CrimeGirls TVアニメ『AKIBA’S TRIP -THE ANIMATION-』第9話「ゲームのカードで戦ってしまったのですが!」を観ました。今回は、カードゲームというか、カードゲームアニメのパロディ満載でしたが、非常に丁寧にネタを拾ったパロディで爆笑しました。
単にパロディするだけでなく、元ネタをしっかりとリサーチした上で愛着を感じさせるパロディは素敵で本作の特徴ですよね。

  さて本日は、アシオミマサト先生の『クライムガールズ』(ティーアイネット)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『D-Medal』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
美少女&美女達にお仕置き中出しセックスしまくりのウハウハ感と重厚な作劇で魅せる純愛SFストーリーが満喫できる1冊となっています。

CrimeGirls1  収録作は、母の再婚により義理の姉妹と暮らす主人公の少年はある時から9月14日の1日を何回もループする時間の流れに囚われ、罪を犯した女性へのお仕置きセックスを成功させることでまた別の女性を対象とする新たな9月14日に進むということを繰り返すうち、繰り返される事象が徐々に歪んでいき・・・なタイトル長編「クライムガールズ」全7話(←徐々に変わり始めた9月14日 同長編第2話より)、および短編「Another Medal」。
なお、短編「Another Medal」は前作「D-Medal」の番外編であり、本作を楽しむ上では前作の読了はほぼ必須といえる内容となっています。
1話・作当りのページ数は22~32P(平均26P弱)と中の上クラスのボリュームで推移。ストーリーとしての重厚さがある分、漫画作品としての読み応えも十二分にあり、その上で実用的読書の満腹感も強く企図された優良な抜きツールでもあります。

【ユニークな設定と重厚なドラマ性で魅せるSFファンタジー】
  状況を進展させるためには罪を犯した女の子とセックスしなければならない、しかも主人公は何回も時間を繰り返せるので相手の弱点や対応策を学習することが可能なチート状態で色々な美少女&美女とヤリまくりという設定は、いかにもエロ漫画的なご都合主義観満載で、このユニークな設定で冒頭から読み手を惹き付けます。
その上で、そういった安易なご都合主義や便利設定に依存するのではなく、むしろそういった安易な状況に主人公が陥ることの歪みや不誠実さを描き、それを救済・解消することを主眼とするのは、前作「D-Medal」で示したのと同じく、今回の長編でも作劇における大きな美点として成立させられています。
繰り返される9月14日の中で、主人公が“攻略”対象とする女性達が繰り返す罪、主人公の周囲の人物が時間に囚われたことで悪しく変容したり、不幸に巻き込まれ続けたりといった不幸の再生産は、正しく未来に歩んでいくことのない停滞した時間の檻に蓄積されていく歪んだ澱であると評し得るでしょう。
CrimeGirls2  この時間の牢獄を生み出したのは、主人公の大切な妹であり、彼女が何を望んでこの歪な世界を生み出してしまったかは是非ご自分で確かめて頂きたいですが、本作は苦しみ続けた彼女が、過去に囚われるのではなく、自らの不幸を乗り越え、他者の不幸を生み出さないために未来へと歩み出す様を終盤で描き出します(←参照 明日へ進むその決意 長編最終話(第7話)より)。
  チート状態のエロ三昧ワールドの様でありながら、特に中盤以降、主人公が再生産され続ける不幸を解消しようと努力を続けること、また大切な妹への真摯な愛情とそれ故に最終的に彼が決断したことは非常に真摯なものであり、繰り返される時間跳躍の果てに、登場人物達それぞれの罪科に一種の赦しが与えられるのもカタルシスを感じます。
妹が望んでいた幸福とは少し違うけれども、それでも優しいハッピーエンドに至るまで、設定の面白さとインパクトで魅せる序盤、緊張感と謎が強まっていく中盤、それまで散りばめた伏線を回収し、感動的なフィナーレへと至る終盤まで、綿密に練り上げられた長編ストーリーは激賞に値し、一レビュアーとして唸らされました。

【程好い肉感と官能性を有する多彩なヒロインズ】
  物語のキーとなるのは主人公の義理の姉妹である二人と、ある接点で妹との関係が深い親友の姉であるナースさんの計3名と言えますが、状況を変化させるためには毎回異なる女性にお仕置きセックスをしなければいけないという設定上、女性キャラクターはそれ以外にも多数登場。
CrimeGirls3バイト先の商品を盗み食いしていた先輩ガールに万引きをしていたお堅いメガネ委員長、不倫をしている女性教師に美人局をしている不良ガールコンビ(←参照 不良ガールにお仕置きセックスだ! 長編第3話より)、はたまた美熟女の女将に美少女アイドルコンビなど、年齢層や設定も様々で、多彩な女性キャラクターとのエロシーンが収録されているのは、純粋にエロ漫画としての強みでしょう。
主要キャラクター以外は、単なる“攻略対象”的な位置づけでそのキャラクター性を深く掘り下げることはしませんが、次第に妹との関係性が深い人物に焦点が当たっていくなど、多数のヒロインを擁しつつ、徐々に特定の関係性へとフォーカスしていく流れは技巧的で、単なるキャラのばらまきになっていないのは高く評価したいポイント。
  どちらかと言えば、アダルトな色香のある綺麗なお姉さんを得意とする作家さんであり、年上美人さんを中心としてその類のキャラデザは魅力的であると同時に、妹ヒロインを筆頭として適度にキュートネスを載せた美少女ヒロインもご用意。
肉付きやバストサイズ、等身等には女性キャラクターの年齢設定等によって多少のバリエーションを設けていますが、基本的には等身高めで健康的な肉付きの均整がとれたボディに、程好い量感の巨乳やもっちもちの質感の大きめ桃尻、すらりとした美脚にパイパンま○こを組み合わせた肢体設計で概ね共通しています。
肌の艶っぽさを強調するグレースケールなど、ネオ劇画的な濃さ・重さをある程度取り込みつつ、決してクドさはない水準にまとめており、独特の妖しさや艶っぽさを織り込みつつ、全体としては上品さも感じさせる絵柄はユニークなもので、この作家さんの特徴と言えるでしょう。

【熱っぽく適度な濃厚感のエロ演出で彩る痴態】
  ドラマ性を盛り上げる練られたストーリー描写を重視しており、複数のエロシーンを分割で投入することもあるため、個々の濡れ場の分量はティーアイネット勢としては長い方ではありませんが、総量として見れば十分な量のエロシーンが用意されており、また色々な女性キャラクターをとっかえひっかえセックスというウハウハ感の醸成に寄与する構成ではあるでしょう。
  義理の姉妹とのセックスは明確にラブラブHでありますし、またお仕置きセックスというシチュエーションであっても主人公が相手を一方的に襲う様な凌辱シチュではなく、ループを繰り返す主人公が工夫しながら相手と取引をして合意の上でのセックスに持ち込むという形式となっています。この点も、主人公の心証を必要以上に悪くしない点で重要と言えるでしょう。
その一方で、前述した様に、主人公側は中出しセックスを成功させるべく、ヒロインの性感帯等の情報をループの繰り返しの中で調べ上げていることもあって、強気であった年上お姉さんや生意気ガールなどが、その弱点を徹底的に責められちゃうことでメロメロに蕩けさせられるという流れは一定の嗜虐性や征服感を有しており、実用性にも大きく寄与。
  個々のエロシーンの尺にさほど余裕がないこともあって、前戯パートにおける弱点責めには描写を割きつつも、抽挿パートの比重を高めたエロシーンの構成となっており、前述した様にヒロイン達にとっては意外な程的確な快楽責めでメロメロになった彼女達にピストンを繰り出して熱っぽく蕩けさせ、中出し受け入れの状態まで持っていく流れで魅せています。
CrimeGirls4殊更に過激であったり特殊であったりな演出・構図は用いませんが、熱っぽく蕩けた官能フェイスや、小ゴマでのアップや大ゴマで全身の反応と共に提供する結合部の見せ付け構図(←参照 長編第5話より)、揺れ弾むたっぷり巨乳に主人公の腰が打付けられて重たげに撓む桃尻など、女体の官能性と熱っぽい陶酔感をしっかりと見せ続ける構図・演出の安定感が大きな武器。
  抽挿パートに比重を置いている分、中出しを連発する勢いのあるエロ展開も、性感の勘所を常に押さえ続けて相手を圧倒するねっとりとした1回戦仕様のどちらも可能であり、最終的にはお仕置き膣内射精の宣言をして、ハートマーク付きの蕩けたエロ台詞を奏でるクライムガールズ達にたっぷり中出しをしてアクメに浸らせる大ゴマ~1Pフルフィニッシュでがっつりとした抜き所を提供しています。

  あとがきに前作「D-Medal」を超える作品を生み出そうとした旨を記されておられましたが、その意気込み通りの傑作であり、ある程度読み手を選ぶTS要素が含まれた前作以上に幅広い層にとってストーリーもエロも楽しめる作品になったと評し得るでしょう。
傑作の太鼓判を以て、一レビュアーとして読者諸氏に強くお勧めしたい1冊でございます。