LovelessSex 南勝久先生の『ザ・ファブル』第20巻(講談社)を読みました。ユーカリのあのタイミングでの行動、裏切りが仕込まれていたのかと思いつつ、山岡があんなに絵的に美味しい状況を自分の視界外に置くことを許すのかなぁとも感じるところ。
アザミ、佐藤に比べて要領の良さがあるタイプですが、なんだかんだで似た者同士なのがちょっとユーモラスでしたね。

 さて本日は、猫伊光先生の『ラブレス・セックス』(ヒット出版社)のへたレビューです。先生の前単行本『純愛ストライク』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
スレンダー巨乳ボディなヒロイン達とのラブコメ展開&彼女らがハードに蕩けちゃう熱烈ファックが詰まった作品集となっています。

LovelessSex1 収録作は、新たに賃貸物件(風呂共同)に入居することになった主人公はエッチな寮長さんに誘惑されて関係を持ってしまい、しかもそれを同じ物件の住人であるクラスメートの女の子にも目撃されてしまい!?な中編「初々しい寮生と色っぽい寮長」前中後編(←参照 三角関係が勃発か!? 同中編作中編より)、および読み切り形式の短編5作。
1話・作当りのページ数は20~26P(平均24P弱)と標準的なボリュームで推移。話の展開に一定の読み応えを備えつつ、基本的にはコンパクトで軽めの読み口のシナリオワークと、質的にも量的にも程好い満腹感のエロシーンを用意した構築となっています。

【男女の関係性を多彩にかつ丁寧に描くコンパクトなラブエロ系】
 やや剣呑な単行本タイトルではありますが、そうはいってもこれまで通りにラブエロ系が作劇の主軸であって、温和でポジティブな読み口の作品が揃っています。
 VRでエッチな動画を体験しようとする弟君にお姉ちゃんがその身を呈して?現実エッチに引き戻そうとする短編「虚構的な妄想」、エッチな寮長さんとクラスメイトの女の子とのドタバタ三角関係な中編「初々しい寮生と色っぽい寮長」などは、ドタバタ模様の楽しいオーソドックスなラブコメ系。
LovelessSex2火災で亡くしてしまった飼い猫が美少女の姿になって主人公のもとに帰ってくる短編「紫苑の花」(←参照 大切な飼い猫と再び会えて・・・? 同短編より)、いつの間にか大人になって他人の妻となった妹の思いや辛さを受け止め、また自身も彼女への好意を示して両者が救われる形となる短編「言えないカンケイ」は、漫画チックな設定や趣向としてのインモラルさを有しつつも、ハートフルな関係性を描いている作品になっています。
 幼馴染の女の子と恋人としての関係性に踏み切れない内に、彼女が別の男とセフレの関係になっていたことを知り、彼女に誘われてその関係性に絡め取られる短編「戻らない大好き」は、一種の寝取られ的な要素も含むインモラル系であって、知らぬ間の彼女の変容とそれを受け入れざるを得ないアンビバレンツな感情が強い印象を残しますが、これはこれで恋愛感情の歪な結実を描いているとも評し得るでしょう。
ラブコメ系にハートフル系、インモラル系と幅広い作劇は、それぞれストーリー性を大きく構えたタイプではないですし、状況の掘り下げや説明が丁寧というわけでもないですが、登場人物の心の動きを意外に丁寧に追わせる作りでもあって、個々のシナリオにおける展開の勘所に相応の印象深さを付与しているのは小さくない美点と言えます。
 切ないラストもあれば、あっけらかんと快楽全能主義を貫徹するタイプ、他人の恋路を応援してくれるポジティブなラストに、優しい余韻を残すハッピーエンドと作劇の多彩さもあってまとめ方も様々ですが、作劇の方向性と同じく基本的にポジティブな読後感となるタイプが主流となっています。

【しなやかボディ&美巨乳なボディの美人ヒロインズ】

 特段に年齢を示唆する要素が無いケースも多いため推測とはなりますが、女子大生~20代半ば程度と思しき女性達で構成されたヒロイン陣と思われます。
 弟君のためを思って妄想から暴走するお姉ちゃん、死別した飼い猫ちゃんの転生体である猫耳ガール、誤解もあって分かれてしまった元カノのレンタル彼女さん、現在は人妻であるお兄ちゃんラブな妹ヒロイン、ドスケベ寮長さんに初心なクラスメイトと、多彩な設定のヒロインが用意されています。
いずれのヒロインについても、その恋心であったり一種の狂気であったり、彼女達の内面が明らかにされることによって話が一気に進むという構造は共通しており、このことが前述した作劇における展開の存在感に寄与しています。
LovelessSex3 キャラデザインには一定の変化を設けつつ、ボディデザインとしてはスレンダー巨乳系で概ね統一されており、等身高めのすらりとしたボディと程好いマッスの美巨乳との組み合わせは幅広い層に訴求する造形と言えるでしょう(←参照 エッチな水着を装備してレズプレイ見せつけ展開だ! 中編「初々しい寮生と色っぽい寮長」後編より)。
バスト&ヒップの存在感はそれ程強くなく、また体パーツ描写の淫猥さもマイルドであるため、強いエロアピールの女体をお求めですと多少物足りなさはあるでしょうが、過度の誇張無く、バランスの良いエロさ・美しさを有する女体描写とも言えるでしょう。
 漫画チックに親しみ易い絵柄は単行本を通して安定しており、濃過ぎず薄過ぎずの程好い作画密度のモノクロ絵は、表紙絵のフルカラー絵との印象の差異をほとんど感じさせません。

【程好い濃厚感のエロ演出で彩る和姦メインのシチュエーション】
 ヒロインの“本音”を引き出すまでに相応の尺を設けるスタイルということもあって、導入パートにも一定の尺を設けており、これが作品全体の魅力を高める要素であると同時に、濡れ場の分量については、標準的なボリューム感を有しつつたっぷり長尺という印象はありません。
 主人公をエッチに誘惑し、おまけにクラスメイトの女の子との恋愛関係を後押ししてくる中編作の寮長さんのようなケースも存在しますが、概ね恋愛感情をモチベーションとするセックスが基本であって、インモラル系の作品を除き、最終的にはラブエロ系としての甘味を含んだセックスとしてまとめるシチュエーションがメインと言えるでしょう。
 フェラや密着手コキ、パイズリ(ダブルもあるでよ!)などのサービスプレイが投入される前戯パートは、尺としては短めのものから長めのものまで作品によって変動がありつつ、射精パートを投入しつつ、それでも男女双方が満足することなく抽挿パートへと進展していくという流れを形成して、エロの高揚感を高めていきます。
 抽挿パートはスレンダー巨乳ボディがしなやかに動き回って仰け反ったり腰を振ったりな描写と共に、適度な淫猥さのある結合部見せつけ構図や秘所や表情を見せるカットイン的な描写によってストレートなアタックを形成しており、スタンダードな手法を堅実にというタイプの画面構成。
LovelessSex4 要所でのアヘ顔的な表情付けも含め、トロトロに蕩けた表情付けには明瞭な存在感があり、これまた乱れまくりな嬌声や実況エロ台詞でもヒロインの激しい乱れ具合を物語っていて(←参照 中出し要請台詞&蕩けフェイス&結合部見せつけ構図 短編「レンタル彼女はモトカノ!?」より)、マッシブな断面図描写なども含めて個々の描写のアタックを積み重ねていくスタイル。
演出強度と正の相関関係を持たせてヒロインの快感の高ぶりを表現していき、大ゴマ~1Pフルの中出しフィニッシュは両者KOなオーラスでの演出的な盛り上がりもあって抜き所として十分なアタックを有しており、これまた抜きツールとしてのスタンダードな安定感があるタイプと言えるでしょう。

 軽めの読み口でありつつ、多彩な作劇それぞれに一定の存在感があって、またスレンダー巨乳ボディの激しい乱れっぷりも幅広い層にとって抜きツールとしての好適性を高めています。
個人的には、ダブルヒロインとのエッチ&ウハウハ3Pセックスもありつつ、愁嘆場を設けることなく明るく優しいハッピーエンドにまとまる中編「初々しい寮生と色っぽい寮長」が最愛でございます。