
『うまよん』も楽しみで大変結構なんですが、ゲームのリリースの方は一体どうなってるんですか・・・。
さて本日は、六角八十助先生の『とろとろにシてあげる』(ワニマガジン社)のへたレビューです。先生の前単行本『乱乱♪おにくまつり』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
多彩なキャラ属性のエッチな美少女&美女との適度な甘味のあるラブエロ模様&柔らかボディの感触を満喫なエロシーンが楽しめる作品集となっています。

フルカラー作品である「マカナさん」シリーズ第3話(6P)を除き、1話・作当りのページ数は16~18P(平均17P強)と控えめながら旧コンビニ誌水準としては標準的な水準。基本的には軽い読書感の作劇であり、質・量の両面で十分な密度を感じさせるエロシーンを標準的なボリューム感で安定供給しています。
【ヒロインのキャラ性の魅力を高めるラブコメ・エロコメ】
作劇の方向性としてはこれまで通りにラブコメ系統に属しており、ヒロインのキャラクター性の魅力を軸に組み立てるスタイルとなっています。

ビッチなヒロインさんに搾り取られちゃう的なストレートに棚ボタ的で女性上位な作品もありますが(短編「ヒップ&チャップス」等)、仕事に疲れた主人公をエッチで優しく癒してくれるお姉さんであったり(短編「おかわりをどうぞ」)、恋人同士の初めてエッチで主人公の性癖や性欲を受け止めてくれる彼女さんであったりと(短編「めかくし♥」「はじめての・・・」)、ヒロイン側の主人公に対する“受容”によって柔和な雰囲気を形成するケースも目立ちます。
幼馴染ガール自身の提案とはいえ、彼女の先輩に対する好意をある種利用する形になるものの、無口な彼女の真意が幼馴染の主人公にはなんとなく伝わることもあって、ラブラブ感の甘味があるハッピーエンドへとまとまっていく「シノブちゃん」シリーズを含め、基本的には恋愛感情をベースとした関係性であることも読み口を良くする要因でしょう。
一方で、前述の短編「ヒップ&チャップス」や、エロ配信者の手伝いをする代わりにセックスをさせて貰う主人公を描く短編「めぐちゃん3段活用」など、恋愛ストーリーとしての色彩はほぼ無い作品もありますが、その場合でも奔放で束縛されないキャラクターとしての魅力をヒロインに持たせることでポジティブな印象を保っています。
お話としては概ね小粒ではありますが、それぞれのヒロインの“積極性”や男性の受け止め方の多彩な在り方を表現することで、彼女達のキャラクター性の魅力を高めるシナリオワークになっています。
【多彩なキャラデザのむにょんと柔らか巨乳ヒロインズ】
20代半ば~後半程度と思われる短編「おかわりをどうぞ」のラーメン屋の美人店主を例外として、女子校生~女子大生クラスの美少女さん達がヒロイン陣の主力。
無口でクールだけどちょっと不思議ちゃんな幼馴染、快活でエッチで優しい留学生お姉さん、営業スマイル&無愛想フェイス&肉食系エッチフェイスの“三段活用”を示すスケベ動画配信者、年下ボーイを翻弄する蠱惑的な先輩コンビ、明るく優しい性格の彼女さんやちょっとお馬鹿で素直な黒ギャルさん、根暗ボーイを翻弄するビッチギャルさん等々、多彩な設定・雰囲気のヒロインが用意されているのが単行本としての大きな魅力と言えます。
カップルさんの初エッチといった趣向では恥ずかしがりながらも主人公を受け止めて熱っぽく乱れる様子を描いていますが、エッチに積極的なヒロインが素直にその性欲を発揮して乱れる様子も多く、いずれにしてもそれを独占できる多幸感があるエロシーンに仕上げています。
黒ギャルさんや派手な格好のDJガールなども居れば、優しくて働き者なふんわり年上美人、清楚な黒髪ガールなど設定に沿ったキャラデザインを多彩に用意していますが、ボディデザインとしては巨乳&安産型ヒップの肉感を十分強く打ち出したタイプで統一。

初出時期に最大3年強の開きがあるため、絵柄に多少の変遷を感じることはありますが、評価に大きく影響する程のものではありません。快楽天系列らしいお洒落感と、アニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーさの良いとこ取りといった印象の絵柄であって、細やかな描き込みでありつつ、軽く柔らかい印象があるのも魅力的です。
【濡れて蕩ける柔らかボディを程好い濃度の演出と多彩なエロシチュで】
ページ数がそれほど多くないため、たっぷり長尺という程ではないものの、非常にスムーズに濡れ場へと突入していくこともあって、抜きツールとして十分なボリューム感があるエロシーンとなっています。
(表面的な)主導権が男女いずれにあるかや恋愛感情の濃淡などは作品によって異なりますが、和姦エロで統一されており、お姉さん甘やかしエッチやダブルヒロインに翻弄されちゃうおねショタ的3Pセックス、チキンな主人公による彼女さんの眼隠しプレイにクラブで周囲から隠れながらのドキドキHなどなど、エロシチュのバリエーションが豊富。
前戯パートをかなり長めにとって抽挿パートをやや短めというケースもあれば、大半を抽挿パートが占めるケースもあってエロシーンの構築は作品によって異なりますが、前戯パートにおいては、ねっとりと涎を絡めるフェラやバックからのアナル舐め&手コキ、密着脚コキに柔乳に包み込まれるパイズリなど、乳首弄り&パンストコキ等々、ヒロイン主導のプレイでねっとりと快感を叩き込まれちゃうプレイが充実する傾向にあります。
これらのプレイによって射精に導かれたり、ヒロインへの愛撫やオナニーショーでは彼女達のハードなアクメを描いたりで抜き所を設けつつ、当然性欲の収まらない二人がにゅぷぷとゆっくり膣内の感触を味わいながらの挿入で抽挿パートへ移行。

熱っぽく紅潮して蕩ける表情付けやハートマーク乱舞の嬌声、ひくつくち○こが媚肉に包み込まれる断面図など、各種エロ演出は丁寧ですが、描写として前面に押し出し過ぎることはなく、丁寧なモノローグなども含めて十分な密度をじっくりと積み上げていくスタイルと言え、密着しながら深いアクメにじっくり浸るヒロインにたっぷり中出しのフィニッシュで複数ラウンド制を〆ています。
各ヒロインのキャラクター性が話の展開とエロシチュの魅力を大きく高めており、柔らかボディのエロさが十全に活かされた描写が楽しめるエロシーンも高い実用性を備えています。
個人的には、エロ動画配信ガールの“三つの顔”がそれぞれ異なるエロさを放つ短編「めぐちゃん3段活用」とちょっぴりお馬鹿だけど明るくてエッチな黒ギャルさんのセクシーな唇と褐色巨乳を大満喫な短編「ひまりさん、つきあうっスよ」が特にお気に入りでございます。