FruitsServedWithImmmorals TVアニメ版『どろろ』第11話「ばんもんの巻・上」を観ました。原作屈指の名エピソード“ばんもん”ですが、アニメ版のストーリー全体の組み立てにおいてこうアレンジしてきたかと感心しました。
ストーリーとしていよいよクライマックスが近づいてきたなと期待と怖さが入り混じる回でありました。

  さて本日は、ジョン湿地王先生の『卑猥仕立ての果実』(コアマガジン)のへたレビューです。当ブログでは久しぶりにレビューの俎上に載せますが、『女生徒大百科』(エンジェル出版)等の過去作のレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
豊満ボディの美少女ヒロインが背徳的な快楽に包まれて激しく乱れる様子を明暗様々な雰囲気で描く作品集となっています。

FruitsServedWithImmmorals1  収録作は、優雅なお嬢様系ヒロインと隣席になって憧れた主人公であるが、何故か彼女のパンツを拾ってしまうも実はそれは童貞喰いを目論むヒロインの仕掛けた罠で!?な中編「お嬢様とぼく」全3話(←参照 清楚可憐とみせて実は・・!? 同中編第1話より)、不良たちにかなり深刻なイジメを受けている主人公に優しく声を掛けて友達になってくれた女の子であるがその真相は・・・な連作「液晶ごしの彼女」前後編、優しく敬虔なシスターであるヒロインは町で不思議な少年と出会い、彼によって心の奥に封じていた欲望を思い出してしまうのだが・・・な連作「聖女の堕罪」前後編、および読み切り形式の短編2作。
 1話・作当りのページ数は24~28P(平均24P強)と標準~中の上クラスのボリュームで推移。連作~中編として相応の読み応えを有する作品でありつつ、エロシーンの量的充実をしっかりと図った構築が揃っています

【インモラル・シリアスな要素を含みつつ陰陽様々の作劇】
  何処か憂いや倒錯を感じさせる表紙絵が示す通りに、中身の作品もインモラル系の要素を含んだ作品が揃っていますが、各作品を包む雰囲気の明暗は様々。
自分のパンツを罠にして主人公をセフレにするという変化球から開始される中編「お嬢様とぼく」は、全体的にはドタバタラブコメ的な要素は有してハッピーエンドに収束されるとは言え、支配-被支配の倒錯性の要素を有していますし、ヒロインが淫乱であることの代償的なものを如何に乗り越えるかという点に一定のシリアスさを含ませています。
FruitsServedWithImmmorals2  また、いじめられていた少年に救いの手を差し伸べた少女の“真相”が明かされることで主人公の心が踏みにじられる連作「液晶ごしの彼女」は、重苦しい展開を有していますが(←参照 不良たちに凌辱されていた少女 同連作後編より)、ヒロインの善意が主人公に勇気を与えるという構図自体は一定のポジティブさを有した作品とも言えます
両親を亡くし、狂気に陥った兄の狂った指令を守って、崩壊の日を予感しながらも見知らぬ男達と兄に抱かれる日々を続けるヒロインを描く短編「歪んだ匣」のように、暗く淀んだ雰囲気で倒錯の性愛を描くケースもあれば、未亡人さんが突如魔法少女にされて触手怪物と体けるすることになるという(意外にシリアスな要素はありつつ)コメディ寄りの短編「魔法☆少女 美沙子29歳」といった作品もあり、作品によって明暗のバランスは様々と言えるでしょう。
  とは言え、いずれの作品も倒錯性を含む性愛のほの暗さやシリアスな要素を有しており、そのことで話が引き締まっていたり、インパクトのあるシーンが生じていたりするのが作劇上の美点と言えるでしょう。
カラッと明るいハッピーチューンをお望みの諸氏には不向きではありますが、インモラル色の強いまとめであっても、登場人物達にとっての幸福や何らかに意志、人としての勇気が示されるラストが揃っており、単に暗く重く沈み込む作品とは印象を画していると感じます。

【豊満ボディと秘められた欲望や本性をお持ちなヒロインズ】
  中編「お嬢様とぼく」に登場するヒロインのお母さんは40歳くらいと推察されますし、30歳手前で未亡人となってしまった短編「魔法☆少女 美沙子29歳」のヒロインといった年増美人勢に、20代前半程度と思しき連作のシスターさんなどアダルト美人が半数弱、女子校生級の美少女さんが半数強を占める陣容。
  清楚なお嬢様系ヒロイン、明るく優しいクラスメイト、敬虔なシスターに兄を慕う妹ヒロインなどなど、一見性的な倒錯や退廃と関係なさそうなヒロインが、その内に強烈な性的欲求や暗く淀んだ性愛を抱え込んでいるというのが特色のキャラ描写であり、またそれらが表出されていくことが作劇の軸を形成していると言えます。
なお、作劇面において男性キャラクターに存在感があることが多く、ヒロインに翻弄されながらも性愛を通して勇気や成長を示していくタイプの少年も居れば、狂気と歪んだ愛情に浸る男性、ヒロインが封印していた記憶を呼び覚ます不思議な存在である少年など、その役割やタイプは様々。
FruitsServedWithImmmorals3  ヒロインのボディデザインについては程好い肉感の体幹に十分なボリューム感のあるロケット巨乳に桃尻、パイパン仕様の股間を組み合わせたデザインで概ね共通しており(←参照 連作「聖女の堕罪」後編より)、ストレートなエロさがある女体と漫画チックな親しみ易さのある表情との組み合わせは幅広い層に訴求できる要素でしょう。
クドさは排しつつも、大き目サイズの乳輪やぐしょぐしょに濡れる股間などの粘膜描写にある程度強い淫猥さがあるのも特色の一つ。
  最先端とは言い難いものの、漫画チックな親しみ易さと十分な作画密度による適度な濃さが共存する絵柄の方向性は現代的であって、十分なキャリアがある作家さんらしく表紙絵とほぼ完全互換で単行本を通して絵柄は安定しています。

【濃厚なエロ演出を重ねた倒錯シチュでの激しい乱れ模様】
  十分なボリューム感のあるエロシーンが揃っており、抜きツールとしての満腹感があると同時に、エロシーンにおける真実や性的欲望の表出が作劇面の軸とつながっていることで、シナリオと噛み合った構築にしているのも○。
  棚ボタ的な童貞喪失逆レ○プ、ヒロインのママさんのドスケベボディと母性に包まれる疑似母子セックス、輪姦エロや寝取られ、近親セックスに不特定多数の相手との乱交に、変わり種では魔法少女(29歳)へのハードな触手凌辱などなど、倒錯的なエロシチュエーションを多彩に用意。明るい雰囲気の甘々エッチ的なシチュは基本的に無いので、そこらをお求めの諸氏は留意されたし。
  童貞喰いビッチさんによるローター手コキ、ママ系ヒロインによる豊満パイズリ&授乳手コキ、清楚美人が自らの淫乱さを自覚していく自涜行為、狂気に捕われた兄による性玩具責め&フィストファック、豊満バストを揉んだり吸ったりな愛撫などなど、エロシチュやキャラに合わせて様々なプレイが投入される前戯パートであり、尺の長短も作品によってバリエーションがあります。
FruitsServedWithImmmorals4エロシーンになると男性側が欲望をストレートに発揮してガンガン攻めるパターンもありますが、それ以上にヒロインが倒錯的な状況において強烈な快感に染め上げられて乱れまくるという普段との強いギャップを形成することに主眼があって、濃厚でアタックの強い演出でハードコアな印象を打ち出してきます(←参照 中編「お嬢様とぼく」第3話より)。
  柔肌に絡みつく汗や涎といった液汁描写の多さ、要所で投入する強烈な感覚を物語るアヘ顔的な表情付け、お下品な悶絶ボイスや蕩けまくったエロ台詞、子宮口をノックする断面図など、演出強度・密度は共に高く、やや好みを分ける可能性がある程のインパクトを有しています
 展開として多少駆け足という印象はありますが、前戯・抽挿の両パートに渡って射精を連発する/させられる複数ラウンド制が多く、一回射精しただけでは収まらないといった前のめりな貪欲さで駆け抜けていく流れはパワフル。ヒロインの絶頂潮吹きなども含めて抜き所は多く、大ゴマ~1Pフルのボリュームで演出全部乗せ的なハイカロリーな抜き所を提示して〆としています。

  インモラル系の作品で揃えつつ、読み口は多用であって、また展開に個性を感じるのも魅力的。エロシーンの濃厚感と勢いの強さも、好みを分ける部分はありつつ、実用性の高さに直結しています。
個人的には、棚ボタ展開や倒錯的なエロシチュを含みつつ、根幹としてはボーイ・ミーツ・ガールとしても楽しめる中編「お嬢様とぼく」が最愛でございます。