CantStopIt 九井諒子先生の『ダンジョン飯』第9巻(エンターブレイン)を読みました。翼獅子、頼もしく、また希望を与えてくれるような存在ですが、ダンジョンのシステムを考えるとライオスの“珍しい”欲望を狙っていると思うんですよね。とは言え、実はカナリア隊の方の言葉が・・・という可能性もありますが。
しかし、マルシルさんの好みのタイプ・・・(絶句

 さて本日は、イコール先生の『たまらないとまらない』(エンジェル出版)のへたレビューです。先生の前々単行本『イやらしいコとシて』(コアマガジン)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
多彩なヒロインとのほのぼのラブエロストーリー&柔らかボディが甘く蕩けるラブラブHが詰まった作品集となっています。

CantStopIt1 収録作は、元ヤンな奥さん&会社員の主人公はラブラブ新婚でベッドの上では奥さんが素直でキュートな姿を~な連作「ヤンつま」「ヤンつまは旦那さんの浮気を阻止したい」(←参照 旦那のお願いには全部答えてくれるヤンつまさんだ! 同連作前編「ヤンつま」より)、および読み切り形式の短編7作。
1話・作当りのページ数は18~20P(平均19P強)とやや控えめな水準で安定。ストーリーの読み応えこそ無いものの、居心地の良さがある雰囲気であり、程好い満腹感のあるエロシーンを常備しています。

【愛し合う男女のラブエロ模様を優しい雰囲気で提供】
 作劇の方向性としては、ほのぼのとした雰囲気のラブコメ系をメインとしており、“Pizazz”ブランドらしい作品が揃っています。
ラブコメディといっても、コメディとしての要素は微笑ましさであったり、オチのコミカルさであったりに留まっており、カップルさんの恋愛模様の甘味を柔らかい筆致で描き出すことが主眼となるタイプの構築。
 ストーリーとして大きな動きを用意することは無いものの、資格試験を頑張る主人公を応援してくれる年上美人や、主人公のエッチなお願いを優しく受け止めてくれる奥さん、主人公のエログッズの真剣な研究に被験者として尽くしてくれる女の子などなど、主人公の頑張りや性癖などを受容してくれるヒロインを用意しており、裏帯の謳い文句にある通り、男性にとっての癒しが与えられる展開が多いのが特徴と言えます。
また、健気で素直な彼女さんをちょっと困らせるようなプレイを提案したり(短編「ゆるしてくれちゃう」)、ヒロインの勘違いから旦那さんに浮気疑惑が発生したりと(連作後編)、ちょっとした不穏さや波乱を示唆することはありますが、それが深刻な事態を引き起こすことは全くなく、ラブラブで幸福な二人の姿へと温和に収束させています。
CantStopIt2 いずれの作品もほのぼのとしたハッピーエンドでまとめていますし、ヒロインや主人公の在り方が恋愛関係においてそのまま承認されることでの安心感や幸福感があるラストであることが作品の読み口の良さを大きく高めているとも感じます(←参照 年上彼女さんにとってはやっぱりカワイイ彼氏君 短編「かわいいっていわないで」より)。
 短編「ふたりのホント」の様にすれ違いが解消してのメイクラブといった恋心を打ち明けることのドラマ性を持たせた作品もありますが、上述した温和なラストまで、登場人物達の幸福そうな様子を維持して、その甘く優しい空気感に浸れる構成で安定していると総括できるでしょう。

【多彩なキャラデザ&設定の優しいヒロイン達】
 女子大生クラスの女の子を主力としつつ、20代前半~半ば程度の美人さんも数名加わる陣容となっています。
 カップルの彼女さんや新婚夫婦の奥さんなど、主人公と既にパートナーであるヒロインが多いのが特色でありつつ、優しくて世話焼きなお姉さんヒロイン、健気で従順な子犬系彼女さん、しっかり者で頼れる職場の先輩美人、ちょっと不器用な長身バレー女子、勝気で明るい性格ながらベッドではネコちゃんな元ヤン奥様などなど、設定の多彩さも魅力となっています。
設定の多彩さに合わせてキャラデザインも様々であって、長身ショートヘアの凛々しい系美人さん、キリッとした印象のキャリアウーマンな眼鏡美人さん、優しそうで程好い色気も香るロングヘアお姉さん、ちっこいボディのキュート系彼女さん、地味系眼鏡な幼馴染ガールなど、明確にタイプの異なる造形を用意していることもヒロインの多彩さの魅力を伸長させています。
CantStopIt3 迫力のあるサイズの巨乳をお持ちなヒロインも数名が存在しますが、貧~並乳クラスのおっぱいの持ち主がメイン。とは言え、華奢さを感じさせる造形ではなく、肢体全体に健康的な肉付きによるふっくらとした印象を適度に持たせたタイプであって、その柔らかさや温かさを感じさせる女体造形と言えるでしょう(←参照 並乳&程好くむっちり下半身 短編「酒力本願」より)。
 程好いデフォルメ感による親しみ易さと唇や粘膜などの体パーツ描写を含めた描き込みの細やかさによる艶っぽさがユニークな塩梅で同居する絵柄は、この作家さんの明確な個性であり、艶っぽいアダルトお姉さんであっても可愛らしさがナチュラルに感じられるような“癒し系”美人の造形と非常に相性がいいですし、もちろんキュート系ガールのふんわりとガーリーな可愛らしさにも貢献しています。

【程好い密度を打ち出すエロ演出とラブラブ密着感】
 ページ数の都合上、たっぷり長尺の濡れ場を期待するのは避けるべきですが、エロシーンの占める割合は十分であって、強過ぎず弱過ぎずな調度良い満足感のある抜きツールと言ってよいでしょう。
 ちょいS彼氏君による羞恥プレイや目隠しプレイ、カップルさんが飲み会の後で寝ている友人達の横で声押し殺しセックス、性玩具の被検体になっての羞恥プレイとアブノーマルな要素をエロシチュに組み込むこともありますが、いずれも和姦であり、また恋愛セックスがあくまでメイン。
 前戯パートは短めであることもありつつ、基本的には十分な尺を用意しており、ラブラブ接吻やヒロインの性感帯への愛撫、そして男性を気持ち良くしてあげたいというヒロインの積極性に基づくフェラやパイズリといったご奉仕プレイを用意。なお、男性器のサイズをあまり誇張せず、普通サイズのそれを丁寧に気持ち良くしてくれる描写であるのは一つの特色と感じます。
前戯パートでも射精シーンを用意しつつ、男女双方ともそれで収まることなく抽挿パートへと進んでいき、お互いを求め合い、快感を高め合うエネルギー感のあるピストン描写を連続させていきます。
CantStopIt4 柔らかボディの存在感と共に、程好く蕩けたハートマーク付きのエロ台詞や嬌声、可愛さをある程度維持しつつ熱っぽく蕩けた表情付け、勢いを感じさせる擬音や飛び散る愛液など、適度なアタックのあるエロ演出を適度な密度で施して描写の密度を出していますし(←参照 短編「たまらないとまらない」より)、ピストンしながらのハグやキスなども恋愛セックスとしての興奮や没入感を形成。
エロ可愛くアクメを迎えるヒロインの表情&ボディをがっつり見せ付けつつ、断面図での中出しアピールをカットインさせる1Pフルのフィニッシュシーンには視覚的なインパクトと演出的な盛り上げがあり、そこからの精液漏れ出しといった追撃描写でラブラブHが終わる名残惜しい余韻なども喚起しています。

 エッチで優しいヒロインとの微笑ましいラブエロ模様に癒される印象のあるお話&ラブラブHであって、その路線を保ちつつ様々なヒロインやそれに合わせたシチュエーションが楽しめるという作品集になっています。
個人的には、旦那さんラブな元ヤン奥さんとのイチャラブ模様が楽しめる連作が最愛でございます。