FuckedUnderDomination『黒獣シリーズアートワーク』(ジーオーティー)を買いました。外伝は未プレイなのですが、このシリーズには原作ゲームもアニメ版も大変愚息がお世話になっておりました。今回は“アダルトコミック仕様”とのことで、邪魔なアレがかなり控えめで大変眼福でしたね。
ダークエルフの女王・オリガ、抱き枕カバー買うくらい大好きなキャラなんですよね。もちろん、ミスティオラも大好きです。

 さて本日は、しょむ先生の『私たちは支配されながら犯される・・・』(ティーアイネット)のへたレビューです。先生の前単行本『大好きだからめちゃくちゃに犯して』(クロエ出版)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
狂気の欲望に支配される中でヒロイン達が“壊れて”いくダークなストーリー&強烈さを感じさせるエロ描写がヘビィな1冊となっています。

FuckedUnderDomination1 収録作は、大企業社長の御曹司である無邪気な表情の“少年”は気に入った女性を拉致・監禁し調教することで自らのコレクションに加えるという狂気の趣味を有しており、彼のターゲットとなった女性達の顛末と彼自身の狂気の源泉が描き出されていく中編「コレクター」前中後編(←参照 拉致した三人のJKを競わせる“ゲーム” 同中編作前編より)、および読み切り形式の短編「記憶」。
収録本数こそ少ないものの、1話・作当りのページ数は32~52P(平均43P強)と尋常でない平均値を叩き出しています。短編・長編共にヘビィな読み応えのある作劇であり、ストーリー性を重視した上でエロシーンの量的・質的な満腹感も強い構築となっています。

【狂気が支配し、悲哀が交錯する凌辱・調教系のストーリー】
 共に少年の狂気が支配する作品でありつつ、長編作はヒロインの心身を蹂躙する明瞭な凌辱・調教系であるのに対し、短編「記憶」についてはダーク&インモラル系としてセックスに耽溺していく男女を描く作品となっています。
FuckedUnderDomination2 女性を凌辱・調教し、自らの性奴隷としてコレクションするのが楽しみという“少年”を主人公とする中編は、拉致されたJKガール達の友情、彼に逆恨みをする悪徳美人教師の怒り、彼に仕えていた美人秘書の主従としての安住といったヒロインそれぞれの拠り所が彼の奸智とハードな凌辱によって粉砕されるという嗜虐的で破滅的な様子が描かれています(←参照 忠実な部下の仮面を剥がされ、自身もまた標的とされていたことを知る秘書 中編第3話より)。
毒薬としての快楽と洗脳めいた他者からの抑圧によって彼女達が変容してしまう様子は、美徳を含めた人の弱さ・脆さを描き出すと共に、第3話で明らかになる主人公の秘密は、怪物と化した彼もまた、同じように他者からの理不尽な抑圧によって生み出された哀しい存在であることを明らかにします。
主人公の“少年”を作り出した理不尽がやはり生んだ“無敵の人”によって理不尽な結末が突如叩き込まれるラストは、主人公に対する法や倫理の鉄槌も救済も無く、悪が悪のまま終わることで、勧善懲悪の爽快感は無く、暗く重いものが残されるものとなっています。
 記憶喪失のヒロインが、“悪魔”を自称する美少年に自身が淫乱な女性であると洗脳され、彼とのセックスを繰り返すうちに、記憶喪失になった重苦しい理由と少年の正体を思い出す短編「記憶」も、主人公の動機の在り方やエロシチュに違いはありつつも、話としての重さや暗さ、事実が明らかになることでの話としての衝撃やテーマ性の深化が形成される魅力は共通しています。
 後味の悪さを生むラストを含め、作劇の方向性として好みを分けるタイプなのは間違いないですが、両作品とも読み応えのあるストーリーであり、ミステリアスな美少年である少年達の狂気で魅せた作品とも感じます。

【長身グラマラスのヒロインと華奢ボディの美少年】
 登場するヒロインの年齢層は幅広く、中編作ではJKトリオと20代後半~30歳前後と思しき女教師さんや秘書が主人公の標的になり、短編「記憶」のヒロインである記憶喪失の女性は女子大生くらいと推察されます。
 優しく善良な女の子、攻撃的で自尊心の強い女教師、クール&クレバーな美人秘書に記憶喪失ガールとそれぞれ分かりやすいキャラクター性と展開における役割を有したヒロイン達ですが、その善良さや友情、プライドの高さ、利己性や記憶といったそれぞれにとって重要な何かが他者に踏みにじられることに作劇としての意味合いがあるキャラクター描写とも言えます。
 輪姦の竿役として中年男性軍団が投入されることもありますが、男性キャラクターは主人公である美少年がメイン。可愛らしい外見で華奢な体の持ち主ですが、その言動や表情に強烈な歪みや狂気を感じさせることも多く、天使のルックスと悪魔の中身を持ち合わせるタイプ。
FuckedUnderDomination3 ヒロインの年齢層によってお腹周りの駄肉感の強弱などに幅はありつつ、等身が高く多少ガタイの良さも感じさせる長身に十分なボリュームのバスト&ヒップ&太股を組み合わせたグラマラスボディが勢揃いしており、前述した少年の華奢ボディとの対比でその肉感の強さがより目立っています(←参照 短編「記憶」より)。
艶っぽい唇や、程好いサイズ感の乳首&乳輪、もっさりとした陰毛描写に肉厚な秘所にアナルなど、体パーツ描写の淫猥さは十分に強く、これらにフォーカスした描写はエロの実用性を大きく押し上げる要素と言えます。
 作劇の方向性もあって、重さや暗さを感じさせる絵作りも多いですが、ベースとなる絵柄は描線の繊細さや妖艶な色気感もあって独特の魅力があるタイプ。二次元的な華やかさやキャッチーさとはやや異なるスタイルで、好みは分かれる可能性がありますが、作画密度や絵柄が単行本を通して安定しているのは安心材料と言えるでしょう。

【ハード&ダークな雰囲気で強烈な感覚に悶絶する痴態描写】
 ストーリー展開を重視する作品構築であり、ページの大半がエロシーンの様な抜き特化の構築を期待するのは避けるべきですが、とは言え個々のエピソードのページ数がかなり多いこともあって、濡れ場には標準を上回るボリュームがあります。
 前述した通りに中編作は凌辱・調教系の作品であり、拘束凌辱や電気ショック、輪姦、緊縛&電マ責め&アナル拡張といったハードなプレイが投入されると共に、肉体的な責めだけでなく、精神的にヒロインを屈服させるという強い嗜虐性を有した趣向を揃えています。
また、短編「記憶」については、記憶喪失によって事態を飲み込めないヒロインを快楽で染め上げるという調教的なシチュエーションでありつつ、記憶が戻った後には、それまでとはまた異なる背徳感を持った性愛とそれへの耽溺が描かれています。
 強気に反抗するヒロインのメンタルをへし折るアナル拡張&電マ責めや、衆目の視線の中で絶頂に導かれる手マンなど、ヒロインに羞恥心を感じさせたりプライドを貶めたりなプレイを投入する前戯パートは、ヒロインの恥辱アクメといった抜き所も用意しつつ、どちらかと言えば短めにまとめて抽挿パートへとつなげるタイプ。
FuckedUnderDomination4前穴でもアナルでもピストンの快楽によってトドメを刺されて屈従を誓う狂乱の痴態を曝け出していくことになるのですが、両パートとも、強烈な感覚によってヒロインが言葉にならない喘ぎ声を上げたり、アヘ顔も含めて一定の下品さもある乱れ顔や屈辱にまみれた情けない表情やエロ台詞を曝け出したりと、理性が崩壊したような半狂乱の痴態を打ち出しています(←参照 悶絶絶叫と共に歯の鳴る音が印象的 中編第2話より)。
 演出のアタックの強さと共に、ストレートな露骨さのある結合部アップ描写や女体の存在感の強さを押し出す大ゴマ、はたまた小刻みな小ゴマの連発で延々と行為が継続される様子を表現するシーンなど、絵としてのインパクトと情報量の高さを兼ね備えた画面構成で、中出しによって強烈なアクメに追い込まれる大迫力のフィニッシュを含めた複数ラウンド制の濡れ場を形成しています。

 ストーリーのヘビィな読み口と、ダーク&インモラルなエロシーンのインパクトがよく噛み合っており、重厚な1冊になっていると言えるでしょう。作劇・エロ共に好みを分ける要素はありますが、そういった作品に相応しい凄味を有した作品とも評し得るでしょう。