DeathScytheOfTheErosion  隅田かずあき先生(原作:村田真哉氏)の『キリングバイツ』第11巻(小学館)を読みました。獣化の更なる強化バージョンとして太古の絶滅動物の性質を引き出すという仕掛けは登場する獣のバリエーションが増えそうで良いアイディアですね。
サラマンドラさん、かなり派手にやられましたが、大丈夫でしょうか?

  さて本日は、香月りお先生の『侵蝕のデスサイズ』(リイド社)の遅延へたレビューです。当ブログで香月先生の作品を取り上げるのは大分久しぶりとなるのですが、『妹催眠調教マニュアル』(オークス)等、既刊のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
SF&ボーイ・ミーツ・ガールな骨太なストーリーとハードな異種姦エロが詰まった1冊となっています。

DeathScytheOfTheErosion1  収録策は、いじめられっ子の主人公・小宮はある日、人をセックスの相手としまた捕食するカマキリ型の宇宙人である三姉妹と出会い、末妹であるクロエとセックスさせられることになるのだが、彼女達の種の存続を脅かす寄生生物が引き起こす争いに巻き込まれ・・・なタイトル長編「侵蝕のデスサイズ」全8話(←参照 恐ろしい外見から美少女形態に変身可能 同長編第2話「寄生」より)。
1話当りのページ数は20~32P(平均24P弱)と標準的な水準で推移。長編作として十分な読み応えのあるストーリーであると同時に、エロシーンのボリューム感も適度に強い構築となっています。

【ボーイ・ミーツ・ガールとしてもSFとしても王道】
  ここの所、JK凌辱エロを得意としてきた作家さんですが、それも含めて話の構成力には定評のある作家さんであり、恐ろしい宇宙人とそれを脅かす寄生生物というSFストーリーの中で、少年と少女の絆を描く本作も、設定の奇抜さだけでない話としての屋台骨がしっかりある作劇となっています。
  地球人を(性的な意味も含め)捕食するカマキリ型宇宙人や、彼らや彼らの支配種族、そして寄生生物の思惑や行動が複雑に絡み合う中で、主人公や彼とセックスをさせられることになった少女・クロエ、その姉達を交えたバトルが繰り広げられていき、突然の出会いから状況が深刻化していく流れはハラハラとした読書感を形成。
この中で、少年にとって恐ろしい怪物でしかなかった少女が、少女にとっては単に捕食対象でしかなかった少年が、次第に大切な存在になっていくという流れは、異種族間のラブストーリーとして、またボーイ・ミーツ・ガールのお話として正道と評し得るでしょう。
DeathScytheOfTheErosion2  物語の結末は是非ご自分の目で確かめて頂きたいですが、いじめられっ子であった少年が、大切な存在が出来たことで、目前の困難から逃げるのではなく、少女のために戦う決意を固めること(←参照 少年の決意は少女を救えるか 長編最終第8話「すべては夢の中へ・・・」より)、姉達に虐げられてきた少女も彼の存在を大切に思うことで強くなることなどは、力強く前向きなラストへ向かっていく流れを熱いものとしています
弱者が弱者である故に、強くなることができること、またその成長の過程で勝ち得たものが大切なものとして残るというストーリーのまとめ方も良好ですし、例えば交尾後の捕食という要素はカマキリの生態に基づき、また宇宙人に寄生し、その行動を操る生物・パラスキュラはハリガネムシから着想を得ていると思われるなど、SFとして設定を適度に固めていることも高く評価したいポイント。
  細かい部分をやや急いだ説明で済ませてしまう点が、強いて言えばマイナスポイントではありますが、作劇としてのまとまりや起承転結は非常によく仕上がっており、続きを気にしながら一気に読ませてくれるパワーのあるストーリーと総括できるでしょう。

【美少女&美女な宇宙人の三姉妹】
  ストーリー上、メインヒロインであるクロエちゃんはロー~ミドルティーン級と思しき見た目の美少女(ただし人間形態の話)であり、激しい戦いを繰り広げる二人の姉はハイティーン~20代半ば程度の外見をしています。
人間を捕食対象として見下し、また末妹のクロエに対して横暴でありつつ彼女らの種としては正道な路線を取る長女・エスター、寄生生物の影響で彼女らと闘争を繰り広げる次女・アビゲイル、そして彼女から弱虫と言われながら自身の強さを獲得していくクロエと三者三様の立ち位置で物語を紡ぐ構成は盤石。
  また、気弱ないじめられっ子である主人公が、前述した様に強さを獲得していくこと、またフィギュアの造形など、彼なりの才能がストーリーに明確な影響を持ち、彼自身にとって大切な価値を持っていくことなど、主人公に対する好感・共感が終盤を中心としてストーリーの中で高まっていくことも評価したいポイントです。
DeathScytheOfTheErosion3  カマキリ型の宇宙人であり、また人間形態の際にも戦闘シーンでは手を鎌状に変化させるなど、異形としての側面は視覚的に明確に打ち出しつつ、人間形態では美人&美少女としての造形は明確で、貧乳ロリボディなクロエちゃんと巨乳美人な姉二人のボディデザインのコントラストも一つの魅力(←参照 姉妹丼だ! 長編第4話「兆候」より)。
艶っぽい唇や、サイズとしては控えめな乳輪&乳首の程好い存在感、パイパン仕様の股間など、体パーツ描写には一定の淫猥さもありつつ、どちらかと言えば女体描写それ自体で淫猥さを打ち出すタイプではありません。
  筆の速さもあって今単行本が28冊目となるベテランの作家さんである故、表紙絵と完全互換の絵柄は単行本を通してしっかりと安定。最先端の絵柄とは言い難く、華やかなキャッチーさには欠けるものの、漫画チックな親しみやすさを常に維持して、コミカルさとシリアスさの両方を打ち出せる絵柄は常にアップデートされてきたと評し得ます。

【十分なアタックのあるエロ描写で彩るハード&特殊エロ】
  ストーリー展開を重視する分、エロシーンの分割構成が取られることもありますが、濡れ場として十分な尺が用意されており、抜きオリエンテッドとは言い難い側面もありつつ十分な満腹感のある実用的読書が楽しめます。
地球人を捕食する宇宙人の存在や、彼女らを操る寄生生物の存在もあって、全体的に凌辱色または逆レ○プ的なシチュエーションが多くなっています。主人公とメインヒロインのセックスはラストの恋愛Hまで取っておく作劇上の配慮が為されていますが(エロシーン自体はあり)、これは構成として正解でしょう。
DeathScytheOfTheErosion4なお、主人公も寄生生物による寄生を受け、ある理由でその支配を免れているのですが、彼のち○こが触手化したり、巨根になったりすることに加え、寄生生物関連でも触手が登場することもあって、表紙絵通りに触手エロや、異種姦のエロシチュ・プレイが多いことが特色(←参照 長編第3話「浸蝕」より)。
  触手攻めやフェラや素股などのプレイに徹する性器結合を伴わないエロシーンもあれば、抽挿パートでほぼ全て通すエロシーンもあるなど、エロ展開にはバリエーションが大きいですが、いずれにしても積極的に欲望を満たそうとする存在によって前のめりなパワフルさで突き進みます。
絵柄自体が比較的シンプルということもあって、エロ演出の載りがよいため、あまり過度な手法は用いないものの、快楽に夢中になっている様子を表現する表情付けにハートマーク付きのエロ絶叫、触手や巨根が秘所を押し広げる結合部見せつけ構図や断面図といった表現には十分なアタックがあります。
  激しい突き込みと同時に発射される精液やぶっかけ精液、口内射精を浴びながら絶叫し、体を戦慄かせる痴態を大ゴマで投入してフィニッシュとしており、外出しフィニッシュやお口フィニッシュも多いなど、エロシーンの構成に合わせてここもバリエーションが揃っています。

  エロの存在感を十分に持たせつつ、その上で漫画としての面白さがしっかりある作品と総括でき、エロス&バイオレンスでありつつ読後感の清涼な前向きさには感心しました。
キャラデザ的にはアビゲイルちゃん大好きでしたが、あんなことに・・・。