PleaseStealMySteady  長谷川哲也先生の『ナポレオン~覇道進撃~』第15巻(少年画報社)を読みました。昔に観た映画『戦争と平和』の大迫力の戦闘シーンを覚えているボロディノの戦いですが、その壮絶さを漫画でも打ち付けられたなと感じました。
ビクトルと二人の兵士の奇妙な友情が一抹の清涼剤でしたね。

  さて本日は、ぞんだ先生の『僕の彼女を寝取ってください』(ティーアイネット)のへたレビューです。なお、先生の前単行本(初単行本)『人妻×寝取られ』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
もっちり肉感の巨乳ボディな美少女&美女が彼氏や旦那以外とのセックスに耽溺させられるインモラル&ハードな寝取らせ&寝取られエロな作品集となっています。

PleaseStealMySteady1  収録作は、大人しそうでカワイイ系の顔をしている少年・拓海は、自らの彼女になった女性を騙し、嫌われ者な中年男性教師・佐々木に抱かせることで興奮を覚えるド外道な変態で・・・な中編「交姦」全3話(←参照 助けを求める彼女に・・・ 同中編第1話より)+拓海の姉達が登場する描き下ろしスピンオフ(9P)、人は好いが万事に鈍な夫との社内でのセックスを隠し撮りされ、有能ではあるが悪辣な同僚に犯されることになった人妻OLの顛末を描く連作「OL NTR」前後編。
収録本数こそ少ないものの、描き下ろし作品を除き、1話当りのページ数は32~38P(平均34P)とかなりの大ボリュームを誇ります。後述する様にシナリオとエロシーン双方の展開の上手さが光りつつ、話としての読み応えはあまり感じない一方で、かなり長尺な濡れ場を効果的に提示していく作品構築となっています。

【背徳の快楽に翻弄され耽溺するヒロインの姿が主軸】
  寝取られ専門作家として前単行本で鮮烈なデビューを果たしたこの作家さんの2冊目は、自分の彼女が他人に寝取られることで興奮する少年を主人公に据えた“寝取らせ”エロである中編シリーズと、旦那を守るために妻がその身を差し出すも背徳の快楽に堕ちていき・・・というザ・王道の寝取られエロである連作を収録。
  全3話でそれぞれ違うヒロインを下衆な中年男性に寝取らせる中編作は、主人公側のヒロインに対する愛情や執着心があまり感じられない分、恋人が寝取られることの喪失感や絶望感はほとんど無く、ここは好みが分かれる可能性があります。
とは言え、好きでもない相手とのセックスに嫌悪や抵抗を示しながらその背徳の快楽に身も心も支配されてしまうというヒロイン側の変容は、スダンダードな寝取られエロである連作と共通する要素であり、また寝取られエロとしての醍醐味を押さえた部分と評し得るでしょう。
PleaseStealMySteady2  目隠しをしながらのセックスで、実は相手が恋人である少年ではなく、嫌われ者の中年男性であることが明かされる瞬間、それまでじっくりと寝取られ展開が進んで行き、その事実を知らずにのこのこ現場まで呼び出されてきた旦那に「事実」が突き付けられる瞬間など(←参照 知らぬ間に妻は喜んで男達の餌食に 連作「OL NTR」後編より)、寝取られエロとして、既存の関係性の決定的な破綻が明示される時点の描写には鋭い切れ味があって、ここまでの展開の引っ張り方がこの作家さんの作劇の生命線とも評し得るでしょう。
  強烈な快楽発生装置である中年男性ズの竿役としての強い存在感、寝取られ性癖でヒロイン達を次々と狂気の供物としていく少年の歪み方など、寝取り側の存在感が強い一方で、彼の心情描写は希薄で、寝取られ側に感情移入しての喪失感やある種の自傷的感覚も、寝取り側に感情移入しての支配欲や簒奪欲も意外に希薄ではあります。
どちらかと言えば、恋人との愛情が凶悪なセックスの快楽に蹂躙されるヒロインの様子を、寝取られ側でも寝取り側でもない、第三者的な目線において、一定の憐憫や同情を感じつつも興奮する楽しみ方に合わせた作劇として構築されていると個人的には感じます。

【むっちり肉感を感じさせるボディと清楚感デザイン】
  前単行本ではほぼ人妻ヒロイン縛りでしたが、今回は20代半ば程度と思しき連作のヒロインである人妻OLさんもおりつつ、中編では女子校生ヒロイン2名にやはり20代半ばくらいと思われる保険医さんを投入。
  男性キャラの存在感が強い分、ややキャラクター性の印象が弱くなりがちではありつつ、旦那への愛情を貫こうとする人妻ヒロインに、年下の彼氏君に健気に献身しようとするアダルトレディ、思春期らしい奔放さと純粋な恋愛感情を持つJK彼女さんなど、恋人として魅力的な要素を明示されたヒロイン達が、想い人とは別の男性に寝取られ、背徳の快楽に包まれた痴態を曝け出すというギャップが、寝取られエロとしての明確な武器となっています。
PleaseStealMySteady3  JKヒロインも人妻ヒロインも、描き分けという意味ではあまり明瞭ではなく、どちらも若々しさはありつつ、清楚で落ち着いた色気を漂わせた上で、もっちもちの肉感を有する豊満バストwith適度に大き目乳輪(←参照 このもっちりドスケベ巨乳! 連作「OL NTR」前編より)、ボリューミィな尻、ぷっくりと艶っぽい唇にアナルや秘所の粘膜描写、適度な濃さの陰毛描写などのアダルトな淫猥さのある体パーツ描写を組み合わせています。
  JKが学校の制服を着用したままでのセックスや、アダルト美人な保険医さんとの白衣姿でのエッチに敢えての制服着用セックス、OL衣装でのセックスにストッキング&ニップレスのドスケベ衣装など、着衣面でヒロインの属性や変容を物語るものをチョイスして、エロの趣向を盛り上げているのも一つの特徴でしょう。
  2冊目ということもあって、絵柄の安定感は高まっており、どちらかと言えば素朴さを感じさせる漫画絵柄は、強いキャッチーさや絵としての個性を強く感じさせるタイプではない一方で、それ故にヒロイン達の清楚な印象を十全に引き出し、かつエロシーンでの演出の化粧載りが非常に良いタイプ。
絵柄そのものにクセが無い分、幅広い層に受け入れられた上で、エロシーンでの煽情性の高まりに強い印象を持たせることが出来るのが最たる美点であり、丁寧な描き込みで画面に十分な密度を打ち出しているのも評価すべきポイントでしょう。

【ヒロインの変容の醍醐味をしっかり見せる構成・演出】
  エロシーンの占める割合は十分に高く、その上で一つのシークエンスをたっぷり長尺で見せるのではなく、状況の進展によって異なるエロシチュ・状態を見せていくことで、寝取られエロとしての状況変化をしっかり見せていく構築であり、分割構成ではありつつ総体としては切れ目の無さを感じさせます。
恋人とのラブラブHや、目隠しをしている故にそう信じ込んでいる状態でのセックスと、「真実」が暴露された後での凌辱めいた状態やその状態から更に踏み込んだ狂乱の快楽堕ちとのギャップなど、寝取られエロとしてのヒロインの変容を明示するエロシーンの組み立ては、作劇面と合わさって展開の上手さで読み手を引き込んでいます。
  状況が分かっておらずに“彼氏”に奉仕していると思い込んでいるヒロインのラブラブ誤認ご奉仕フェラ、逆に旦那でない男性への奉仕に羞恥心や嫌悪感を覚えながら根元まで咥えこまされる強制ご奉仕など、状況に合わせた雰囲気付けをした前戯パートを形成しつつ、ここをあくまで序盤として固めて盛り上げ処を終盤に意識させてくるのも巧さ。
PleaseStealMySteady4  殊にメインとなる抽挿パートの中核においては、一方的に下品な台詞をがなり立てる竿役の言動でヒロインを追い込みつつ、それにすら破滅的な快楽を覚える彼女達が蕩けきった表情や完全に快楽に屈従した台詞回しを曝け出すという構図で、インモラルな空気を濃厚に仕上げています(←参照 中編「交姦」第3話より)。
ヒロインの豊満ボディを拘束してバックから突き込みまくったり、所謂種付けプレス的な状態で圧倒したりな体位としての圧に加え、“ドチュドチュ”“バチュンバチュン”と濁音メインでパワフルな擬音、結合部の露骨なアップ描写やヒロインの精神的な屈従を物語るねっとりベロチューなどなど、描写としてのアタック、濃密さをしっかり意識したスタイルも実用性に直結。
演出としての濃厚さを十分に持つ抜き所を分割構成における各シークエンスに割り振った構成も、分かり易いながらも決して単純に出来る構築ではなく、ヒロイン完堕ちの中出しアクメフィニッシュに向けて仕掛けを積み上げていく巧さがあると評し得るでしょう。

  寝取られエロの王道的な魅力をしっかりと構築しつつ、描き下ろしスピンオフなども含めて引き出しの多さを示してきた2冊目だなと感じました。
個人的には、眼鏡巨乳人妻OLヒロインをがっつり寝取る連作「OL NTR」に愚息が大変お世話になりました。