
歴史に当然ながら“たられば”はないのですが、南北の選択ミス、あの軍事的天才が・・・という溜息が出ますよね。
さて本日は、仁志田メガネ先生の『妻乳テンプテーション』(メディアックス)のへたレビューです。これが2冊目となる作家さんで、初単行本は未読なのですが、今回初めてレビューを書かせて頂きます。
多彩な設定が揃った爆乳ムチムチボディの人妻さんとの棚ボタ的エロ展開&パワフル肉弾ファックが詰まった作品集となっています。
収録作はいずれも読み切り形式の短編で計12作。収録本数が多い反面、1作当りのページ数は16~18P(平均16P強)と控えめな部類になっています。基本的にシナリオの存在感は弱く、その分作品によって趣向・キャラの多彩さがあるエロシーンに集中しやすい構築が揃っていると評し得るでしょう。
【方向性は多彩でありつつ濡れ場への誘導のイージーさは共通】
単行本タイトル通りに、いずれの作品も巨乳人妻さんが登場するという設定は共通させつつ、作品としての雰囲気は様々。
とは言え、個々の作劇の方向性に強く踏み込むというよりかは、多彩に用意した人妻ヒロインのキャラ設定に応じたシチュエーションや話としての展開を織り込むことを企図したスタイルとなっています。

いずれも人妻ヒロインである故にベースとして一定の背徳感はあるのですが、作劇としてそこらを丁寧に詰める余地はあまり無く、エロシチュの味付けとしては明確に打ち出しつつも、ストーリーとしての重みやシリアスはあまり感じないのは、人によって明確な加点材料となり得ますし、逆に減点材料にもなり得ます。
男女いずれかに主導権があるかは作品によって異なりますが、ヒロイン側の快楽への強い欲求が維持されるという流れは概ね全作品に共通しており、男性の暗い欲望さえ飲み込んで性的な充足を得る年増ヒロイン達のパワフルさを表現して話をまとめることが多く、ストーリーの面白みや各シチュエーションの踏み込みでは物足りなさはありつつも、読み口や読後の印象の軽さやマイルドな方向への調整がエロシーンへの集中しやすさを担保しているスタイルと評して間違いはないでしょう。
【多彩な設定・デザインの人妻ヒロインの肉感エロボディ】
いずれも人妻ヒロインであって、設定の多彩さもあって20代前半~30歳前後程度と年齢には一定の開きもある印象ではありつつ、若々しい見た目と完熟ボディのハイブリットなキャラメイクは概ね全作品に共通。

どちらかと言えばエロシチュを成立させる要因としてのキャラ造形という印象はあるものの、その上で設定の多彩さとキャラデザインの多彩さが密接に結びついているのはコンパクトな構築として明確な長所でもあって、前述したイージーさのある作劇をあまり気にさせることなく、色々なヒロインとその痴態を楽しめる仕様となっています。

絵柄としては現代的なアニメ/エロゲー絵柄のキャッチーさを十二分に担保しつつ、前述した肉感重視のグラマラスボディを提供するというギャップが強みとなっており、必ずしも人妻完熟ボディやそのエロスに特化したスタイルとは感じない一方で、多彩なエロシチュに関しても間口を広げてくれるタイプの絵柄と感じます。かなり艶っぽさや照りの良さを強めた表紙絵とは一定の違いを感じることはあるものの、むしろそこらを平板にまとめることで二次元絵柄としての魅力や訴求層の幅広さを形成していると管理人は感じる中身のモノクロ絵となっています。
【肉感ボディの存在感を強く押し出したエロ描写】
ページ数の都合上、ヒロインのキャラ性やシナリオ展開としてエロ特化という印象は明確にありつつも、エロシーンの分量としてはやや物足りなさがあるのは確か。
スワッピングや露出エロ、拘束凌辱やコスプレH的な趣向など、背徳感や倒錯性を強化するシチュエーションを多彩に投入する傾向にありつつ、作劇面で前述した通りに、倒錯性を喚起しつつもそれぞれのヒロインの性的充足と何だかんだでそれに貢献する竿役達という構図は共通しているとも言えます。
ヒロイン主導型もしくは男性が主導型のパターンもありつつ、豊満バストの肉厚感に包まれるパイズリ描写の投入頻度も高いことに加え、汁気たっぷりの口内の感触と人妻ヒロインのエロティックな表情を味わうフェラ描写など、男性側が気持ち良くして貰うプレイを充実した前戯パートを用意し、ここでも射精シーンを投入。

やや単調で挑戦的なコマ割りと感じることはあるものの、豊満な女体そのものが有するストレートなエロさと、あまり極端な演出は用いないものの、種々の性的幸福に包まれて熱狂の度合いを増していくヒロイン達の痴態描写にある存在感で、質的なボリューム感を形成できているのは抜きツールとしての強みと言えるでしょう。
フィニッシュシーンに向けてのタメにやや欠ける印象がある作品もありますが、それも含めて快楽の高ぶりに任せて発射していく多回戦仕様の勢いのよさは明確であって、豊満ボディの感触をたっぷり味わいつつ、トドメの中出しでヒロインをハードな絶頂痴態に導くというストレートなアタックの強さが抜きツールとしての評価を大きく高めていると言えます。
肉感ボディの人妻ヒロインと多彩なエロ模様という願望を素直の叶えてくれる作品集であって、印象としての軽さはありますが、それ故にサクサク読めて適度な満腹感で使える1冊になっていると評し得るでしょう。
個人的には、黒ギャル妻さんのエッチな誘惑な短編「ギャル妻」と、ママさんバレーの肉感ブルマ尻にドスケベレッスンな短編「人妻バレー~夜の特別レッスン~」が特にお気に入りでございます。