SpoutingLetYouCreak  川田大智先生の『彼女はお義父さん』第1巻(エンターブレイン)を読みました。微笑ましい少年少女のカップルが、ある事件をキッカケに、二人が体を接触させるとキュートな女の子がその父親である厳ついおっさんになってしまう珍奇な状態に!?というアイディアがキレにキレまくった怪作にして快作でございます。

  さて本日は、えーすけ先生の初単行本『愛しいキミを狂うほど・・・』(ワニマガジン社)の遅延へたレビューです。遅れてしまいましたが、初単行本大変楽しみにしておりました。
日常の中で燃え上がる非日常の快楽の熱気が作劇・濡れ場の両面において魅力的な作品集となっています。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編で計10作。1作当りのページ数は8~26P(平均19P強)と幅はありつつ平均値としてはコンビニ誌掲載作として標準的な部類。ストーリー性こそ強くないものの、読み手を作中の空間に巧く浸らせる作劇であり、その上で十分に濃厚感のあるエロを提供する構築となっています。

【日常に内包された非日常の性愛の迸り】
  作風を大別するのであれば、穏やかな雰囲気を有する青春ラブエロ系ではあり、棚ボタ的にエロに導入される幸福感などがあるのは確か。
その一方で、ラブコメ・エロコメ的なテンションの高さで突き進むスタイルや、棚ボタ展開も含めて甘味をたっぷり詰め込んだスタイルとも一種無縁であって、性的欲望や感情を素直に、等身大に表出させていく流れに技巧を感じさせます。
SpoutingLetYouCreak1ストーリーのドラマ性を上段に構えることはなく、サクサクとエロへと流れ込むスタイルでありながら、決して“軽い”作りではなく、恋の戸惑いに熱情、セックスとその快楽への期待などをヒロイン側の表情や台詞で語らせることで(←参照 無音でのコマ回しの上手さ 短編「しろいなつ」より)、穏やかな日常から非日常のセックスへと場面を切り替える流れは高く評価したいポイント。
  後述する様に濃厚感のあるセックスシーンで、それぞれの感情や欲望を全開にする激しさを打ち出しつつ、セックスの快楽が全てを超越し、登場人物の関係性を決定するのではなく、その衝動性を含めた相互受容の在り方を優先しながら、男女の色恋沙汰を描いていると感じます。
コミカルな要素を含めつつ、緩やかにフェードアウトしていく流れが主であり、性愛によって関係性がドラスティックに変容されることはなく、彼ら彼女らの日常がそのまま続いて様なまとめ方は、悪く言えば全体的に地味ではありますが、読み口の穏やかさ・安心感に直結。
  ストレートな援交ガール堕ちモノ展開である短編「ショートガール」や、ドスケベ年上お姉さんにがっつり搾精セックスされちゃう被虐シチュなインモラル系「放課後のサヤさん」などは多少雰囲気が異なるものの、個々のサブジャンルにおける作劇面の特徴を突き詰めるタイプでは良くも悪くも無いので、他作品との雰囲気の違いによる違和感は小さくなっています。

【スベスベお肌に包まれた柔らか肉感ボディの美少女達】
  短編「ヨイヤミにまかせて」のヒロインである三十路人妻な先輩美人さんは例外としつつ、女子校生ヒロインでほぼ統一された陣容。
  サバサバとしたボーイッシュガールやツンツン度合いの強いツンデレ幼馴染ガール、明るく優しい小麦肌彼女さんなどなど、キャッチーな要素を含ませたキャラメイキングではありますが、そういった属性付けに依存するタイプではなく、前述した様に彼女達の素直な願望や性欲、恋愛感情を表出させていくことでシナリオを進行させていきます。
ヒロイン側がセックスに積極的というケースも多い一方で、その中で相手を受容する恋心であったり未知の快楽への探求心であったりとそのモチベーションを感じさせ、男性側もそれに惹かれて~という流れになっている分、男女片方が押し切るのではなく、両方が快楽の坩堝に飛び込んでいく様を描いています。
SpoutingLetYouCreak2  おっぱいサイズや肢体の肉付きの多寡には一定のバリエーションがあるものの、基本的には健康的な肉感を全体に持たせた上で、搗き立てのお餅の如き柔らかさの巨乳~ギリ爆乳を組み合わせた肉感エロボディがメイン(←参照 このおっぱいの揺れ弾む柔らか質感!ワザマエ!! 短編「夏の終わりのコントラスト」より)。
バスト&ヒップの肉感の強さに加え、スベスベ&ツヤツヤとしたお肌の艶っぽさの強調、程好い濃さの陰毛と濡れる粘膜、これまたツヤツヤ&プニプニとした質感の大陰唇を組みわせた股間など、絵柄に由来する端正な美しさと各体パーツの淫猥さを両立させた女体描写は明確な武器。
  少女漫画チックな修飾性や端正さ、快楽天系列らしいオサレ感を有した創作系漫画絵柄(胡乱な表現)は、エロさを前面に押し出す濃厚感や華やかなキャッチーさには欠けますが、作品の雰囲気には非常に良くマッチしており、美少女ヒロイン達の健康的な色香を引き出した上で、エロシーンの濃厚な痴態描写とのギャップを生み出す要因と評し得ます。

【演出の適度な濃厚感と柔らかボディとの密着感が魅力】
  作品によってページ数に一定の幅があるため、濡れ場の長短にも変動がありますが、コンビニ誌初出としては概ね標準的な分量を有しており、描写の適度な濃厚感や肢体描写の存在感など質的な面で満腹感を強めるスタイル。
  やや凌辱・堕ちモノ系の要素を含む前述した短編「ショートガール」等の例外はありつつ、不倫エロなども含めて基本的には和姦エロでまとまっており、また双方の欲望が発現され、ガツガツと快楽を追求していくパワフルさはいずれの濡れ場にも共通。
SpoutingLetYouCreak3  前戯パートにおいては、もっちり柔らか巨乳によるパイズリやお口ご奉仕などからの射精シーンへの流れも投入しつつ、前述した淫靡な秘所描写を活かした上で、そこを丁寧に愛撫してヒロインを感じさせ、ぷしゅぷしゅと潮を吹かせる手マン・クンニ描写を充実させているのが一つの特徴(←参照 手マン&クンニダブルだ! 短編「花姫ジャンキー」より)。
後続の抽挿パートも含めて、各種淫液に濡れることで更に淫猥さを増す肌の質感であったり、端正な表情がトロトロに蕩ける官能フェイスの描写、台詞表現の量を抑えて漏れ出る嬌声やふにゃふにゃとした言葉遣いであったりと、十分な密度と濃度を有するエロ演出は、単純に描写の量で力押しするのではなく、視覚的効果を適切に乗算させていく巧さを感じます。
SpoutingLetYouCreak4  柔らかボディとの密着感や(←参照 抱きしめおっぱいのこの柔らかさ 短編「アタルウラナイ」より)、ラブラブHにおけるピストンしながらのディープキッス、正常位でもバックでも相手の体を抱きしめるポージング等、肢体の密着感を強く打ち出すことも、肉感ボディの感触をより強調することに繋がっています。
  やたらと雄々しいリアル系ち○こそのものに適度なインパクトを持たせ、それが出し入れされる結合部のアップ構図や最奥までのストロークを表現する断面図描写など、端正な絵柄に比して抽挿描写には一定のインパクトがあり、演出面でも最高潮を迎える中出しフィニッシュまで濃い目の陶酔感とアグレッシブなピストン描写で突き進んでいます。

  どちらかと言えば淡白で穏やかでありつつ、しっかりと奥行きのある作劇、十二分な濃厚感のある描写と肉感ボディの官能性に支えられた濡れ場と、両者に巧さと存在感のある作品構築と感じます。今後も大変期待できる新鋭の作家さんですね。
個人的には、夏に日焼けした爆乳彼女さんの特大柔らかおっぱいを大満喫できる短編「夏の終わりのコントラスト」に愚息が大変お世話になりました。