TheySeemToHaveSomethingToDo とよ田みのる先生の『金剛寺さんは面倒臭い』第6巻(小学館)を読みました。オフィシャルに“蛇足”なエピソードなのですが、漫画的なギミックも募集されて実現されたアイディアもどれもとても面白かったです。駄足君、結構ファンキーなキャラで好きでした。
描けなかったアイディアの中にあった“ナレーターの人のエピソード”は見てみたかったですね。

 さて本日は、久川ちん先生の『彼女たちはシたい事があるらしい』(ジーオーティー)のへたレビューです。前回に続いておよそ4年ぶりの単行本となりますが前単行本『ガールズドミネイション』(ワニマガジン社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
キュートでエッチな美少女ヒロイン達との明るいラブコメ・エロコメ&彼女達の柔らかボディが汁だくで蕩けまくるエロシーンが詰まった1冊となっています。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編で計9作。1作当りのページ数は16~30P(平均22P強)と幅はありつつ平均値としては標準的な水準。短編集ということもあって、コンパクトで軽い読み口のシナリオワークと質・量の両面で適度な満腹感のあるエロシーンとで構築された作品が揃っています。

【程好い甘味のラブコメ系とドタバタ模様なエロコメ系】
 作劇の方向性としては、ヒロインがエッチなハプニングに巻き込まれてしまうエロコメディか、恋愛関係の成立を楽しい雰囲気で描くラブコメディとなっており、軽快な読み口を基本としています。
TheySeemToHaveSomethingToDo1 オタクであることがコンプレックスで内向的な主人公が屈託なくオタク友達を求めてくるヒロインに対して強い猜疑心を抱くも好きな気持ちは抑えられなかったり(←参照 疑心からつっけんどんな言動になってしまうのだが・・・? 短編「オタクで陰キャな俺に何故グイグイ来る女子が居る件」より)、憧れの女子に告白して受け入れられるもそのママさんとお付きのメイドさんによってち○こチェックをされてしまうことになったり(短編「お母様イケませんっ!」)、好きな先輩男子が“女をメスに変えるSUPER催眠術入門”なるしょーもない書籍を読んでいることに気が付いて・・・!?な冒頭であったりと(短編「放課後催眠実験」)、コミカルな状況から双方の好意が実る恋愛関係性の成立へと発展していくのがラブコメ系作品の魅力。
加えて、華やか女子と根暗ボーイというタイプの異なる男女が(顔射事故を端緒としつつ)素直で微笑ましい恋愛関係に落ち着く短編「P.G.」、理知的なクールガールなヒロインの“正体”が途中で明かされることで二人の関係性に関する印象を変えてくる短編「○は×を大切にするべきだろう?」など、コメディとしての要素は抑え目で恋愛ストーリーとしての甘味をより重視したタイプの作劇もあります。
 これらのラブコメ系に対し、エロコメ系作品では男性キャラクターをあくまで竿役として扱って男女の関係性の描写はあまり重視しておらず、それぞれ美術部と水泳部に入部したヒロイン達がスケベ男子軍団の謎の理屈でエロエロなことをされちゃう短編「この美術部は問題があるらしい」「この水泳部は超自由らしい」、理想的な美少年を誘惑して念願の初エッチを果たそうとしていたお姉さんが諸々のハプニングから実はSで巨根なショタ君に完全敗北な短編「PVP」などは、大変なことになりつつ強烈な快感に満たされるヒロイン達の様子を描いています。
 ラブコメ系では恋愛成就の幸福感があるラストになっていますし、エロコメ系でもコミカルなオチを迎えており、ドタバタ模様を繰り広げつつ、いずれも平和な読後感となるように構築されています。

【ふんわり柔らかい印象とストレートなエロさの両立なキャラデザ】
 女子校生級の美少女さんを主力としつつ、彼女らのママさん世代や20代半ばのお姉さんも数名加わる仕様。
TheySeemToHaveSomethingToDo2 奥手というか常識人ガールと性的な倫理観が欠如気味な能天気ドスケベガール、理知的な物言いをするクール系僕っ子眼鏡ガール、ドスケベママさんに腹黒メイドさん、ちょっと天然気味なお嬢様ガール、根暗ボーイを翻弄するスクールカースト上位な華やか女子など、多彩なキャラ性のヒロインが揃っていますし、半数弱の作品でタイプの異なるキャラを組み合せた複数ヒロイン制になっているのも特色です(←参照 美術部で大乱交だ! 短編「この美術部は問題があるらしい」より)。
なお、クセッ毛の語尾が~ッスガール、甘やかしママン、恥ずかしがりながらも積極的である地味系眼鏡っ子、こじらせ系処女お姉さん、ソシャゲ大好き横取り系ママンなどなど、どことなく見覚えのあるキャラ造形や漫画チックに楽しいキャラ付けが多いのもコメディとしての魅力につながっています。
 短編「○は×を大切にするべきだろう?」のヒロインや、複数ヒロイン制でのサブヒロインに微~貧乳クラスのバストなスレンダーボディを用意することもありますが、主力となるのは健康的な肉感の体幹にむにゅんと柔らかい質感の巨乳&桃尻を備えた女体。
TheySeemToHaveSomethingToDo3また、程好くぷっくり膨らんで存在感を主張する乳首&乳輪を先端にいただく美巨乳であったり(←参照 短編「お母様イケませんっ!」より)、キャラによって濃さや有無が異なる陰毛描写、艶っぽく細やかな髪の毛の描写等、ふんわりと柔らかい印象もある絵柄とバランスの取れたエロさがある体パーツ描写となっています。
 病気もあって(御快癒されたようで何より)初出時期に開きがあり、柔らかいタッチながら二次元的な華やかさや漫画チックな親しみ易さを兼ね備える絵柄そのものは一貫させつつ、描線の太さや絵としての濃度には多少の変化を感じさせます。

【快感への没入感を表現する程良いアタック&高密なエロ描写】
 ページ数に幅があるため、濡れ場の尺にも作品によって長短の差は多少ありますが、いずれもサクサクとエロシーンに突入していくこともあって、濡れ場を分割構成する場合でもメインのエロシーンには十分な量的満足感があります。
 ヒロインが竿役軍団に押し切られちゃう乱交エロもありますが、あくまでエロコメとして描いている分、重さや陰湿さは無く、その他の作品も和姦エロがメイン。母娘丼であったり、ショタが一貫して攻め手のおねショタ、お互い(色々な意味で)手さぐりな印象の初めてエッチであったりと、色々な趣向が用意されています。
 ヒロイン同士のレズチックな絡み、柔らかボディへのお触り、ヒロインにリードされる授乳手コキやシックスナイン、メイドさんのねっとりフェラ、豊満バストでのパイズリ等々、前戯パートにおけるプレイ内容は様々で、抜き所を投入することも多い一方で、挿入パートへの助走としての位置づけが明瞭。
 十分な尺を有する抽挿パートでは、処女ヒロインが多いこともあって破瓜の痛みを感じさせつつ、それがセックスの快感で打ち消されて双方が行為に夢中になっていく流れに転じていき、前戯パートまでヒロインに主導権がある場合でも、男子がパワフルなピストン&言動を繰り出していくようになります。
TheySeemToHaveSomethingToDo4紅潮した顔面を濡らす涙や涎、柔肌を伝う汗に結合部から漏れ出す愛液などの液汁描写の充実に加え、艶やかな髪の毛が振り乱れる様子や零れ出るようなハートマーク付きの嬌声の連呼といった演出を用いており、十分な密度を出しつつ個々の演出の主張を抑えて、意識が快楽に没入している様子を表現(←参照 短編「PVP」より)。
 乱交エロでの二本挿しからの両穴中出し&ぶっかけ連発であったり、アナルにビックサイズバイブを挿入されながらの前穴セックスがあったりしますが、いずれにせよフィニッシュシーンは中出しを投入しており、精液が噴出する結合部と柔らかボディ、瞳をキュッと閉じてアクメに震える表情をたっぷり見せつける大ゴマ~1Pフルでがっつり〆ています。

 ヒロインの多彩なキュートネスと十分な濃度のエロ描写が組み合わさることで実用面での魅力を生むと共に、微笑ましいラブコメ系もドタバタ模様のエロコメ系も楽しく読ませる作りとなっています。
個人的には、皆大好き(管理人調べ)“陰キャに優しいギャル”とのラブエピソードな短編「P.G.」とこじらせ系処女のお姉さんが大変なことになる短編「PVP」が特にお気に入り。あと、短編「お母様イケませんっ!」のお馬鹿ドスケベママンのエロシーンをいつか読みたいです。