WomenOfManokuraFamily  宮場弥二郎先生&さきしまえのき先生の『アイドランク』第2巻(フレックスコミックス)を読みました。ついに仕事中にまで飲酒する(かつ人にも飲ませる)ほのかちゃん、完全にアル中・・・。塩とか味噌とかで酒飲むと通っぽいですが、実際アル中まっしぐらですよ!あと、新キャラのキリンちゃん、素直なリアクションでカワイイです!!

  さて本日は、タカスギコウ先生の『真ノ倉家の女たち』(ジーオーティー)の遅延へたレビューです。発売から2週間ほどの遅延で大変申し訳ない。なお、先生の前単行本『奪姦』(リイド社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
豊満ボディな年増美人姉妹達が繰り広げる遺産相続と恋の狂騒曲&ヌード描写が詰まった作品集となっています。

WomenOfManokuraFamily1  収録作は、温泉旅館の社長をしていた兄が急逝し、彼が残した遺言には妹の鏡子に旅館を譲るが、ただし条件として遺言開封から一年以内に結婚しなければならないとあったため、奥手な姉を応援したい妹・梓の後押し、そして旅館の後継を自分のものとしない兄の嫁(義姉)・美津子の妨害工作が絡まり合い・・・なタイトル長編全10話(←参照 ストレート過ぎる作戦名が・・・ 同長編第1話より)+描き下ろしスピンオフ(6P)+各話扉絵のフルカラーイラスト集。
描き下ろし作品を除き、1話当りのページ数は18~22P(平均18P強)とやや控えめな部類。長編作として十分な読み応えのあるストーリーである一方、エロシーンは十分な熱量を有しつつ分量的には物足りなさもある水準となっています。

【遺産相続をめぐる女達のバトルと中年純愛ストーリー】
  残された旅館という遺産を巡っての未亡人と、社長の妹たちの血縁バトルというストーリーですが、設定から想定されるような昼ドラ的な愛憎交わるドロドロ感はむしろ希薄で、どちらかと言えばコミカルな要素もありますし、ストーリー全体としても最終的にポジティブな方向へと進んでいきます。
  鏡子の前に理想的な男性が現れたり、温泉旅館を地上げしようとする計画が出たりと遺産関連や結婚問題に関して事態が複雑化していくと共に、唐突にバキやら北斗の拳やらのパロディっぽいキャラが出現したり、重要なキャラクターである板長の健さんの不良伝説が語られたり、タカスギコウ作品名物?の年増美人レズプレイが発生したりと(ただし夢オチ)、様々な要素がシナリオワークに飛び込んでくるのは漫画チックに楽しいところ
WomenOfManokuraFamily2ヒロイン・鏡子さんが元・伝説の不良でありながら誠実で一途な男・健さんとの、長い長い時間的間隔を経て、ついにめでたく結ばれるという終盤の流れへの落ち着き方は、基本的には良好であり(←参照 人生は色々 長編第9話より)、ここでも健さんの無双っぷりを示すエピソードがやや唐突に差し込まれています。
  話の中で明確な“敵役”となってもよい未亡人・美津子が中盤以降、むしろ鏡子の恋を応援する立場に変化するなど、遺産相続争いのドラマとしての要素はどんどん減退していくことは好みが分かれ、またこの変容も含めて話の動き方が忙しない印象が個人的にはあります。
  とは言え、詳細の記述は避けますが、善良さを持つ者が報われる的なポジティブな大団円は心地よく、そこに至る過程を前述したような忙しないドタバタ感も盛り込みつつ、丁寧に攻勢した長編作であったと感じました。

【大人の色気が漂う巨乳ボディの年増ヒロインズ】
  美津子さんの策略で召集されたコンパニオンの皆さんを除き、鏡子・梓姉妹と、彼女達の義理の姉である美津子さんのトリプルヒロイン制ですが、作劇面では特に鏡子さんが重要であり、エロシーンでは主に鏡子&美津子さんが活躍しており、二人に比べると梓さんの存在感は弱め。
真面目で優しい性格だがロマンチスト気味でまた性的に奥手な鏡子さん、割合と性的に奔放で明るい性格もあって姉を助ける梓さん、好戦的で苛烈な性格だが芯に一本スジの入った女性である美津子さんと、それぞれタイプの異なるトリプルヒロインとなっています。
  なお、男性キャラクターも多数登場しており、彼らとの関係がどうなっていくかはストーリー上の重要なポイントとなっており、チョイ役からメイン級キャラまでそれぞれ存在感のある男性達が揃っています。
WomenOfManokuraFamily3  30歳前後~30代後半程度と思しき年増美女達のみで構成された陣容であり、重たげにたわむ巨乳に安産型ヒップを、ほんのりとバランスを崩しつつも若々しさのある体幹に組み合わせた豊満ボディが勢揃い(←参照 年増レズプレイだ! 長編第6話より)。
濃い目の陰毛、艶っぽい肉厚の唇、大粒の乳首といった淫猥な体パーツ描写や、艶やかな黒髪、年増感を適度に打ち出す豊齢線など、キャラデザインの構成も熟女系ヒロインらしさを打ち出しています
  フルカラー絵とモノクロ絵で印象が多少変わる作家さんであり、目元の雰囲気などは表紙絵と中身の絵で異なる感じもありますが、アダルトな色気を十分に漂わせる絵柄の方向性は共通しており、また単行本を通して絵柄も作画密度も安定しています。

【豊満ボディが熱っぽく乱れるエロ描写は短め】
  エロシーンの分量は、成年コミックマークがついている作品としてはかなり控えめで、昨今なかなか見ないレベルと言え、エピソードによってはセックスシーンそのものがない場合もあるなど、かなり意外な状況となっています。
このため、抜きツールとしての満腹感を求めるのは避けるべきなのですが、前述した長編ストーリーを楽しみつつ、入浴シーンを中心とした美熟女さんの裸体も視覚的に楽しむという趣向は、それはそれとして魅力的ではあります。
  トリプルヒロインの入浴シーン、コンパニオンさん達によるエッチな誘惑合戦、未亡人・美津子さんのSMプレイ、ディルドーなども用いたレズセックス、そして鏡子さんと健さんのラブラブHなど、エロシチュも様々で、このことが前述したシナリオワークの賑やかさにも寄与
WomenOfManokuraFamily4また、瞳をキュッと閉じ、頬を真っ赤に染める年増美人フェイスのいきみ顔や嬌声を叫んでしまう半狂乱な表情付け、ばるんばるんと激しく揺れる巨乳描写など、濡れ場における熟女ヒロインの痴態演出にはこの作家さんらしさが打ち出されています(←参照 長編第10話より)。
終盤では前戯パートでのフェラ→口内射精、抽挿パートでの中出しフィニッシュなどの複数ラウンド制を備えた、比較的尺の長い濡れ場も用意していますが、そもそも射精シーン等の明瞭な抜き所がないエピソードも多く、淫猥な粘膜描写など黄色い楕円マーク付きである故の魅力はあるものの、抜きツールとしての評価をしがたい作品であったのは確かです。

  実用面についてはどうしてもネガティブな評になってしまい申し訳ないのですが、熟女ヒロインの豊満ボディを拝みつつ、賑やかなストーリーを楽しめる作品ではあります。
コミックマグナム、割と抜き特化というイメージがあるのですが、本作はどういう位置づけの連載作だったのでしょうか・・・?