LittleDevilsHole  安彦良和先生の『乾と巽-ザバイカル戦記-』第1巻(講談社)を読みました。安彦先生の“大陸モノ”の最新作ですが、シベリア出兵が舞台とのことで、『天の血脈』と『虹色のトロツキー』の間を埋めることで、当時の日本が大陸で軍事的に関わったことを全て描き切って最後の連載とされつもりなのかなぁと邪推をしております。


  さて本日は、上田裕先生の『こあくまんまん』(茜新社)の遅延へたレビューです。当ブログでは久しぶりにレビューの俎上に載せさせて頂きますが、『ちんちこちん こあくま』(同社刊)等の過去作のレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
未成熟ボディのキュートなアリス達との危うさを内包しつつのほのぼのラブ模様&エロ可愛い痴態のエロ描写が楽しめる作品集となっています。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編で計10作。1作当りのページ数は16~20P(平均19P)と控えめな部類。短編集ということもあってコンパクトな構成であり、作劇の存在感は薄めにしつつエロメインの構築で抜きツールとしての満足感を適度に図った作品が揃っています。

【微妙に不穏な要素が見えつつもあくまでハッピーロリータ系】
  基本的には、これまで通りにほのぼのとした雰囲気のハッピーロリータ系の作風を維持する作劇であって、キュート&ピュアな女の子とのラブエロ模様を倫理に反する精神的負荷などをかけることなく楽しめる仕様となっています。
ヒロイン側も一種の無邪気さなども伴ってセックスに対して積極的、もしくは男性の欲望を進んで受容してくれる姿勢を示しており、双方がエッチで気持ち良くなってオールオッケー!的なあっけらかんとした様相であることも読み口の軽さ・柔らかさに貢献しています。
LittleDevilsHole1  その一方で、父親が母性的な娘に対して性的にも精神的にも強く依存し、仕事や社会性を放棄しても構わない状況になる短編「二人だけの家族」、その存在の描写を完全に除去された引きこもりの主人公を部屋から出すためにボランティアの少女がオナニーを始める短編「真帆ちゃんのボランティア」(←参照 天岩戸方式 同短編より)、主人公がニコニコと笑顔でナチュラルに偶然出会った少女に性的な意味で手を出す短編「シーズンオフの海の家」等々、明らかに常軌を逸する状態がさらっと描かれていることが多く、読み手の疑念や不安を呼び込んでいるのは一つの特徴。
  理想的な少女像ではなく、彼女としての“面倒くささ”を敢えて描出して二人の断絶を描く短編「らくちんな恋人」においてさえ、なんだかんだでハッピーエンドを示唆する方向へと向かうように、これら不穏な要素はストーリーとして回収されることなく、あくまでほのぼのと平和な雰囲気が持続されるのですが、それ故に話としての“引っ掛かり”が印象付けられていると感じます。
  意図的でないとすればあまりに明確な織り込み方であって、そういった不穏な要素さえ飲み込んでハッピーな雰囲気にしてしまうヒロイン達の一種の聖性・純粋性を強調する要素とも評し得るものであり、印象としての強さを抑制しつつ、曖昧な胸騒ぎがほんのりと生じる読書感はユニークと言えます。
  女の子が不幸になったり、被害を引き摺ったりということは決してなく、あっけらかんとポジティブなまとめ方にしており、読み手のちょっとした困惑以上に、キュートな女の子達がハッピーであればそれで良いか!的な安堵をもたらして、全体的に軽い読み口のシナリオを貫徹していると総括できるでしょう。

【肉感の弱い肢体にぺたんこバストの女児ボディ】
  小○校高学年~中○校1年生の狭い年齢層にフォーカスしたヒロイン陣であり、異性に対する恋愛感情や性的な好奇心は生じつつもピュアな素地が明確な思春期入りたてガールとしてのキャラクター造形が一貫しています。
  彼氏である主人公に対してパートナーとしての細かい気遣いを要求する、ある意味でかなり現実的な“面倒くささ”を描出して、二次元的なドリーミーな少女像とのギャップを生み出す短編「らくちんな恋人」のヒロイン像はかなり印象的ですが、その他の作品は、一種の人工的であざとい印象も含めて、ピュア&キュートな女児ヒロインで固めた陣容。
そのヒロイン達の純粋性と無邪気さの底無し感と、そんなヒロイン達に種々のモチベーションであっさり手を出す男性達のある種の異常性は鮮烈なコントラストを形成することも多いのですが、後者が前者にあっさりと受容されることで話の平穏さが強固に保たれているとも評し得るでしょう。
LittleDevilsHole2  年齢設定の幅が狭いこともあってか、肢体造形の統一感はかなり強く、やや頭でっかちな等身にぺたんこバストを備える肉付きの弱い体幹、華奢な四肢に鏡面仕様の股間等々、未成熟感や華奢な印象を明瞭に有する口リータボディが勢揃い(←参照 日焼け女児ボディの水着ずらし・・・!! 短編「シーズンオフの海の家」より)。
全体的にデフォルメ感の強い絵柄である分、丁寧な描き込みで勝負するタイプではなく、体パーツ描写などもごくあっさりとしているのですが、そういった絵としての淡さや平板さが前述した作劇の独特な均し方と合わさることでユニークな背徳感や危うさを呼び込んでいて、殊に実用性について強みとなっているのが面白いところ。

【程好い密度のエロ演出で彩る未成熟ボディの痴態そのものの背徳感】
  あまりにもあっけらかんとした導入によってサクサクと濡れ場へと進行しており、たっぷり長尺の濡れ場を求めるのは避けるべきとは言え、エロシーンの割合は十分に高く、抜きツールとして適度な満足感があります。
  ヒロイン側が積極的であるケースもあれば、ピュアな彼女達がある種押し込まれる形でセックスに発展するケースもありますが、いずれにしてもヒロイン側の純粋性や好意に包み込まれる形での和姦エロとなっており、ある種の不穏さをスパイスとしつつもヒロイン達のエロ可愛い痴態に意識を集中させる作りになっています。
LittleDevilsHole3ちっぱいやツルツル股間を丁寧に愛撫して軽くアクメを味あわせたり、黄金水をお漏らしさせたりな愛撫描写や(←参照 3Pでちっぱい&秘所同時責めだ! 短編「男子高生の妹」より)、小さなお口でのフェラや素股などのヒロイン側の甲斐甲斐しいサービスプレイなど、前戯パートには相応に長めの尺を設けることが多く、女児ヒロイン側の性的な反応や行為そのもので煽情性を高める仕様となっています。
前戯・抽挿パートの双方において、男性の肢体との比較におけるヒロインの体の小ささのアピールや、スムーズにエッチなことに反応しつつもピュアなリアクションを示す言動などを一貫させることで、適度な背徳感と彼女たちを独占できる幸福感とを喚起しており、作風に沿った演出、台詞回しを的確に入れ込んでくるスキルは流石の安定感と言えます。
LittleDevilsHole4  絵柄の性質を減損させることのない演出は、紅潮した顔面の蕩けた表情に量的に抑え目の台詞回しなど、特にヒロインの描写ではアタックの強さを抑えつつ、連続する抽挿音の大量投入や結合部周りの汁だく感の描写など(←参照 ズッ!ズッ!ズッ!ズッ! 短編「名前は呼ばないで」より)、ピストン描写のパワフルさとそれに対するヒロインの肢体の反応を強くアピールするのもエロ描写における明瞭な特色。
ヒロイン側の台詞回しを嬌声だけに止めて、敢えて語らせないスタイルで、欲望の受容側としての幅を打ち出しつつ、彼女達の痴態に当てられてガンガンと腰を使っていく男性キャラとの対比も生じさせるのは特色であって、一部外出しもありつつ、ビクビクと反応する華奢ボディにたっぷり中出しで双方が快感を上り詰めるフィニッシュまで程好く前のめりで欲望任せに突き進んでいます。

  独特の不穏さや一種の狂気性はこの作家さんの特色なのですが、敢えて狙ってやっている感が無いのが一層恐ろしいところで、キュートでピュアな女の子の理想像としての深淵が垣間見えるように個人的には思うのですが、それはそれとしてハッピーチューンなロリエロ系であるのも確か。
個人的には、日焼け肌ビキニのおにゃのこをサクッとエッチに持ち込む短編「シーズンオフの海の家」に愚息が大変お世話になりました。