CreamPieStrike 柳本光晴先生の『響 小説家になる方法』最終第13巻(小学館)を読みました。意外にあっさりとした完結なのですが、過去を振り返るようなものではなく、響の“先のことしか考えられないの”という台詞を表現した終わり方だったなぁと感じました。
鏑木先生との感電デスマッチには度肝を抜かれましたが、鏑木先生もなんだかんだでやり抜きましたね。

 さて本日は、kakao先生の『なかだしストライク!』(ワニマガジン社)の遅延へたレビューです。先生の前単行本『発情びーむ』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
華やかで細やかな筆致で描かれるスレンダー巨乳美少女&美女が熱っぽく乱れるラブエロ模様が詰まった作品集となっています。

CreamPieStrike1 収録作は、以前の入院で看護師の西澤さんと交際関係になった主人公は、彼のことを狙ったり西澤さんに対抗意識を燃やしたりな別の美人看護師さん達から積極的な誘惑をされてしまい・・・!?な「○○ヘブン」シリーズ2作(←参照 彼女持ちの主人公に迫るエッチな誘惑!! 「リスキーヘブン」より)、および読み切り形式の短編8作。
なお、「○○ヘブン」シリーズは前単行本に収録の短編「メディカルヘブン」の続編&アナザーストーリー的な作品であり、短編「ココロノラッピング」は同じく前単行本収録の短編「ココロノカンヅメ」と舞台設定を同じくしていますが、いずれもストーリー面でのつながりは弱く、該当作品を読了していなくても理解に支障は無いでしょう。
 1話・作当りのページ数は18~22P(平均19P強)と控えめながら旧コンビニ誌としては標準的な水準。ストーリーとしての存在感は比較的弱いですが、程好いボリューム感の濡れ場を含めてエッチなヒロインの魅力に浸れる作品構築で安定しています。

【エッチなヒロインに翻弄されるドキドキ感が身上】
 作劇の方向性を大別すれば、棚ボタ的なラブエロ展開を有するシナリオワークであって、ラブコメ系からコメディの要素を少なくしてラブ&エロのドキドキ感やストレートな性的充足を伸長させたようなスタイル。
 職場の先輩であるメガネ美人さんに男性から熱烈に告白し、彼女も戸惑ったり恥ずかしがったりしながらそれを受け入れて・・・な短編「ココロノラッピング」といった作品もありつつ、基本的にはヒロイン側が積極的にエッチに誘導してくれる展開がメインと言えます。
CreamPieStrike2エッチな状況が転がり込んでくる棚ボタ的なウハウハ感を打ち出しつつ、年下ガールや幼馴染、担当作家などなど、エッチなことになるとはあまり想定していなかった相手に誘惑されたり、エッチの主導権を握られちゃったりという、男性にとっての意外さからくるドキドキ感や性的に圧倒される軽度の被虐感も展開に織り込まれています(←参照 年下ガールの言いなりに!? 短編「ホントですから❤」より)。
 エロシーンの最中でも、ヒロイン側が男性を煽るようなちょっとした言葉責めを仕掛けることも多く、これで劣情を刺激されてよりパワフルなセックスへ移行しており、エロシーンの味付けの仕方も作劇全体のトーンに強く影響するスタイル。
とは言え、倒錯性に強く踏み込むスタイルではなく、前述のような言動もヒロイン側の好意やそれ故の不器用さやからかいとして表現されていますし、話のオチも基本的にはハッピーエンドでまとまっています。
 ストーリーそのものには存在感はあまり無い一方で、愛情にしろ性欲にしろ、ヒロイン側が素直にそれらを開陳することでキャラとしての魅力を高めていく流れが魅力であって、その流れとエロシーンの雰囲気が噛み合っているのが強みと総括できるでしょう。

【華やかで緻密な絵柄で描かれるスレンダー巨乳ヒロイン】
 実は正体がサキュバス?な短編「リトルデーモン」のヒロインを含め、JK級と思しき美少女さんが約半数、「○○ヘブン」シリーズの看護師さん達を含めて20代半ば~後半程度と思しき綺麗なお姉さんが残り半数といった陣容となっています。
 異性として見られることに慣れていない年上美人さんも居ますが、前述した様に積極的に誘惑して主人公を翻弄するタイプのヒロインが多く、不器用な恋心であったり、創作意欲であったり、ストレートな性欲であったりとヒロインによってその積極性の表出の仕方を変えています。
いずれにしても、男性にとっての理解不能性のようなミステリアスさを有するヒロインに翻弄され、色々と委ねるというシチュエーションに魅力のある作品が多く、男性に対して受容的・積極的でありつつ一筋縄ではいかないといった造形のヒロインが揃っていると感じます。
CreamPieStrike3 後述する絵柄の変遷に伴い、キャラデザの印象も変化していますが、近作を中心にすらりとしなやかなスレンダーボディに美巨乳&桃尻を組み合わせた肢体造形がメインであって、むにゅんと柔らかなたっぷりおっぱいの描写はおっぱい星人諸氏のハートを鷲掴み(←参照 はい!大好きです!! 短編「メルティギャル」より)。
これまた初出時期によって淫猥さの濃淡には幅があるものの、艶っぽいリップの表現や比較的登場頻度の高い陰毛描写、舌や秘所などの濡れた粘膜描写など体パーツ描写にも程好いエロさを載せており、共に過剰さを配しつつエロさと美しさを印象的に同居させるスタイル。
 髪の毛や各種衣装まで丁寧に描き込む作画密度の高さが特色で、デジタル作画的な修飾性の高さもあってモノクロ絵でもフルカラー絵と比較して遜色を感じないレベル。二次元的な華やかさや一定のお洒落感のある絵柄はそれ単体で十二分に強い特色でも魅力でもありますが、その分今回収録された過去作と結構な印象の差異を感じることには要留意。

【ベーシックな演出を高い密度で織り込む痴態描写】
 ページ数の関係上、濡れ場は長尺とは言い難いものの、旧コンビニ誌初出としては標準的なボリューム感であり、また前述した高密な絵柄が痴態描写にも十全に活かされていることもあって、質的な満腹感は適度にあります。
 一部に男性側が押し切ってエッチに至る場合もありますが、エッチなヒロインの誘惑やおねだりからセックスに突入するケースも多く、彼女達に翻弄されたり、煽られたりしながらもヒロインをエッチに蕩けさせるという受け・攻めいずれの幸福感も楽しめる和姦エロが揃っていると言えます。
 ヒロインがクスクスと笑いながら生意気言葉攻めをしつつ、フェラにパイズリ、密着手コキに脚コキ、ねっとりキス等々、多彩なプレイで気持ち良くしてくれる前戯パートは十分な尺を有しており、射精お預けで抽挿パートに移行することもあるものの、白濁液発射でヒロインの美人フェイス&スレンダーボディが淫液に濡れるエロティックさを喚起。
CreamPieStrike4 前戯パートに相応の尺を割く分、抽挿パートの分量には物足りなさを感じるケースが多いのは評価を左右する要素ではありますが、しなやかなボディが躍動しながら熱っぽい表情と台詞を曝け出すヒロインの描写を中~大ゴマでテンポよく投じてエロのアタックを形成(←参照 短編「ココロノラッピング」より)。
演出手法そのものとしての強いアタックを有するわけではないものの、柔肌を濡らす各種液汁の表現や乱れる髪の毛、熱っぽく紅潮し蕩ける表情付けなど、描写の細やかさが情報量の多さに直結するスタイルであって、特に抽挿パートではコマの切り出しの数を多くして情報量を重ねるよりも、一枚絵としての美しさやインパクトを備えた描写で勝負するスタイルと言えるでしょう。
 エロさと淫猥さを兼ね備えた絶頂表現で悶絶ボイスを奏でるヒロインと中出し結合部、ビクビクと反応するスレンダーボディを描き出すフィニッシュも、そこまでの流れと合致したスタイルで魅せており、そこまでの描写としてのタメには欠けつつ、抜き所への持って行き方の安定感があると評し得るでしょう。

 絵柄の細やかさも含めて、美少女&美女ヒロインの美しさ&エロさとそれに中てられるドキドキ感が作劇・エロ両面の魅力を高めるタイプと言え、オーソドックスな構成でありつつ、凡庸さを感じさせないスタイルが近作を中心に輝いています。
個人的には、奔放な様で実は意外に尽くしてくれるタイプとも言えるギャル幼馴染に失恋の痛みを癒される短編「メルティギャル」と、煽るような生意気台詞を口にしながら実は主人公に心を寄せるヒロインがエロ可愛い短編「ナ・マ・イ・キ☆」が特にお気に入り。短編「ナ・マ・イ・キ☆」については、スピンオフでの美鈴ママンの登場を切望しております。