どうも、当ブログ管理人・へどばんです。2017年最後の更新は、毎年恒例の年間ベストの記事となります。
 昔に比べれば更新頻度は下がりましたが、昨年の心身不良からの復帰後、毎月二桁更新を続けてこれたのは自分でもそれなりに満足しております。当ブログの開設(移籍)後、ほぼ10年が過ぎ、単行本レビュー2000冊を達成したことも、2017年における個人的に満足を得たことであります。長い間お付き合いして頂いた読者諸氏にも御礼を申し上げるべきところであります。
  粛々と単行本レビューを書くことを目的として当ブログを維持しており、考察記事を書くこともほとんど無くなってしまったことは、一レビュアーとして申し訳ないところでありますが、恒例の年間ベストを書くことは選考が悩ましくとも純粋に楽しいものです。

  毎年のことですが、当記事では、ストーリーの面白さやエロシーンの実用性、登場キャラクターの魅力など、エロ漫画としての様々な側面における魅力を総合して評価し、私的なベスト10として選出しております。
ランクインした各作品の詳細なレビューは、それぞれのリンク先にある該当作のレビュー記事をご参照下さい。当記事内では、主に雑感やランクインの理由等を記しておきます。
それでは、本年の様々な作品の中で私が特に優れていたと感じた10冊について挙げさせて頂きます。

10位 しおこんぶ『Fanaticism』(文苑堂)
Fanaticism 2014年度ベスト10に引き続きランクインの2冊目。前単行本に引き続き、舞台設定とそれに直結するストーリーやキャラメイキングで魅せた作品。今回は館モノのダークネスとカントリー・ハウスものとメイドエロのケミストリーと言えます。
濃厚でハード指向のエロ描写は作劇の方向性と良くかみ合っており、エロとストーリーを合わせた上での重厚さのある作品と言えるでしょう。→単行本レビュー

9位 鬼頭サケル『ナマチチマラトロピクン』(ワニマガジン社)
ErectForFleshBustAndPussy 初単行本にして初ランクイン。ハードコアなエロという昨今の潮流に素直に乗りながら、作品においてそれをどう織り込むかという点において、読者の想像の斜め上を行く強烈な個性を発揮した作品集と言えるでしょう。
万人向きとは全く思いませんが、エロ漫画ジャンルの多様性のためにも、こういった物凄い印象を残す作品がこれからも出て欲しいところ。→単行本レビュー

8位 アズマサワヨシ『あやかし館へようこそ!』(コアマガジン)
WelcomeToAyakashiHouse 3冊目において初ランクイン。人外ヒロインとのラブストーリーとして正統派の魅力を有した作品であり、ウハウハハーレム仕様から一人のヒロインとの運命づけられたラブストーリーへと収束していく流れが魅力的。
十分な尺のストーリーの中で掘り下げられたキャラの魅力が立っている故にエロシーンの幸福感と実用性が増しています。→単行本レビュー

7位 ドバト『平成JC in 明治夜這い村』(ヒット出版社)
HeiseiJCInMeijiEar 前単行本に引き続きランクイン。重厚なドラマ性を有した前作に対し、オムニバス形式・短編メインの1冊ではありますが、苦難の中でも個々の幸福を求めて生きる少女達の姿を真摯に描き出すテーマ性は一貫しています。
少女漫画チックなふんわりと柔らかい絵柄でありつつ、時に静謐を湛え、時に賑やかな闊達な筆致と、少女ヒロインが蕩けるエロ描写の濃密感とのバランスの良さも魅力。→単行本レビュー

6位 中村葛湯『彼女のせつな』(コアマガジン)
HerEphemeralSeason 初単行本ながら初ランクイン。素朴なラブストーリーからじんわりと悪意と歪みが滲む凌辱系までいずれも繊細で豊かな筆致で描き出す作品集。
シナリオワークもエロ描写も技巧的という評価が相応しいスタイルであり、それでいて技巧に頼り過ぎず感情や欲望の生々しさが籠っているのが評価のポイント。→単行本レビュー

5位 藤丸『ラブミーテンダー』(ワニマガジン社)
LoveMeTender 初単行本ながら初ランクイン。お馬鹿なエロコメから抒情性のあるファンタジーまで多彩な作劇それぞれに魅力的な仕掛けのある作品集。快楽天系列らしいオサレ感もありつつ、それよりも作劇の自由闊達さが印象に残る作品。抑え目でありつつ適度に濃厚感のあるエロ描写の塩梅も万人受けする要素でしょう。→単行本レビュー

4位 内々けやき『ニンフォガーデン』(ワニマガジン社)
NymphoGarden 当ブログの年間ベストでは比較的常連と言うべき作家さん。最近では一般向けでも大いに活躍されています。性的快楽の強烈さとそうであってもままならないモノを描くと、抜群の魅力を発揮する作風が十全に生きた長編作と言えるでしょう。
サナトリウムものという、特殊なネタを扱いながら、人の情愛として普遍的なものを扱っている故の秀作と評したい所存。→単行本レビュー

3位 東山翔『Implicity』(茜新社)
Implicity LOサブカル勢筆頭格の個性派にして当ブログでは年間ベストに初ランクイン。まだ完結していないため、評価としては保留すべき点も多いですが、SFエロ漫画として金字塔を打ち立てるのは間違いない作品でしょう。
リアル指向の生々しい肢体描写で背徳的で強烈な濡れ場は特筆すべきポイントで、それを混沌とした世界観にマッチさせて読み手を揺さぶる様に叩き出しています。→単行本レビュー

2位 赤月みゅうと『ラブメア❤』上下巻(ティーアイネット)
LovemereSecond 昨年に引き続き上位にランクイン。ハーレムエロとSF的世界観の融合という作風には良くも悪くも変化はありませんが、今作はそれに漫画家漫画として願望や欲望を表現するものの立場を入れ込んだ点が新鮮。
フルスロットルにエロ願望充足のハーレムプレイを散りばめ、濃厚なエロ空間を成立させながらそれが真摯な恋愛ストーリーに収束する流れは見事の一言。→単行本レビュー

1位 アシオミマサト『クライムガールズ』(ティーアイネット)
CrimeGirls ユニークな設定と重厚なドラマ性、それらを貫くテーマ性で魅せるスタイルは長編作でこそ輝くタイプであり、2015年ベスト第1位に引き続き、今回もトップに選出。
綺麗なお姉さんキャラ達が快楽に包まれていくエロ漫画的な快楽全能性で実用性を大きく高めつつ、それと相反する様なテーマ性で全体をしっかり締める構築はやはり唸らされる点。→単行本レビュー

 以上10作品が、私個人が選出した2017年のベスト10となります。毎年、魅力的な作品が多い故に10作に搾り、それに順位を付けるのはなかなかに悩ましいものなのですが、書き終えた今となっては納得した上で諸氏にお勧めできるランキングになったと考えております。
 10作品中3作が初単行本となりますが、毎年新しい才能がその魅力をしっかりと示してくれることは、エロ漫画レビュアーとしてのモチベーションとして非常に大きなものであり、嬉しく思っています。これらのランキングはあくまで私的なものであり、また自分の中での評価も今後変化する可能性は勿論ありますが、読者諸氏がエロ漫画を楽しむ上で何かしらのご参考になれば、当ブログの管理人として幸いであります。

 年末に際しまして、全ての作品、作家様、出版社様への心からの謝意・敬意を今年も表しますと共に、当ブログの読者諸氏の御愛読に対し、管理人より改めて御礼を申し上げます。

 2018年も素敵な作品に沢山出会えることと、エロ漫画を愛する全ての人に幸せな一年であることを祈りまして

一エロ漫画愛好家 へどばん拝