SomethingLikeLoveAndSex 叶恭弘先生の『KISS×DEATH』第6巻(集英社)を読みました。難敵No.5を捕えて数的優位を得たと思いきや、囚人側も何とも大掛りな作戦に打って出てきたものです。
今回も色々とムフフなサービスシーンがたっぷりとありますが、囚人の支配から解放された女の子達がキスのことを思い出して恥ずかしがっているのが可愛かったですねぇ。

  さて本日は、榎本ハイツ先生の『あいとかえっちとかね❤』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の(成年向け)前単行本『7×1』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
天然巨乳美少女ヒロインとのラブラブHがたっぷり詰まったパワフル&ハートウォームな青春恋愛ドラマとなっています。

SomethingLikeLoveAndSex1  収録作は、非常に裕福ではあるが両親からの真っ当な愛情を知らず、学校では虐められている猜疑心の強い少年・根岸は、元気で一途で無邪気な少女・可憐からカツアゲされているところから助けられ、彼女もまた金目当てだとうと拒絶するも、可憐ちゃんは金より大事な愛を二人で探求しようと言い出して!?なタイトル長編全9話(←参照 ヒーローもののアニメが好きなのでこのポーズ 同長編第1話より)+描き下ろし幕間劇掌編(3P)。
描き下ろし作品を除き、1話当りのページ数は20~24P(平均22P)と標準的なボリュームで推移。長編ストーリーとして十分な読み応えがあり、また汁気たっぷりのエロシーンにも満腹感&幸福感があります。

【愛に溢れる少女と愛に飢えた少年の青春恋愛ドラマ】
  人の善性が駆動し、困難を乗り越える青春ラブストーリーはこの作家さんの十八番であり、冒頭で可憐ちゃんによって示された“愛を知る”ことそのものがストーリーの屋台骨となっています。
  共に“愛”が何なのか分からない主人公とヒロインの存在は対照的であり、親の愛情を受けられず、金銭のみで人との関係を認識し、猜疑心に溢れていた主人公と、貧しいながらも天真爛漫で素朴な愛への信仰を持ち続け、主人公への好意を素直に表現するヒロインとの風変わりな恋愛模様を描きます。
ヒロインの優しさと芯の強さは、主人公が知らなかった母性として彼を包み込むこととなり、彼女の裏表のない好意に主人公は頑なな心をほぐされていくのですが、彼の父親に続いて主人公も支配しようとする義母の存在によって二人の関係は別離の危機を迎えることになります。
SomethingLikeLoveAndSex2 不幸な境遇故の鬱屈や猜疑、若さ故の奔放さでヒロインを妊娠させてしまう危うさ、その状況から逃げ出そうとする弱さと、主人公は知らなかった愛を求める内に、迷い、悩み、愚かしいことをしますが、それでも決して主人公を見捨てず、自分の信じる愛を貫くヒロインの母性的な強さが光ると評し得るでしょう(←参照 根岸を信じて引き留める 長編最終話より)。
その意味では、可憐ちゃんとの出会いと恋愛によって、主人公の根岸君が成長していくストーリーであると言え、愛を知らなかった彼がストーリーの最後に、お金よりも愛こそが大切なのだ!と確たる自信を持って言い切れるようになった姿は感動的です。
  美しく純粋で素朴な信仰を持ち、母性の強さのある少女によって不幸な境遇にあった少年が人の愛を知るという構図は、多少大げさに言えば、ドストエフスキーの『罪と罰』の構図に近似しており、本作は“愛こそが何にも勝る”というシンプルなテーマを力強く、快活に、優しく描いた快作であると評したい所存。

【理想的でありつつ単なる虚像でないヒロイン像】
  後述する主人公の義母である20代後半~30代前半くらいと思しきクール美女もシナリオ・エロで一定の存在感はありますが、基本的には天真爛漫巨乳JKの可憐ちゃんが明確にメインヒロイン。
SomethingLikeLoveAndSex3主人公にとっては些細なキッカケで彼に恋する一途さや、貧乏でも部活やアルバイトに精を出す健気さ、そして主人公の寂しさや性欲をその体と心で全て受け止め、財力が全てと思う分金が無ければ何もできないと落ち込む主人公を、家事が上手であると褒めて一つの人格として認める可憐ちゃんは、母性を知らない主人公にとって正しく慈母と言えるでしょう(←参照 マ、ママー! 長編第7話より)。
大抵の男性は多かれ少なかれマザコンなので(独断)、正しく理想的な女性キャラとして確立されているわけですが、決して男性にとって単に都合の良いキャラクターではなく、主人公が間違いを犯せば怒ったり失望したりしますし、嫉妬もする人間らしい喜怒哀楽のある女の子であり、その上で愛への信仰に基づいて優しさと強さを失わないのが大きな魅力。
  ザ・善女といった可憐ちゃんに対し、金やセックスへの欲望を強く持ち、合理性を是とする義母・洋子さんはメインヒロインと対照的な悪女キャラであり、彼女の支配から可憐ちゃんが主人公を救い出す展開を形成。それと同時に、作劇として洋子さんを失脚させたり叩きのめしたりするのではなく、彼女は彼女で自らの信じる道を貫いていきますし、彼女が体現する財力や合理性は重要なものであるが、それでも主人公とヒロインは愛の道を行くのだ!という力強さ・尊さを浮き彫りにする役割を担っているとも言えるでしょう。
  健康的な肉付きに、大粒乳首のもっちり巨乳&安産型ヒップ、お毛々の生えた股間を組み合わせた可憐ちゃんの健康的エロボディは、最先端とは言い難いものの、漫画チックな親しみ易さと適度に華やかなキャッチーネスのある絵柄で描かれることで、エロさと可愛さを無理なく両立させていると感じます。

【愛のパワーと多幸感で満たされた濃厚汁だくセックス】
  愛することはエッチすることであると素直に理解した可憐ちゃんの性質もあり、また鬱屈しているとは言え、そこは思春期男子である故にセックスに貪欲な根岸君ということもあって、お盛んにセックスしまくりでエロシーンの分量は十分。
  義母さんが主人公を支配しようとする捕食セックス&主人公逆転攻勢なエロシーンを除けば、いずれも可憐ちゃんとの1 on 1のセックスであり、主人公の猜疑心による強引で一方的なセックスがあったり、はたまた嫉妬した可憐ちゃんによるお仕置きセックスがあったりしますが、明確に和姦エロを指向しており、互いの感情や好意を素直に吐露する場としてセックスシーンが機能しています。
ほぼ一人ヒロイン制ながら、部活の水着を着てのエッチや、バイト先での制服着用&お客さんから隠れながらの羞恥セックス、旅先の旅館での浴衣ラブラブHや、シャワーで濡れ透けた服でのお風呂場洗体セックスなどなど、視覚的にもプレイ内容的にもバリエーションを設けているのも飽きさせない要因。
  母性の象徴たる豊満バストをチューチュー吸ったり、そのもっちり弾力を指で味わったり、はたまたち○こを挟んでご奉仕して貰ったりと、おっぱい関連の描写を充実させつつ、クンニや指マンでも既に粘っこい愛液をたっぷり分泌して前戯パートから抽挿パートへ移行。
SomethingLikeLoveAndSex4 抽挿パートにおいては、ふにゃふにゃに蕩けて涙や涎を溢す熱っぽい表情や、結合部から溢れ出す愛液、柔肌をじっとりと濡らす汗など、液汁描写の濃厚さが一つの特徴であり(←参照 長編第3話より)、乳首残像を伴いながら重たげに柔らかく揺れる乳揺れ描写や、言葉にならない乱れた嬌声などと合わせて十分なアタックと濃厚感を生み出します。
  これらのエロ演出に加え、時に素っ頓狂な言い回しにさえなりながら、相手のことが好きなこと、セックスが気持ち良いことを二人が素直な言葉で叫びあい、がむしゃらに双方の快楽を高めていく率直な前のめり感がエロシーン全体に愛のパワーを感じさせ、1Pフルでの汁だくアクメフィニッシュへとグイグイ牽引してくれています。

  強くて優しい女の子、それに救われ人間として成長していく男の子のストーリーはこの作家さんの十八番であり、幸福な家庭を二人で作り上げるラストにはジーンときました。
青春ラブストーリーがお好きな全ての方に強くお勧めする1冊です。