JCsTrip  コトヤマ先生の『だがしかし』第10巻(小学館)を読みました。このまま平和で賑やかな日々が続いて欲しいと思っていましたが、終に“タイムリミット”が設定されてしまいました。寂しくもありますが、ココナツ君の決断がどうなるかを見守りたいところ。
あと、コーンポタージュ(駄菓子の方)、美味しいですよね!

  さて本日は、鈴木狂太郎先生の『JC’S TRIP』(ヒット出版社)のへたレビューです。先生の前単行本『人狼教室』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
ダーク&インモラル系を中心に多彩な関係性の中で、華奢ボディのJC美少女達が悶えるハードな描写が詰まった作品集です。

  収録作は読み切り短編6作+前作「人狼教室」の続編2作。「人狼教室」アフターストーリー2話(4Pおよび32P)を除き、1作当りのページ数は20~34P(平均26P)と幅はありつつ平均値としては中の上クラスのボリューム。シナリオパートに一定の存在感を持たせつつ、エロの量的な満足感と質的な強烈さが目立つ構築となっています。

【明暗入り混じる少女達との関係性】
  人の歪んだ欲望や腐った性根が表出する凌辱系を中心としたダーク&インモラル系と、人の善良さや愚直さが他者と自分自身を救う人間賛歌的な作品とで、ストーリーの明暗が大きく分かれる作家さんであり、今単行本でも両方のスタイルが存在。
JCsTrip1  恋に恋い焦れるお年頃の女の子を甘い言葉で騙してその肢体を弄ぶ短編「佳乃くんと不適任教師」、深刻なイジメにあっており自身へのコンプレックスを持つ少女の変身願望を踏み躙る短編「どちらの音」(←参照 人の心を弄ぶゲス教師 同短編より)、大切な家族との思い出が詰まった店を廃業しなければならないかもという少女の不安に付け込む短編「千歳ちゃん、おかわりちょーだい」など、善良な女の子が腐った性根の持ち主達に搾取される様子は胸糞悪さが溢れ出します。
勧善懲悪なラストとなる短編「どちらの音」のようなケースもありますが、そういった歪んだ関係性や他者を省みない欲望の発露が、そのまま持続されてしまう様なまとめ方となるのも、読後に重さ・暗さが残る要因。
  こういった後味の悪い作品があるのに対し、どうしょもない変態でありながらもヒロインの少女への一途な愛情と恩返しの気持ちを保ったおじさんが、文字通り命を賭けて少女を守り、恋愛関係を構築する変態人情ドラマの短編「凜子ちゃんと関西弁」の様に、人の善性が登場人物達を幸福に導くストーリーに頼もしさや心地よさを感じさせる技量もこの作家さんの特長の一つ。
アホの子なヒロインとドタバタ模様を繰り広げながら初エッチな短編「TAKE OFF YOUR PANTIES」、姉妹で主人公を取り合うというラブコメ的な構図でありつつ姉妹間の複雑な感情がダーク&インモラル系の雰囲気を作り出す短編「姉妹戦争」といった作品も存在しており、それぞれの作品で作劇の方向性が異なります。
  いずれにしても登場人物の関係性を片側からの視点で丁寧に描写しており、それが発露されていく欲望に対する嫌悪感や逆に幸福な開放感を醸し出してシナリオラインに存在感を持たせています。

【華奢な育ちかけボディのJCガールズ】
  単行本タイトル通りにローティーン級のJC美少女さん達で統一されたヒロイン陣であり、短編「TAKE OFF YOUR PANTIES」を除いて年上の成人男性との関係性を描いています。
JCsTrip2  キャラデザインとしては比較的地味なタイプが多く(←参照 かわいい 短編「凜子ちゃんと関西弁」より)、年相応のコンプレックスや初心な恋愛感情、性的なものへの戸惑いといった心情描写などと併せて、どこにでも普通の善良な女の子という印象を高めています。
前述した通り、歪んだ欲望を悪意や独善を以て押し付けるタイプの男性キャラクターが多く、彼らが単純に上手いことセックスできればそれでいいという“現実的な小悪党”である分、余計に胸糞悪さや嫌悪感を引き立てるのが特徴。決して醜悪な容姿のおっさんキャラではありませんが、彼らの表情や言動には明確に腐った性根が沁み出していますし、デブでブ男な中年男性が少女のために奮闘する短編「凜子ちゃんと関西弁」の男性キャラと対照的。
JCsTrip3  華奢な四肢にほっそりとした胴体、局所的にぷにっとした柔らかさを持つ育ち途中の尖り気味ちっぱいや鏡面仕様の股間を組み合わせた思春期初期の未成熟ボディーで統一しており(←参照 短編「佳乃くんと不適任教師」より)、その華奢さや小ささと男性の体躯との対比や、その小さな穴と巨根の対比などで背徳感を高めています。
  初出時期に2年弱の開きがありますが、十分なキャリアを有する作家さんであり、漫画チックな親しみ易さや適度なポップさのある絵柄は表紙絵と完全互換で安定しています。

【抽挿感を強調するアタックの強い演出を連発】
  各作品のページ数に幅がある分、濡れ場の尺にも長短の幅はありますが、いずれにしても抜きツールとして十分なボリュームがある水準であり、後述する様にアタックの強い描写が並ぶため、質的な満腹感は強め。
  想いが通じ合って初めてセックスの気持ち良さを認識できるといった誠実なラブエロ系も存在するものの、一方で作劇の方向性に合わせて陰湿さや攻撃性の強いエロシチュが多く、無垢な善良ガール達がその体を好き放題にされてしまうという構図そのものが非常に危うい倒錯性を備えていると評してよいでしょう。
ヒロイン側に終始リードされる少々被虐的なエロシチュでは、ヒロイン自らが積極的にお口ご奉仕&腰振りといった女性上位な描き方となっていますが、基本的にはヒロインが未知の快楽や羞恥心、嫌悪感などにその心身を翻弄される描き方であり、彼女達の反応そのものが作品の構図が生じさせる嗜虐心を増幅させるタイプ。
  ぷにぷに股間をまさぐったり、顔を押し付けて香りをかいだり、ちっぱいを揉み揉みしたりと華奢ボディの感触やら匂いやらを満喫する変態チックな前戯プレイを投入しつつ、これを助走として、明確に抽挿パートでのアタックの強さを武器とするスタイルであり、抽挿パートに複数の射精シーンを投入するのがデフォルト。
JCsTrip4華奢な肢体が男性の体躯にがっちりホールドされたり、強烈な感覚に仰け反ったりジタバタともがいたりといったハードな構図、様々な感情・感覚に由来する乱れた描き文字の各種の絶叫、限界まで押し広げられる結合部の見せ付け構図、色々な液体で濡れ、蕩けたりわけが分からなくなったりな表情付け等、かなりアタックの強いエロ演出の連発によってゴリゴリと押しまくるエロ描写は終始強烈(←参照 短編「千歳ちゃん、おかわりちょーだい」より)。
挿入前に下腹にち○こを乗せて挿入深度を予期させる描写から始まり、狭い淫洞を拡張する断面図や透過図など、挿入感の深さを強調する描写が多いのも大きな特色であり、激しいピストンを繰り出しながら、ゴム有りセックスもありつつ、フィニッシュは膣内射精で強烈なアクメ快感を精液と共に華奢ボディに叩き込む様子を過激にキメています。

  ダークな色彩の作品が多く、前述した様に後味の悪さもあるため、好悪が大きく分かれるとは思いますが、その後味の悪さも登場人物の感情の流れに意識を添わせる巧さがある故と言えるでしょう。
個人的には、真面目で強気な地味系ガールと関西弁の変態おっさんの不思議な絆と関係を描く短編「凜子ちゃんと関西弁」が最愛でございます。