DispleasedFruits  TVアニメ『AKIBA’S TRIP -THE ANIMATION-』第4話「秋葉原大武闘会」を観ました。中国武術での師弟対決かと思いきやパロネタ満載のアメリカンプロレスで爆笑させて頂きましたが、オーラスの師弟によるバトルの描写はすごく迫力がありましたね。
今回の破繰者であるお姉さんのキャラデザ、結構好みだったので、個人的には退場が悔やまれるところ。

  さて本日は、黒岩瑪瑙先生の『不機嫌な果実たち』(コアマガジン)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『インキュバス』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
大人の色香を漂わせる年上美人&キュートなピュアボーイズとのおねショタ・ママショタをメインとした作品集となっています。

DispleasedFruits1  収録作は、ドスケベお嬢様とそのお付きの美人ボディーガードにさらわれた少年はたっぷりエッチなことをされると共にお嬢様のある目的を叶えるために女装させられて護衛の美女ともエッチすることに!?な連作「令嬢と狗」前後編+描き下ろしフルカラー後日談(4P)、不思議な古物商から鏡を購入した少年の前に鑑に映った女性化した自身の姿をした存在が鑑から抜け出してきて・・・?な連作「鏡地獄」「銀の鏡」(←参照 鑑に映った不思議な少女 同連作前編「鏡地獄」より)、および読み切り形式の短編5作。
なお、連作「鏡地獄」「銀の鏡」に登場する褐色美人・ギンコさんは前々単行本『イクリプス』(同社刊)収録作「夏の想ひ出」からの再登場。お話のつながりはほとんどないので、今回から読んでも理解に支障はないでしょう。
描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は20~24P(平均22P強)と中の下クラスのボリュームで推移。連作・短編メインということもあってストーリー面での読み応えは軽めですが、適度に読ませる作りではあり、その上でエロシーンを量的に充実させた作品構築となっています。

【倒錯的でありつつ願望が充足される素直な喜びが基調】
  お馬鹿なドタバタコメディからダーク&インモラルな空気で満たした倒錯空間まである程度作風に幅がある作家さんですが、基本的にはポジティブな雰囲気のシナリオワークが中心であり、本作も明るく楽しいラブコメ系や母性の優しさに包まれるママショタ等がメイン。
我儘&ドスケベな御令嬢の作戦に主人公の少年やボディガードの美人さんが振り回され、なんのかんので仲良く3Pセックスに突入する連作「令嬢と狗」、大柄で不機嫌そうな表情ながら実はピュアで優しい乙女心の少女と、小柄で可愛らしい顔ながら男性として強くなろうと頑張っていた少年の身長凸凹カップルの微笑ましいラブエロ模様を描く短編「オニかわ!」などは、コミカルな雰囲気を有する作品となっています。
  厳しい女教師がショタ少年にM奴隷調教される短編「牝教師・放課後の聖域」や、大好きなママとの近親セックスを描く短編「夏の追憶」「リビドー学園❤愛の三者面談❤」といった作品はインモラルな香りを十分に漂わせていますが、その一方でそれら背徳の行為が不幸をもたらすものではなく、登場人物達に充足や関係性の強化をもたらすものとして比較的ポジティブに描かれていることがこの作家さんの特徴と言えます。
DispleasedFruits2  鏡に映ったもう一人の、しかして異性である少女と交わり、その快楽に溺れていく中で彼我の境が曖昧になっていく連作「鏡地獄」「銀の鏡」はある種の自己性愛的な倒錯性を有していますが、ママショタ系においても近親エロスの背徳感を有しつつ、母子双方にとって自らの半身たる存在と交わり、受け入れるという流れもその倒錯性もしくは全能的な幸福感と近似したものがあると評し得るでしょう(←参照 異性と母性が交じり合うものとして 短編「夏の追憶」より)。
いずれも倒錯性や背徳感を内包しつつ、双方の願望や欲望が相互補完的に満たされる関係性と言え、そこに歪さや欲望の一方通行が存在させないことが、性に夢中になりながら幸福そうなハッピーエンドをスムーズに受け入れられる素地を形成していると感じます。

【“母性”を感じさせる年上美女とショタ系少年の組み合わせ】
  連作「令嬢と狗」のダブルヒロインの片方であるお嬢様や、短編「オニかわ!」の強面ガールなど、ミドル~ハイティーン級の美少女さんも登場していますが、20代半ば~30代後半程度と思しき年上のアダルト美女達がメイン。
  母性としての優しさ・包容力と異性としての性的魅力を兼ね備えるママキャラや、怖そうな外見と純粋で優しい性格の女の子、鏡像の自分自身であり同時に異性という異なる存在でもある連作の不思議な少女など、相反する様な要素を織り込んでいることがヒロイン達の魅力を大きく高めていると感じます。
男性主人公については、幼さを感じさせるショタボーイズで統一されており、中性的でありつつ少年らしさとしての可愛さをこめたタイプ。短編「牝教師・放課後の聖域」では女教師さんを調教するSショタが登場していますが、基本的には皆素直であり、また瑞々しい性欲や恋愛感情の持ち主と言えます。
DispleasedFruits3  眼鏡&スーツ姿の教育ママや厳しい教師の年増感や、体を鍛えて筋肉で引き締まったボディ、肉付きの弱い肢体に浮き出るあばら骨の輪郭や、ボサボサヘア&太眉など、一般的な美少女・美女キャラクターではそのキャッチーな魅力を損なう恐れのある要素を敢えて練り込み、それを女性としての魅力に昇華するスタイルは好事家納得の技量を伴っています(←参照 普段は峻厳な年増女教師のエロ姿 短編「牝教師・放課後の聖域」より)。
同程度の体格の少年とその鏡像的な存在である少女のセックスが描かれる連作「鏡地獄」「銀の鏡」の様に、一部例外もありますが、基本的には少年よりも身長が高い女体は、筋肉で引き締まっていたり、肉付きが弱めであったりしつつ、豊かなバストともっちりとした安産型ヒップに茂みを伴う熟した秘所を組み合わせたアダルトボディがメイン。
  艶っぽいリップや、陰毛や腋毛、ぷっくりと膨らむ乳首など、各体パーツに淫猥さを持たせつつ、キャラデザインも含めてマニアックさや・アブノーマル感を強め過ぎない女体描写であり、上品な色香を落ち着いて香らせる絵柄の性質もあって、総合的には綺麗な女体として仕上がっている印象があります。

【抑え目ながら効果的な演出と肢体の表現が光る濡れ場】
  カラーページを冒頭に投入することでのエロシーンの分割構成といったことはあるものの、概ね標準的なボリュームを有する濡れ場の尺は十分であり、前戯・抽挿パート双方の射精シーンやヒロイン側の絶頂描写などで抜き所を複数設けるエロ展開。
女装少年とお姉さんのセックスや、年上女教師調教プレイ、はたまた鏡像である自身との溶け合う様なセックスに少年少女のカップルによるラブラブHなど、エロシチュは多彩でありつつ、いずれも双方の願望と合意に基づく和姦シチュエーションであることは共通しています。
  艶やかなリップが肉棒を丁寧にしごくフェラや、豊かなバストでのパイズリ、ショタボディの愛撫や逆にショタによるお姉さんへのクンニといったプレイで構成する前戯パートは十分な尺を有しており、程好くねっとりとした描き方でボリューム以上の存在感を示します。
DispleasedFruits4ヒロインの絶頂シーンでの潮吹き描写や、抽挿感を表現する断面図や結合部見せつけ構図、ここぞのシーンでのヒロインの切羽詰った歓喜の絶叫など、ある程度アタックの強いエロ演出を用いて性感の強さを表現していますが(←参照 連作「令嬢と狗」より)、その密度や頻度は決して高くなく、演出面は抑えつつ、構図や行為の連続性といった技巧で着実に興奮を高めていくスタイル。
  絵柄の性質もあって、特に結合部アップなどのストレートな手法に強い煽情性はないものの、強烈な快感に仰け反る女体や、柔らかく包み込み女体と抱き着くショタボディとの対比、相手の言葉や行為に応じて変化する陶酔感や困惑、歓喜といった表情など、個々のページの中で絡み合う体とその痴態をじっくりと魅せることが大きな美点。
前穴セックス+アナルセックスもしくはアナルセックスのみというパターンもありますが、いずれにしても最奥まで肉棒を挿入した状態で、すっかり蕩けたメス顔をしているヒロイン達に白濁液を注ぎ込んで両者絶頂というフィニッシュは大ゴマ~2P見開きの分量で、十分な演出強度で提供されています。

  シナリオ・エロ共に派手さや重さはありませんが、総合的にエロの満足感を生み出す技量の高さや倒錯性と安心感のバランスの良さが光る作品集であり、またこの作家さんの“らしさ”がしっかり出ているのも嬉しいところ。
個人的には、筋肉で締まったボディの銀髪褐色巨乳美女・怜華さんという大変好みのヒロインを擁する連作「令嬢と狗」と、メガネスーツ美人な女教師さんをM奴隷調教プレイな短編「牝教師・放課後の聖域」が特にお気に入り。