキャラ性にちょっとした変化を感じるのは長期連載ならではの美点でしょう。
OverFlowThird3 姉妹でキャラデザインを明瞭に描き分けつつ、ボディデザインとしては程好いマッスの巨乳&桃尻を美脚も含めて等身高めのスレンダーボディに搭載したもので共通。バスト&ヒップの存在感は十分にありつつ、肉感的な印象を打ち出すよりもしなやかで整った美しさのある女体として仕上げるスタイルとなっています(←参照 長編第2話より)。
控えめサイズの乳首&乳輪、ツルツル仕様の股間に比較的あっさり目の粘膜描写等、体パーツ描写についても淫猥さの主張は抑制されており、上述の綺麗な女体の印象を阻害しないタイプと言えます。
 フルカラー絵をグレースケールに落とし込んでいるため、場合によっては明暗のメリハリがない絵になっていることもあるのですが、肌のツヤツヤ感の表現などではプラスに効いていることもあって、適度に絵としての密度を感じさせています。

【程好いアタックと濃度でまとめたドキドキシチュエーション】
 分かり易くエロメインの構築で安定しており、エロシーンの尺は十分に用意されています。
 妹ヒロインとの背徳の関係という側面は薄れつつあるものの、身近で慕ってくれる存在と性的な関係を深めていくというドキドキ感は維持されていますし、またこれまで同様に、公園や多目的トイレ、試着室、観覧車の中、実家など他者に見つかってしまうかもしれないというスリルのあるエロシチュが多いことも特色です。
 前戯パートにおいては、パイズリやフェラ、密着素股などのヒロイン側のサービスプレイがあるケースでは基本的に射精シーンを投入していますし、熱情的なキスや愛撫でヒロインを感じさせていくケースでも、秘所から愛液が溢れ出していく描写を抜き所として投入。
 掲載媒体の性質もあってか、後続する抽挿パートも含めて性器描写の量・大きさに明確な抑制をかけており、ある程度の結合部描写を投入しつつ、特に断面図や透過図、結合部のがっつりとした見せつけ構図などをほぼ投入しません。
OverFlowThird4 この点は好みが分かれる点かもしれませんが、擬音の多数の散りばめや一定の濃厚感のある蕩け顔描写、柔肌をしっとりと濡らす液体描写など、適度にアタックのある演出でカバーしていますし(←参照 結合部描写が端で裁断されるというエロ漫画的にはかなりレアな画面構成 長編第1話より)、前述した様に絵そのものとしての密度があることも全体的な実用性を底上げしています。
 やや単調なコマ割り、男性の体躯の存在感が相応に強いこと、ゴム付きセックスの頻度がそれなりに高いことなど、賛否が分かれる要素もありますが、少なくとも後者二点については作劇の必要上という点もありますし、視覚的な認識のしやすさで通したエロシーンとも言えるでしょう。

 よく言えば長期連載としての安定感、悪く言えば冗長さが高まってきた最新刊であり、話はそれ程盛り上がらなかったのですが、相応に重要な転換点もありましたし、これが今後どう効いてくるかには期待したいところ。