SoftyMeltyHLand 中道裕大先生の『放課後さいころ倶楽部』第14巻(小学館)を読みました。再び学園祭のお話なのですが、ボードゲームをヒントとしつつその枠を飛び越えたゲームが描かれたエピソードでした。謎解きものは登場人物と一緒に考えられるので楽しいですよね。
それぞれ青春しておりますが、南澤君、報われて良かったですねぇ・・・。

  さて本日は、一ノ瀬ランド先生の初単行本『ふわとろ❤エッチらんど』(ワニマガジン社)の遅延へたレビューとなります。『快楽天BEAST』で常々楽しんでおり、初単行本楽しみにしておりました。
ウハウハ&ドキドキな棚ボタ的エロ展開と巨乳ヒロイン達がハードに蕩けまくりなエロシーンとが楽しめる作品集となっています。

SoftyMeltyHLand1  収録作は、いい年なのにサンタさんを信じている幼馴染の女の子のためにサンタの格好をして侵入するも、待ち伏せをしていたそのヒロインに捕まってプレゼントの代わりにちんちんを見せて欲しいと言われてしまい・・・!?な短編「聖☆性夜」(←参照 いい子なんだけど少し残念な娘さんなのだ! 同短編より)+描き下ろしラブラブ後日談(5P)、および独立した短編9作。
描き下ろし作品を除き、1作当りのページ数は16~20P(平均17P弱)と平均値としては控えめな部類。短編集ということもあって、全体的にコンパクトな作りであり、軽い読書感のシナリオと程好い分量の濡れ場とでまとまる構築で一貫させています。

【多彩な設定とキャラ&イージーゴーイングな棚ボタ展開】
  作劇としての“ネタ”としてのバラエティが豊かなことが単行本としての楽しさでありつつ、コンビニ誌を初出とする作品らしい、軽くて穏やかな読み口の棚ボタ的ラブエロ系が明確にメイン。
SoftyMeltyHLand2  普段から良くしてもらっているお隣のお姉さんにお酒に誘われてそのままHに~という展開(←参照 明るく優しくエッチなお隣のお姉さんに童貞を引き取って頂くのだ!! 短編「突撃★隣のお姉さん」より)、とある事情で女の子にセックスを拒否される主人公が幼馴染の巫女ガールにエッチをしてもらうことになる展開(短編「DEKKAI☆こんぷれっくす」)、女性をイかせることに自信がある男子VSイッているのは女性のサービス演技に過ぎないことを主張する女子のセックスバトルが勃発する展開(短編「ガチンコ★まっち」)等々、明るくイージーにエロへと雪崩れ込んでいく導入パートが作劇面の特色と言えます。
  素直になれない幼馴染ガールの、勝手な風評に隠されていた本心が明らかになっていく短編「シシュンキ☆事情」のように恋愛ストーリーとしての側面を明確に有する作品もあれば、スランプに陥った人気官能小説家のヒロインが編集者の男性を相手に処女を捨てて新たなインスピレーションを得る短編「処女ビッチ先生❤」のように、恋愛感情とは異なるものがセックスのモチベーションとなるケースもありますが、性欲とその発現についてポジティブなものとして描かれていることは基本的に一貫しています。
ストーリー展開そのものとしての存在感は強くなく、またユニークさにも欠ける感はありますが、様々なシチュエーションやキャラを登場させて話としての印象の多彩さを生んでいるのは明確な美点であって、お話のネタや展開の引き出しの多さは商業作家としての強みと言えるでしょう。
  ラブラブ調教エロ的な短編「ここほれ❤ワンワン」のようにちょっぴりインモラルな雰囲気を噛ませることもありますが、全般的に登場人物達の性愛関係がその後も継続されることを示唆するまとめ方でポジティブな印象を形成しており、軽めの読書感と柔らかい読後感で安定していると評し得ます。

【ふんわりと柔らかい印象に包まれる巨乳ボディ】
  女子校生~女子大生クラスの女の子から20代半ば程度と思しき綺麗なお姉さんタイプまでが含まれる陣容であり、年下ガールからクラスメイト、年上お姉さんと男性キャラとの年齢の上下は様々。
天然気味で優しいお姉さんキャラや、主人公を優しく包み込んでくれる“バブみ”的な要素を持つ年下ガール、ちょっぴりオツムが残念ではあるがピュアで優しい幼馴染ガールなど、ふんわりと優しい雰囲気のシナリオワークに親和性が高いキャラ造形が多いのは一つの特色。
また、素直になれないツンデレ系幼馴染や被虐願望のあるクーデレ美少女さん、普通の女の子に憧れるちょっと世間ずれした箱入りお嬢様など、漫画チックにキャッチーな属性付けを為されたヒロイン達にも存在感があり、キャラクター性を掘り下げるよりも、それらのキャラ属性の分かり易さでエロシーンへと展開を直結させることを企図したスタイルと言えるでしょう。
SoftyMeltyHLand3  キャラ設定の多彩さもあってキャラデザにも多彩さがありますが、ふわっと軽く柔らかな印象の髪の毛の表現や、程好い肉感の柔らか巨乳ボディなど、適度な肉感やエロさを持ちつつ、女性的な包容力や温かみなどを感じさせる肢体造形で統一されている印象があり、作劇の穏やかさと印象がよく合う綺麗で整った女体に仕上がっていると感じます(←参照 短編「ガチンコ★まっち」より)。
なお、キャラ設定の多彩さは衣装のバリエーションにも寄与しており、ウェイトレスさんの制服やJKキャラの制服(狭義)、巫女服に小説家さんのズボラ部屋着、セクシーランジェリーにボンテージ姿などが登場しており、全裸セックスのケースもありつつ、着衣エッチがメイン。
  どちらかと言えばあっさりと軽い印象の絵柄ではあり、印象の残る個性を欠く感はありつつ、健康的なお色気感とスタンダードなキャッチーさのある絵柄は幅広い層に訴求できる魅力を有しており、初単行本ながら絵柄の統一感が十分に高いことは、表紙絵との互換性の高さと合わさって明確な安心材料と言えるでしょう。

【アタックの強いエロ演出と情報量の多い画面構成】
  ページ数の都合上、エロシーンの分量が多いとは言い難いものの、濡れ場の占める割合は十分に高く、また結果として早漏展開的な駆け足な印象はありつつも、複数ラウンド制で気持ち良い行為で発射していく前のめり感を付与することで抜きツールとしての満腹感を打ち出しています。
  “普通”に憧れる純真無垢なお嬢様のご要望で彼女の処女を奪うことになったり(短編「ふつうの❤オンナノコ」)、色々と勘違いしているヒロインの要請で彼女を調教することになったりと(短編「ここほれ❤ワンワン」)、アブノーマルであったり背徳的であったりな要素を絡めることもありますが、基本的には双方の信頼関係であったり、ヒロインの積極性が明確に描出される和姦エロで統一されていると言えるでしょう。
  全体的にあまり多くない尺の中で、前戯パートにおけるご奉仕サービス的な描写と、抽挿パートの尺の確保の両立という難しい課題をこなす努力が為されており、それが上手くいっているケースもあれば、特に前戯パートにおける尺の短さ故の早漏感と描写としての付け足し感があるケースもあって、作家さん側の苦労を感じさせます。
SoftyMeltyHLand4前戯パートでぐっしょりと蕩けた秘所に挿入して開始される抽挿パートは、そのままフィニッシュに突入していくケースもあれば、1回目の中出しの後に更に抽挿と演出の勢いを増して2回目の中出しでフィニッシュを迎えさせるケースもありますが、いずれにしてもオーラスとして1Pフルのボリュームと演出の強い盛り上がりがある中出しフィニッシュへとつなげていく構成は盤石(←参照 フィニッシュシーンは大変に盛り上がりの良い抜き所 短編「ふつうの❤オンナノコ」より)。
  初出時期によってその巧拙には幅があるものの、コマを詰め込む画面構成が特徴的で、個々のコマにおける描き込みの密度の高さもあって情報量を高まる上では明瞭な美点となっている一方で、描写としての連続性を欠いたり、カットイン的なコマ配置が大ゴマの表情演出の邪魔になっていたりと、コマの詰め込みがマイナスに働いているケースも散見されると個人的には感じます。
ほんのりアヘ顔チックな表情付けや蕩け具合を表現する呂律の回らない台詞表現、媚肉が肉棒を締め付ける透過図・断面図など、絵柄の良さを維持しつつもアタックの強さを有する演出を十分な密度で打ち出しており、画面構成と合わさって特に終盤で単調になりがちな演出としての緩急に課題を残しつつ、エロ描写としての勢いと密度を保つスタイルは抜きツールとして信頼性を明確に高めています

  作劇・エロ描写ともにもう一歩の踏み込みと個性が欲しい印象はありつつ、特に絵柄と作劇の雰囲気や痴態描写との組み合わせの良さは、それそのものが個性としてまた魅力として印象に残るものと評し得るでしょう。
個人的には、優しくてしっかり者なお隣のお姉さんの素敵でエッチな本性を見せて貰って童貞喪失な短編「突撃★隣のお姉さん」が最愛でございます。