BloomingWives  TVアニメ『どろろ』第4話「妖刀の巻」を観ました。人間が恐れる怪物を作るのは人間というしんどいお話なのですが、このことは妖刀のことだけでなく・・・というのもポイントですなぁ。
痛覚に続いて聴覚も取戻し、“人間”としての自己を取り戻す人としての弱さを得ていくという流れはやはり原作の凄さだなぁと思います。

  さて本日は、綾枷ちよこ先生の『若妻ざかり』(ジーオーティー)のへたレビューです。これが4冊目となる作家さんですが、当ブログでは今回初めてレビューの俎上に載せさせて頂きます。
スレンダー巨乳ボディの若奥様達が歪んだ欲望のはけ口にされて淫らな痴態を曝け出してしまう様子がたっぷり詰まった1冊となっています。

BloomingWives1  収録作は、夫の実家である温泉宿に滞在することになったヒロインは、義理の姉に虐げられている義兄を励まそうとしたのだが、義兄は彼女に肉体関係を迫り、それがズルズルと続いてしまい・・・?な中編「ほほえみ」全3話(←参照 気が弱いが変なところで押しが強い義兄 同中編第1話より)、および読み切り形式の短編3作。
収録本数こそ多くないものの、フルカラー短編「アナタとの生活を守るためこの夏わたしは」を含め、1話・作当りのページ数は22~50P(平均32P)と幅はありつつ、平均値としては優に標準を上回る大ボリュームとなっています。中編およびかなりのボリュームがある短編ということもあって、ストーリー面に一定の存在感を持たせつつ、エロの量的満足感も強く図られた構築となっています。

【ズルズルと背徳の関係性に囚われていく展開の妙味】
  いずれの作品も人妻寝取られエロであり、短編「アナタとの生活を守るためこの夏わたしは」や短編「夜行バスで痴漢されて寝取られた妻」など、寝取り側の男性に明確な悪意や歪んだ欲望が感じられるケースが多いために、幸福な夫婦関係が毀損される重さや苦さが明瞭なタイプと言えるでしょう。
BloomingWives2作劇の骨組みとしては、夫の仕事や夫婦の大切な場所を守るために悪い男にその身を委ねてしまうパターンや(←参照 夫婦の大切な旅館を守るために出資元のゲス親父に・・・ 短編「その日、女将は・・・」より)、痴漢やレ○プからどんどん押し込んでくる凌辱展開寄りのパターンもあり、ストーリー展開そのものとしてはごくオーソドックス。
その一方で、極悪人ではないが、ある種女性側からの保護欲を感じさせる駄目さ加減を発揮し、関係を持続させてくる義兄との関係を断ち切れない中編作を筆頭として、不義の関係性がズルズルと続いてしまうという魅せ方が作劇の肝であって、不当な関係性を断ち切れそうで断ち切れないまま、男性側の能動性と背徳の快楽に流されるままになっていく様子が、お話のハラハラ感を醸成していると評して良いでしょう。
  中編作の様に、状況が露見されるかもしれないシチュエーションを置いたり、はたまた悪人に善人にもなりきれない義兄の半端さが事態の悪化を加速させていくモヤモヤ感を敢えて描いたりといった展開に対し、短編群については十分な尺の中でバットエンド確定の流れをじっくりと描いていくスタイルであって、読み口の軽重やテンポの良し悪しに違いを感じさせつつも、ヒロインの心理描写と寝取られの状況を照らし合わせながら話を進めていくことで、このサブジャンルらしい魅力をしっかりと形成。
  あくまで夫側に露見することがなく、人妻ヒロインが別の男に心も体も支配されてしまうという収束のさせ方も、寝取られエロらしい陰湿さや為す術の無い感じを打ち出しており、読み手の嗜好によって好悪は分かれるタイプの作劇ですが、オーソドックスな安定感と一定の踏み込みの強さを両立させた人妻寝取られエロであると評し得るでしょう。

【スレンダー巨乳ボディの人妻ヒロイン達】
  20代半ば~30歳手前程度と思しきアダルト美人が揃ったヒロイン陣であり、前述した通りに皆さん夫の居る人妻ヒロイン。
各人妻ヒロインとも、夫のことを愛して幸福な夫婦関係を築いているにも関わらず、悪い男の与える強烈な性的快楽に捕えられ~という流れは、善良な幸福を悪徳の喜びが超越するという、人妻寝取りモノの王道的な要素を形作っていますし、性格面での気丈さなどには一定のバリエーションを持たせつつ、“押しに弱い”という面は前述した作劇面でのコンセプトを形成する要因といて共通しています。
加えて、寝取られ作品においては、人妻ヒロインの旦那側のリアクションや、旦那と寝取り側の男性との関係性なども重要なファクターではあるのですが、本単行本の夫たちについては大変に善良でヒロインに対して優しい善き夫である分、ヒロイン達の背徳感や躊躇いを喚起させつつ、寝取られ展開に対してほぼ無力で、寝取り側の男性ともほとんど接点が無いというタイプで、せいぜいエロシチュの盛り上げ役として機能する程度なのも、良くも悪くも寝取られエロにおける寝取られる側の無力感や無為な印象につながっています。
BloomingWives3 和服美人からショートカットのサバサバ系美人妻さんまでキャラデザインには多彩さを意識させつつ、女体設計については若々しさを感じさせるスレンダー巨乳ボディで統一しており(←参照 中編「ほほえみ」第3話より)、バスト&ヒップの存在感を十分に打ち出しつつ、肢体全体としてはしなやかさのある整った印象を持たせています。
陰毛描写の有無にバリエーションはありつつ、生々しさを抑えた性器関連の描写や控えめサイズの乳首など、体パーツ描写の淫猥さを抑えることで、エロ描写としてのクドさを少なくしているのは絵柄との相性が良いスタンス。
  最先端とは言い難いものの、アニメ/エロゲー絵柄的なベーシックなキャッチーさ、漫画チックな親しみ易さと適度な描き込み密度がバランスよく組み合わされた絵柄は万人受けするタイプでかつキャリア相応の十分な統一感があり、表紙絵よりも裏表紙絵の方が中身の雰囲気に近いと感じます。

【たっぷりボリュームと適度な密度のエロ演出な濡れ場】
  48~50Pという非常に大ボリュームな作品があることに加え、標準的なボリュームのエピソードにおいてもズルズルと関係性が継続すると言う流れの中でたっぷり背徳の濡れ場を見せていく構築になっているため、エロシーンの量的ボリューム感は十二分に強く仕立てられています
 中編作の様にヒロイン側が一種の同情を持つことで関係を断ち切れないというケースもありつつ、それも含めて男性側の積極性に押し切られる形で、背徳的である故に強烈な快楽に染め上げられていくという流れは共通しており、要所要所で投入するヒロインの羞恥心や逆に吹っ切れた陶酔などの心理描写で、寝取られエロとしての雰囲気がしっかりと濃厚になっていく畳み掛け方は、このサブジャンルとして明確な美点です。
BloomingWives4前戯パートを中核とする序盤においては、寝取り野郎にその肢体を自由に弄られてしまい、普段の夫との営みとは異なる快楽を叩き込まれたり、痴漢プレイであったり、旦那の傍で悪戯をされたりと、旦那との違いを明確に意識させられたり、羞恥心を感じさせられたりで、ヒロイン側の防御を次第に崩していく流れを形成(←参照 短編「夜行バスで痴漢されて寝取られた妻」より)。
エロ演出的には徐々に熱っぽさを増していく表情や、ハートマーク付きで呂律の回らないエロ台詞、絵柄の特性を阻害しない程度の質的・量的存在感の透過図や結合部アップ構図など、演出面では明確に抑制を効かせつつ、快楽に染まっていくヒロインの陶酔感を打ち出していきます
  動きとヒロイン側のリアクションを連続的に見せる平行連続コマや、カットイン的な小コマの配置など、濡れ場に十分なページ数がありながら情報量の多さを意識した画面構成は美点でもありつつ、長尺のエロシーンではやや緩急を悪くする要因でもあって、ここぞの抜き所としての盛り上がりがあまり感じられないのは改善すべきポイントと個人的には感じます。
とは言え、ヒロイン側が認めてはいけない膣内射精を流れの中で受け止めてしまうというオーラスの中出しフィニッシュは、十分な演出強度と心理描写の言葉の流れでその背徳感故の黒い充足感を喚起させると共に、断面図付随の大ゴマ~1Pフルの大ボリュームで〆としてのハイカロリー感を打ち出しています。

  寝取られエロとしての王道的な魅力を備えていますし、過度に走ることなく適度な濃厚感を打ち出せるエロ描写もバランス感覚に優れていることを物語ります。殊に、50Pもあるフルカラー短編を収録しつつ、お値段はそこまで跳ね上げていないのも嬉しいところ。
個人的には、貞淑な若女将のエロボディを好き放題にという大変に分かり易いお題を貫徹した短編「その日、女将は・・・」に愚息が大変お世話になりました。