SweetDropCandy TVアニメ版『波よ聞いてくれ』第3話「お前らは緩い」を観ました。中原君、思い切った一世一代の提案だったのですが、ある意味では一番報われない感じのキープ扱いな回答で可哀想なんですよね、惚れた弱みとはいえ・・・。
あと、流石北海道というか、ビールとソーセージ美味しそうでしたね。管理人は北海道限定のサッポロクラシックが大好きなのです。

 さて本日は、さくま司先生の初単行本『桃色ドロップ』(ワニマガジン社)の遅延へたレビューです。10日程遅れてのレビューとなり、申し訳ありません。
多彩な美少女&美女ヒロインとの甘いピュアラブストーリー&しなやかボディが熱っぽく蕩けるエロシーンとが楽しめる作品集となっています。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編で計9作。なお、短編「Eclosion」「ボレロ」は分かれたカップルの男女それぞれが新たな恋を見つけるお話ですが、ストーリーとしての関連性はほぼありません。
1作当りのページ数は18~24P(平均19P強)と控えめながら旧コンビニ誌初出としては標準的な部類。恋愛ストーリーとしての甘味を打ち出しつつコンパクトにまとめた作劇であり、エロシーンも質的にも量的にも程好い加減でまとめた構築となっています。

【誠実さや上品な甘味のあるラブストーリー】
 作劇の方向性としては男女の恋模様を温和な雰囲気で描き出すタイプであって、恋愛のドキドキ感やそれがもたらす幸福感を上品な甘味と共に提供するシナリオワークと言えます。
子供の頃、迷子になった自分を助けてくれた美人稲荷様と再会して・・・な短編「狐日和」はファンタジー系の作品ですが、その他の作品は日常の中の等身大のドラマとして恋愛模様を描くタイプ。とは言え、作品の温和な雰囲気は共通した美点でしょう。
 男性側にとっての棚ボタ的な展開やエッチなヒロインの積極性で押し進める展開も無いわけではないものの(短編「Day dream」等)、既に恋仲の人物同士の幸福な恋愛セックスやキッカケを得た二人が相手を求め合う恋模様など、色恋沙汰における男女の対等性が意識されることで誠実さを感じさせる話回しが基本とも評し得ます。
SweetDropCandy1 好きな相手がお見合いをすると聞いて嫉妬やら悔しさやらで大胆に迫る勝気ガール(←参照 短編「中村、結婚するってよ」より)、ヒロインの価値観を否定した男性に対して毅然と反論する青年とそれを喜んで好意を改めて意識する女性、大人でないことを好きな男性に諭されて“子ども扱い”された故に大胆に告白をする女の子等、ヒロイン側の素直な心の動きやそれに応える男性の反応等も読み手が共感や納得をしやすいものであり、それ故に恋愛の成就を素直に祝福できるタイプのシナリオワークとも感じます。
 人妻さん寝取られ展開か!?と匂わせながら旦那さんとラブラブコスプレHに収束する短編「ヤる気スイッチ入りました♥」や、憧れの存在であり神様でもあるがセックスには無知な狐神様に色々と教えつつラブラブHな短編「狐日和」等、話に仕掛けや意外な展開を用意することはありますが、エロシチュエーションの形成等に貢献するものであって、読み口の滑らかさや穏やかさを阻害する要素は基本的に排されていると言えます。
 短編集ということもあって、ストーリーのドラマ性や分量としての読み応えはあまりありませんが、恋愛ストーリーとしてのドキドキ感や甘味に程好く浸れる作劇であり、微笑ましいハッピーエンドにまとめています。

【多彩な設定&性格付け&ボディデザインのヒロイン達】
 JK美少女も少数名登場していますが、女子大生~20代半ば程度と思われる年齢層が主力。おそらく人間より遥かに長命ですが、短編「狐日和」の稲荷神様も綺麗なお姉さんタイプの容姿です。
SweetDropCandy2 優しくて献身的で彼氏君とのエッチが大好きな彼女さん、処女だったけど次第にエッチに夢中になっていく地味系眼鏡年上美人、ちょっとガサツな印象もあるが一途な強気ツンデレ系整備工ガール、年下男子を誘惑&翻弄な快活エロ上司(←参照 ストレスをエッチで発散だ! 短編「Day dream」より)、コスプレが趣味な人妻さんなどなど、多彩な設定のヒロインが用意されており、展開の多彩さに一定の貢献をしています。
また、強気ツンデレや少し天然&不思議芸タイプ、快活な肉食系に優しくて性的に無知な狐神様、内気なクール系ガールなどなど、ヒロインの性格面でも多彩さがあって、適度に分かり易い属性付けをしつつ、それらで人物像を固め過ぎない塩梅となっています。
SweetDropCandy3 ヒロイン陣の女体設計も様々であって、微乳スレンダーボディから程好い肉感の強さのある巨乳ボディ、両者の中間の並乳ボディ等が登場(←参照 ほっそりスレンダーボディの貧乳ガール 短編「純愛スプラッシュ」より)。人数的には、肉感的な巨乳ボディとスレンダーな貧乳ボディが概ね半々といった陣容です。
控えめサイズの乳首や乳輪、濃淡には個人差はありつつ陰毛(ほぼ)標準搭載の股間、淫液に濡れる秘所描写と、体パーツ描写には一定の淫猥さを持たせつつ、さっぱりと健康的な色気感や女体の整った美しさを阻害しないタイプにまとめています。
 少女漫画チックな雰囲気も感じさせる、繊細で柔らかい印象の絵柄はラブストーリーの程好い甘味やヒロインの可愛らしさやさっぱりとした色気感との親和性が高く、初単行本ながら表紙絵とほぼ完全互換で安定しています。

【可愛さ&美しさを保ちつつ程好いアタックと密度を出すエロ描写】
 ページ数の関係上、それ程長尺のエロシーンというわけではありませんが、導入パートでラブ模様の進展や双方の性欲の発現をスムーズに描いてエロシーンに移行しており、旧コンビニ誌初出としては概ね標準的な分量を有しています。
 即売会の会場でエッチな目で見られたコスプレイヤーの人妻さんがその格好のままで旦那さんとのラブラブコスプレHへと移行したり(短編「ヤる気スイッチ入りました♥」)、ケモ耳&ケモ尻尾な狐神様とのセックスであったり(短編「狐日和」)、可愛らしさもある男性がエッチなお姉さんに翻弄されちゃうちょっとMっ気のあるエッチであったりと(短編「Day dream」)、エロシチュに味付けのアクセントを加えることもありますが、恋愛セックスを中心とした和姦エロで統一されています。
 キスやボディタッチから始まり、そこから互いの性器への愛撫であったり、男性を気持ち良くしようとするちっぱいズリやお口ご奉仕であったりなプレイを程好い分量で提供する前戯パート、双方の興奮と欲望が更に高められて穏やかさを保ちつつ力強いピストンを繰り返す抽挿パートと、段階を踏みながら高揚感を高めていく作りは恋愛セックスとして王道的で安定したエロ展開になっています。
SweetDropCandy4 どちらかと言えばあっさりとした絵柄である分、エロシーンの演出載りが良いタイプでもあり、美人フェイスが紅潮して瞳を潤ませた蕩けフェイスになり、呂律の回らない嬌声を奏でるようになる熱っぽい痴態描写に適度な濃厚感を持たせているのが明瞭な美点(←参照 短編「レンズの向こう側」より)。
女体全体の美しさと、多用される結合部見せつけ構図・局所アップの淫猥さの程好いギャップも魅力的であり、前述の痴態描写や適度な勢いを感じさせる擬音描写など演出面でもアタックの強さを有していますが、一方で過度・過剰な演出は避けており、特に断面図・透過図を全く用いないのは、絵柄の性質や男女の密着感の打ち出し方を考慮すると、個人的には正解だと思います。
 プレイ内容のステップアップを丁寧に為す分、抽挿パートが量的に圧迫されて短尺になっているケースがしばしばあるのは好みを分けそうですが、ピストンしながらのキスや乳首弄りなど手数の多さを出す工夫はあって、中~大ゴマメインのフィニッシュへと没入感を保って突入していきます。

 ストーリーにしてもエロシーンにしても、誠実なラブストーリーとしての王道的な魅力のあるタイプであって、絵柄もよくマッチしています。こってり&たっぷりな濡れ場を求める方にはやや不向きですが、量的にも質的にも“程好さ”を上手く追及したスタイルと言えるでしょう。
個人的には、優しくてピュアな稲荷神お姉ちゃんにエッチなことを教えることになって・・・!?な短編「狐日和」が最愛でございます。