OnlyForMyBro 松江名俊先生の『君は008』第9巻(小学館)を読みました。友人のために戻ってきた野原君の“かかってこいや~っ!!”のシーンは熱かったですよね。この時点では弱かったですが、ムキムキモードにはちょっと笑ってしまいました。
敵組織の者とはいえ、中野の町をぶらつくルルスちゃん、めっちゃ可愛かったですね。

 さて本日は、野際かえで先生の(成年向け)初単行本『弟専用』(ジーオーティー)のへたレビューです。既に一般向けでの単行本を出されている作家さんですね。
お姉ちゃんヒロインとの近親セックスに特化しつつ多彩な方向性が揃った1冊となっています。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編で計9作。1作当りのページ数は18~22P(平均20P)と中の下クラスのボリュームで推移しています。短編集ということもあって、ストーリー・エロ共にコンパクトな作りでありつつ、両者の存在感のバランスがよい構築と言えるでしょう。

【あっけらかんとしたラブコメ系からダークな凌辱系まで】
 上述した様にいずれの作品も姉&弟の近親エロスを描くお話でありつつ、明るく優しいラブコメ系から歪んだ欲望が炸裂するダーク系まで作品の明暗の印象には一定の幅があります。
OnlyForMyBro1 作劇の主軸の一つは弟である主人公のことが大好きなお姉ちゃん達に主導権があるタイプのラブコメディであり、重度のブラコンで色々と管理したがるお姉ちゃんを描く短編「お願い聞いて」や、普段はクール&無表情なお姉ちゃんが酔っ払って大好きな弟君に迫る短編「はじめて知った姉の顔」などが該当します(←参照 怖さを感じていたお姉ちゃんは実は・・・!? 短編「はじめて知った姉の顔」より)。
これらに加えて、ツンツンしているけれどもかなり寂しがり屋で弟君からのエッチなことを受け入れるヒロインを描く短編「アンビバレント」など、性欲に正直な男性側が主導権を握るケースもありますが、いずれにしてもラブエロ系としてまとめる場合には読み口を温和にまとめています。
OnlyForMyBro2 一方、教師である姉に彼氏が出来たことを知って嫉妬と独占欲からその場で姉を犯してしまう短編「お姉ちゃん先生」(←参照 嫌がる姉を無理やり・・・ 同短編より)、弟に対してキツイ言動を示す姉に対する愛憎入り混じった感情で睡姦の末に肉便器化な短編「シスターコンプレックス」と、弟君の感情の暴走による凌辱系作品も存在。
また、同様に姉に対する独占欲から無理やりHに突入するも、過去改変的な意外なオチを迎える短編「メモリーアップデート」、押しに弱いお姉ちゃんがサカリの付いた弟君に押し切られてセックスまでさせられちゃう短編「流されお姉ちゃん」なども、話としては暗さを抑えつつ、姉に対する支配欲を満たすという意味では凌辱系と共通する要素があります。
 浮気セックス大好きな姉が次々と彼氏を作っては、彼らとエッチせずに弟とセックスしていることをヒロインの彼氏になれた主人公の少年が知ってしまうという、姉弟のラブエロ模様と第三者にとっての寝取られ要素との組み合わせというユニークな短編「はじめての彼女」も含めて、コンパクトではありつつ多彩な作劇が揃っていると総括できるでしょう。

【多彩なキャラ属性&ボディデザインのお姉ちゃん達】

 ヒロイン陣の年齢層については、女子校生級、女子大生級および20代半ば程度と思われるキャラを同数程度投入している印象ですが、どちらかと言えばキュートな印象が先行することは共通していて、年齢層による描き分けはさほど意識されていません。
 ちょっとヤンデレ気味でもある弟君溺愛お姉ちゃん、押しに弱い気弱お姉ちゃん、寂しがり屋だが素直になれない不器用系横暴お姉ちゃん、クールな鉄仮面系お姉ちゃん、弟君をからかってくる小悪魔系お姉ちゃんに、外面は良いのに弟にはキツイ言動を投げてくる悪いお姉ちゃん等々、多彩な性格設定のお姉ちゃんヒロインが用意されています。
OnlyForMyBro3設定に合わせてキャラデザにも多彩さがありますが、特にボディデザインについては年上なのにちっこいボディに貧~並乳を組み合わせたキュートで華奢な女体の持ち主と(←参照 短編「流されお姉ちゃん」より)、たわわな柔らか巨乳をお持ちなスレンダー巨乳ボディという対照的なスタイルは概ね半々の割合で投入されています。
 なお、弟君については姉より身長が高い体躯もあって、おねショタ的な様相は示しておらず、加えて表情の描写が無いなど、竿役についてはキャラとしての存在感を敢えて消去することで、お姉ちゃんに集中できる仕様となっています。
 初単行本ながら絵柄は表紙絵とほぼ完全互換で安定しており、適度にあざとい萌えっぽさをふんわりと軽い筆致でお届けな絵柄はヒロインの可愛らしさを十全に引き出しています。作画密度には作品によって幅はありつつ、濃過ぎず薄過ぎずのバランスを保っていると感じます。

【アタックとエロ可愛さのキープのバランスを取った演出】
 ページ数の都合上、たっぷり長尺というわけではないものの、サクサクとエロシーンに突入することもあって抜きツールとして十分な分量のある濡れ場が用意されています。
 寝取られ要素もある短編「はじめての彼女」や姉の彼女から寝取るという意図が明確な作品(短編「お姉ちゃん先生」「メモリーアップデート」)では、姉弟以外のキャラクターの存在がある程度重要ですが、その他の作品は基本的には二人に閉じた姉弟の近親エロスであり、上述した作劇の方向性の幅もあって、凌辱系からラブエロ系までシチュエーションに幅があります。
 男女いずれに主導権があるかによって前戯パートのプレイ内容にも差があって、ヒロイン側が積極的な場合のエッチな表情をしながらのパイズリや手コキなどのサービスプレイもあれば、羞恥や抵抗を感じる姉を愛撫して感じさせていく男性側主導のプレイもあり、恋愛系では互いに相手を気持ち良くするプレイの組み立てとしていることもあります。
 破瓜の痛みや精神的な抵抗感を覚えているヒロインを押さえつけて腰を振る凌辱系と、ヒロイン側が挿入を誘導して開始される和姦エロとでは雰囲気の明暗こそ異なりますが、弟君のちんこにお姉ちゃんが強烈な快感を叩き込まれて乱れまくり~という構図は共通しており、上述した様に竿役の存在感は消してヒロインのリアクションに集中できる絵作りとなっています。
OnlyForMyBro4 絵柄の性質もあって、エロ描写としてどちらかと言えばあっさりとした印象を感じることもあるのですが、紅潮して蕩けた表情や、小さなハートマークが乱舞する嬌声、柔肌をしっとりと濡らす各種淫液の描写など、全体的な密度はそれ程ではなくとも、個々に細やかに描き込んだ演出表現が魅力と感じます(←参照 短編「お願い聞いて」より)。
一方で、丁寧ではあるが淫猥さに欠ける印象の断面図や(エロ漫画的には)量的に勢いの無い射精描写、演出の緩急の無さによる単調さなどは演出面での減点材料。とは言え、キュートなお姉ちゃんがエロ可愛く乱れ、大ゴマでの中出しフィニッシュで〆る流れそのものの王道的な魅力にブレがないとも評し得ます。

明るく楽しいラブコメ系とキャラとして存在感が無い分、弟君の感情の暴走が不気味さを増す凌辱系とに印象の差異が明瞭にあることは留意すべき点ですが、多彩な姉弟エッチが楽しめる作品集であることは間違いありません。
個人的には、不器用系巨乳タイツお姉ちゃんとのエッチを描く短編「アンビバレント」と、口の悪いちっこいボディお姉ちゃんを睡姦&追撃寝取り凌辱な短編「シスターコンプレックス」がお気に入りでございます。