Wombs TVアニメ版『プリンセスコネクト!Re:Dive』第11話「夕暮れマイホーム~サクサク探索ホットドッグ~」を観ました。コッコロママに続いて、過保護お姉ちゃんまで・・・!ユウキ君、羨ましすぎますな。でも、ユウキ君もちゃんと成長している!
キャルちゃん、仕える陛下と“美しさ”の価値観が大きく異なり、かつ自身のそれを否定されるシーン、可哀想でしたが、帰る温かい〝家”があってよかったなぁと。

 さて本日は、オイスター先生の『畜生腹』(メディアックス)のへたレビューです。先生の前単行本『豚小屋』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
健気なヒロインが狂気のシステムに大切なものを蹂躙されていく展開と無残なハードプレイ連発な鬼畜エロという地獄絵図をお届けな1冊となっています。

Wombs1 収録作は、経営が傾きつつある工場を抱える家族を助けたいという意志もあり、先輩である女性・舞の勤める企業の御曹司との結婚を考えたヒロイン・菫であったが、御曹司の赤城家は女性を肉便器と子作りの道具としか考えてない狂気の人間達が支配するものであり、“花嫁修業”という名の過酷な凌辱・調教が進むと共に、彼女が守ろうとした大切な家族にも赤城家の魔手が伸びて・・・な長編「花嫁人形」全9話(←参照 大切な弟の葵にも災厄が降りかかるのを知るが・・・ 同長編第3話より)。
1話当りのページ数は20~22P(平均21P強)と標準的なボリュームで推移。話の内容もあって読み口はかなり重苦しく、ハードなプレイが目白押しなエロシーンには凶悪なレベルの存在感があります。

【二つの家族の価値観を対比させた地獄絵図】

 得意とする“ホラーもの”の長編作では不条理の恐怖を演出する凝った仕掛けを用意することも多い一方、本作は悪意と狂気に狙われたヒロインがその大切なものを奪われ損壊させられ続ける地獄絵図をひたすら連続させていく“シンプル”な構図であって、こちらもオイスター先生が得意とするスタイル。
 とは言っても話の構造が決して単純ではないのもこの作家さんらしい点であって、本作では家族であっても女性をモノ扱いする狂気と悪意の濃縮物みたいな権力者の赤城家と、貧しいながらも家族が優しい絆で結ばれた高野家という、二つの家族が明確に対比された構図を用いているのが本作の大きな特徴と言えるでしょう。
この構図において、家族に破滅がもたらされることを知りながら何も出来ない無力感と絶望感に苦しみながら、その心身が変容していくことも自覚するヒロインと、我が子への愛情と独占欲を持つ母・梓、大好きな家族のために頑張る長女・菖蒲といった“普通”の家族らしい感情が、狂気の家システムに取り込まれた結果として異常な言動を示し、家長に利用される“先達”の女性達とが表示され、前者が後者に変容させられていく様子を描いていきます。
Wombs2 そして狂気に染め上げられ、無残な“花嫁”として赤城家の一員となった菫の在り方そのものが(←参照 花嫁の両親へ送る言葉 長編第8話より)、かつてはつつましく優しい絆で結ばれながら、赤城家の悪意でボロボロにされた高野家の、家族としての終焉というトドメにつながる終盤展開は極めて重苦しく不憫なものであり、悪徳の狂気と暴力が、善徳をいともたやすく蹂躙する無情を読み手の胸に刻み込みます。
 オイスター先生の作品では、これまでも“家族”というものがしばしば重要なファクターとなってきましたが、家の存続と権力維持のために女性の構成員を搾取するという前時代的な家父長制システムの負の側面を煮詰めたかのような赤城家の在り方は、この作家さんの描いてきた様々な“家族”に比べても強烈な存在感があります。
最終話までヒロインの尊厳や価値観を徹底的に奪い尽くし、システムに内包された後も不幸しか待っていないことを示すラストまで、ヒロインの絶望感をしっかりと追わせた上で延々と痛ましい展開が続いていくため、読み口は読者を選ぶレベルで非常に辛く重いものに仕上がっています。

【狂気に飲み込まれていくヒロインと飲み込まれ済みのサブヒロイン】

 メインヒロインの菫ちゃんは女子大生であり、これに対して赤城家のシステムに取り込まれ済みの美熟女ママさんや(見た目は)可憐な少女の長女、悪事に加担する菫の先輩であり会社員の舞がサブヒロインとして登場。なお、サブキャラクターとして前作のクール狂気美人な監護長さんがゲスト出演しており、相変わらず辣腕を振るっています。
 家族思いで優しいヒロイン・菫が徐々に狂気に飲み込まれていく様子そのものが話の悲惨さを形成していますし、彼女に対する惨い所業も含めて喜々として狂気の行為に加担していくサブヒロイン達の異常性がヒロインの善性や純粋さと対比されることで際立っているのもポイントの一つ。
赤城家の男性キャラクターについては、狂気のシステムを牛耳る家長の由親(このネーミングセンスも非常に皮肉ですが)は純然たる悪役として存在感を持つのに対し、正気が無くひたすら目前の女性を犯すだけの長男や異常な性癖を満たすことにしか興味の無い次男、ヒロイン達を犯して快楽を注ぎ続ける“豚”と呼ばれる男達など、“人間性”が描かれない男性キャラクターが多く、彼らもまた家システムの維持のための“道具”として描かれていると評し得るでしょう。
なお、ストーリーにおいて重要なサブキャラクターである菫の弟・葵君については、赤城家の長女・菖蒲の魔の手が伸び、無理やり快楽漬けにされる上に、肛門を拡張されたりち○こを魔改造されたりと、かなり過酷な目にあっており、姉弟が互いに想い合った上でその関係性も蹂躙されることにつながっています。
Wombs3 清楚な黒髪ロングでスレンダー巨乳ボディの菫、肉付きの弱い貧乳ボディの菖蒲、年増ボディとして適度な豊満さもある梓、しなやかなスレンダー並乳ボディの舞とそれぞれボディデザインを描き分けつつ、その女体の美しさが入墨やピアッシング、肉穴の拡張によってむごたらしく変形され、また精液や汚物に汚される落差を重視することは共通(←参照 “私の事やっと憎んでくれる”罪の意識こそが舞に残った人間性なのか 長編第7話より)
 最先端とは言い難いものの、親しみ易さのある絵柄はヒロインの可憐さや穏やかな色気感を引き出すタイプであって、その絵柄と過激な描写のギャップが特色。時代に合わせて絵柄の細部をチューンし続けてきたベテラン作家さんですが、今回も含めて近作の絵柄は固まっていると言えるでしょう。

【心身を蹂躙するハードな凌辱・調教と絶叫悶絶痴態】
 延々と凌辱・調教が続いていく中で二つの家族の在り方が(一方的に)衝突するストーリーであるため、エロシーンの占める割合はかなり高いことに加え、凌辱エロとしてかなりハードな印象を受けることもあって、エロ描写は嫌になる程の存在感を備えています。
 高野家の一員としての価値観を “嫁入り”によって赤城家の一員としての価値観に塗りつぶされる構図において、ヒロインを肉体的にも精神的にも蹂躙していく鬼畜の所業を描いていくと共に、彼女の末路を示唆する母であり妻である梓が肉便器として使い潰されていく様子や、赤城家に加担する形で犯され、犯す菖蒲や舞の狂気の痴態も描いており、そのヒロインの立ち位置の対比が、作劇としてもエロの趣向の盛り上げとしても機能。
姉と同じく暴力的なセックスと肉体改造の餌食になる葵君がらみのエロシーンも含め、ハードなプレイが多く、異物挿入とそれによる性器やアナルの拡張、ピアッシングや入墨などの身体の改変行為、長時間に及ぶ輪姦、薬物の投与など肉体的な苦痛を伴うものに加え、愛していない夫への奉仕の強要や人間ではなく肉便器や家畜として扱う言動、愛する家族や信頼していた先輩の変貌を見せ付ける展開、スカ○ロ関連のプレイなど、ヒロインの精神に強い負荷を与える行為・状況が多いのも悲惨さを増強しています。
Wombs4 人間離れした巨根が前後の穴に突き立てられると共に、無理な姿勢を取らされたままの抽挿、乳房などを握り潰されたり乳首を引き延ばされたりといった行為など、ピストン運動そのものにも暴力性を感じさせる描写が組み合わされており(←参照 長編第6話より)、強烈な苦痛と快楽が混じり合う感覚に白目をむきながら絶叫し、悶絶するヒロインのリアクションも強烈。
 度重なる調教によって、これらの行為ですら快感になってしまい、無様な様子で白濁液にまみれながら半狂乱のエロ台詞を連呼し、アヘ顔を曝け出しまくる痴態が一種の末路として各ヒロイン達に用意されており、正常への復帰の限界点を突破してしまったものとして非現実的な快楽への耽溺が表現されています。
 精液や汚物塗れになりながら、肉穴に大量の白濁液を注ぎ込まれ続けるエロ展開となっており、強烈なアクメに絶叫しながら黄金水を漏らす大ゴマフィニッシュでは、そもそもプレイ内容&痴態描写がハードであるため、極端な盛り上げ方はしないものの、台詞やプレイ内容として“決定的な何か”を用意したシーンともなっています。

 全体的な展開は割合にシンプルではあるのですが、それ故に前述した二つの家族の対比と、価値観の蹂躙という構図が強い印象を残しますし、事態の悪化に歯止めがかからない絶望感を叩き出し続けることにもつながっています
読書感も読後感も非常にしんどいので、読み手をかなり選ぶ作品ではありますが、この作家さんらしさを間違いなく感じられる最新刊でした。