DistortedDesire 三部けい先生の『夢で見たあの子のために』第5巻(角川書店)を読みました。千里の一登に再開するためのポジティブな動機づけが為されたことが良かったなぁと思うと共に、一登の方が今回明かされた事情もあって大変なことになっていますね。
若園刑事、その復讐の情熱は本物ながら、やっぱり言動が諸所で怪しいと感じるんですよねぇ・・・。

 さて本日は、三ッ葉稔先生の初単行本『歪欲』(ジーオーティー)の遅延へたレビューです。表紙絵の銀髪褐色巨乳さんで購入を決めたのは間違いないですね、はい。
巨乳ボディの美少女&美女ヒロインとの関係性の中に突如として歪んだ欲望が這い出してくるダーク&インモラルな作品が揃っています。

DistortedDesire1 収録作は、超絶テクを以て援交で荒稼ぎをしていた黒ギャルさんが超遅漏な男を舐めてかかった結果大変なことに・・・な連作「ヒナ遊び」正続編、自分の双子の姉にばかり夢中なように見える主人公に対し、ヒロインは姉に変装して彼を誘惑して翻弄しようとするのだが・・・な連作「双子遊戯」前後編、何故か両隣りの部屋に住んでいる異国の貴族な美少女コンビが主人公争奪戦を繰り広げるのだが、プレゼントのスイーツで発情した主人公は彼女達に手を出してしまい・・・な連作「異文化“乱”交流」前後編(←参照 表紙絵のお二人と両手に花・・・となるか? 同連作前編より)、ショタ系ボーイを調教していた美人女教師が少年の友人達にその秘密を知られて逆に調教されることに・・・な連作「桜子先生の特別授業」正続編。
1話当りのページ数は26~28P(平均28P弱)と標準を上回るボリュームで推移。ストーリー展開に相応のインパクトを持たせつつ、豊満ボディのエロさを満喫できる濡れ場に十分なボリューム感のある構築となっています。

【歪んだ欲望が突如として降りかかるある種の理不尽さ】
 作劇の方向性としては、凌辱エロや調教系、ヒロインのヤンデレ化などを含めたダーク&インモラル系の作品であり、単行本タイトル通りに歪んだ欲望が登場人物を直撃することで破滅的な事態が生じることになります。
 相手を舐めた約束でヒロインが悪い男に拘束されて凌辱&調教されてしまう連作「ヒナ遊び」や、少年に対する支配欲を満たしていた女教師が彼とその友人によって逆に支配されてしまう連作「桜子先生の特別授業」は序盤から危うい雰囲気が漂っており、それがどんどんと悪化していくタイプのシナリオワーク。
DistortedDesire2これに対して、ダブルヒロインによる主人公争奪ラブコメかと思いきや、二人のヒロインの意外に偏執的な愛情と主人公の無責任さが禍々しい状況を形成することになる連作「異文化“乱”交流」や、姉への入れ替わりを主人公が見ぬいて二人は晴れて恋人にと思いきや、姉の方の妹への歪んだ愛情が表出されて二人の関係性が蹂躙されることになる連作「双子遊戯」は(←参照 優しい双子の姉の正体は・・・ 連作「双子遊戯」後編より)、ラブコメ的な平穏な雰囲気が突如として暗転する衝撃があるシナリオワーク。
 相手を見下していたり挑発に易々と乗ったりする、他人と入れ替わって関係性を持とうとする、恋愛関係やセックスに責任を持たずに逃げ出そうとする、弱い立場の相手に性的なことを強要するなど、“被害者”となる男女にはそれぞれそういった事態を招く相応の瑕疵や要因があるのですが、因果応報とは言え、黒い爽快感というよりかは、バットエンド系のラストへとつながっていく無慈悲さ・後味の悪さを感じさせるタイプでしょう。
ストーリー性そのものが強い訳ではなく、また登場人物達の変容について丁寧に掘り下げるタイプでもないものの、ヒロイン達が正体を現す展開に“理不尽さ”があることでのインパクトであったり、調教展開においてヒロインの精神的抵抗の拠り所が砕かれたり、快楽への依存を意識し自ら堕ちることを選択したりといったヒロイン側の“逆転”が不可能になる勘所のインパクトであったりは、作劇の存在感を強める要因と言えます。
 連作「桜子先生の特別授業」では調教されたヒロインが更なる行為を持続させていく選択をしていますが、その他の連作では一方の歪んだ欲望が相手を一方的に蹂躙し続けることを示すバットエンドとなっており、前述した様にダーク&ビターな読後感となっています。

【多彩なキャラデザの美巨乳ヒロインズの変容】
 JK黒ギャルさんに、20歳前後程度と思しき双子姉妹や外国人コンビ、20代半ば~後半程度と思しき女教師さんと作品によってヒロインの年齢層や設定は様々。
エッチな特異な生意気ビッチさんや、お淑やかな姉とちょっとズボラな妹、主人公ラブで積極的に誘惑してくる外国人コンビ、皆の憧れでもある色気たっぷりの女教師さんと、それぞれキャッチーな性格付けをしつつ、ふとした行動から狂気の欲望に絡め取られたり、彼女達自身の狂気が表出したりといった変容に重点のあるキャラ描写となっています。
 一方で、男性キャラに関しては表情すら描かれないケースもあり、ヒロイン側の言動や反応を主軸にしているという要因もあるでしょうが、こちらも得体の知れない存在的な雰囲気を醸し出し、それらにヒロインが凌辱されるという状況の理不尽さや狂気につながっています。
DistortedDesire3 黒ギャルさんや銀髪褐色巨乳&金髪白肌巨乳の異国美女コンビ、セクシーさのあるアダルト女教師などキャラデザインの描き分けが明瞭でありつつ、ボディデザインについてはもっちりと柔らかな弾力感のある美巨乳、締まったウェストにこれまた肉感たっぷりの安産型ヒップを備えたスタイルで揃えられており、ストレートなエロさを十分に見せつけてきます(←参照 拘束される黒ギャルボディ 連作「ヒナ遊び」続編より)。
程好く大き目の乳輪やパイパン仕様の股間など、粘膜描写は適度な淫猥さもありつつ過度にならない程度にまとめており、美巨乳なおっぱい描写なども含めてストレートなエロさを重視しつつ幅広い層に訴求できるバランスの良さでまとめた女体造形に仕上げています。
 比較的くっきりとした描線でキャッチーな二次元絵柄となっており、初単行本ながら表紙絵と完全互換で単行本を通して絵柄は安定。作画密度も程好く高く、絵柄そのものに華があるタイプと感じます。

【強烈な快感に蹂躙されていくハードな痴態描写】
 ページ数の多さもあって各エピソードに十分なボリューム感のエロシーンを用意しており、後述する様に濡れ場の構成に関しては好き嫌いが分かれる可能性があるものの、抜きツールとしての満腹感は強く図られています。
 連作「異文化“乱”交流」「双子遊戯」の前編では、後に深刻な事態を招く登場人物の思惑のすれ違いを内包しつつ、ウハウハなラブエロ模様が描かれることもありつつ、それらの後編を含めて、凌辱展開や調教&堕ちモノ展開、ヤンデレ化しての男性への凌辱や寝取り展開など、ダーク&インモラル系のエロシチュに強い存在感があるタイプ。
 ヒロインがフェラやパイズリなどのテクニックを発揮して男性を射精に導こうとするもなかなか成功しない展開や、ヒロインのエッチな誘惑プレイの連続、陥没乳首を媚薬を用いながらねっとり愛撫するプレイに、ローターとイボイボ手袋を用いたアクメ連続調教等、前戯パートに長めの尺を取ることが多いのが特色。
DistortedDesire4 抽挿パートの尺には幅もありつつ、男性を拘束して完全に主導権を握ったヒロインが腰を使って男性を快感悶絶させる展開でも、歪んだ欲望が強烈にヒロインに叩き付けられて彼女達がアクメに激しく乱れる展開にしても(←参照 連作「桜子先生の特別授業」続編より)、強烈な快感が理性を吹き飛ばして場を支配していく様子をパワフルに表現しています。
要所でのアヘ顔や悶絶フェイス、丁寧に描き込まれた断面図にストレートな結合部見せつけ構図、ハートマーク付きで叫ばれる嬌声など、演出面では相応に強いアタックのものを投入しつつ、量的に過度にはしておらず、エロシチュの雰囲気の強化や肉感ボディの存在感で実用性を高めていくタイプと感じます。
 超遅漏の男性に対してヒロインが焦りを感じ、射精シーン無しで絶頂させられるヒロインの返り討ちが描かれる連作「ヒナ遊び」や、エロシチュの分割構成により中出しフィニッシュまでの描写のタメを欠くケース(連作「桜子先生の特別授業」)については好みが分かれるとも思いますが、抜き所として十分なカロリーのある大ゴマ~1Pフルのヒロイン絶頂シーンとその後の追撃描写の組み合わせを魅力としています。

 エロシチュの方向性としても、また各種シチュエーションへの話の持って行き方も好みが分かれるタイプではありますが、それ故にインパクトのある読み口の作品になっていますし、豊満ボディが乱れるエロ描写そのものは十分に実用的。
個人的には、異国美人コンビとウハウハなエロ模様と思いきや主人公の駄目加減で大変なことになっていく終盤にビビった連作「異文化“乱”交流」がフェイバリット。