MrBlackTights むらかわみちお先生(戦術構成:才谷屋龍一氏、原作:ガールズ&パンツァー政策委員会)の『ガールズ&パンツァー 樅の木と鉄の羽の魔女』上巻を読みました。ミリタリーの素養は全くないとあとがきにて記されていますが、緊張感のある戦車戦描写に圧倒されました。お葬式のシーンもそうなんですが、とにかく漫画としての画力・構成力がずば抜けていますね・・・。

 さて本日は、けものの★先生の『黒タイツ様~異形に辱められる私たち~』(ジーオーティー)のへたレビューです。先生の前単行本『ハメっこ3Peace!!!』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
暗い欲望や憎悪が“怪物”の形となってスレンダー巨乳な美少女&美女を襲う多彩なシチュの凌辱エロが詰まった1冊となっています。

MrBlackTights1 収録作は、憎しみ、怒り、復讐心など黒い想いが蓄積した時、その負の感情の対象となった女性の前に全身タイツで仮面のような姿の異形“黒タイツ様”が出現し、女性を様々な方法によって凌辱するオムニバス形式のタイトル長編「黒タイツ様」全10話(←参照 イジメ首謀者のJKを襲う不気味な黒タイツ達 同長編第1話より)+黒タイツ様の“正体”が明らかになる描き下ろしエピローグ(5P)。
描き下ろしエピローグを除き、1話当りのページ数はいずれも20Pと中の下クラスのボリュームで固定。オムニバス形式ではありつつ、ヘビィな話が多く、ハードなエロシーンを含めて読み応えのある長編となっています。

【負の感情とそれを呼び込む悪行の醜さ・理不尽さ】
 明るく楽しいラブコメ・エロコメ系が主たる作風の作家さんですが、今回は重苦しい読書感がある凌辱エロであって、これは本作のコンセプトやシナリオが編集部主導で製作されているためとのこと(カバー裏のあとがき参照)。
 “黒タイツ様”を生み出すのは、怒りや憎悪といった負の感情であり、いじめられていた少年のイジメ加害者への復讐(第1話)、痴漢冤罪での荒稼ぎをするJK美少女への被害者達による復讐(第5話)、SNSでの承認欲求を満たすために飼い犬を道具扱い・虐待した女性への犬達の復讐と(第8話)、明確な加害者に対する被害者達の復讐として描かれるケースには因果応報の印象や一定の黒い爽快感があります。
その一方で、義理の娘に彼女が出来たことで暴発する歪んだ独占欲(第2話)、ストーカーの勝手な思い込みが現実に裏切られたことへの身勝手な憎悪(第3話)、真面目で優等生な幼馴染と比較されることの苦しみや劣等感(第4話)など、ヒロイン側に全く、またはほとんど落ち度が無いケースや、ヒロインの言動にはかなり問題があるものの過大な制裁が加えられるケース(第9話や第10話)もあって、これらは他者の負の感情の対象となり、また襲われる理不尽さを強く感じさせるシナリオワークと言えます。
MrBlackTights2 アイドルの枕営業疑惑に対して裏切られたと感じるファンの暴走(第10話)、人気Vt○berの中の人の過去の悪行に対する視聴者達の集団制裁の高揚(第7話)などが好例ですが、真偽はどうあれ、集団で怒りや憎悪を増幅させ、時に身勝手な義憤で相手を叩き続けるといったネット社会の問題や陰部を感じさせる描き方があるのも(←参照 ファンであっても一度炎上が始まれば全部相手が悪いと信じ込んで 長編第7話より)、現代らしいなと感じるところ。
 本編中で少しだけ伏線めいたことを描きつつ、エピローグで回収される黒タイツ様の“正体”はSF的ですが、同時に彼らを呼び込む理不尽な憎悪や怒りであったり、復讐心を呼び込む対象者たちの悪行や歪んだ心根であったりと、本当に恐ろしく理不尽なのは“怪物”ではなく“人間”なのだという描き方と言え、風刺としての魅力も備えていると感じます。
 黒タイツ様に襲われた被害者達は精神の崩壊や社会的立場の喪失など、因果応報の場合も含めて相応に重い上、これらの黒い感情のやり取りに直接関係無い人物に犠牲が出るケースもあって、苦い余韻を残すまとめ方がメインと言えるでしょう。

【スレンダー巨乳ボディのエロさ&美しさと異形のおぞましさの対比】
 女子校生~女子大生クラスの女の子を主力としつつ、20代後半クラスと思しきアダルト美人なども登場するヒロイン陣。Vt○berの中の人(声優)やアイドルトリオ、浮気をしている人妻さん、真面目な生徒会長、ラディカルフェミニズムの論客等々、ヒロインの設定は様々です。
 イジメ加害者や痴漢冤罪詐欺をはたらくJK、“映え”のために次々と小型犬を犠牲にしてきた動物虐待者の女性、他人の彼氏を寝取って貢がせることを楽しみとする姉妹、過激な男性嫌悪(男性差別)を主張する高慢な女性など、(その妥当性や罪過の均衡はともかくとして)黒い感情の対象となり制裁される理由を有するタイプも多いですが、前述した様にそういった原因を有さないのに理不尽な憎悪の対象となるケースのヒロインも複数存在しています。
 黒い感情を呼び込む“悪行”であったり、一方的に高まる黒い感情であったりは、身勝手で醜悪なものとして表現されると共に、ネット上での承認欲求の肥大化、異性への偏見、他者への嫉妬や優越感、集団心理による過激化、思い込みに基づく私怨などなど、普通に暮らしている中で誰にでも生じ得る事象を端緒としている分、“悪”を無縁なものとして突き放させない描き方とも評し得るでしょう。
MrBlackTights3 ヒロイン陣のボディデザインについては、年齢層によっては下腹部に適度な駄肉感を付与することもありますが、等身高めのしなやかボディにボリューム感の強い巨乳&桃尻、締まったウェスト、すらりとした四肢を組み合わせたスレンダー巨乳タイプがメインであって、その肢体の美しさと、巨体で異形な黒タイツ様やそれが操る触手などの不気味さとのコントラストを形成しているのも特色(←参照 コンビニバイト人妻さんのスレンダー巨乳ボディをマッシブに攻め立てる黒タイツ様 長編第3話より)。
 漫画チックに親しみやすく、アニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーさもある絵柄でありつつ、今回は話の方向性もあって一定の重さ・濃さも目立つ印象があります。

【多彩なエロシチュの味付けと半狂乱の強烈な痴態描写】
 ページ数の都合上、ボリューム感としてたっぷり長尺という印象はないものの、黒い感情が炸裂し、ヒロインがそれに晒されることで強烈なリアクションを引き出されるエロシーンには相応に強い存在感があります。
MrBlackTights4 いずれも凌辱エロであることは共通しつつ、“復讐”としてそれぞれの“悪行”に応じたシチュエーションが用意されることが多く、飼い犬を虐待していた女性が犬耳が生えた状態で畜生以下呼ばわりされながら凌辱されたり(←参照 “人間様”という驕りを粉砕されることに 長編第8話より)、痴漢冤罪での詐欺をし続けたJKへの電車内無限触手凌辱、男性を醜悪で臭い存在と見下す女性がち○こスメルでマーキングされる輪姦、同業者を廃業に追い込んだVt○ber演者への意識改変乱交生放送であったりと、多彩なエロシチュを用意しています。
 凌辱に対して強気に反抗したり、嫌悪感を示したりと、異形の存在による暴力に明確な抵抗を示すヒロインが多いながらも、それらを強烈な責めの連続で粉砕させられ、破滅的な快楽に沈み込み、精神を蹂躙されていく流れを形成しているのは各エピソードに共通。
この展開において、優等生なヒロインが強烈な快楽欲求を曝け出したり、悪いヒロインが過去の悪行を白状したりと、彼女らの“本性”を明らかにする様な描き方となっており、それが強烈な陶酔感や嗜虐性を喚起させていますが、同時に斯様な一方的手段において明かされる内面が、果たして彼女達本来のものであったか?という疑念が後ろ暗さを生み出しているとも言えるでしょう。
 しなやかな四肢が巨躯によって好き勝手にホールドされる征服感、押し開かれる秘所やアナルを露骨に見せつける構図、アヘ顔も含めて強烈な身体感覚に理性を失ってぐしゃぐしゃに乱れる表情、マッシブな擬音に破裂するような形状の吹き出しを多用する絶叫などなど、アタックの強い演出を高密度に施したエロ描写は攻撃的に突き進んでいきます。
 前戯パートは短めで抽挿パートの分量を優先しつつ、上下前後の肉穴を全て犯すような輪姦系のエロが多く、ピストンを続けながら次々と白濁液を内に外に浴びせられる複数ラウンド制を基本としており、1Pフルの大ボリュームで蕩けきったヒロインのメス顔&メスボイスと大量に発射される中出し精液を受けとめるボディをがっつり提示してハイカロリーな〆としています。

 これまでの作風とかなり異なるため、既存のコミカル路線が好きな諸氏には賛否が分かれる可能性は相応にあるのですが、ある意味では現代の世相の色々な方向を取り込んだ作品とも言え、読後に残るものを含めて読み応えや、考えさせられるものがあると感じます。
個人的には、強気ドスケベ美人人妻(ジーパン尻がエッチだ!)がストーカーめいた男性の身勝手な怒りを受けた黒タイツ様に蹂躙され・・・な第3話に愚息がお世話になりました。