2021年01月

ほんだありま『ストレス昇天機構 甘えんじぇる』

SweetAngelOrganaization 速水螺旋人先生の『大砲とスタンプ』最終第9巻(講談社)を読みました。諸勢力が入り混じるアゲゾコでの“最後”の戦となりましたが、ある者は死に、ある者は生きる、それぞれのドラマがあって、戦争は終わっても残された者の人生は続くというお話でしたね。これまで登場した人物の大半が話に絡んでいて、設定をきちんと畳んだ誠実さを感じます。

 さて本日は、ほんだありま先生の『ストレス昇天機構 甘えんじぇる』(エンジェル出版)の遅延へたレビューです。先生の前々単行本『ケダモノ女子は発情期❤』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
スレンダー巨乳ボディの美女天使たちによるそれぞれのストレスを浄化してくれる甘やかしエッチがたっぷり詰まった1冊となっています。

SweetAngelOrganaization1 収録作は、様々なストレスで人間の心が蝕まれていくのを見かねた神様は、それぞれの好みや悩みに相応しい天使・“甘えんじぇる”をマッチングしてストレスの限界域になった男女のもとに遣わし、天使によるたっぷり甘やかしエッチで彼ら浄化し、晴れやか(ハレルヤ)に立ち直らせることにしたのだが・・・なタイトル長編シリーズ全9話(←参照 自分の理想の姿&性格の天使さまが降臨して甘やかしてくれるのだ1 同シリーズ第1話より)。
1話当りのページ数はいずれも20Pと中の下クラスのボリュームで固定。長編作ではありつつストーリー性は軽めにまとめており、程好いアタック&ボリューム感のエロシーンが安定供給された作りとなっています。

【生に活力をもたらす“甘やかしエッチ”という一時の自己解放】
 複数話に渡って登場する天使さんが存在したり、あるエピソードに登場したサブキャラが別のエピソードではメインキャラであったりと、作品世界が同一なシリーズ作であることを伺わせますが、形式としては個々のエピソードが独立したオムニバス形式に近い構成。
 ストレスの溜まった人物のところに、エッチで優しい理想の存在としての天使が降臨して心身を快楽で充足させてくれるという大変にドリーミーな様相であるのは確かであって、棚ボタエロ展開的なウハウハ感が魅力の一つではあります。
とは言え、仕事でのミスがトラウマとなっての“逃げ癖”を抱える会社員、失恋のショックから他人の恋路への強い嫉妬に囚われている男性、大学デビューに失敗し孤独感と自信喪失に苦しむ男性、離婚や上司のセクハラにストレスを抱える女性など、全体的にコミカルに描かれながらも登場人物の抱える悩みやストレスは現実的であり、時として深刻な問題になるものです。
SweetAngelOrganaization2 それらの悩み・苦しみを救済する、“甘える”という行為は実社会を生きる中で決して簡単に叶えられるものではなく、自身を開示し、委ねることが可能で、かつ甘やかすことを無理なく対象に受け入れられるという非常に稀有な存在を要するのですが、そこを天使という超常的な存在にすることでクリアしているとも言えるでしょう(←参照 甘えを授受できる存在として信じることで救われる 長編第5話より)。
 また、甘えんじぇる達は“機構”とある通り、非常にシステマチックに動いており、ストレスの浄化後には行為の記憶を消す担当者たちが存在します。“甘やかす”という行為が継続的に保障されるのではなく、一時的な“非常に都合の良い”甘い幸福が、ポジティブに生きていくことをアシストしてくれるという構図は、ドリーミーなエロ妄想に元気を貰いつつ、同時にそこに逃避や依存をするのでもないという、エロコンテンツとの理想的な付き合い方を示しているとも解釈できるでしょう。
 人間のストレスの浄化をしている内に、昇天機構側のメンバー(特にリーダー)にも疲労が溜まってしまい・・・という意外な展開が最終話で用意されていますが、特にシリアスになることはなく、穏やかでポジティブな雰囲気を保ったまま、長編として緩くまとまっていると言えるでしょう。

【スレンダー巨乳ボディの多彩な美人天使たち(+α)】
 第8話に登場する20代後半の女性講師さん、第7話にサブヒロインとして登場する悪魔(甘淫魔)を例外として、基本的に天使がヒロインであって、人外の存在ということもあって年齢層は不明ですが、キャラデザインとしては綺麗なお姉さんタイプが揃っています。
 天使たちはストレスが溜まった対象(男女を問わない)の理想の姿で顕現することもあって、キャラデザインやキャラ属性は様々であって、推しが(スキャンダル的な意味で)燃えたドルオタの前には大好きなアイドルそっくりの姿&声で、保育士の仕事のストレスに悩む男性には憧れの存在であり、自身の保育士への就職を決定づけた想いでの保母さんの姿でと、対象者が心を開ける存在という面が強調されます。
なお、この業務に励む天使たちは志願制であり、生前に人の愛で救われた経験を持つのですが、彼女達の生前の記憶であったり、対象者との縁であったりとがストーリー上重要になることもしばしばあって、この辺りに由来するヒューマンドラマ的なハートウォームさも魅力の一つと言えるでしょう。
SweetAngelOrganaization3 天使たちは肩に小さな翼が生えていますが、これと腹部の淫紋?的な模様を除いて、人間とあまり変わらない容姿であり、ボディデザインとしては柔らかたっぷり巨乳&桃尻、締まったウェスト、すらりと伸びる美脚が組み合わさったスレンダー巨乳系統で大よそ統一(←参照 保母さんによる甘やかし巨乳パイズリだ! 長編第6話より)。
 なお、全裸セックスの投入頻度が高いものの、アイドルオタクのためにアイドル衣装で登場したり、憧れの保母さんのエプロン姿であったり、メガネ&パンストの女教師風であったり、偽甘えんじぇるを捕縛する対魔特殊部隊の天使さん達はシスター・巫女・シャーマン装束であったりと、着衣セックスの場合は衣装の種類がなかなかに充実しています。
 程好く濃いめの色気感を織り込みつつも、重さ・濃さに偏ることは排して漫画チックな親しみ易さを保つ絵柄は単行本を通して安定しており、表紙絵とも完全互換。意外に華やかで細やかな、時に少女漫画チックな修飾性があるのも特色と感じます。

【個々の願望に沿った甘やかしエッチの幸福感】
 ページ数の関係上、エロシーンのボリューム感が強いとは言い難いものの、抜きツールとしての標準的な尺は有しており、雰囲気としての甘味の密度で勝負するスタイルとも言えるでしょう。
 年下好きドMな女性のストレスを解消させるために男性天使が派遣されて積極的に攻め、彼女の性癖を満足させるといった展開もありますが、このケースも含めて女性側が主導的であり、特に男性を甘やかすエッチというシチュエーション作りがメイン。
その上で、結婚に憧れを持つ故の新婚いちゃらぶプレイ、保育士の男性が憧れの保母さんに童心に帰って甘えるプレイ、アイドルに絶望したドルオタが伝説のアイドルのパフォーマンスを独り占めしながらのデュエットHなどなど、個々のストレス源と密接に関連し、それを解消してくれる幸福をもたらすプレイが各エピソードに用意されています。
 柔らかバストでち○こを包み込んでくれるパイズリや、丁寧な舌&唇遣いで肉棒を気持ち良くするフェラなど、サービスプレイを投入するケースでは射精シーンを付随させていますが、全体的なページ数の関係もあって前戯パートの尺は短い傾向にあります。
SweetAngelOrganaization4 抽挿パートに移行後は、柔らかボディに抱きしめられながら無我夢中で腰を振っていくピストン描写としており、パワフルな突き込みを表現する断面図や汁が溢れる結合部見せつけ構図、テンションの高めのエロ絶叫など、インパクトのある絵作りが意識されつつ(←参照 長編第3話より)、美人フェイスの綺麗な印象を損なわない水準の蕩け顔など、過激さも抑えたバランスを維持しています。
 エロシーンも含めて登場人物の救済、天使さんと人間の分かり合える部分の表現など、作品全体のハートウォーム感と密接に関連する描写が多く、エピソードによっては抜きに集中しがたい構成であるのは確かで好みが分かれる点かもしれませんが、ヒロインが嬉しそうなエロフェイスで白濁液を受け止めるシーンの使い心地の良さは小さくない魅力と言えます。

 たっぷりこってりなエロ描写を求めるのはやや避けるべきですが、理想的な存在に心から甘えて、気持ち良くして貰えるというシチュエーションそのものの魅力が大きく、ストーリーとしても心地よさがあります。
個人的には、浪人中の主人公が自身の学びや憧れの初心を美人女教師さん風の天使さんとのエッチで取り戻す第2話が特にお気に入りでございます。

銀曜ハル『セックススマートフォン』

SexSmartPhone TVアニメ版『のんのんびより のんすとっぷ』第2話「蛍が大人っぽかった?」を観ました。ご両親の前では甘えん坊さんな蛍ちゃんがとても愛らしいのですが、普段とのギャップが強烈なので、今回初バレでしたが、そりゃ周りはびっくりするだろうなと。
ただ、蛍ちゃんでなくとも、それこそ中年の男性・女性でも犬猫の前では皆あんな感じになりますよね・・・?

 さて本日は、銀曜ハル先生の初単行本『セックススマートフォン~ハーレム学園性活~』(ジーオーティー)の越年へたレビューです。11月末に発売された単行本なので、結構な遅れでのレビューとなり申し訳ありません。
便利ギミックを濫用して女子校で美少女喰いまくりハーレムライフが詰まった1冊となっています。

SexSmartPhone1 収録作は、相手を撮影することで対象の“ステータス”を確認し、それを改変することが出来るSSP(セックススマートフォン)を利用して女の子とセックスしまくりであった主人公は、ある日犯した女子が通う女子校へと教師として潜り込み、そこを自身のハーレムとするべく教え子達を次々に毒牙にかけていくのだが・・・な長編シリーズ全6話(←参照 ステータス改変機能で思考や感覚を操作可能 同長編第4話より)。
 初出が同人誌であるということもあってか、1話当りのページ数は27~65P(平均45P弱)とかなりのページ数の多さを誇り、多少お値段が張るものの、単行本としての厚みは十二分。長編作として多少のストーリー性はありつつ、長尺の濡れ場を軸にした分かり易くエロメインの構築で安定しています。

【便利ギミックで好き放題という黒い全能感で貫徹】
 催眠アプリとは少々異なるものの、他者を操作できる超便利ギミックを用いて美少女ヒロイン達を相手に好き放題というフレームワークは共通していて、黒い全能感で押し通すシナリオワークと言えるでしょう。
 この便利アプリを入手する過程すらオミットして最初から何の躊躇も無くヒロイン達を洗脳・支配していく流れを形成しており、水泳部を皮切りにして次々と教え子に手を出していく展開を終盤近くまで連続。
このギミックの便利機能がやや後付け的に追加・開示されていくのは、制限や前提があってこその攻防・ゲーム性が生じるという点からは多少興ざめという点はあるのですが、終盤近くまで主人公側の完全なワンサイドゲームが続くこともあって、主人公の“何でも思い通り”という様相を強調するという点では面白みとも言えるでしょう。
SexSmartPhone2 しかしながら、終盤では主人公のSSPが効かない女学生が登場し、その原因となるSSPのとある制限が明らかになることでこれまで好き勝手してきた主人公がピンチに陥り・・・と緊張感のある展開を用意することで話として終盤の盛り上げを形成しているのは○(←参照 先生、間違いなくHu○ter×H○nter好きですね 長編第6話より)。
このピンチもあっさり切り抜けており、主人公の横暴さ・身勝手さが特に掣肘されることはなく、学園において主人公の横暴を阻める存在であった生徒会長が陥落することで、主人公の学園攻略が完遂されたことを示すラストへとつなげる展開と言えるでしょう。
 ストーリー性そのものは乏しく、話としては良くも悪くも“軽い”のですが、終盤の展開を含めて起承転結のまとまりの良さがあり、非常に便利なギミックであるため、あとがきにある通りシリーズ続編の製作も比較的容易であると考えられます。

【多彩なキャラデザ&ボディデザインのJK美少女達】
 モブヒロイン的な者を除き、一定の尺があるエロシーンが用意されているキャラクターは13名程であり、いずれも女子校生ヒロイン。
 大人しい女の子や、純粋で優しい性格の女の子、強気で反抗的なタイプに快活な武道女子、そして主人公に立ち塞がる高慢&権力者なお嬢様タイプなど多彩で分かり易い属性付けの為された美少女キャラが用意されています。ただ、主人公は個々のヒロイン自体を単なる都合の良いセックスの相手としてしか認識しておらず、あまり執着が無いため、個々のヒロインのキャラとしての掘り下げはあまり無いとも言えるでしょう。
 縦ロールなお嬢様やギャル系ガール、口リっぽさのあるタイプに空手ガールにメガネ清楚女子など、多彩なキャラデザインが用意されていますし、身長の高低やバストサイズなどもキャラクターによって多彩。
SexSmartPhone3 複数人エッチが多いことで、それらのキャラデザ・女体設計の差異が認識されやすく、視覚的な多彩さにつながっているのが魅力と言えますが、全般的にムチムチとした肉感を押し出すことはなく、バスト&ヒップに量感を持たせたケースでも、肢体全体のしなやかさ・華奢さを感じさせるボディデザインが基本とも感じます(←参照 長編第6話より)。
また、控えめサイズの乳首や淡い陰毛描写など、体パーツ描写の主張・淫猥さはむしろ抑えたタイプとなっています。
 初出時期が広いためなのか、絵柄には一定の変遷が認められることに加え、明らかに作画ツールそのものが異なると考えられる第5話の存在など、質的な不安定感は多少の減点材料。とは言え、絵柄としての親しみ易さを保ちつつ、描線にある一定の荒さで激しいセックスの勢いを打ち出す作画は幅広い層に訴求するものとも言えるでしょう。

【強烈な快感に圧倒される美少女の痴態をアタックのある演出で】
 各話のページ数が非常に多く、40Pを越えるような作品では中~中の上クラスのエロシーンを複数搭載するケースもあるなど、抜きツールとしての満腹感は十二分に強く仕上がっています。
 感度増強や思考の改変、プレイ内容の強制など多彩な便利機能を駆使してヒロインに奉仕させたり、好き勝手に犯したりと明確に凌辱色があり、征服欲を刺激するエロシチュを揃えていますし、ヒロイン側の記憶を消去したり、堕胎させたりな機能はヒロイン側の負担を除去する面もありつつ、個々の心身の同一性・自主性を侵犯するものでもあって、軽く描いていますが、中身は相応に深刻です。
また、催眠に近いシチュエーションであり、ヒロイン側も自身の心身の変化に混乱したり恐怖したりしながら、感覚がやはり操作されることで強烈な快楽に染められていき、主人公とそれが与える性的感覚に夢中になってしまうという変容をエロ展開の軸に据えているのは王道的な魅力。
 個々のエロシーンにおいて、前戯・抽挿の両パートにバランスよく分量を割り振っており、前戯パートではフェラ等による奉仕の強制であったり、秘所をねっとりと攻めてアクメを迎えさせたりな王道的な展開を、各種ギミックによる快感のブーストをかけながら投入しています。
SexSmartPhone4 登場頻度の高い複数人エッチを含め、ヒロインの女体をがっつり見せる大ゴマ~1Pフルの描写を多用すると共に(←参照 4Pセックスだ 長編第3話より)、前述した様に描線の勢いの強さによるピストン描写の激しさの演出、ハートマークや擬音の散りばめ、屈辱や混乱を強烈な快楽が上回っていくぐしゃぐしゃの蕩け顔など、アタックの強さを常に打ち出す描写で特に抽挿パートを押し進めています
 主人公が中出しにこだわるタイプであるため、妊娠への忌避感からヒロインに生じる抵抗感や嫌悪感を快楽で強引にねじ伏せて激しいピストンから最奥での射精でヒロインをアクメに追い込む流れを終盤に用意しており、上述した演出の密度を高めると共に、中出しアクメ構図を1Pフルで詰め込んだフィニッシュでハイカロリーに仕上げています。

 作劇・作画共に“ラフ”な部分を持ちつつ、その点が展開としての勢いやエロのハードコアさにつながっているのも間違いなく、長所と短所が同居するタイプ。とは言え、全体としては長所の方が上回っているでしょう。
所々にある、冨樫義博先生リスペクトな漫画表現が面白かったです。

馬鈴薯『放課後ヘヴン』

AfterSchoolEcstasy コトヤマ先生の『よふかしのうた』第6巻(小学館)を読みました。探偵さんの存在により、吸血鬼の“弱点”とそれに強く関連する個々の人間時代という設定に深く踏み込んできた巻ですが、主人公の推測したナズナちゃんの過去が正しいのかどうかはかなり気になります。
しかし、ナズナちゃん、寝取られ系好きなんですか・・・(ゴクリ

 さて本日は、馬鈴薯先生の『放課後ヘヴン』(ワニマガジン社)の越年へたレビューです。成年向けでは久しぶりの単行本となりますが、先生の前単行本『かわいげ』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
もっちり柔らかボディのヒロイン達との多彩なラブ&エロ模様を熱っぽいセックス描写でお届けな作品集となっています。

AfterSchoolEcstasy1 収録作は、真面目で生徒想いな教師である主人公は、不登校気味な女子の相談に乗ったら勘違いからセックスに突入したり、息子離れが出来ない母親の相談に乗ったらやっぱりセックスに突入したりな連作「アンラッキースケベ先生」「かえってきたアンラッキースケベ先生」(←参照 ヒロインの不眠の原因を勘違いしてこんなことに 連作正編「アンラッキースケベ先生」より)、両親から放置され気味であり、放課後の暇つぶしとしてセックスを主とした暇つぶしをしている少女は、親戚の男性を性的にペットとしていたのであるが・・・な短編「放課後Killing time」+描き下ろし後日談(1P)、および短編7作。
なお、短編「放課後Killing time」のヒロイン・琴ちゃんは短編「放課後DOWN THE DRAIN」にもサブキャラとして登場していますし、こちらの主人公・りゅう君は短編「まさかさまさま」に登場するなど、キャラを通じて話のつながりがある作品が多くなっています。
また、短編「飛んでモルディブ」は初単行本『うらはら』(同社刊)に収録の短編「君がために」の孫世代のお話。ストーリー上のつながりはほとんど無いですが、素敵な祖母&祖父となった二人の姿にほっこりできます。
 描き下ろし後日談を除き、1話・作当りのページ数は10~26P(平均19P弱)と幅はありつつ平均値としては控えめな部類。基本的には短編集ということもあって、コンパクトな作りとなっていますが、シナリオワークの存在感には幅を持たせつつ、質・量の両面で程好い満足感のあるエロシーンを用意しています。

【性愛の悩みとその解消を描く多彩な雰囲気の作劇】
 思春期の少年少女達を中心とした登場人物達の性愛、特にその悩みを描く作品が揃っており、雰囲気としては明るいドタバタラブコメ系もあれば、相応にシリアスなものが内包されるインモラル系などもあって、作劇の印象は多彩。
 誠実で熱心な性格である故に毎度エロトラブルに巻き込まれ、ヒロインの悩みを解消することになる主人公を描く連作「アンラッキースケベ先生」は明瞭にドタバタコメディですが、上述したヒロインの性愛における悩みの解決という点でのポジティブさがあるのも特色。
AfterSchoolEcstasy2 また、クールで男性の告白を謎めいた言葉で断るヒロインが主人公との交際の中で自身の性癖や恋愛感情を認識していく短編「塩田先輩は塩対応」(←参照 ヒロインの素顔の可愛らしさを知って 同短編より)、互いの性欲や性的なコンプレックスを共有することでそれらを“恥ずかしいもの”ではないと認識できる初々しいカップルを描く短編「放課後Disclosure」なども、思春期の瑞々しい性愛の中で登場人物達の悩みが解消されていく作品と言えるでしょう。
 一方で、クールなセックスモンスター・りゅう君が、彼の興じるゲームに参戦してきた地味系美女に圧倒されつつ、彼の根底にある孤独や母性への渇望が示される短編「放課後DOWN THE DRAIN」、明るくお馬鹿で幼馴染のお姉ちゃんの“エッチである”ことの背景に暗く重いものを感じさせる短編「あかりちゃんはちょっとかなりバカ」などは、登場人物達の根底にあるシリアスなものを感じ取らせる作品。
これらの作品でも、暗さ・重さは比較的マイルドに抑えると共に、そういった悩みや歪みを持つ人物が肌を重ねた相手によって救われる展開になっているため、短編「あかりちゃんはちょっとかなりバカ」のように別離の寂しさを感じさせることはあっても、苦悩の解消によるポジティブさが軸になっていると言えるでしょう。
 ヒロインの演技と独善が招いた一途な純愛とも狂気の偏愛とも、またヒロインがそれを受容したとも拒絶したとも言える状況を描く短編「放課後Killing time」など、雰囲気が異なる作品もありますが、穏やかな雰囲気で性愛を通した個々人の在り方への肯定が描かれる作品集と総括できるでしょう。

【多彩なキャラデザ&もっちり巨乳ボディのヒロインズ】
 半数弱程度が女子校生ヒロインですが、女子大生、20代半ば程度の女教師さん、30代半ば程度と思しき美人ママさんなども登場しており、年齢層は幅広め。
 無口無表情な様で主人公のことを包み込む不器用な優しさと母性を有した短編「放課後DOWN THE DRAIN」のように、ヒロイン側が男性の悩みを解消してくれるケースもありますが、どちらかと言えばヒロイン側の悩みや歪みを主題としつつ、それを解消する流れであるとも言えるでしょう。
また、性的な面で積極性を示すヒロインが多いことも共通していますが、そのことが恋愛エロとしての快活さや青春のエネルギーを示すこともあれば、ヒロインの歪みと強く関連するケースもあって、キャラクター属性に当てはめるのではなく、個々の登場人物に奥行きを持たせた描き方が多いことは、作品全体の魅力につながっています。
AfterSchoolEcstasy3 ややほっそりとした体幹に並乳クラスのおっぱいの持ち主である琴ちゃんなどを例外としつつ、もっちりとした弾力感の巨乳&安産型ヒップの持ち主がメイン(←参照 短編「放課後Disclosure」より)。その上で、程好く豊満な年増ボディ、すらりとした体幹にバスト&ヒップが主張するスレンダー巨乳ボディ、等身低目のトランジスタ・グラマータイプと、ヒロインの設定によってボディデザインに変化を付けているのもポイントでしょう。
また、女体造形に加えて、清楚な印象の女の子であったり、地味系眼鏡美人であったり、ガーリーな可愛らしさのある女の子であったり、クール系美少女であったりと、キャラデザインとしての描き分けもヒロインの印象の多彩さに貢献。
 久しぶりの単行本ということもあって、初出時期に最大5年程度の開きがあるため、絵柄に一定の変遷を感じさせるのは確か。また、作画としての密度を打ち出しつつも絵柄全体としてはふんわりとした軽さが基調となるスタイルであるため、その辺りをフルカラー作画で全体に重さを出した表紙絵とは中身の絵柄と一定の差異を感じることは留意されたし

【男女の密着感による熱っぽさと程好いアタックの演出】
 各作品のページ数に幅があり、その中で比較的ページ数がある場合でもメインとなるセックス描写に至るまでの流れを重視する構成であるため、全般的にたっぷり長尺という印象はありませんが、分量としては概ね標準的な範疇にある濡れ場と言えるでしょう。
 嫉妬に駆られた彼氏君が彼女さんへのお仕置きプレイを敢行したり(短編「まさかさかさま」)、ヒロインの態度が男性にとっては純愛セックス、ヒロインにとっては嫌悪感のあるセックスを引き起こしてしたりと(短編「放課後Killing time」)、男性側の強引さが目立つケースもありますし、ヒロイン側の過度なセックスへの積極性がその歪さを表現するケースもありますが(短編「あかりちゃんはちょっとかなりバカ」)、基本的には和姦エロであって、特にヒロイン側のポジティブな積極性がメインとなっています。
 オナニーでイキたいヒロインのオナニーを乳首責めや指マンで補助したり、地味系眼鏡美人の先生がセックスモンスターなイケメン君をアナル前立腺責めで圧倒したり、久しぶりにのセックスにウキウキなドスケベ未亡人ママさんによるテクニシャンフェラ&パイズリ、舐めることにある種の性的嗜好があるクールガールと舐めたり舐められたりなプレイであったりと、多彩なプレイ内容を有する前戯パートもしくは導入パートに十分な尺を持たせていることが構成としての特色。
 作品によってはエロシーンの分割構成があったり、前戯パートに十分な尺を割いたりするために、抽挿パートの尺に物足りなさがあることがしばしばあり、この点は読み手の評価が分かれる点でしょう。
AfterSchoolEcstasy4 豊満ボディの存在感を打ち出すと共に、男性の体躯を比較的前面に押し出すことで男女の密着感を形成しているのが特徴。また、紅潮した表情や思わず漏れ出る嬌声などで性的快感への強い陶酔感を表現しつつ、エロ演出を量的・質的にある程度抑えた水準にして絵柄の良さを殺さないバランスに仕上げています(←参照 短編「飛んでモルディブ」より)。
 サービスプレイがある場合には前戯パートに抜き所を設けることもありますが、概ね1~2回戦のエロ展開となっており、恋人つなぎや互いを抱擁しながらの正常位など、密着感のある体位と挿入感の深さを感じさせる断面図などを組み合わせたフィニッシュは、中出しがメインでありつつ、時々外出しのチョイスも存在しています。

 穏やかでありつつ多彩で奥行きのあるシナリオワーク、過激さこそ無いもののもっちりボディの感触を満喫してのパワフルなセックスと、味わい深さのある作品集と感じます。
個人的には、セックスモンスターなイケメン・りゅう君の素顔とそれを受け止める年上メガネ美人女教師の不器用な関係の短編「放課後DOWN THE DRAIN」が特にお気に入りでございます。

まるキ堂『ドS美女たちの搾精&寝取られ調教』

UltimateSadisticWomensSqueesingAndCuckoldTame TVアニメ版『ウマ娘 プリティーダービー Season2』第3話「出会い」を観ました。マックイーンとテイオーの良きライバルとしての出会いと孝枝逢う現在を描いた回でしたね。テイオーの新衣装、カッコイイですよねぇ。
逆噴射状態のツインターボちゃん、可愛かったですね。本作では何とか活躍して夢のGI勝利とかして欲しいんですが、この豪華な面子が揃っているとどうなんでしょうねぇ・・・。

 さて本日は、まるキ堂先生の『ドS美女たちの搾精&寝取られ調教』(スコラマガジン)の越年へたレビューです。先生の前単行本『変態どすけべライフ』(エンジェル出版)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
むっちり柔らか巨乳ボディの変態ヒロイン達がアブノーマルなセックスで乱れまくる様子を多彩なシチュエーションでお届けな作品集となっています。

UltimateSadisticWomensSqueesingAndCuckoldTame1 収録作は、事務所で仕事後に仮眠中の建設作業員の男性はある日事務の女性が睡眠中の彼の体を使ってセックスをしていることに気が付いて、証拠を握って逆に彼女を襲うのだが、彼女の同僚で男性に匂いが苦手な女性も彼らのセックスに触発されて・・・?な連作「秘密の仮眠室」「酒癖の淫乱い二人」(←参照 最初は赤巻の睡姦に飽きれていた蒼柿だが・・・? 同連作前編「秘密の仮眠室」より)、および読み切り形式の短編6作。
1話・作当りのページ数は18~28P(平均25P弱)と中の上クラスのボリュームで推移。エロシチュの組み立てに特化したシナリオワークに存在感はあまり無いですが、エロシーンをこそたっぷり用意することに注力した構成と言えるでしょう。

【抗しがたい性欲とその陶酔で突き進んでいく多彩なエロ模様】
 作劇の方向性は多彩であり、寝取られ、男女双方のレ○プ合戦、青春ラブエロ系、女性上位な逆ハーレム、ドタバタ主人公争奪セックスバトル等々、様々なシチュエーションを用意しています。
 全般的にヒロイン側が展開を主導することが多く、匂いフェチであったり、M気質であったりと性欲のスイッチが入ることで、その抗しがたい熱情で突き進んでおり、行為としては男性側の攻勢が明確に示されるケースでも、それをヒロイン側が望んでいるケースが多く、彼女達の性的な充足の如何が描かれているとも言えます。
UltimateSadisticWomensSqueesingAndCuckoldTame2 主人公が好きなあまりにその性癖を勝手に類推し、実行していく暴走ヒロイン(←参照 淫紋や拡張が好きだと一方的に判断して自らタトゥーや性器拡張を施してくる彼女さん 短編「ドスケベ(変態)カノジョがグイグイ求婚してきて困ってる件」より)、主人公を独占したい余り、いずれが彼の射精管理が上手くできるかを誇示しあうセックスバトルを展開するダブルヒロインと(短編「やっかいな姉とテクニシャン彼女」)、ヒロイン側の性欲や独占欲の強さは、時に男性の理解やコントロールの埒外にあるものとして描かれているのも特色。
 また、寝取られ系作品の短編「淫望のパンドラ」「ネトラレ・フレグランス」についても、間男の男性が強引に夫婦関係に侵犯してくるのではなく、むしろヒロイン側がその性癖故に夫以外の男性との関係を積極的に求める構図であって、寝取られ側が彼女達の性癖に気付けなかったり満たしうる存在ではなかったりすることで、無力感や喪失感を形成する趣向となっています。
 斯様にヒロイン側を中心として抗しがたい欲望の勢い任せで突き進んでいくスタイルでありつつ、男性側の無力感が決定付けられる短編「淫望のパンドラ」を例外として、男女双方が性的な充足を得てWin-Winな関係性でまとまることが多く、エロの趣向としてはアブノーマル系としてのインモラルさを香らせつつも、倒錯性としての暗さや重さをあまり感じさせないシナリオワークに仕上げていると総括して良いでしょう。

【体パーツ描写の淫猥さが特長の柔らか巨乳ボディ】
 大学生ヒロインが3名程で、その他は20代半ば~後半程度と思しき美人さんが揃った陣容となっており、後者を中心としてアダルトな色気感のある女性キャラクターが揃っています。
UltimateSadisticWomensSqueesingAndCuckoldTame3 主人公の奥さん、人妻、会社の事務員さんや大学の同級生、義姉&彼女とヒロインの設定は多彩であり、その上で匂いフェチだったりM性癖であったり、主人公を射精管理&独占したがったりとアブノーマル系の性癖をお持ちなヒロインが多く(←参照 妻のドM性癖が明らかになって 短編「淫望のパンドラ」より)、彼女らの性癖の発露や開示に重点が置かれたヒロイン描写と言えるでしょう。
 いずれのヒロインも大粒乳首を先端に備えた巨乳の持ち主であり、ウェストがしっかり締まっていることでこの巨乳と安産型ヒップ、太股のボリューム感が強調される仕様となっています。
バスト&下半身で適度な豊満さを打ち出すと共に、前述した大粒乳首や陰毛標準搭載の股間の秘裂と大粒クリ、表情アップで強調される舌などのグニグニと柔らかい質感や淫液が絡むことでの生々しさが特長の粘膜描写も女体のストレートな煽情性を大きく高めています。
 十分なキャリアのある作家さんなので、初出時期における2年間の幅はそう広い訳ではないと思うのですが、絵柄の方向性は一貫しつつ描線のまとめ方や修飾性の付け方には明瞭な変化が感じられます。以前からあった適度な荒れや乱れが絵としての淫猥さやエロシーンの勢いに寄与していますが、近作ではより細やかで適度な濃度のある修飾を施しており、肌のスベスベ&ツヤツヤ感などにより色気感が高まったと感じます。

【多彩なエロシチュで乱れまくるヒロインの痴態の濃厚さ】
 ページ数が十分にあり、またエロメインの構築であるため、濡れ場のボリューム感は十分に強く、前述の豊満ボディの存在感や適度に濃厚な演出もあって質的な満腹感も強く仕上げられています
 旦那の前でヒロインが喜々として多数の男に輪姦されたり、ヒロインが事もなげに旦那からの電話を放置して間男とのセックスに励んだりな寝取られシチュ、バイトの男性のち○こにパート人妻さん達が群がってたっぷり搾りとる女性上位複数人セックス、主人公の射精管理技術とウィークポイントの熟知を競い合う(男性の意向無視の)セックスバトル、発情スイッチが入って欲望のままに流されていくなし崩しセックス等々、上述した様にエロシチュは多彩。
ヒロインが主導するケースでも、彼女達の身勝手さにブチ切れたり、こちらも劣情を大いに刺激されたりな男性側が特に終盤では主導権を握り返して、パワフルなピストンでヒロインをガンガン攻めたてる展開が目立ちますが、この場合でもヒロイン側の性的充足と言う点は揺らいでおらず、ハードでありつつ印象としての暗さ・重さを排している要因です。
 前戯パート→抽挿パートという標準的な構成に必ずしもこだわらず、抽挿パート→前戯パート→抽挿パートといった構成もありますが、複数のプレイを投入する前戯の描写は小刻みなタイプからたっぷりの尺を有するタイプまで様々。手コキやパイズリ、ねっとりフェラ等、サービスプレイも多彩であり、ここで射精シーンを投入するのが基本となっています。
UltimateSadisticWomensSqueesingAndCuckoldTame4 柔らかくむちむちとしたバスト&ヒップ&太股のエロさ、濡れて淫猥さを増す各種粘膜描写や柔肌の描写をたっぷり見せつけると共に、涙や涎で蕩けきった表情付けで濃厚な陶酔感を形成(←参照 連作後編「酒癖の淫乱い二人」より)。やや単調さはあるものの、言葉にならない嬌声の持つインパクトや、体臭であったり淫液のヌルヌル感であったりで生々しさを増強する表現などもエロ演出における特色です。
 子宮口が見える程押し広げられる秘所の結合部見せつけ構図や、多少描き込みとしてはラフながらもパワフルな断面図描写で抽挿感を強調して進行させ、大ゴマ~1Pフルの中出しフィニッシュは喜悦の表情を浮かべて白濁液を受け止める美人ヒロインの痴態で〆ています。

 ドスケベボディの痴態をたっぷりお届けな抜きツールであって、エロシチュとしての多彩さはありつつパワフルなセックスとしての描写を一貫させています。
個人的には、強気人妻ヒロイントリオにたっぷり搾られ、かつ反転攻勢で彼女らを蕩けさせる一粒で二度美味しい短編「誘惑のトリプルマダム」に愚息がお世話になりました。

くもえもん『カリ挿れ姦済』

KariireKansai TVアニメ版『裏世界ピクニック』第2話「八尺様サバイバル」を観ました。他者への強い思いを利用されるという展開で、実は鳥子に対して強い感情を抱いていたことが判明する展開は面白かったです。
肉体的な影響を受けたことで、空魚の目が異世界の存在を認識し、鳥子の手が物理攻撃を可能とするというバディが形成されたんですねぇ。やはり百合なのでは…。

 さて本日は、くもえもん先生の『カリ挿れ姦済』(エンジェル出版)のへたレビューです。先生の前単行本『穴ごしらえ 縄牝な女たち』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
巨乳美少女達が下衆な男達の調教と姦計によって背徳の快楽に飲み込まれる緊縛凌辱&調教が詰まった作品集となっています。

KariireKansai1 収録作は、父親の借金返済のためにヒロインに斡旋されたのは政治家の男に調教されるお仕事であり、父親の知らぬところで彼女はその身も心も男に支配されていくことになるのだが・・・な中編「借金JK姦済録」全3話(←参照 緊縛調教の行く末は・・・? 同中編作前編(第1話)より)、多額の賠償金の代わりとして常連客の男性にその熟れた体を差し出した美人女将であったが、その男は女将の娘達にも魔の手を伸ばして・・・?な中編「凌辱温泉」全3話、および読み切り形式の短編2作+各エピソードのヒロイン揃い踏みな描き下ろしおまけ漫画(3P)。
 1話・作当りのページ数はいずれも20Pと中の下クラスのボリュームで固定。話のドラマ性こそ強くないものの、シナリオの方向性故の重みは一定あって、エロシーンも適度なボリューム感を備えています。

【ヒロインにとって一方的に事態が悪化していく凌辱・調教エロ】
 作劇の方向性としては明確に凌辱・調教系であって、下衆な男達の欲望にヒロイン達が晒され、抵抗しつつも暴力的な快楽に飲み込まれて行ってしまう流れで概ね一貫しています。
 不良娘が万引き現場を抑えられる(短編「性活指導」)、多額の賠償金が必要となる器物破損をしてしまう(中編「凌辱温泉」)等、ヒロイン側に原因や落ち度があるケースもありますが、いずれにしても過剰な私的制裁であって、ヒロイン側の願いや純粋さが悪徳によって踏み躙られることの暗さ・重さがあるシナリオワークと言えるでしょう。
KariireKansai2 また、純粋さと無思慮の紙一重で何も知らなかった父親に壊れつつあるヒロインの姿が暴露されることになる中編「借金JK姦済録」、母親であるヒロインが知らない間に娘にも手を出され、しかも調教された娘に犯されて心が折れることになる中編「凌辱温泉」(←参照 娘達を男から守るつもりだったのに 同中編第2話より)、部員達が快楽堕ちしてしまい、彼女らに要請される形で最後まで抵抗していた部長が屈服の宣言をさせられる短編「放課後輪姦クラブ」と、肉親や仲間を巻き込んでいくことでヒロインの(精神的な)防壁・抵抗が瓦解する展開を用意しているのも、凌辱・調教系の作劇としての勘所になっていると言えるでしょう。
 調教への嫌悪や父親が現実を直視しないことの絶望感を抱えつつ、進行する調教の結果、自ら快楽の奴隷となることを選択してしまう変容を描く中編「借金JK姦済録」、母娘ヒロイン制であるために事態の拡大と悪化を印象的に魅せる中編「凌辱温泉」と、新味こそ無いものの、続きモノとしての構成の安定感も長所と感じます。
 短編も含め、快楽に堕ちていく展開そのものは、悪く言えば安直ではあるのですが、オーソドックスな作り故の安心感はありますし、快楽堕ち系エンドは明瞭にダーク&インモラル系にまとめつつ、過剰な精神的負荷を残さない塩梅となっています。

【巨乳ボディの強気ヒロイン&清楚ヒロイン】
 中編「凌辱温泉」の母娘ヒロインのうち、美人女将である母親は30代半ば程度と思われますが、彼女を除いて女子校生ヒロインで占められた陣容。なお、4作中2作は一人ヒロイン制、残り2作は複数ヒロイン制(3~4名)となっています。
 大切な父親のためにその身を男に差し出すことになる優しく清楚な娘さん、勝気で優秀なアスリートであるバトミントン部女子達、強気で粗暴な言動の金髪ヤンキーJK、美人女将と穏やか長女、強気な次女の母娘と、多彩な設定を用意。
これらの女性キャラの造形における傾向としては、男性に対して優位性を発揮したり、強気な言動をしたりしながらも快楽に屈することでのギャップがあるタイプのヒロインと、穏やかで純粋な性質が一方的に悪徳に蹂躙されることでの悲劇性や嗜虐性があるタイプのヒロインとに大別されると言えるでしょう。
KariireKansai3 サブヒロインの一部に貧乳寄りのキャラクターも居ますが、大半を占めるのは巨乳キャラであって、バスト&ヒップの十分な肉感とそれによるエロさをストレートに打ち出しつつ、美脚も含めて等身を高めに設定することで、女体のしなやかな印象も同居させた王道的なスタイル(←参照 快楽堕ちした姉妹を並べて 中編「凌辱温泉」第3話「家族堕ち」より)。
体パーツ描写等の描き込みがそれ程目立つスタイルではありませんが、程好いサイズ感の乳首&控えめサイズの乳輪、股間に標準搭載の陰毛など、存在感の主張としては抑え気味ながら、淫猥さを備えてスレンダー巨乳ボディのエロさを増強。
 キャラデザインというか、描画密度の高低のまとめ方に作品間での違いというか、多少の不安定さを個人的には感じますが、適度に絵としての軽さがある故に親しみやすい漫画絵柄そのものは単行本を通して安定していると言えるでしょう。

【アタックの強い演出で彩るハードな乱れ具合の緊縛凌辱】
 ページ数そのものは左程多くはないものの、抜きツールとして十分な尺を備えており、調教エロとしての進展も明確に意識された構築となっています。
 いずれの作品も調教、凌辱系のエロシチュであり、緊縛エロをメインとしているのがこの作家さんの特色。そこに近親セックス(レズファック含む)や輪姦エロ、露出プレイなど、ヒロインの羞恥心や屈辱感を高めるプレイ内容を追加しています。
SMとしての緊縛そのものの特殊性やこだわりを感じさせるというよりかは、ヒロインの身体の自由を奪うことで一方的な行為としての印象を強めるためのものと言え、その状況でも被虐的な快楽を感じてしまうことの倒錯性であったり、ヒロインのバスト&ヒップの存在感を強調することであったりに強みがあるスタイルとも言えるでしょう。
 拘束した状態でヒロインの性感帯を指やローター、電マ等でねっとり刺激して快感を叩き込んでいく流れか、ヒロインにお口奉仕させて白濁液を発射する流れのどちらかを用意。いずれにしてもヒロインを支配し、圧倒する嗜虐性を備えています。
KariireKansai4 抽挿パートに移行後はヒロインの肢体を貪るハードなピストン運動が展開されており、言葉にならない獣めいた喘ぎ声、舌を突き出すアヘ顔や意識が朦朧として涙や涎が零れ出す蕩け顔、ストレートな結合部見せつけ構図に断面図や透過図での挿入感の強調といったアタックの強い演出・構図を連続させており(←参照 短編「性活指導」より)、適度に無様さ・下品さを織り込んでいます
 画面構成としてややラフな印象はありつつ、ピストンしながらのねっとりキスや乳首責めなどの描写の手数を稼ぐコマの並べ方であり、男性側の優位性を台詞で常に感じさせながら種付けプレス的な体位やバックからがっちりホールドしての中出しなど、トドメのアクメを叩き込むフィニッシュシーンに至る流れのマッシブな印象もこのサブジャンルらしい特徴です。

 緊縛凌辱・調教という軸を明確に持つことで、各ヒロインのキャラ性やエロの趣向を引き立てるスタイルであって、その点が安定感に寄与していると総括出来るでしょう。
個人的には、母娘ヒロイン全員を籠絡していく短編「凌辱温泉」に愚息がお世話になりました。

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