ByInstinct  DOUBLE-S先生(原作:真刈信二氏)の『イサック』第3巻(講談社)を読みました。銃士である主人公が全く銃を使わない(回想を除く)という意外な巻なのですが、それでもイサックの存在感が明確に高まっています。
ボルマン氏のツンデレぶりも素敵でしたが、敵方のディアス氏も正々堂々とした騎士でしたね。

  さて本日は、えいとまん先生の初単行本『本能』(コアマガジン)のへたレビューです。シンプルですが気概を感じさせる単行本タイトルだなと感じました。
それはともかく、黒髪美少女のJKヒロイン達が背徳の快楽に乱れ咲く濡れ場をたっぷり搭載の1冊となっています。

ByInstinct1  収録作は、伝説のプロ棋士の孫娘で自身も天才的な指し手であるヒロインが、部活の新顧問である元・プロの中年男性に負ければその体を好きにするという約束で挑み続けるが・・・な連作「鬼手-オニノテ-」前後編(←参照 おっさんに負け続ける勝ち気ヒロイン 同連作前編より)+描き下ろしのフルカラー後日談(4P)、資産家の男性に本を読み聞かせるという高額報酬のアルバイトに雇われたヒロインであったが、そのバイトには特殊な約束事があり・・・な連作「斑声-ムラゴエ-」前後編、および読み切り形式の短編4作。
  描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は16~28P(平均24P弱)と書店売り誌初出として標準的な部類。どっしりと重厚に構えた連作と、コンパクトな構築の短編で作劇面の存在感は異なるものの、共にアタックの強いエロ描写を十二分な分量でお届けな優良抜きツールとなっています。

【倒錯的な快楽とそれを求め続ける業の深さがポイント】
  シナリオとしての明暗・軽重は作品によって異なるものの、ヒロインの性癖や欲望が徐々に解放され、強烈な快楽に溺れていくという流れは共通しており、表紙絵から想起させる通りに、全体的にほの暗いインモラル感のある作品集。
  天才棋士としてのプライドを保ち、相手を負かそうとするも敗北時に与えられる性的な快楽に耽溺していく連作「鬼手-オニノテ-」も、家族のために特殊な読み聞かせのアルバイトに励むヒロインが自身をモノのように扱われる倒錯性に支配される連作「斑声-ムラゴエ-」も、共に変容していくヒロインの心理描写に重きを置いてシナリオを程好く重厚に構えています
ByInstinct2両連作とも、ヒロインが必ずしも一方的に改変させられていくのではなく、敗北者やモノへの転落から抜け出る機会を明確に与えられながらも、自身の内から込み上げてくる快楽への渇望によって、尊厳を自ら放棄させることで(←参照 私はモノでいい 連作「斑声-ムラゴエ-」後編より)、彼女達がその身を浸す倒錯の快楽の凶悪さを表現していきます。
  短編「ひみつのセクソフォン」なども含め、女性が性的に強力な存在である男性に屈服するという被虐の快楽は、ポルノにおけるマチズモ的な要素を明確に有したものであり、それは決して動物としての人間に宿る本能などではなく、ある種の歪みとして形成され、また創造されるものではありますが、そういった歪みとそれ故の倒錯的な快楽はいずれの性癖にも人にも生じ得るからこそ、ある種の業としての性的欲望の凄味を表現できているとも評し得ます。
  親の再婚で義理の姉となったクラスメイト美少女とのラブエロ模様な短編「くらしす」や、アナル大好き彼氏君によるアナル開発に前穴の方で致したいヒロインは不服で・・・な短編「ライク・ア・ヴァージン」の様に、お気楽テイストのラブコメ系作品もウェルメイドですが、悪意や性欲、そしてそれらすら飲み込み、悦びに変換する欲望の底知らなさを描く作品に存在感がありました

【健康的な色香の黒髪巨乳美少女なJKヒロインズ】

  ヒロイン陣は少しだけ登場するサブヒロイン等を除き、全て女子校生級の美少女さんで統一されています。
自身の実力に自身を持ち強気な天才美少女棋士、お淑やかで親思いな優しい優等生タイプ、ちょっぴり生意気な女の子に、彼氏君に翻弄されてしまう健気ガールなどなど、キャッチーな属性を有した美少女ヒロインを各種取り揃えています。
清楚な黒髪や制服などを共通させたキャラデザインは、倒錯性や歪んだ欲望と切り離されているべき存在が、強烈な性的快楽に悶絶し耽溺するというギャップの形成に寄与しており、作劇の方向性も相まってJKヒロインというキャラ属性が持つ魅力をよく引き出しています
  健康的な肉付きの肢体には、程好い肉感の巨乳&桃尻&太股を組み合わせて肢体全体の肉感を十分持たせつつ、各種体パーツのエロさを過度に押し出すタイプではなく、キャラデザインの清楚感とマッチしています。
ByInstinct3一方で、控えめサイズの乳輪&適度に大粒の乳首を有する美巨乳や(←参照 短編「マッドストラングル」より)、すらりと伸びる美脚、もっちりとした弾力感のある尻にぷにっと肉厚な股間など、各体パーツ描写の存在感をアピールするコマを濡れ場においてしっかりと用意することで、ストレートなセックスアピールも叩き出します。
  華やかなキャッチーさと描写としての濃密さを兼ね備える当世流行の絵柄と比較すれば、落ち着いた色香とアナログ作画的な荒さや乱れを有するタイプであり、その上で前者はエロシーンでの乱れ具合とのギャップを高め、後者は描写としての勢いに直結するものとして魅力に昇華されていると評し得ます。

【強烈な快楽に身悶えする肢体と表情の強いアタック】
  ページ数が十分であることもあって、エロシーンの分量も多く、連作におけるプレイのエスカレーションやヒロイン側の変容、或いはヒロインの積極性の強化に伴う攻防の変化といった展開を組み込んでエロシーンの盛り上がりを高める構築となっています。
  器具を使った羞恥プレイや性感帯開発、明確な凌辱エロに疑似的な近親セックス、不倫セックス、チョーキングセックスにアナル特化エロなど、話としての軽重や倒錯性の濃淡には差はありつつ、全体的にインモラルな味付けのエロシチュエーションが多く、その倒錯性や歪みを認識しながらも快楽に飲み込まれていくヒロイン達を描きます。
  ヒロイン側が積極的にサービスしてくれるプレイも存在するものの(短編「くらしす」)、ぐちぐちと秘所やアナルを汁塗れにさせたり、乳首をつまんで弄り倒したりな愛撫や口の奥まで肉棒を頬張らせてのフェラなど、強烈な快楽をヒロインに叩き込んで圧倒するという流れを前戯パートから形成
勢いに任せて無理矢理挿入したり、はたまた更なる快楽を求めてだらしない表情とお下品な台詞で挿入を懇願させたりで突入する抽挿パートは、一方的な突き込みによる強烈な感覚を快楽に変換して乱れまくるヒロインのリミットの外れた痴態を連続させており、一種の破滅の快楽を伴った凶悪な陶酔感で満たしています。
ByInstinct4  前述した様に、清楚なキャラデザ&比較的あっさりとした絵柄である分、エロ演出のアタックの強さがよく目立つタイプであって、ぐしゃぐしゃに蕩けた表情付けや言葉にならないハートマーク付きの悶絶・嬌声(←参照 短編「ライク・ア・ヴァージン」より)、つま先立ちになってビクビクと反応する美脚やピストンに合わせて揺れるバストなど、ベーシックな手法を高い密度と効果的な組み合わせで投入。
ヒロインの清楚な色香感をギリギリ残存させつつも、適度に過激なエロ演出を投入するバランスも良好であり、全身をアクメの感覚で痙攣させながら、絶頂ボイスを絶叫するヒロインに中出し&すっかり弛緩したボディの秘所から大量の精液が漏れ出る追撃描写とで強力な抜き所をフィニッシュに用意しています。

  設定や展開は分かり易くエロシーンへのスムーズな導入を図ったものでありつつ、ヒロインの心理描写の丁寧さや、エロシーンの強烈な陶酔感とリンクする欲望の奥深さが作品全体に印象深さを付与していると感じます。
個人的には、多少高慢な美少女天才棋士が、勝つことで得ていた自信や喜びが真逆なものが生む快楽に塗り潰されていく展開がヘビィな連作「鬼手-オニノテ-」がシナリオ的にも抜き的にも最愛でございます。