SavingAllMyLoveForYou  高橋ツトム先生の『NeuN』第3巻(講談社)を読みました。ノインの言う“粉みたいなの”はヒトラーの言う量子としての意識、或いは霊魂のようなものなのかと思っていますが、オカルトめいてきたのは“ナチスもの”の定番ですね。
新たな土地、新たな兄弟の登場で話がどう転がるのか楽しみです。

  さて本日は、丸和太郎先生の『すべてをあなたに』(文苑堂)の遅延へたレビューです。なお、先生の前単行本『少女カラフル』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
華やかな二次元美少女ヒロイン達との甘味たっぷりいちゃラブ模様&キュートフェイスとしなやかボディが快楽に染まるエロシーンが詰まった作品集です。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編で8作。1作当りのページ数は22~24P(平均24P弱)と標準的なボリュームで推移。ストーリーそのものに存在感はあまり無いものの、コンパクトな作劇の中での展開で魅せており、無理なく織り込んだエロシーンのボリューム感も適度に強く感じる構築となっています。

【程好い繊細さとたっぷりの甘味で魅せる棚ボタなラブエロ系】
  登場人物の心理を時にポエティックな筆致で紡ぎ出す叙情的で、一定のシリアスなドラマ性を感じさせる恋愛ストーリーを得手とする作家さんであり、今単行本で言えば短編「瑠璃伊江島純愛歌」がその路線にある作品ですが、今回はより軽快なラブコメディがメイン
元々信頼関係があったり、友達以上恋人未満であったりな状態から、ちょっとしたキッカケによってヒロイン側がグイグイとラブ&エロアタックを仕掛けてきて目出度く初エッチに~というラブコメディ的に王道な棚ボタ展開の幸福感があるシナリオワークが揃っています。
SavingAllMyLoveForYou1非常に分かり易くエロまっしぐらな展開ではありますが、そこはヒロイン達が主人公を好きだからこそ恥ずかしがりながらも大胆に振る舞ったり(←参照 空手ガールの大胆なラブエロアタックだ!! 短編「素直な口唇」より)、性的にピュアなのに背伸びをして誘惑したりな姿を彼女達の心情描写と合わせて提示することで、ラブストーリーとしての甘味を充実させているのはこの作家さんらしいと感じる点です。
また、男性主人公たちについても、ヒロイン達のアタックにドキドキしたり、混乱したりな純粋さを感じさせ、また彼ら自身の恋心を熱く語り出すことで、男女の対等性が生じており、恋愛ストーリーとしての誠実さにつながっています
  軽快なラブコメディとしての骨格を明確に持ちつつ、男女の心情描写の機微を比較的丁寧に魅せるスタイルはこれまでの作風通りに明確な特徴であり、読み手の嗜好によっては多少のクドさとして感じる可能性もありますが、微笑ましいラブラブ・ハッピーエンドまで適度な繊細さと十二分な甘味をバランスさせた雰囲気作りで安定していると評し得ます。

【柔らか美巨乳&スベスベ柔肌の美少女ヒロインズ】
  卒業と同時にお嫁さんとなった短編「すべてをあなたに」の新妻ヒロインや、離島の診療所で医者である主人公を看護師姿で手伝う短編「瑠璃伊江島純愛歌」の南国少女など、数名の例外は存在しつつ、人数的には女子校生ヒロインがメイン
真面目でしっかり者な弓道ガール、主人公がマゾ気質と勘違いして精一杯イジメようと健気に頑張る彼女さん、愛する旦那や彼氏さんに全力で尽くそうとする良妻タイプにちょっと不思議なおっとり系ガールなどなど、それぞれキャッチーな要素を持たせてキャラクターの印象の多彩さを図りつつ、前述した通りに彼女達の色恋沙汰における直向きさや純粋さを重視したキャラクター描写に仕上げています。
ちょっと特殊なプレイを仕掛けてきたり、裸体を見せつけたりとほんのりアブノーマル感こそありますが、ほぼ全員が処女ヒロインであって、変態キャラ的な突き抜け方はしておらず、あくまで恋心故にそういった大胆さを発揮するというヒロイン造形は、棚ボタ的な幸福感を増幅。
SavingAllMyLoveForYou2  理想のおっぱい胸像作りを真面目に探究する男子を振り向かせようと奮闘する貧乳女子な短編「勾配のヴィーナス」のヒロインを例外としつつ、柔らかさMAXのたっぷりバストをお持ちな巨乳美少女さんが勢揃い(←参照 おっぱい! 短編「みせられて・・・」より)。
スベスベ&つやつやな柔肌、十分なボリューム感の乳房と控えめサイズの乳首&乳輪な美巨乳、綺麗な弧を描く桃尻にパイパンor薄い茂みの股間と、バスト&ヒップの量感に由来するストレートなエロさは十分に打ち出しつつも、女体の整った美しさも重視するタイプと言えます。
  肢体の肉感に由来するセックスアピールと、修飾性の高い密度の高い描画の組み合わせという当世流行のスタイルの方法論を高い水準で実践するスタイルであり、フルカラーの表紙絵と中身のモノクロ絵に印象の差異をほとんど感じさせません。

【程好いアタックの演出を濃密に施すラブラブH】
  エロシーンには十分な尺があり、その中で前戯・抽挿パートの両方に射精シーンを設けるか中出し連発の構成を取るかによって複数ラウンド制を形成。
SavingAllMyLoveForYou3  アンビバレンツな感情がヒロインに攻撃的な形で向かってしまう短編「瑠璃伊江島純愛歌」の序盤を例外としつつ、その作品の中盤以降も含めていずれもラブエロ系のシチュエーションであり、ヒロインによるご奉仕プレイや騎乗位での腰振りなど(←参照 短編「青春パラフィリア」より)、ヒロイン側の積極性を示しながら濡れ場のシークエンスを形成。
  豊満バストに柔らかく包まれてのパイズリに、ちっぱいズリ、豊かな乳房を吸いながら手コキしてもらったり、拘束&顔面騎乗されながらのお口奉仕責めを受けたりなど、キャラ設定に合わせた多彩なプレイを前戯パートで投入し、基本的にはここでも射精シーンを投入しています。
前戯パートの後に、二人の愛を確かめ合う台詞を交わすことで一拍置いてから抽挿パートへと移行しており、破瓜の描写を投入してその痛みや淫洞のキツさに言及しつつ、双方の愛情が言葉で紡がれるたびにセックスの熱気と快楽が強く盛り上がっていくことで和姦エロとしてのパワフルさを形成しています。
SavingAllMyLoveForYou4  汗や涎などの体液に濡れる柔肌、涙で潤む瞳のとろんと蕩ける様やハートマーク付きの嬌声やラブ台詞など、演出面ではアタックとして抑え目なものを十二分な濃度で施すスタイルと言え(←参照 短編「しあわせの双房」より)、舌を絡めるキスや結合部のアップ構図なども含めて男女の肢体の密着感を重視した濡れ場となっています。
ヒロインが両脚を絡めるいわゆる“中出し固め”や、指を絡める恋人つなぎ、濃厚なキスなど、エロシーン終盤では双方の台詞描写に加えて、体位や動作でもラブエロ系としての甘味や陶酔感をより強いものに仕上げており、前戯パートか抽挿パートで既に射精シーンがあってもそれをさらに上回るボルテージで強烈な幸福アクメに浸るヒロインを1Pフルで描いて中出しフィニッシュとしています。

  ラブエロ系としての読み口の良さと実用性の高さを、共に甘味から生み出す技量には安心感があり、幅広い層に安心してお勧めできるタイプの作品群。
個人的には、真面目な弓道ガールがラブ&セックスにトロトロに蕩ける姿とその柔らかおっぱいの感触をたっぷり鑑賞できる短編「しあわせの双房」が最愛でございます。