SpectacledSister あらゐけいいち先生の『CITY』第10巻(講談社)を読みました。ケモ耳美少女・南雲さん(動画配信版)、かなりカワイイですが、動画の内容がバズらなそう・・・。“三兎”を追って一兎も得られない急展開のしょーもなさもすごかったですね。
長野原先生の『ボンジュールみなの衆☆』、常軌を逸した内容とのことで、かなり読んでみたいですね・・・。

 さて本日は、椿十四郎先生の『アネメガネ』(ジーウォーク)のへたレビューです。先生の前単行本『曖妹だいありぃ』(ティーアイネット)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
地味系キャラデザな眼鏡お姉ちゃんとのちょっとインモラルで盛りまくりなエロ模様がたっぷり詰まった作品集となっています。

 収録作は読み切り形式の短編7作+描き下ろし短編「モード♥チェンジ」(18P)。描き下ろし短編を除き、1作当りのページ数は22~30P(平均25P弱)と中の上クラスのボリュームで推移。ストーリー性そのものには強い存在感はありませんが、アモラルな展開に引き込む力があって、その上で十分な満腹感のあるエロシーンを提供する作りとなっています。

【性的魅力が抑えられた存在が淫靡に見えてくる欲望の解放】
 妹または姉ヒロインとの近親エロスを得意とする作家さんですが、どちらかと言えば妹ヒロインが作風の主軸であったのに対し、今回は姉ヒロインで統一した上での近親エロ模様を揃えています。
SpectacledSister1 姉弟の性的な関係については、恋愛感情というよりもストレートな性的好奇心や身内に対する支配欲といったものに基づく関係性が多く、姉が弟君に対して支配的に振る舞うケースもあれば(←参照 大人しい弟君に奉仕させる姉 短編「弟の前でだけ」より)、性的にがっついて来る弟に姉が押し切られてしまうケースもあります。
快楽への没入であったり、男女間での被虐・嗜虐のニュアンスを含む関係性であったりには一定のインモラル感を明確に持たせている一方、それが姉弟という血縁であり家庭内で生じているものである故に、破綻し得ない関係性の中での欲望の暴走という、スリルと自明な安心感というアンビバレンツな印象を生んでいるとも言えるでしょう。
 また、どちらかが一方的に状況を支配しているというわけではなく、弟側がリードしていると見せて実は姉側の掌の上であったり、お姉ちゃんが支配的である様で弟君とのセックスの強烈な快楽で主導権を明け渡したりと、両者がセックスの快感に没入していく中で姉弟の関係における天秤がどちらに傾くのかという点は読みを牽引する要素の一つ。
 各作品において、話の“オチ”はしっかりとつけつつ、起承転結的なはっきりとしたストーリーの展開を設けるというよりかは、主導権の移り変わりという面はあっても姉弟の日常の中での性愛という面を維持させたシナリオワークであって、その閉じた世界の中での小さなやりとりに一種のドラマ性を持たせることが強い特色として成立している作劇スタイルとも評し得るでしょう。

【地味系キャラデザの眼鏡お姉ちゃんヒロインズ】
 全ての作品が姉ヒロインで統一されており、また年齢層としても女子校生級の設定で揃えられています。
 弟君に手を出したものの成長してグイグイ来られるのに困惑中のムッツリお姉ちゃん、クールで不思議な雰囲気もある文学少女お姉ちゃん、Sっ気のあるお姉ちゃんに流されっぱなしのちょっとM気質と思われるお姉ちゃんなど、キャラクター設定に多彩さを持たせつつ、漫画チックな誇張は控えめにして、“普通に居そう”という印象を保つことが大きなポイント。
 単行本タイトルに“メガネ”を含む通り、全ヒロインが眼鏡を着用しているのが明確な特色であると共に、そばかすや糸目がちな目といった漫画表現として地味さを有したキャラデザインが徹底されているのも特色。
SpectacledSister2ボディデザインについては、並乳~ギリ巨乳のおっぱいにもじゃっとした陰毛標準搭載の股間、標準的な肉付きの尻と、発育途上でちょっとあか抜けない印象の女体に仕上げていますが、これが前述の地味系フェイスと組み合わさることで生々しさのあるエロスを生み出すと共に(←参照 三白眼眼鏡そばかすジャージ姉貴 短編「占い♥ハッピーデイズ」より)、パッと見で性的魅力が強くない存在に、性的興奮の中でエロさがどんどんと増していく臨場感や高揚感を生み出すことが強い特長と言えるでしょう。
 なお、竿役である弟君たちのキャラデザインについても、さえない印象や大人しい印象のあるタイプであって、性的魅力が強くない存在同士が血縁関係という排他的な関係の中で強烈な快楽を共有し、耽溺するという様相に、性的な解放感であったり背徳感であったりが生じているとも感じます。
敢えて地味系のキャラデザを前面に押し出した表紙絵と中身の絵柄の絵柄はほぼ完全互換で安定しており、漫画チックなほのぼのとした親しみ易さと適度な濃密さを有するエロシーンでのエロさとのギャップを調度よく生成するスタイルとなっています。

【程好いアタックのエロ演出で打ち出す独特の生々しさ】
 エロシーンの分割構成を取ることもありますが、その場合でもメインとなるシークエンスにページ数を集中させており、全般的に十分な満腹感のある濡れ場を安定的に提供しています。
SpectacledSister3 姉弟の近親セックスで統一されており、その構図自体のインモラルさと共に、姉や弟といった相手に圧倒される背徳感であったり、はたまた性的な優位性が逆転することで嗜虐的な快感が被虐的か快感に入れ替わる倒錯性を含ませたエロシチュであって(←参照 クールなドSお姉ちゃんが言葉責めで強烈な快楽を 短編「醜姉」より)、快楽の中毒性がじわじわと押し上がっていく流れが特色と言えるでしょう。
 前戯パートには十分な尺を用意しており、弟君の包茎ち○こへの手コキやフェラでのサービスプレイをさせられたり、はたまた淫臭がむわっと香る股間への奉仕を要請したりと、男女いずれかの主導権を明示させる状況の中で、強烈な身体的快感と状況の倒錯性に両者が飲み込まれていくという流れを打ち出していきます。
 抽挿パートに移行後は、もじゃもじゃ陰毛の股間のアップと、肉棒を締め付ける媚肉をアピールする丹念な断面図描写で挿入感を強調すると共に、カメラを引いた構図で両者がサカって腰を振っている様子もお届け。
SpectacledSister4 エロ演出としては紅潮した表情に呂律の回らないハートマーク付きエロ台詞、分量としては抑え目な液汁描写とベーシックなものを用意していますが、地味な女の子達が強烈な快感に包まれて、だらしなかったりちょっと不細工な印象もあったりな痴態を曝け出すという点に(←参照 短編「にゅ~ゲーム!」より)、一種の生々しさや意外な可愛らしさを発生させており、実用面の強力な基盤を形成しています。
 抽挿パートの途中で敢えてインターバルを設けて攻防や体位の変化を導入することもありつつ、両者が興奮に呑まれてセックスの快感にがっついていくエネルギー感は保っており、中出しフィニッシュ(アナル中出し含む)は十分な勢いで突入すると共に、秘所アップ構図の連発で白濁液が零れ出る様子までお届けな執拗さも備えています。

 地味な眼鏡お姉ちゃんというキャラデザは、一見してエロさを直ぐには感じられないのですが、閉じられた状況の中で姉弟の性欲が沸騰していく中でエロさが高まっていく流れは非常に巧いところと感心しました。
個人的には、占いの結果を信じて拒否ができないお姉ちゃんに好き放題な短編「占い♥ハッピーデイズ」と、お姉ちゃんの年上としてのリードとそれが崩れる様子で一石二鳥な短編「にゅ~ゲーム!」が特にお気に入りでございます。