DedicatedPink 野田サトル先生の『ゴールデンカムイ』第21巻(集英社)を読みました。“偽”の父子でありつつ家族としての絆で結ばれた谷垣とチカパシの別れ、共に“本当”の家族を為すための別れであり、自立であって、本当に感動的なシーンでした、勃起勃起言ってましたけど。
月島軍曹、“嘘”を嘘と分かった上で、付いていくというか、もう彼にはそれしかないのだろうなぁとしみじみ感じましたね。

 さて本日は、文雅先生の初単行本『献身ナデシコ』(ジーオーティー)の遅延へたレビューです。3週間ほど遅れてのレビューとなり、申し訳ありません。
健気で可憐なスレンダー美少女さん達との不器用ラブ模様&敏感ボディが蕩けまくりのエロ模様が詰まった作品集となっています。

DedicatedPink1 収録作は、新人教師である主人公は、色々と世話焼きに部屋にやってくる教え子であり隣人でもある女の子・あいを性欲に任せて襲ってしまい、二人の関係は微妙なことに・・・!?な中編「only you」全3話(←参照 勢いに任せて抵抗するヒロインを一晩中 同中編第1話より)、熱中症で倒れたヒロインを保健室まで連れて行った主人公だが、彼女の下着姿に興奮した彼はヒロインを性欲に任せて襲ってしまい・・・な連作「感想を聞かせて」正続編+描き下ろし幕間劇(1P)、および読み切り形式の短編4作。
描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は8~28P(平均21P)と平均値としては中の下クラスのボリューム。ストーリー面にも一定の存在感を持たせつつ、エロシーンの量的満腹感を意図した構築で安定しています。

【ヒロイン側の献身が報われる青春恋愛モノ】
 作劇の方向性としては青春ラブ&エロストーリーであって、ちょっと不器用な男女がメイクラブしていく流れを、日常の中の非日常なドキドキ感を以て描き出すタイプ。
 短編「黒華の輪上に踊る」「幸福のケモノ」など、ヒロイン側が積極的にラブ&エロアタックを仕掛けてくる展開もあれば、中編や連作の様に、ヒロイン側の好意や信頼感も描かれつつ、性欲が抑えきれなくなった主人公がヒロインを襲ってしまいことで事態が進展するケースもあります。
大好きな相手のためにエッチな誘惑を直向きにしてくるタイプの女の子も、好きな相手に襲われながらも恋愛感情故に最終的にはそれを受け入れて、かつ自身も積極性を示していくタイプになる女の子も、単行本タイトルにある通りに献身的であったり、ある種のいじらしさであったりを感じさせる様に描かれています。
DedicatedPink2紆余曲折はありつつも、それらのヒロインの頑張りが男性側に受け入れられたり、認められたりすることで、二人の恋愛感情が釣り合って成立するという構図となっており(←参照 気弱ガールが頑張ったラブエロアピールが報われて 短編「自販機横の忠犬」より)、ヒロイン達が報われることでの幸福感や安心感が恋愛ストーリーとしての魅力につながっています。
 一方で、男性側にとってかなり都合の良い状況が、ある種の過ちを経た上でも保障されるご都合主義感だけでなく、男女の恋愛感情の発展や前提に関する描写の欠如や、恋愛感情の芽生えや相手への受容といった登場人物の心情の理由付けの分かりづらさが加わることで、エロ漫画的ご都合主義の悪い面と、少女漫画チックな展開における(特に男性キャラの)ある種の独善性とがネガティブに融合してしまった印象はあります。
短編にしても、中編にしても冒頭で提示される設定や関係性、衝撃の展開などのインパクトでラストまで押し進めるスタイルではあって、そこが美点ではあると共に、話としての盛り上がりを欠いたままで終わってしまうケースもあるので、評価は難しいところです。

【華奢さも感じさせるボディのJK美少女ズ】
 短編「君の知らない一面」のヒロインは特定の年齢層が示唆されていませんが、その他の作品は女子校生級の美少女さんがヒロインであり、中編作を除いて同世代の男の子達が主人公であるため、青春ラブエロ模様としての様相を分かり易くしています。
 主人公を誘惑するためにエッチな勝負を仕掛けたり、(ギャグ要素抜きで)目前で日々オナニーを開陳してきたりと、ややエキセントリックな印象もありつつ主人公へ積極的に仕掛けてくるタイプの女の子も居れば、性欲が抑えきれなくなった男子を受容することで恋愛感情の強さを表現するタイプの女の子も居て、どちらにしてもヒロインの言動が前述したお話のご都合主義感の主軸を形成していることは共通。
これらの献身さやいじらしさに加えて、世話焼き幼馴染や、少し引っ込み思案な女の子、暴走系先輩ガールにエッチに翻弄してくる女の子等々、キャラクター属性としての分かり易さが魅力となるタイプのヒロインが揃っており、前述した内面の分かりにくさをテンプレ的なキャラクター属性で補償しているとも言えるでしょう。
DedicatedPink3 巨乳クラスのおっぱいの持ち主もいますが、その場合でも肉感の強さは比較的抑え目であって、華奢さも感じさせる四肢&体幹に並乳クラスのおっぱいを組み合わせたスレンダー並乳~ギリ巨乳ボディが主力(←参照 連作「感想を聞かせて」正編より)。そういった女体造形の華奢さやしなやかさは、前述したヒロインのいじらしい可愛らしさやエッチなことに翻弄されちゃう倒錯感などを伸長している印象もあります。
 なお、ヒロインの設定もあって、制服(狭義)を着用した状態でのセックスが多く、そこから次第におっぱいや秘所を露出して~という流れにしており、着衣セックスを貫徹するケースもあれば、ネクタイと黒タイツのみを残すようなほぼ全裸セックスとするケースもあります。
 初単行本ながら絵柄の統一感は十分に高く、ふんわりと柔らかい描線を丁寧に組み込むことで、お洒落感も感じさせる絵となっています。その上で、作画密度は高く、キャッチーな印象もありつつ、エロ描写に適度な濃厚感を付与しています。

【程好い濃密感のあるエロ演出で彩る不器用恋愛セックス】
 26~28P級の作品を中心として、十分に長尺のエロシーンを有している作品が多く、その場合では1回戦で収まらずに複数ラウンド制に突入する構成を主としています。
 序盤はヒロインが誘惑しつつエッチも主導するものの、大好きな主人公に主導権を明け渡していく流れもあれば、男性側の強引さが明確でややレ○プ寄りの状況になったり、周囲から隠れながらの羞恥系シチュになったりするケースもありますが、後者も含めて各話のまとめとしては恋愛セックスとしての範疇に収める作りとなっています。
 パイパンま○こや乳首などのヒロインの性感帯を愛撫したり、ねっとりキスで双方が蕩けたり、キュートフェイスでのお口ご奉仕で射精に導かれたりな前戯パートは適度なボリューム感を有していますが、エロシーンの構成としては抽挿パートの分量を重視しているという印象。
DedicatedPink4 乱れたフォントのハートマーク付きエロ台詞や、くしゃくしゃに乱れた表情付け、スレンダーボディをしっとり濡らす各種液汁描写等、適度なアタックを有するエロ演出を十分な密度で施しつつ、絵柄の繊細な印象を損なわない水準に収めており、ストレートなエロさと絵柄の魅力のバランスを保っています(←参照 短編「黒華の輪上に踊る」より)。
所謂“固定カメラ”での連続コマや、複雑なコマ割りを用いつつのカットイン描写など、技巧を感じさせる画面構成を用いて情報量を高める工夫が為されていますが、それが長所として成立しているケースもあれば、個々のコマの威力不足故に雑然とした印象になっているケースもあって、一長一短ある印象。
 複数ラウンド制の〆を飾る中出しフィニッシュは、双方の感情を絞り出した上でヒロインが強烈な快感に包まれる様子を中ゴマ~1Pフルで投入しており、断面図等の追加描写で中出しとしての印象を強める流れを形成しています。

 青春ラブエロ系の王道の魅力と少女漫画チックなドキドキ感とを組み合わせたスタイルであって、その強みもありつつ展開の上滑り感も感じるところで、エロ描写の良さを素直に感じにくくなる要素もあるのは個人的に難点ではありました。
個人的には、エッチなヒロインに翻弄されつつ、彼女の素の一面を独占することを許される短編「黒華の輪上に踊る」が最愛でございます。