SpoilingBambi  野田サトル先生の『ゴールデンカムイ』第10巻(集英社)を読みました。激しさを増す戦いの中で、“元の人間”に未だ戻れない自分への杉本の悲哀とそれを優しく受け止めてくれるアシリパさんの会話が胸に沁みました。そして、二階堂君が色々な意味でドンドン人間離れしていきます。
あと、ユリ根のお団子に筋子ダレをかけたアイヌ料理、美味しそうですねぇ。

  さて本日は、なるさわ景先生の『甘ったれバンビ』(茜新社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『亡国魔王の星彦くん』(ヒット出版社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
キュートでエッチな思春期制服ガールズ達とのほのぼのラブ&がっつり中出しセックスが詰まった作品集となっています。

SpoilingBambi1  収録作は、とある学園を舞台にそれぞれの少女と意中の男性教師とのラブエロ模様をオムニバス形式で描くタイトル長編シリーズ「甘ったれバンビ」全7話(←参照 厳格な先生も母性溢れる通い妻ガールにはこのザマだ! 同長編第1話より)+描き下ろしのおまけ番外編(6P)、および読み切り形式の短編2作。
描き下ろし番外編を除き、1話・作当りのページ数は20~28P(平均24P)と書店売り誌初出として標準的な分量で推移。がっつりエロメインの作品構築であり、エロシーンの量的充実を図りつつ、優しく平和な空気による居心地の良さも重視された作品群という印象です。

【恋模様の幸福感とセックスの快楽が結び付く平穏さ】
  前単行本ではファンタジー長編作として相応に重厚な作劇をみせていましたが、今回はメインの作風とも言える、棚ボタ的な幸福感やラブコメ的な楽しさなどを魅力とするスタイルであり、登場人物達が気持ちのいいセックスを満喫する快楽全能主義的な印象を無理なく前面に押し出しています。
第6話の少年少女カップルを除けば、男性教師と教え子の少女のカップル達それぞれの恋模様を描く長編シリーズは、個々のヒロイン達のキャラクターの違いによってエロシチュや関係性の多様性を設けていますが、ヒロイン側が積極的に性愛関係を進めていくことは概ね共通。
長編に登場する男性教師陣は基本的に真っ当な人物であるため、ヒロイン側の積極性によって、年下ガールに翻弄されるドキドキ感を生じさせると共に、ヒロイン側の意志・自主性を尊重させることで、読み手のものを含めた倫理的な抵抗感や負担を減じることにもつながっています。
SpoilingBambi2 とは言え、美少女ヒロインに愛されるという棚ボタ的なウハウハ感を重視しつつも、ヒロイン側のピュアな願いや恋心が異性に受け止められることや、好き合う同士がある種のタブーを超えても幸福に結ばれることの善良さ・優しさが作品の読み口を良くしているのは小さくない美点でしょう(←参照 自分を受け止めてくれた男性と家族になりたい 長編シリーズ第3話より)。
  短編2作についても、いい意味での快楽全能主義や温和な雰囲気を共通させつつ、性的なものや恋愛に興味津々なピュアボーイ&ガールの嬉し恥かしエロ模様を描いており、こちらも愛し合う男女によるセックスの気持ち良さが二人の関係性を強化する役割を担っています。
各話のキャラクターが大集合してカップル同士での大人数エッチを繰り広げる最終話を除けば、長編シリーズがオムニバス形式であることもあって、ストーリーとしては全体的に小粒ですが、穏やかでポジティブなシナリオによる居心地の良さが身上と言えるでしょう。

【エッチだけどピュアでキュートな制服美少女達】
  『Juicy』掲載作ということもあって、ミドルティーン級と思しき制服ガール達で統一されたヒロイン陣。
SpoilingBambi3 長編シリーズでは、母性溢れる通い妻ガールや、悪戯好きの女王様タイプの様で実は一途で世話焼きタイプの女の子(←参照 エッチで小悪魔なアピールだ! 長編シリーズ第5話より)、真面目で口当たりはキツイものの包容力のある男性にある意味では甘えている委員長さんなど、様々なタイプのヒロインを投入しつつ、彼女達のピュアな恋心を向けられることの嬉しさは共通しています。
また、彼女達の性的なことへの積極性や好奇心が展開を駆動しつつも、それらの純粋さや初心さを担保している点も重要であり、彼女達に翻弄されつつも性行為が一方的ではなく、相互に認証する行為である故に彼女達も安心して快楽に浸れるという点も、読み口・使い心地の良さに大きく貢献。
  また、強面だったり肥満体であったり、はたまた幼さを残す少年キャラクターであったりな、男性達についても、ヒロインに振り回されてドギマギしたり、少年らしいエッチなことへの強い好奇心があったりと、共感できたり親しみを感じたりできるキャラクターになっているのもそれぞれのカップルを素直に祝福できることにつながっています。
  貧~並乳クラスの発育途上なおっぱい、程好いボリューム感のお尻&太股を備える少女ボディは、一種の背徳感を生み出しつつ、柔らかさやほかほかとした体温を感じさせるものであり、精気のある健康的な色香をまとっています。
程良くデフォルメも効かせアナログ作画的な乱れや不揃い感をコントロールして魅力に昇華する絵柄は、失礼を承知で言えば、オサレ感と華やかなキャッチーさ、強力なセックスピールを高密に組み合わせた売れ線ど真ん中の絵柄ではないものの、素朴で親しみ易い可愛らしさを引き出し、それでいて何処となく生っぽい淫猥さも可能とする絵柄はこれまでのキャリアの中で独特な魅力として確立されてきたものと評し得るでしょう。

【畳み掛ける描写でじっくりと見せる中出し関連描写の充実】
  上述した様にエロシーンの量的充実が明確に図られた作品構築であり、多回戦仕様を基本とする濡れ場十分なボリュームで中出しセックスをじっくりとかつパワフルに提供。
ヒロインの積極性によってエロシーンへと誘導しつつ、男女いずれかがコントロールを握っているという描き方ではなく、性行為が進展するにつれて双方が更なる快感を求めて強く相手を求めていくというスタンスの行為であり、和姦エロとして保ちつつ、その範疇でのパワフルさや興奮の度合いを最大限に高めていると感じます。
  甘くて優しいキスや、小さなお口でのフェラチオ、ヒロインの秘所を舌や指で気持ち良くする愛撫にちっぱい舐めなど、前戯パートでも様々な行為を投入し、ここで射精シーンを投入して序盤の盛り上がりを形成することもありますが、この作家さんの真骨頂はあくまで抽挿パート。
力強いピストン運動の動きを連続コマで見せたり、愛液がたっぷり潤滑されねばっこい水音が奏でられる秘所をアップした構図や鈴口が子宮口にキスする断面図を大量に投入したり、または両者を組み合わせてピストンの動きと透過図による膣内でのちんこの挙動を重ね合わせたりと、抽挿感・挿入感を強力にアピールし続けます。
SpoilingBambi4 無論、この作家さん最大の武器の一つである膣内射精関連の描写は、更に手が込んでおり、中出ししながら更にピストンを続行して連続中出しに至る過程を透過図・断面図を重ね合わせながら描いたり、中出しへのヒロインの反応と断面図での子宮内への精液発射を連続平行コマで投入したり(←参照 この組み合わせをこのページ含めてまさかの三連続 長編シリーズ第7話より)、中出ししながら舌を絡めるキスをして密着感を強めたりと、中出し描写を単なるエロシーンの〆としてではなく、十分な尺のシークエンスによって見せるのが圧巻です。
  ちんこの中を精液が進むちんこ断面図・透過図(胡乱な表現)は好みが分かれる要素ではあるものの、性器の透過図・断面図の淫猥さに比して、熱っぽい表情付けやハートマーク付きのラブエロ台詞など、ヒロインの痴態を彩るエロ演出は彼女達の可愛らしさを維持させるものに留めることで、過度な印象にならないバランスが取れているのは○。

  中出しセックスのパワフルさ&濃密さで実用性を明確に確保しつつ、読み口のよいシナリオで少女達のピュアな恋心や喜びにほっこり出来る1冊であり、この作家さんらしい長所が遺漏なく発揮された最新刊と言えましょう。
個人的には、小悪魔系ワガママお嬢様ヒロインの実は一途でピュアなラブエロ模様に翻弄される長編第5話が最愛でございます。