FuzzySisDiary 十日草輔先生の『王様ランキング』第6巻(エンターブレイン)を読みました。オウケン、残忍な嗜好の持ち主ですが、人格者であった彼を豹変させた“人の夢”とまで称される力は何なのかが気になりますね。
ボッジ君、とても強くて頼りになる存在になりましたし、きっと真っ直ぐに戦って皆を助けてくれると思いますが、複雑な状況に混乱しないといいのですけどね。

 さて本日は、椿十四郎先生の『曖妹だいありぃ』(ティーアイネット)のへたレビューです。当ブログでは久しぶりにレビューの俎上に載せさせて頂きますが、『シスター⇔シスター』(ジーウォーク)のへたレビュー等、過去作のレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
地味系キュートな妹ヒロイン達との性欲丸出しな多彩な関係性&暴走セックスが詰まった作品集となっています。

FuzzySisDiary1 収録作は、学校での性教育で男性の勃起とコンドームの着用について学習した妹ちゃんはすっかりそれらに興味津々になってしまい、兄に実践を要請するのだが・・・!?な短編「保健のお時間❤」(←参照 帰宅するなりこの発言 同短編より)+描き下ろし後日談(6P)、および読み切り形式の短編7作。
描き下ろし後日談を除き、1作当りのページ数は22~26P(平均24P)と標準的なボリュームで安定。ストーリー性そのものは強くないものの、エロシーンも含めて妹ヒロインの多彩な魅力を引き出す作品が揃っています。

【性的欲望や好奇心がストレートに発現され充足される展開】
 いずれも実妹ヒロインとの近親セックスを描く作品であって、その状況に倒錯性を持たせつつ、男女の関係性は作品によって多様。
 上述の短編「保健のお時間❤」を含め、ヒロイン側の性的好奇心や恋心が展開を駆動するケースが多いのは確かであって、男性側にとってエロ的に美味しい状況が形成されるという構図そのものは共通していると言えるでしょう。
FuzzySisDiary2自分の可愛さに自信を持っている故に妹が兄の性欲を受容したり(←参照 短編「どきどきフリータイム」より)、仲良しな余りにエッチな遊びを開発した二人の三つ子妹に翻弄されちゃったり(短編「あたらしいア・ソ・ビ❤」)、ちんこに非常な興味を掻き立てられた妹ちゃんの要請であったりと(短編「保健のお時間❤」)、ヒロイン側が状況をお膳立てしてくれるタイプのシナリオワークが一つの軸
 一方で、兄側が積極的に妹を求めて、これをヒロインが受け入れるという形式の作品も多く、恋愛感情や性的好奇心がヒロインのモチベーションとしてポジティブにその状況を可能にしているケースもあれば、母親によるネグレクトの状態で兄にとって都合の良い存在として犯される状況を無表情で過ごすという胸糞悪さを掻き立てる短編「囚われの華」といったケースもあります。
ストーリーそのものとしての印象はあまり無いものの、性欲に流されて妹とセックスをしてしまう兄の駄目さと、それぞれのキャラなりに“自然”な反応を示していく妹との対比で形成される関係性を描く作劇と言え、性欲も含めて登場人物達の感情の動きに、陰陽の両面を含めてリアリティを含ませているのが特色と感じます。
 性欲や性的好奇心それ自体の純粋性が発揮される展開である分、甘味のあるラブラブエンド的なまとめ方になるのはむしろ少ないのですが、セックスの快楽を妹側も求め続けることが示唆されるラストになることが多く、性的な解放感やその充足という意味でポジティブな読後感となる作品が多いと言えるでしょう。

【地味系としての可愛らしさのある妹ヒロインズ】
 三つ子として出生した主人公と二人の妹というケースはやや特殊ですが、いずれも実妹ヒロインでありつつ、年齢層はランドセルガールからJKガールまで幅があります。
 お兄ちゃんラブな子犬系ガールも存在しますが、漫画チックなキャラクター属性で固めるというよりかは、彼女達自身の性的好奇心や性的なものの受容を無理なく表現されたヒロイン造形という印象があり、彼女達自身の意志が叶えられることと男性側の性的充足が合致する関係性となっています。
兄である男性キャラについては、妹達に翻弄されちゃう大人しいショタ系兄や妹と恋人的な関係にあるイケメン寄りのお兄ちゃんなども存在しつつ、妹を不細工と評しつつセックスをしたり、家政婦兼性処理相手としか思っていなかったり、そこまでいかなくても欲望任せに妹に手を出していたりと、印象としての好悪には幅がありつつ、愚かしさを含む人物として描かれるケースが多いのが特徴。そうであっても、彼らの性的欲望は充足されて、かつ基本的にはヒロイン側の充足を阻害しないというのは上述の通り重要なポイント。
FuzzySisDiary3 ヒロインのキャラデザインについては、“地味系”としての可愛らしさというのが大きな特色であり、短髪+そばかす+眼鏡な妹キャラや細目+眼鏡+タラコ唇といったニッチな要素を併せ持つキャラや(←参照 太眉&そばかす&眼鏡な妹ヒロイン 短編「もっと凄いコト❤」より)、女の子としての可愛らしさを明確に有しつつ二次元的な華やかさは敢えて抑えて一種の現実味を織り込んだキャラなどが主軸。そういった女の子が次第に可愛らしさや性的魅力を明瞭に感じるようになると言う描き方が身上と言えるでしょう。
 年齢層に幅があることもあって、女体の等身には多少のバリエーションはありつつ、ぺたんこ~並乳クラスの控えめバストも含めて肉付きの弱い未成熟ボディとしての印象が共通しています。
 漫画チックな親しみ易さのある絵柄は表紙絵と概ね完全互換で安定しており、十分な作画密度でありつつ絵としての淡白さも適度に保っているのは前述した地味系ヒロインとの相性が良いスタイルと言えるでしょう。

【演出的な緩急を付けつつエロティックさを増していく痴態描写】
 サクサクとエロシーンへ突入していくこともあって、濡れ場には十分なボリューム感があり、主導性の有無に関わらずヒロインがセックスの快楽にメロメロになっていく流れで彼女達の魅力も高めていく仕様となっています。
 閉鎖的な状況で心を閉ざしてしまっている妹が兄に好き放題にされてしまう短編「囚われの華」を例外としつつ、男女双方の性欲や性的好奇心が発現されてそれを共有するという意味では和姦シチュエーションが多く、近親セックスとしての倒錯性も含みつつ、それらの発現と充足そのものが重視される快楽全能主義感がシンプルに貫徹されたスタイルとも言えるでしょう。
 エロシーンの構成において、前戯パートに長めの尺を取るのが特徴的であり、初めてのちんこにドキドキ&ワクワクしながら手やお口でそれを弄るプレイもあれば、既に慣れている行為としてのお口ご奉仕、ねっとりキスやヒロインの性感帯への愛撫など、それぞれのエロシチュや男女の関係性に合わせたプレイで、近親エッチのエスカレーションとしての流れを形成。
FuzzySisDiary4 抽挿パートに移行後は、セックスの快感で蕩けていく流れの中で前述した通りに地味系ヒロインがそのエロさを増していくことが煽情性に直結しており、熱っぽく蕩けた瞳の表情やハートマーク付きの蕩け台詞などのエロ演出は、過激なものは排除しつつ、ベーシックな手法を適度な濃密さでというスタイルを保っています(←参照 短編「浴衣でお祭り❤」より)。
その一方で、デフォルメ感と生々しさを両立させた性器関連の描写でインパクトを打ち出す結合部見せつけ構図や断面図、仰け反りながらの悶絶ボイスなど、アタックの強烈さ・露骨さを打ち出す描写も要所で投入しており、描写としての緩急がしっかり付けられた流れが形成されているとも感じます。
 抽挿パートの充実に押される形で抽挿パートに多少の物足りなさを感じることはありますが、兄妹双方が行為にのめり込んで興奮していることをヒロインの痴態描写や男性の台詞で表現しつつ、大ゴマメインの中出しフィニッシュへと投入しており、演出的な盛り上がりはそれ程ではないものの、精液が溢れだす秘所などの追撃描写を含め、複数ラウンド制の〆として十分なカロリーを有する抜き所になっています。

 妹ヒロインものとしてのこだわりを明瞭に発揮しつつ、地味系ヒロインとしての魅力をニッチなものも含めて多様に提供しており、エロシーンの実用性と兄妹の関係性としての作劇の奥行きの両面に貢献していると感じます。
個人的には、自信家&生意気だけど意外にサバサバしているし可愛げもある妹ヒロインとのエッチに双方がのめり込んでいく短編「どきどきフリータイム」が最愛でございます。