2020年09月

GEN『モンスターガールズの恋色サーカス』

LoveColouredCircusOfMonsterGirls TV版『放課後ていぼう日誌』第12話「これから…」を観ました。釣りに限らないことですが、きちんとした知識をベースとしつつ創意工夫で成果を上げるの、楽しいことなんですよね。陽渚ちゃんと夏海ちゃんというタイプの異なる二人が、釣りにしてもぬいぐるみにしても趣味を通じて教え合い、仲を深めていく描写、いいですよねぇえ・・・。
あと、僕も夏海ちゃんをぺろぺろしたい!!!

 さて本日は、GEN先生の『モンスターガールズの恋色サーカス』(ジーウォーク)のへたレビューです。当ブログではかなり久しぶりにレビューの俎上に載せさせて頂きますが、過去作『牝神たちの壊し方』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
モンスターヒロインとのラブエロ模様をファンタジー世界の設定の面白さと程好い濃度のエロシーンとでお届けな1冊となっています。

LoveColouredCircusOfMonsterGirls1 収録作は、革職人(服飾の職人)である主人公は職人としての仕事を引き受けたことで、モンスター種族達のサーカス団の花形である人魚・アイネスと恋仲となり、サーカスの興業や交易を通して人間との融和を目指すそのサーカス団の一員に加わって彼らと旅をすることになるのだが・・・というタイトル長編「モンスターガールズの恋色サーカス」(←参照 多彩な種族が集い煌びやかなパフォーマンスをする一座 p43より)。
なお、目次や話数表記がないため、言及箇所が何話であるかや1話当りのページ数などが不明であり、今単行本についてはコマの引用は全てページ数表記とさせて頂きます。
 長編作としてストーリーに適度な読み応えを備えつつ、ドラマ性というよりかは世界観の雰囲気としての面白さが先行するタイプであって、それと関連付けながら十分なボリューム感のエロシーンも用意されています。

【ファンタジーとしての世界観の魅力づくりの良さ】
 大地を進む巨大な地竜の背に街を作り、魔物に偏見や恐怖を抱く人間との交流でその誤解を解こうとする魔物のサーカス一座に人間として加わり、彼らと人の橋渡しに貢献するという設定が、ファンタジーとしての大きな魅力であって、この設定のみで漫画として十分な面白さがあるタイプ。
 この活動の一つとして、ゴブリンに襲われ女性をさらわれた村の助けとなるべく、主人公とケンタウロス女性のルスクワーレさんがゴブリン達との戦闘を経験するなど、冒険譚としての側面もありますが、大きなエピソードとしてはこれのみであって、基本的にはメインヒロイン・アイネスさんとのラブエロ模様が作劇のメインとなっています。
LoveColouredCircusOfMonsterGirls2ゴブリンの用いる毒で性的に興奮してしまってルスクワーレさんと流れで浮気セックスをしてしまいますが、モンスター娘の習性・倫理観としてアイネスさんは浮気を問題とせず、更にはツンデレ系ハーピー娘・ティアさんの発情の解消も提案するなど(←参照 ティアさんとのエッチを見守り中のアイネスさん p144より)、他のモンスター娘とのエッチがあってもラブラブ感を維持しているのも特色でしょう。
 二人の関係に波風が立たないことも含めて、長編全体のドラマ性はあまり無く、旅行記・冒険譚としての魅力を形成するにはもう少しエピソードの数が欲しいとは感じますが、モンスター娘達それぞれの習性といった設定、華やかなサーカスのシーン、村娘達へのゴブリンによる暴行はありつつもそれの解消も含めてポジティブな方向性の維持等、作品世界の魅力を活かした構築になっているのが最たる美点と感じます。
ラストは一座の活躍まだまだこれから!的に綺麗にまとめていますが、ストーリーとして何かしらの決着・到達があったわけではなく、まだ個別のエピソードの無いキャラクターも居るので、可能であるならば是非この世界観で一座の旅の続きを描いて頂きたいと感じさせる作品でした。

【人外らしさを織り込んだキャラデザインのモンスター娘】
 モンスター娘ということもあって人間基準の年齢はあまり意味がないでしょうが、アイネスさんやルスクワーレさんはハイティーン級~20代前半程度の美人さんという印象で、おそらく飛行種族であるため小さな体のティアさんは口リっぽさのある容姿となっています。
 エッチで明るく優しい人魚のアイネスさんに、クールでありつつ熱情的な一面もあるケンタウロスの女戦士なルスクワーレさん、ツンツンしているけれど恥ずかしがり屋さんなティアさんと、それぞれタイプの異なるキャラ設定であるのも複数ヒロイン制らしい賑やかさと言えます。
LoveColouredCircusOfMonsterGirls3 終盤では魔法の薬で人間の体に一時期的になるエピソードも人魚らしいアイネスさんは、魚の下半身に美しい鰭、わき腹にある鰓などを持っていますし、馬の下半身と耳を持つ腹筋も逞しい褐色美人ケンタウロスのルスクワーレさん(←参照 アソコは人間の上半身にも馬の下半身にもあります p112より)、猛禽の翼と脚を持つハーピーのティアさんと、それぞれモンスター娘らしいキャラデザインに仕上げられており、フレーメン反応や発情期など、それぞれの種族として人外らしい要素を織り込んでいる設定も魅力の一つ。
また、ヒロイン達が身に着ける衣装や装身具の細やかなデザインも、キャラデザとしての大きな魅力であって、サーカスの劇団員としての華やかさや異国情緒を感じさせるのはファンタジーとしての作り込みの良さと評し得ます。
 程好くプニ感のある貧乳ボディのティアさんを例外としつつ、その他二人はもっちり柔らかな美巨乳の持ち主であって、(人間形態の部分は)適度にグラマラスな印象。また、いずれもパイパン仕様の股間であり、体パーツ描写に一定の淫猥さを持たせつつ、絵柄の性質もあって綺麗な女体に仕上げられていると感じます。
 前述した衣装や装身具の描写も含めて細やかで丁寧な作画は、表紙絵と完全互換で安定しており、読み手をあまり選ばない親しみ易さと華やかさのバランスが魅力の絵柄と言えるでしょう。

【程好いアタック&密度のエロ演出の和姦エロ】
 上述した様に話数による切れ目があまり無い構成であり、各モンスターヒロインとのエロシーンは十分な尺で提供されています。
 野蛮なゴブリン達による攫った村娘達へのハードな凌辱シーンがありますが、このエピソードにおいて量的にメインの濡れ場ではなく、三人のヒロインとの和姦エロがメインとなっており、善良な性格の主人公ということもあって、相手を気持ち良くしようとするポポジティブかつ適度なエネルギー感のあるセックス描写に仕上げられています。
メインヒロインである人魚のアイネスさんとのエロシーンが最も多く、人魚形態での誘惑エッチやアナルセックス、魔法の薬で人間の脚を手に入れて脚コキもしたり、騎乗位をしてみたりなチャレンジなど、プレイ内容を色々と用意。
セックス中にすっかり発情したルスクワーレさんのお馬さんの方の秘所へのフィストファック、アイネスさん敏感な鰓への愛撫など、人外ヒロインらしい部位へのプレイ内容は人外ヒロインらしいポイントですが、フェラやパイズリから射精に導かれる前戯パートとパワフルなピストンの抽挿パートに抜き所を設けるオーソドックスなエロ展開を基盤として間口を広げるスタイル。
LoveColouredCircusOfMonsterGirls4 人外パーツも含め、綺麗でエロティックな女体の存在感を十二分に打ち出した上で、エロ演出としては適度なアタックを十分な密度でというスタイルであり、更なる快感を求めるハートマーク付きのラブエロ台詞や熱っぽく蕩ける表情付けを特徴としつつ(←参照 蕩ける人魚さん p9より)、ストレートな結合部見せつけ構図で適度なアタックも打ち出しています。
ねっとり舌を絡めるキスや乳揉みなどの手数も稼ぎつつ十分な尺のパワフルピストンから1Pフルの中出しフィニッシュへと突入しており、言葉にならないハートマーク付きアクメボイスや瞳をキュッと閉じて快感に耐える表情付けで一定の演出的な盛り上げを図って、美しい印象を保ちつつ十分なカロリーのある抜き所で複数ラウンド性を〆ています。

 ファンタジー作品&モンスターヒロインの魅力を活かした作品であり、その魅力をもっと楽しませて欲しいなと思えた長編シリーズでした。
ラミアのミーラメルルさんのエピソードは是非読んでみたいんですよねぇ・・・。

白ぅ~凪ぃ『聖天使ユミエル カオティックロンド』

SaintAngelYumieru ありま猛先生の『連ちゃんパパ』第1・2巻(エンターブレイン)を読みました。ネットで話題になった時、マンガ図書館Zで読んだのですが、その際の衝撃が忘れられず物理書籍でも欲しくなって買いましたよ、この怪作を。
しかし、ほんとコイツいい加減にしろよと思いながら、それでも悪人の中に一抹の人としての善性もあってという、このバランスの絶妙さですよね・・・。

 さて本日は、白ぅ~凪ぃ先生(原作:黒井弘騎氏)の『聖天使ユミエル カオティックロンド』(キルタイムコミュニケーション)の遅延気味へたレビューです。コミカライズとしての第2巻なのですが、第1巻『聖天使ユミエル エンドレスフィード』(同社刊)から11年ぶりの第2巻&完結編となっています。
ストーリーとしてもハードなファンタジー凌辱エロとしても変身ヒロインものの王道を通した1冊となっています。

SaintAngelYumieru1 収録作は、最愛の育ての母親を邪悪な存在・エクリプスによって蹂躙され、自らの中の恐るべき影の力を目覚めさせて敵ごと母を殺してしまった過去を持ちながら、強く凛々しい正義の変身ヒロイン・光翼天使ユミエルとなって悪の脅威と戦い続けてきた少女・悠美であったが、実は母・真理は影魔王の世継ぎを産むために生かされていたことが判明し、彼女を取り戻すための戦いが始まるタイトル長編全9話(←参照 光の力で変身したバージョンが光翼天使です 同長編第1話)+描き下ろし後日談(8P)。
なお、「聖天使ユミエル」シリーズとしては実質的に第9~17話であり、記憶を失っているヒロインの親友・恵理子との関係などは前単行本を読んでいないと理解が困難ですが、今単行本だけ読んでも話全体の把握には支障が無いように設計されています
後日談を除き、1話当りのページ数は20~30P(平均22P弱)と標準的な部類。長編作として十分な読み応えがあり、かつハード指向が明瞭なエロシーンにも強い存在感のある構築となっています。

【変身ヒロイン敗北シチュとバトル展開の王道を両立させたドラマ】
 再会を果たした愛する母はエクリプスによって操られ、影魔の新たなる王にしてヒロインの血のつながらない妹でもある影魔姫オメガエクリプスとの戦いという、1巻よりもスケールアップしたバトル展開を今単行本において用意。
変身ヒロインもののエロ漫画作品の醍醐味は、強く気高いヒロインが“敗北”してしまうことに勿論ありつつ、それでも心を折ることなく最終的に“勝利”することの魅力にもあって、本作は後者をこそ明瞭に指向したストーリーと言えるでしょう。
長編として構築するために、主人公が敗北凌辱シチュで簡単に完全敗北してしまうわけにはいかないという作劇上の必要性による部分はあって、本作でも無論のこと、毎度金太郎飴式に卑劣な策略や自らの力が制御できないピンチによってハードな凌辱にヒロイン達が晒され続けています
SaintAngelYumieru2 とは言え、過酷な運命の中でも変わることのない母娘の愛情、激しい戦いの中で結ばれ(第1巻参照のこと)魔法による記憶消去でも完全に消えなかった親友・恵理子との絆によって、度重なる窮地を逆転していき、かつて母を殺した忌むべき力でもある自身の影魔の力との融和を得て(←参照 光と闇の力が合わさり真の自分自身へと! 長編第8話より)、光翼天使でもなく闇翼天使でもない真の力を持つ存在に変身するという展開は、変身ヒロインもの・バトルものとしての、王道の熱いドラマ性を有していると評し得るでしょう。
 凌辱エロとしてのハードさがある分、それでも決して心を折ることなく、相手を滅するのではなく救うという気概を保つヒロインの輝きが鮮やかなコントラストを形成して双方の魅力を高めており、これは黒井氏の原作ストーリーの功績では勿論ありつつ、エロにしろ変身シーンにしろ、濃密でダイナミックな視覚表現に仕上げた白ぅ~凪ぃ先生による部分も大きく、理想的なコミカライズであると言えます。
ハードな凌辱エロが連続するため、ストーリー展開としてやや冗長さを感じさせてしまう構築ではあるものの、各エピソードにおけるピンチからの逆転と長編ストーリー全体の起承転結はしっかりと噛み合っており、前述した苦難の中で光るヒロインのキャラ性が打ち立てられた故に大団円のハッピーエンドにしっかりと納得がいくのも◎。

【ピッチリコスチュームに包まれる変身ヒロインの巨乳ボディ】
 メインヒロインは普段はJKでありつつ光翼天使・ユミエルに変身する悠美であり、彼女の母親であり敬虔なシスターでもあった前代の光翼天使・マリエルにも濡れ場が用意されています。一方で、今回は親友・恵理子のエロシーンは(後日談を除いて)基本的に無く、幼い容姿の影魔姫オメガエクリプスちゃんはエロシーンの攻め手にはなりつつ、こちらも基本的に凌辱シーン等はありません。
 影魔王に操られながらも正義の心と娘を愛する気持ちを失わなかった母・マリエルもそうですが、自らの正義を貫き、過酷なピンチを耐え凌ぎ、自身の影の力を受け止める度量を示すユミエルの気高さ・優しさは一貫していて、変身ヒロインものの熱さの源泉と言えます。これに対して、妹でもあるオメガエクリプスの悪逆非道振りもまた、ヒロインとの明瞭な対比という点で魅力的
マリエル(悠美)については、普段の姿ではボリューム控えな並乳華奢ボディでありつつ、変身するとおっぱいもお尻もボリュームアップしたムチムチ肉感ボディになって、その輪郭をピッチリコスチュームで強調するのはエロ漫画の変身ヒロインらしい特色であって、変身前から巨乳&巨尻ボディの母・マリエル(真理)にも共通。
SaintAngelYumieru3 お肌のツヤツヤ感とバスト&ヒップのムチムチとした弾力感で女体のエロさを前面に押し出しつつ、大量の射精や触手舌の侵入による疑似ボテ腹化であったり、人体改造による母乳の噴出であったりと(←参照 おっぱいを肉体改造されてしまったマリエルさん 長編第9話より)、この肉感ボディが好き放題されてしまう様子を強調する変化を付けることも多くなっています
 第1巻の発売から10年以上が経過していることもあって、そこから絵柄は大幅に変化しており、修飾性の高さとアニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーさを両立させた現代的なチューンナップが施されています。また、かなり詰め込む作画であることは変わらない一方で、ダイナミックさを保ちつつ絵としての緩急がしっかりと付いて、混雑していた印象を払拭した画面構築へと改良が為されているのも高く評価したいポイントです。

【恥辱のシチュエーション&強烈な快楽と苦痛のハードプレイの数々】
 長編ストーリーとして十分な構成力を示しつつ、個々の展開をやや駆け足気味にしているのはエロシーンの量的確保が明瞭な構築ではあって、この量的に十分な満腹感にハードな凌辱エロとしての質的なボリューム感が上乗せされるスタイル。
 母娘ヒロインの精神と肉体を蹂躙する凌辱エロとして徹底されており、されるがままの拘束凌辱、守るべき市民に輪姦されるシチュエーションやアクメと引き換えに母に娘を売らせようとする催淫快楽責め、自分自身に宿る影魔によるフタナリ凌辱などなど、ヒロインの正義の心を恥辱や強烈な被虐快楽によってへし折ろうとするエロシチュが多数揃っています。
シチュエーションそのものがハードであることに加え、前述の肉体改造、全身触手責めにスライム攻め的なプレイ、ニプルファックにアナルからの大量射精が口から噴き出る状態、特大サイズの職種の挿入、強制搾乳プレイ等々、ヒロインの全身を攻め抜く非常にハードなプレイを取り揃えています
SaintAngelYumieru4 全身の穴と性感帯を人間では困難なアブノーマルプレイで蹂躙される状態において、凶悪なレベルの快楽と苦痛が入り混じるヒロインの痴態描写が形成されており、白目をむくアヘ顔や連呼されるハートマーク付きの白痴系エロ台詞、全身を濡らす各種淫液に、強引に押し開かれる結合部のアップ描写、濁音メインのマッシブな擬音の散りばめと、ハードかつ濃密なエロ演出・構図をページにぎっちりと詰め込むのが特徴(←参照 天使としての尊厳を奪われながら悶絶アクメ連発中 長編第7話より)。
ピストンしながらの触手による乳首・陰核攻めや乳搾り、三穴同時攻めに母乳や黄金水の噴出等々、描写の手数の多さも詰め込む作画とよくマッチしており、描写としての勢いと情報量の高さを両立させています。
 触手やら魔物ち○ぽやらからの中出しやぶっかけが連発されていく展開であり、その勢いを以て突入する1Pフルのフィニッシュシーンは、ハートマーク連打の悶絶アクメボイスに強烈なアヘ顔、あちこちから迸る母乳や精液や黄金水といった液体描写と最高潮のハードさを備えた演出で彩って、十二分なインパクトのある〆に仕上げられています。

 凌辱エロとして明確にハード&アブノーマル指向なので、その点は好みを分けるとは思いますが、それでも決して挫けず、折れない正義のヒロインとしての魅力を大きく高める要因でもあって、敗北シチュの醍醐味もありつつバトルものの熱気も楽しめる秀作と評したいところ。
母親の件が救済を以て解決したこともあって、完結の喜びがしっかりとある第2巻でした。

由浦カズヤ『とりこじかけ』

TrappedInHerSmile 山口つばさ先生の『ブルーピリオド』第8巻(講談社)を読みました。どうしても他者との比較という面が出てしまうエピソードが多い中で、皆で協力して神輿を作るエピソードは良かったですよね。童顔巨乳がっちりボディなきみねちゃんが頼もしかったです。
広島弁熱血ギャル・モモちゃんがすごい好きですが、主人公の成長をしっかりと見抜く猫屋敷教授も良かったですね。

 さて本日は、由浦カズヤ先生の『とりこじかけ』(ワニマガジン社)のへたレビューです。当ブログでは久しぶりにレビューの俎上に載せますが、先生の初単行本『イビツナ』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
陰陽様々な雰囲気でアモラルな快楽に濡れて蕩けるヒロインの痴態を濃厚にお届けな作品集となっています。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編・掌編で計9作。前単行本の宣伝漫画的なフルカラー掌編「ふたりよがり~片想い~」(6P)を除き、1作当りのページ数は12~36P(平均24P弱)とかなり幅がありつつ平均値としては標準的な部類。ストーリーの存在感には作品によって軽重の差がありつつ、コンパクトにまとまったシナリオワークであって、エロシーンの存在感は十分に強くなっています。

【陰陽の雰囲気に幅がありつつ背徳感のあるシチュがメイン】
 倒錯的で妖しい雰囲気の作品もあれば、ドタバタラブコメ的な作品もあって、雰囲気の陰陽は作品によって分かれていますが、不倫や寝取られ、スワッピングといったインモラルな性愛を描くことは大半の作品に共通する要素。
TrappedInHerSmile1 一度は告白を断った後輩男子が別の少女と交際し始めると彼を誘惑し、自分に夢中にさせ、奪い取って破局に導くことを喜びとする悪女を描くタイトル短編「とりこじかけ」(←参照 明るく優しい彼女が居ても魔性の魅力には・・・ 同短編より)、奥手な彼女さんが主人公のエッチなリクエストに応えてくれてヤッター!と思いきや、主人公の気持ちに応えようとする気持ちを後輩男子に利用されて体を完全に性的調教されていたためであることが判明する寝取られ系の短編「天音の本音」、平和ではあるが退屈な家庭生活に飽き、女性として求められることを求めた人妻が誘惑した年下ボーイを夢中にさせていくのだが・・・な短編「Happy Days」などは、欲望のダークさや抑えきれない業の深さを感じさせるシナリオワーク。
理性では駄目と分かっているが、強烈な快楽に囚われた男女がずるずると流されていく展開の“歯止めの効かなさ”のスリルで魅せるタイプですし、バットエンドで話を〆てしまうのではなく、そういった状況が継続、反復されていくことが示唆するまとめ方に妖しい魅力のあるスタイルと感じます。
 不倫エロで背徳感はありつつも、幼馴染のお姉さんが傷心の主人公を受け止め慰めてあげるという構図であり、彼女の成長を祝福してあげる形式である短編「今日だけ恋人」、ギャル系彼女さんのエッチに関する相談を受けて清楚系ビッチちゃんの提案からスワッピングに発展する短編「あべこべBitch!」、ダブル温泉デートで酔っ払った友人に彼女と間違えられ、彼氏君の横で犯されてしまう短編「ねぼけま×こ」などはエロシチュとしては明確にインモラル系ではありつつ、雨降って地固まる的なポジティブな方向性へとまとまっていくので、話としての重さ・暗さはないタイプ。
自殺を考えていた中年男性が行きずりのビッチ黒ギャルちゃんとエッチすることになり、あっけらかんとした彼女の慰めとセックスの快楽でなんのかんので生きる元気を取り戻す短編「縁女交際」も、性的快楽がポジティブなものをもたらす点でこのタイプに近く、ダーク系のウェットな読書感と好対照となっていると言えるでしょう。

【清楚感のある黒髪美人&美少女の柔らか美巨乳ボディ】
 女子校生ヒロインに、女子大生さん達、20代後半程度の綺麗なお姉さんタイプから40歳前後と思しき美熟女さんまでとヒロインの年齢層は幅広くなっています。
 キャラクターの立て方は上述の作風に合わせて変えている印象があり、陽性の雰囲気の作劇においては、自由奔放な黒ギャルビッチさん、明るく優しい幼馴染お姉さん、色々と面倒くさい所がある勝気美人さん、可愛い顔をして実はかなりのド淫乱ちゃんとギャルな見た目だがエッチは意外に保守的な女の子のコンビと、キャッチーで適度に分かり易さのある造形がメイン。
これに対して、インモラル系の作品では、彼女がいる主人公を誘惑し翻弄する眼鏡美人な先輩や、主人公とラブラブな様でその体は別の男にすっかり調教済みな彼女さん、穏やかで幸福な家庭生活を送りながら女として求められる喜びに浸る人妻さんなど、清楚な印象と淫猥な面の二面性があるキャラクターと言え、かつその二面性が単純ではなく、男性にとっての“理解不能性”がある異性として表現されていると感じます。
TrappedInHerSmile2 短編「縁女交際」のプリン金髪&こんがり日焼け肌の黒ギャルさんなどは例外ですが、艶やかな黒髪の美少女&美女がキャラデザにおけるメインであって、その清楚な印象を増すと共に、豊満巨乳ボディのストレートなエロさや濡れ場における激しく乱れた様子とのギャップを引き立たせています(←参照 黒髪年増美人のいきみ顔&もっちり柔らかボディ 短編「Happy Days」より)。
もっちりとした弾力感の巨乳&安産型ヒップそのもののエロさに加え、それらが柔らかく変形したり弾んだりな描写でその質感の魅力を高めており、舌や唇、秘所などの濡れた粘膜描写の淫猥さも実用性の基盤を形成。
 初出時期に最大5年の開きがあるため、絵柄の濃淡に多少の差を感じることはありますが、ほとんど気にならないレベルのものであって、緻密な描き込みで絵としての濃度をしっかり打ち出しつつ、絵柄そのものには健康的な色気感を漂わせるタイプで一貫しています。

【巨乳ボディが心身の強烈な快楽に濡れて染まる濃密痴態】
 ページ数に幅がある分、エロシーンの総量には作品によって幅がありますが、ページ数の多い作品では、前半のエロシチュと後半のエロシチュの対比に重要性がある分割構成を採ることが多く、中核となるエロシーンのボリューム感は概ね共通している印象があります。
TrappedInHerSmile3 憧れであった先輩に妖しく誘われ、彼女を裏切り続ける浮気セックス、前半の彼氏君とのラブラブセックスと対比され、寝取り側の雄としての圧倒的な格上振りが強調される寝取られ調教(←参照 デートを断って寝取り男子とのセックスをチョイス 短編「天音の本音」より)、強気美人がお酒の勢いと男の甘言に騙されてぐしょぐしょに乱れさせられる快楽堕ち系、ダブルカップルで新たな性癖も目覚めてしまうスワッピング、人妻浮気セックス等々、インモラル系のシチュエーションが多く、主導権が男女いずれにあるかを問わず、ヒロインの普段とは異なる淫らな様子が曝け出されるギャップも魅力とするタイプ。
 不倫でのねっとりキス、淫らな表情でち○こを気持ち良くする手コキやパイズリ、フェラなどのご奉仕、純情ギャルが羞恥を感じる初めてのシックスナイン、はたまたお姉さんの柔らかボディに抱きつきながらの素股等々、シチュエーションに合わせたプレイを投入する前戯パートは、短めにまとめることが多いものの、清楚な見た目のヒロインがこんなエロいことを!というギャップやビッチさんの奔放さなどを魅力的に表現しています。
男性の体躯の存在をある程度意識させ、両者の肢体の密着感やピストンの激しい動きを感じさせる描写となっており、がっつくようなパワフルな抽挿による強烈な快感と共に、相手に強く求められることそのものの精神的快感の味付けも良好であって、心身共に強烈に蕩けていくヒロインの様子を形成。
TrappedInHerSmile4 汗や淫液でじっとりと濡れる柔肌、美しさをある程度保ちつつも顔を真っ赤に紅潮させ、瞳を潤ませ、強烈な快楽に悶える表情付け、言葉にならないアクメ絶叫とアタックの強い演出を十分な密度で重ねると共に、乳揺れ描写や結合部アップ描写、ビクビク震える肢体全体の表現など、上述した女体そのもののエロさを十全に活かしたコマを連続しています(←参照 パワフルピストン&乳揉みに敗北アクメ! 短編「フェイクプレイヤー」より)。
前戯パートにサービスプレイがある場合にはお口発射などの抜き所を用意していますし、抽挿パートでも前穴&アナルの両方に射精シーンがあったりと複数ラウンド制を基本としており、背徳の快楽に囚われた男性或いはヒロインが強烈な感覚を味わいながら中出しアクメを迎えるフィニッシュを、十二分な演出的盛り上げと大ゴマ~2P見開きの大ボリュームで提供してハイカロリーに濡れ場を〆ています。

 ダークな読み口の作品から、エロはインモラルでも明るい雰囲気の作品まで幅がありつつ、背徳のスパイスがしっかりと効いた上でのヒロインの激しい痴態は非常に官能的であって、作画の良さや演出手法、エロシーンを含めた展開の良さが噛み合った作品集。
個人的には、前半のヒロインがエッチなことを沢山してくれるラブラブHとその“真相”が明らかになる後半の寝取られ調教エロの落差が見事な短編「天音の本音」と、ビッチな黒ギャルちゃんとの棚ボタセックスで生きる元気を取り戻す短編「縁女交際」に愚息が特にお世話になりました。

えいとまん『雌吹』

SproutOut masha先生(原作:天原氏)の『異種族レビュアーズ』第5巻(富士見書房)を読みました。表紙絵のサキュ嬢の正体は、まさかまさかのあの人でしたが、エルフ絡みらしいエピソードでしたね。なんだかんだでゼルの言葉が彼女を支えているんでしょうねぇ。
あと、何気に4人分の料金を取り戻して牛乳牧場で豪遊していたカンチャル氏が今回の勝ち組では?と思いましたね。

 さて本日は、えいとまん先生の『雌吹』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『本能』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
ダーク&ヘビィな快楽堕ちストーリーと柔らか巨乳ボディの美少女が強烈な快楽に圧倒されるエロ描写が詰まった1冊となっています。

SproutOut1 収録作は、友人の提案で自身の巨乳を活かした配信で人気者になったJKの動画配信者の少女・愛はオフ会に参加した男性に犯され、それを契機に男性ファンの自身への性的な欲望を強く意識するようになって・・・なタイトル連作「雌吹」+描き下ろし後日談(6P)、居住する若い女性の全てが娼婦であり、外部の権力者や金持ちが大金によって“育て上げられた”少女の処女を買うしきたりの村・和佐見においてその本家の少女の決断とその無残な破綻を描く中編「キンギョバチ」全4話(←参照 決意を胸に一度きりの水揚げに臨む少女だが・・・ 同中編第2話より)、および独立した短編「AM 10:28」。
 描き下ろし後日談を除き、1話・作当りのページ数は26~30P(平均29P弱)と標準を上回るボリュームで推移。重い読書感のストーリーが多く、強烈な印象のエロシーンと合わさって読み応えのある1冊に仕上がっています

【自身の大切なものが他者と自身の欲望に蹂躙される悲愴感】
 強烈な快楽欲求を開花させられ、そして与えられる強烈な快楽に呑まれていくという構図は前単行本から明瞭に継続させつつ、今回は話としての重苦しさやバットエンドの痛烈さがより増して、全体的に凄味を効かせた作品を揃えています
 人気者になってファンに活力を与えられる存在になりたかった少女が自身を欲望の対象としてみる男性ファンとのオフパコにハマっていく連作「雌吹」、大好きなアイドルのライブツアーに参加する費用を賄うため、パパ活に手を出してしまい、悪い男に激烈な快楽を叩き込まれて手段が目的となってしまう少女を描く短編「AM 10:28」、村の歪んだしきたりや彼女達を買う男達の欲望を拒絶しようとする少女に叩き付けられる衝撃の真実と無残な快楽堕ちの敗北、そして自身がその恨んだシステムに加担するようになる中編と、ヒロインの純粋性や善良さが、悪しく強い存在に易々と踏みにじられていく展開には重苦しさがあります。
SproutOut2 純粋に応援し続けてきたファンの気持ちに触れて喜びを得ながらも彼の巨根にばかり意識が行ってしまう配信者の少女、男性を馬鹿にし大金を得て大好きなアイドルのライブに行ける寸前でセックスの継続を選択してしまう少女、自身や姉の人生を滅茶苦茶にされてきた事実を突きつけられながら娼婦として快楽に溺れた媚びを心から見せる少女と、彼女達本来の意志、目的に回帰できる余地が用意されながら、それにも関わらず雌として犯される快楽を選択してしまうという展開も(←参照 “私はそんなんじゃない” 連作「雌吹」後編より)、毒としての快楽というものの業の深さや美しいものが損なわれる哀切を強く感じさせています。
 女性が男性から与えられる強烈な快楽に抗えないという描き方が明瞭にマチズモ的でありつつ、本作では特定の男性によるヒロインに対する支配を描くのではなく、強烈な快楽欲求を与えられるならば誰が相手でもよいという明瞭に彼女達自身の欲望を描くものであって、そのために自身の“私が私であるための何か”を自ら殺してしまうという点が話の重苦しさを増している要因とも言えるでしょう。
 人として当然の怒りも悲しみも全て汚れた白濁と狂気の快楽に塗り潰されていく中編を筆頭に、悪や歪みがそのまま跳梁し続ける一方でそれに飲み込まれたヒロインの姿を印象付けるという無力感や痛みのあるラストを各作品は迎えており、読み手の好みが分かれるタイプのストーリーではありますが、その痛烈さを描き切った胆力のある作劇と評したいところ。

【むにゅんと柔らかな巨乳のJK美少女処女ヒロイン達】
 モブキャラ的な存在を除き、エロシーンのあるヒロインはいずれも女子校生キャラであって、全員が処女ヒロイン。
 人気者になりたい、ファン活動のためにお金が欲しい、普通の女の子としての生活がしたいと、それぞれのヒロインのモチベーションは素直に共感できる普遍的なものでありつつ、それらが発揮の仕方の誤りであったり、女性を欲望のはけ口やモノとして見ない下衆な男性による奸智や獣欲であったりにより、他者に利用され、自身によっても毀損されるという対比が前述の作劇面での重苦しさ、悲惨さにつながっています。
また、そういった快楽による支配や転落を拒もうとしながらも、それに飲み込まれて強烈に乱れる痴態を曝け出してしまうというギャップが重んじられたキャラクター描写であって、快楽堕ちとしての王道の魅力を形成しています。
SproutOut3 並乳寄りから爆乳寄りまで幅はありつつ、むにゅんと柔らかな質感の巨乳の持ち主が揃っており、これまたもっちり弾力の桃尻を含めて健康的な肉感のあるボディに十分なエロアピールを載せたタイプ(←参照 乳首くりくり 中編「キンギョバチ」第1話より)。二次元的に綺麗な印象のある女体でありつつ、骨格や肉付きの質感に適度な生々しさを感じさせるのも特色と言えます。
加えて、細やかな黒髪の描写、艶っぽい唇や唾液に濡れる舌、程好いサイズ感の乳首に濡れる秘所といった淫猥さのある粘膜描写、じっとりと汗や汁に濡れる柔肌の描写と、体パーツ描写にも細やかさと煽情性を丁寧に織り込んでいます。
 華やかなキャッチーネスというより、むしろ落ち着いた印象で細やかな描線の絵柄は絵としての濃淡を印象付けるスタイルとなっており、絵柄の安定感も前単行本に比べて増していますし、フルカラーの表紙絵が絵柄の雰囲気をそのまま引き出していて、モノクロ絵と印象の差異がほとんど無いのも安心材料でしょう。

【強烈な快感に支配され激しく乱れる破滅的な痴態描写】
 ストーリー展開の都合上、エロシーンが分割構成されることもあるものの、その場合も含めて十分なボリューム感のあるエロシーンとなっており、ヒロインが強烈な快楽に圧倒されていく流れをじっくりと叩き付けてきます。
 合意の上での売春もあれば、薬物を盛るなどして無理やり犯す凌辱・輪姦系のシチュエーションもありますが、美少女ヒロインが性的な強者であるチャラ男や下衆な中年男性の欲望に晒され、一方的な言葉を浴びせられながらもそれでも理性が吹っ飛ぶ凶悪な快楽に半狂乱の痴態を曝け出してしまうという男女間の落差を印象付けられる描き方となっています。
 フェラや手コキの初めてのサービスプレイにおける羞恥心や拙さを嗜虐的に楽しんだり、イラマチオでヒロインが被虐的な快感に浸ったりなプレイを投入することもありつつ、乳首や秘所といった性感帯を執拗に愛撫して、肢体をビクビクと反応させたり、潮をやら黄金水やらを漏らしてしまったりなアクメにヒロインを追い込む流れが前戯パートのメイン。
十分な尺を以て後続する抽挿パートは、男性の欲望が一方的に叩き付けられる様子が激しい擬音を伴うマッシブなピストンによって表現され、ヒロインを支配する雌としての被虐的な欲望が満たされ続けることで、理性や意志が壊乱され、絶頂し続けていくハードな様相を呈しています。
SproutOut4 汗や体液に濡れる柔肌や粘膜のエロさ、巨乳ボディそのものの存在感を軸としつつ、大量に乱れ飛ぶ擬音やハートマーク、瞳にハートマークを浮かべるとろんとした蕩け顔、呂律の回らない嬌声や喚きたてるような喜悦の叫びと各種エロ演出の高密さとアタックの強さも特徴的で(←参照 短編「AM 10:28」より)、ヒロインの変容を印象付ける“破滅の快楽”としての描き方につながっています。
ヒロインの体を押さえつけて最奥を突きまくる攻撃的なピストンから中出しへと突入していく流れもハードですし、言葉にならないアクメボイスを発するヒロインの強烈な痴態と勢いよく噴射される精液の描写を投入した大ゴマのフィニッシュシーンも複数ラウンド制の〆に相応しいトドメのシーンとして描かれています。

 ハードコアなエロ描写そのものの魅力と、そこに重さや欲望の強烈さを載せるシナリオワークの存在感が噛み合っており、ダークでインモラルな堕ちモノ系としての威力を十全に発揮しています。
個人的には、人としてそこまで他者に蹂躙されながらも、それでも抗えないという痛烈な悲惨さとそれ故に跳ね上がる凶悪な快楽への耽溺が圧巻の中編「キンギョバチ」に、辛さを感じつつも魅了されました。


唄飛鳥『まどろみとろみ』

NappingMelt 秋本治先生の『ブラックティガー』第5巻(集英社)を読みました。今回、ティガーがティナという名の少女だった頃のエピソードが描かれていますが、冷徹に悪を誅する彼女が子供に対しては優しい理由がよく分かりましたね。
このエピソードは西部劇というかヒーローものの王道ではありますが、ピタゴ○スイッチ的に工場まるごと爆破エピソードはスーパー西部劇の面目躍如でちょっと笑いました。

 さて本日は、唄飛鳥先生の『まどろみとろみ』(ジーオーティー)のへたレビューです。先生の前々単行本『母交尾』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
親友の母親への純粋な恋心と彼女が抱える悩みとが交錯する背徳ラブストーリー&アダルト美女のハードな乱れ模様が詰まった1冊となっています。

NappingMelt1 収録作は、大学生である主人公は、両親を亡くして以来資金面での援助をし続けてくれた、両親の友人であり親友の親でもある、矢野家夫妻に深く感謝しつつ、妻である優しい律子さんに想いを寄せていたのだが、誕生日にやってきいたデリヘル嬢がその律子さんであり、それをキッカケとして彼女に告白をして付き合い始めるのだが・・・なタイトル長編「まどろみとろみ」全12話(←参照 “発情しちゃう”は意外に重要なキーワード 同長編第2話より)。
1話当りのページ数は20~30P(平均23P弱)と標準的なボリューム。長編ストーリーとして相応の読み応えがあり、抜きツールとして適度な満足感のあるボリューム&アタックのエロシーンが用意されています。

【ヒロインの歪みが生んだ負の連鎖と愛によるその解消】
 世話になっていた夫妻の妻との年の差ラブであり、恩人である彼女の夫を裏切る罪悪感を抱く中での不倫模様でもある長編ストーリーですが、作品全体の雰囲気はなかなかに複雑なものがあります。
 憧れていた年上美人が積極的にセックスを求めてくれる幸福感を一つの軸としつつ、主人公の母親への好意に気が付いて二人の仲を進展させようとするも、自身も母と関係を持っている主人公の親友・隆、とある目的で隆に近づく女性・朱莉、そして律子の抱える病の存在が匂わされることで、ミステリアスな雰囲気も中盤まで徐々に高められている作劇と言えるでしょう。
基本的に裏表がなく誠実な人物である主人公に対し、矢野家の面々や隆の彼女である朱莉には秘められた面があって、特にメインヒロイン・律子の持病については、序盤の棚ボタ的なラブエロ展開に寄与する一方で、終盤における非常に深刻な事態を引き起こしています。
NappingMelt2 本作の特徴的なのは、ある種の歪みや秘めたり押し殺したりな感情を隆や律子の旦那、朱莉が内包しながらも、ネガティブな方向に陥っていくのではなく、隆や旦那さんが母/妻である律子を主人公に託す形になっている点であって(←参照 隆の言う“本当の母親”とは 長編第11話より)、彼らからの承認を得ることで、不倫や寝取りという面での罪悪感や背徳感を解消させています。
 また、ヒロイン・律子の病が彼女自身を苦しめると共に、息子や旦那も傷つけ、母を思い続けるその息子である隆の異性との付き合い方をゆがめてしまい、そのために朱莉が隆に近づいて・・・と負の連鎖が生じていた状態を、一度は隆と同様に深く傷つきながらも彼女への愛情を曲げなかった主人公が解消することになるのが最終盤の展開。この負の連鎖の解消により、隆や朱莉がそれぞれの形で救われていくのも重要なポイントでしょう。
終盤で明らかになるヒロインの病はやや安直で、その分展開として少し冗長という感はあるものの、“病”がもたらすものの作劇面での用い方に中盤までと終盤とでコントラストをつけているのは巧さであって、紆余曲折はありつつも、相手を受け入れる誠実さとしての恋愛ストーリーとして完結したと評し得るでしょう。

【綺麗で優しくて“エッチ”な年上巨乳ヒロイン】
 メインヒロインは主人公にとっての親友の母である律子さんであって、推定される年齢は40歳前後。もう一人のヒロイン・朱莉は女子大生ヒロインであって、彼女と隆の関係が主人公・律子との関係の描写に比較すると作劇上はサブ的な位置づけですが、隆の心情や終盤でのストーリー展開に重要な役割を果たすサブヒロインと言えるでしょう。
 穏やかで母性的で、そしてとても“エッチ”な年上ヒロインというキャラ付けの律子さんは、主人公にとっての母親代わり的な存在でもある故に、甘えられる幸福感を形成するキャラクターで明確にありつつ、その一面の裏にあるものが描かれることに意味があるキャラクターでもあります。
律子さんのこの歪みの被害をまともに喰らっていたのが息子である隆であって、母親への愛情、エディプスコンプレックス、彼女を独占したい気持ちと出来ない悔しさ、主人公を応援したい気持ちと様々な感情の板挟みになりながら、それ故に終盤での主人公の苦しみを理解できる存在として彼を助けており、第二の主人公と言っても良いでしょう。
NappingMelt3 メインヒロイン・律子さんは、腹部に一定の駄肉感もありつつ若々しいプロポーションの巨乳ボディ。パイパンな彼女に対して、朱莉は股間に程好い濃さの茂みがあり、腹部の駄肉感は弱いという差異はありつつ、淡い髪色のショートカットで巨乳ボディというキャラデザインは共通項が多く、二人が似ているということは隆にとってはかなり重要な要素となっています(←参照 誰かの身代わりであることに苦しむ自分が朱莉を母の身代わりとしてという矛盾 長編第8話より)。
 バスト&ヒップな十分な量感や適度な淫猥さのある粘膜描写でありつつ、細やかでさっぱりとした印象の絵柄もあって、セックスアピールが過度にならないバランスが一つの魅力。そんな美人が激しく乱れる落差もまた魅力ですが、端麗さとエロシーンを中心として打ち出す適度にお下品なエロさのバランスが独特であって、好みが分かれるタイプの絵柄とも言えますが、ベテラン作家さんらしく絵柄は安定しており、表紙絵とも大よそ互換性は高いのでジャケ買いでも問題は特に無いでしょう。

【ヒロインがぐしゃぐしゃに乱れる痴態を多彩なシチュエーションで】
 ストーリー展開の描写にも一定の尺を割き、それと関連してエロシーンの分割構成をすることもあるため、多少ボリューム感に物足りなさを感じるエピソードもありますが、基本的にはメインとなるエロシーンに抜きツールとして十分な尺を用意しています。
 主人公とメインヒロイン・律子さんのラブラブHをメインとしつつ、それがヒロインの在り方の一面でしかないことは前述の通りであって、律子と隆の近親セックス&その“オナニー”を主人公へ電話で実況という背徳的なシチュエーションや、ヒロインの病に起因する出来事のために彼女が下衆な男達に好き放題に嬲られる展開なども用意されており、メインヒロインが主人公以外とセックスするのが苦手な諸氏は特に留意されたし。
とは言え、そういった負の側面も持つヒロインを受容するというストーリー性であるため、これらは乗り越えるべき試練という面がありますし、不穏さや背徳感はありつつも、登場人物達が不幸な事態に陥ることは無く、ヒロインの性質によってそれらの状況すら強烈な快感を覚えてしまうという描き方になっています。
 隆と朱莉のセックスでは隆が前戯パートを含めてリードすることが多いですが、主人公と律子さんのセックスでは年上ヒロインに気持ち良くして貰うという面が重視された前戯パートがメインであって、ねっとりフェラに密着素股、パイズリといったプレイで射精に導かれます。
NappingMelt4 すっかりトロトロになった秘所に挿入してピストン運動を開始すれば、美人フェイスが蕩けて、言葉にならない悶絶ボイスであったり、淫猥な実況エロ台詞であったりを連呼し、時にアヘ顔チックな表情になったり、女体をビクビクと反応させたりと、適度な下品さもある乱れ模様を量的な過度さは排しつつハードな印象のあるエロ演出で彩っています(←参照 長編第6話より)。
重たげに揺れる乳房や、飛沫を上げながらち○こが出し入れされる結合部の描写など、痴態描写に加えてストレートにエロい構図も多用して、複数の射精シーンを投入する複数ラウンド制の勢いの強さを形成しており、大ゴマでの中出し&ヒロインアクメのフィニッシュシーンまで堅実に描写的なタメを設けるスタイルと言えるでしょう。

 主人公が両親を失った事故に起因するメインヒロインの病が全ての原因ではあるのですが、それによってもどかしさを抱えた登場人物と、主人公の率直な恋愛感情の対比は鮮やかであって、純粋で一途な恋心というものの“快刀乱麻”的な力強さがあるストーリーとも言えるでしょう。
隆君、これまでの唄飛鳥作品なら間違いなく主人公とその周囲を破滅させるタイプのキャラになっていましたが、苦しみを抱えながら主人公を助ける滅茶苦茶いい青年でしたね。

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