MrsAAndBoyN  あらゐけいいち先生の『CITY』第4巻(講談社)を読みました。1巻まるまるペンダントに端を発したお話なのですが、ストーリーがものすごく発散しながら綺麗に収束する不思議な構成でした。パーティー会場の2P見開き4連発、楽しそうでしたねぇ。
あと、ツチノコがとってもかわいかったです。

   さて本日は、高津先生の『人妻Aさんと息子の友人Nくん』(ティーアイネット)のへたレビューです。なお、先生の(成年向け)前単行本『SはフラジールのS』(茜新社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
むちむち肉感ボディのヤンママ美女が友人の息子の言いなりになって変態調教されながら背徳の快楽に落ちていく1冊となっています。

MrsAAndBoyN1  収録作は、元気盛りの息子を持ち退屈ではあるが平和な日常を送る人妻・明奈は、ある日過去に出演したAVをネタに息子の友人・直に脅迫され、一週間だけ彼の専属AV女優となる約束をしてしまうが、彼との背徳の快楽を求める心は留まることを知らず・・・なタイトル長編全5話(←参照 ドS少年の言いなりに・・・ 同長編第1話「3つ目は別の顔」より)+描き下ろしフルカラー幕間劇(4P)+描き下ろしエピローグ(5P)、および短編「マイ・ディア・メイド ワンデイ」。
なお、短編作は前々単行本『マイ・ディア・メイド』(ティーアイネット)に収録された表題作のスピンオフ?であり、該当作を読了済みであると楽しさが増します。
  描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は20~36P(平均31P)と標準を優に上回るボリュームで推移。ストーリー面に十分な存在感を持たせつつ、エロシーンの強いボリューム感でも満足度を高める構築となっています。

【抗しがたい承認と快楽への欲求が堰を切る堕ちモノ系寝取られ】
  気の強さを感じさせるヤンママ美女を快楽堕ちに~という昨今DLsite等のオリジナルエロ同人で一定の人気の示すネタを用いた本作は、方向性としては明確に人妻堕ちモノ系の王道と言えます。
嗜虐的で歪んだ形式であるとはいえ、自分のことを異性として強く求めてくる年下の存在、そして退屈な日常では味わうことの出来ない背徳的な狂乱の快楽が与えられる状態という、男女を問わず強烈なモチベーションによってヒロインは、母としてまた妻としての在り方を侵食され、また自らそれらを放棄することを選択します
  本作で面白いのは、ドSショタ・直くんが、イケないことをして乱れるヒロインの在り様に強く惚れ込んでおり、恥辱攻めや罰としてのスワッピングはあってもあくまでヒロインを独占しようとすること、また、母や妻としての領域を明確かつ強烈に侵しながら、自らが破滅に導く一歩手前の危うい領域に留まることと言えます。
MrsAAndBoyN2ある意味では、禁忌の関係を終わらせる機会を幾度も与えられたヒロイン自らが、淫らな女としての三つ目の顔を選択させる道筋を選ばせること自体に嗜虐性がある作りと言え(←参照 私の心の本当は何? 長編第5話「人妻Aさんと息子の友人Nくん」より)、狡猾さとヒロインへの執着の純粋性を併せ持つ直くんとそれを分かりながら内なる渇きに耐えられず快楽に溺れていく明奈さんの対比が鮮烈さを帯びています。
  ストーリーの骨組み自体はオーソドックスな人妻堕ちモノ系の枠を出ておらず、それ自体に明確な新味があるわけではないものの、直くんの策謀とそれを理解し、日常に戻ることが可能ながら戻れない明奈さんの対比が、堕ちていくヒロインの心理描写というこのサブジャンルの勘所を十全に魅せることにつながっています。
本編のラストを、ヒロインが何とか3つの顔のバランスを保ち、彼女なりの幸福を得たとみるか、破滅へのポイント・オブ・ノーリターンを越えたと見るかは読み手によって異なるでしょうが、描き下ろしのエピローグは明確に後者を示しており、ダーク&インモラル系に相応しい後味の悪さ・重さを残しています。

【サバサバヤンママ系人妻ヒロインの日焼け豊満ボディ】
  長編作については30歳前後と思われるヤンママ系人妻・明奈さんの一人ヒロイン制であり、「マイ・ディア・メイド」シリーズと同じくショタキャラと年上女性の組み合わせ。
  明奈さんについては、良き母・良き妻でありながら現状の平和な生活で満たされない願望を有していること、明瞭な倫理観や貞操感を有し、母としての強さを持ちながら、直向きに自分を求める異性の存在に心をかき乱されることなど、人妻堕ちモノ系のメインヒロインとして王道的な魅力を有したキャラクターであると評し得ます。
これに対し、寝取りキャラ的な直くんは、ヒロインの“女”としての側面をわが物にしようとする少年らしい独占欲と、ヒロインの母または妻としての精神的支柱をことごとく圧し折り、彼女の嫉妬や欲望を引き出す手練れの奸智を併せ持つという、ある種の“理解不能性”を有するキャラクターであり、高津作品における攻めショタではしばしば見られる特徴。
MrsAAndBoyN3  太眉・金髪・日焼け跡ありの褐色肌と好事家向けのキャラデザインでありつつ、むっちりとした肉感を巨乳&巨尻&太股に強く感じさせる肉感完熟ボディはそれ単体で明確な存在感があり(←参照 長編第4話「今は二人だけの海」より)、小さ目ボディのショタ系主人公との絡みにおいてその肉感を対比的に強調しています。
このムチムチ肉感ボディに加え、肉厚なアナルや淫液が糸を引く舌や秘所の粘膜描写、程好く茂った陰毛など、各種体パーツの描写には、絵柄の性質もあって生々しさは抑制しつつ、適度に下品な淫猥さがあるのも実用性を高める要因
  一般向けジャンルでも活躍されている通り、適度にデフォルメ感のある絵柄は親しみやすさや快活な色気のあるタイプで、華やかなキャッチーさや濃厚な艶っぽさは感じませんが、そういった絵柄で後述する様な濃厚な痴態描写をするというギャップが大きな強みと評し得るでしょう。

【巧みなシチュエーション構築と強烈なエロ演出】
  長編の各エピソードにおける濡れ場は十分に長尺であり、その中でシチュエーションの転換やヒロイン側の変容を描くことで堕ちモノ系としての着実性を高める構築となっています。
  息子が居る傍で隠れながらのセックス、旦那との寝室で旦那とのセックスよりも快楽を得ていることを宣言させられるセックス、顔だけを隠しながらスイミングスクールの教え子達に犯される壁尻チックなシチュエーションと、ヒロイン側の羞恥や後悔、そしてそれらを上回る快楽を表現するエロシチュは堕ちモノ系・寝取られ系としてオーソドックスなもの
これら、ヒロインの母、妻、或いは先生としての領域を空間的にも精神的にも侵食する性行為において、ヒロインが夫や息子、教え子にその不貞行為を露見されないギリギリのところに留めることが特徴的であり、それ故に彼女の中での葛藤が強調され、どちらかを選択しなければならないという状況に置くシチュエーション作りは非常に巧みなものであり、このサブジャンルとしての醍醐味を形成し、また後述する各種プレイ・演出の威力を存分に高める勘所。
  ヒロインの肢体をねっとりと愛撫して品評する行為や、過激なエロ衣装の着用、オナニーショーの嬌声、言葉攻めをしながらのイラマチオや各種ご奉仕プレイの強要など、前戯パートにおいては、ヒロインの屈辱感や背徳感を明確に刺激しながらも、何とか母として妻としての立ち位置に留まろうとする心持ちを保たせます。
MrsAAndBoyN4  抽挿パートに移行後は、サバサバとした人妻ヒロインが快楽に狂うあさましい痴態の雌へと変貌させられ、淫語搭載でハートマーク付きのだらしないエロ台詞を連呼し、アヘ顔チックなものも含めて半狂乱の表情を曝け出し、濡れた全身をガクガクと反応させながら少年ち○こにされるがままになる強烈な痴態を連発(←参照 長編第2話「暗く湿った洞窟で」より)。
ショタボーイが豊満ボディにバックからしがみつく構図や、組み敷いたヒロインに上から叩き付けるようにピストンするいわゆる“高津プレス”に加え、押し開かれた秘所やアナルをがっつり見せつける構図など、アタックの強い描写を連続させてから2P見開きの大ボリュームで断面図・透過図付随で最奥に膣内射精させられ、最高潮のアクメに獣じみた嬌声を叫ぶ痴態でハイカロリーな〆としています。

  決して過激なプレイを連発しているわけではないものの、シチュエーションの巧みさが寝取られ・堕ちモノ系としての威力を存分に高めており、そのことが直接的に実用性を押し上げています。シナリオの方向性やキャラデザインについて、読み手の嗜好によって好みは分かれるでしょうが、このサブジャンルとしての名作と評したい所存。お勧め!