2020年08月

皐月みかず『君の眼鏡に恋してる』

FallingLoveInYourGlasses TVアニメ版『放課後ていぼう日誌』第8話「テナガエビ」を観ました。テナガエビ釣り、合わせの駆け引きが面白く、台湾だと屋内釣堀が盛んで、その場で釣ったエビの塩焼きを食べられるらしいんですよね。行ってみたいものです。
今回も照れてる大野先輩が可愛かったですね。黒岩先輩、突然出現することより、(イメージなんでしょうが)狐耳と尻尾が生えることの方に突っ込むべきでは・・・(可愛いのでヨシ!

 さて本日は、皐月みかず先生の『君の眼鏡に恋してる』(ジーオーティー)の遅延へたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『君の眼鏡は1万ボルト!』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
眼鏡ヒロイン尽くしでの素直な感情の吐露が魅力のラブストーリー&柔らかボディと密着な和姦エロが詰まった作品集となっています。

 収録作は、それぞれの眼鏡ヒロインとの恋模様をオムニバス形式で描いていくと見せて実は・・・!?な長編「君の眼鏡に恋してる」シリーズ全6話、および短編「君の眼鏡は10万ボルト!~Happy Party~」。
短編作については、前単行本の同名中編の後日談的な内容で単行本の販促作品。これを除いて、1話当りのページ数は30~36P(平均33P弱)と標準を優に上回るボリュームで推移。ストーリー展開にも一定の存在感を備えた上で適度な満腹感のあるエロシーンを安定供給しています

【眼鏡をキーアイテムとした情熱的な恋愛ストーリー】
 作劇の方向性としては、個々のヒロインのキャラクター性の魅力を軸とするラブコメ系の作品であり、コミカルさはありつつもラブストーリーとしての甘酸っぱさや幸福感が魅力となるタイプ。
FallingLoveInYourGlasses1 ちょっとしたドタバタ展開なども用意しつつ、ヒロイン側が内に抱えていた恋心を堰を切ったように打ち明け、男性側がそれを誠実に受け止めることで彼女達のコンプレックスや不安、不器用さが解消され、そして恋心が報われることを軸とした展開が作劇としての魅力と言えるでしょう(←参照 幼馴染との再会とエッチに溢れる言葉 長編シリーズ第3話「方言×眼鏡」より)。
幼馴染との再会、後輩ちゃんの秘めた想いに気付かされる展開、不器用根暗ガールの異性としての魅力の再発見、優しいお姉ちゃんとの微笑ましい約束が果たされるお話と、ラブエロ系としての王道的な展開が揃っていますし、厳しい上司が実はエロ自撮りアカウントをやっている事実を解明すべく探り合いをしていくシリーズ第2話でも、主人公側に脅迫等の魂胆は無く、あくまで熱烈なファンとして行動することで微笑ましいハッピーエンドに至ります。
FallingLoveInYourGlasses2 なお、幼少期に聞いた幼馴染の好みの形成であったり、上司が大ファンのエロアカウント主と気付く理由が眼鏡のフレームの種類であったり、探していた謎の美少女との再会を着用していた眼鏡で気が付いたりと(←参照 “ガラスの靴”の役割を果たす眼鏡 長編第4話「コミュ障×眼鏡」より)、ヒロインとの恋路に関わる展開に眼鏡が重要なアイテムとなっているのは実にこの作家さんらしい点。
 それぞれに読書感の良さと話のまとまりの良さがある作品ですが、シリーズ第6話「めがね×眼鏡」を読むと、話としての印象はそのままにシリーズ全体としての意味合いに変化を生じさせるメタ的な仕掛けを用意しているのは唸らされた点であって、これは是非とも読者諸氏ご自身で確かめて頂きたいところ。

【多彩な設定&キャラデザインの巨乳眼鏡ヒロインズ】
 各作品には女子校生ヒロインに女子大生クラスと思しき女の子、20代前半~後半クラスの美人さんまで幅広い年代層が登場。
ウザカワ系の後輩女子にクールで厳格な女性上司、田舎で再開した幼馴染の方言ガール、気弱でコミュ障なところのある不器用女子、幼馴染で面倒見の良い優しいお姉ちゃん、そして眼鏡ヒロインエロ漫画で名を馳せる女性エロ漫画家と多彩なキャラ設定を用意しつつ、いずれも眼鏡を着用したヒロインであることは共通。
 加えて、作劇面で上述した様に、ヒロインが様々な思いを打ち明けることで彼女達の素顔の魅力を形成しているのがキャラ描写としての美点であり、同時にその想いを受け止められる誠実な人物として男性キャラが描かれているのも読み口を良くしている要因でしょう。
FallingLoveInYourGlasses3 シリーズ第3話の幼馴染ガールは控えめサイズのおっぱいの持ち主ですが、その他のヒロインは巨乳キャラであって、眼鏡巨乳属性持ちの諸氏のストライクゾーンど真ん中を形成(←参照 後輩ちゃんの大胆アタック! 長編第1話「後輩×眼鏡」より)。設定の多彩さもあってキャラデザインも様々であり、低身長のトランジスタ・グラマーな女の子もいれば、スレンダー巨乳タイプや健康的な肉感と爆乳で年下ボーイを柔らかく包むお姉ちゃんボディなども登場しています。
 作風から当然分かる通り、眼鏡のデザイン自体にもキャラクター性との相性を含めて非常に強いこだわりを示す作家さんで、カバー下の眼鏡解説は必読もの眼鏡を通した光の屈折をきちんと織り込んで描いているのもこの作家さんのこだわり故の特色と言えるでしょう。
 多少オールドスクールな印象を感じることはあるものの、アニメ/エロゲー絵柄系統のキャッチーさがあり、作画密度も程好く高いタイプ。表紙絵との互換性は高く安定しているので、表紙で購入を判断して問題になることは無いでしょう。

【眼鏡越しの多彩な表情と程好いアタックの描写で魅せる恋愛H】
 エロシーンに至るまでの展開を(眼鏡の活かし方を含めて)重視し、エロシーンにおける男女の会話でストーリーの魅力を構築するスタイルであり、これらの点は抜きツールとしての評価を左右する可能性もありますが、ページ数の多さもあって十分な尺がある濡れ場を用意。
 エッチに至る展開こそ、ちょっと調教チックなものがありつつ、ヒロイン側の積極性が引き出されて双方が燃える和姦エロに落ち着く長編第2話を含め、恋愛セックスがメインの和姦エロ。男女双方、特にヒロイン側の感情の高ぶりや告白でラブエロ系としての甘味を高めているのがエロシチュとしての美点と言えます。
 前戯パートには十分なページ数を設けており、ヒロインの体を丁寧に愛撫すると共に、彼女達が積極的にご奉仕してくれるパイズリやフェラのサービスプレイも標準搭載しており、白濁液が眼鏡にぶっかかる様子を勿論用意。
精液のかかった眼鏡を綺麗にするために一度外す場合でも、主人公の手によって再びヒロインの顔に掛けるという、念の入った実に“らしい”行動を描いており、愛する人の眼鏡フェイスを抽挿パートでも貫徹して、性的快感と恋の充足に潤む瞳を眼鏡越しに鑑賞可能。
FallingLoveInYourGlasses4 男性側の積極的な行動にあわあわしちゃったり、メロメロに蕩けきったり、慈しむような優しい表情をしたりな眼鏡着用での表情の変化で魅せつつ、演出的には(多少テンポの乱れと感じることはあるものの)一定の緩急を付けており、穏やかにまとめることもあれば、一定のハードさを感じさせる描写も用意(←参照 アナル挿入で中出し精液スプラッシュ&ぐしゃぐしゃ蕩けフェイス 長編第2話「女上司×眼鏡」より)。
ヒロインの表情と柔らか巨乳をメインとする女体に十分意識を集中させつつ、熱っぽいキスの描写や正面から抱き合う体位など、男女の体の密着感を適度に打ち出しているのは恋愛エロとしての美点。中出し連発や前穴発射からのアナル挿入で二回戦突入など、前戯パートでの射精も含めて複数ラウンド制として構築しており、1Pフル~2P見開きで歓喜のアクメに乱れまくりなヒロインの痴態をダイナミックに投入して〆としています。

 眼鏡と眼鏡ヒロイン愛の溢れる作品ですが、そこだけにこだわったニッチな作品ではなく、恋愛ストーリーとしての魅力をしっかり備えていますし、長編最終話での世界観の形成も漫画としてとても面白かったです。
個人的には、低身長巨乳なウザカワ系後輩ガールちゃんと気持ちを打ち明けての熱烈ラブラブHな長編第1話「後輩×眼鏡」が特にお気に入りでございます。
 

ごばん『エロゲで全ては解決できる!』

ErogeMakesEverythingOK 鳴見なる先生の『ラーメン大好き小泉さん』第9巻(竹書房)を読みました。小泉さんが麻雀を!?と驚きましたが、竹書房つながりで『近代麻雀』での出張版だったんですね。謎理論で四槓子を引き寄せていて恐るべき麻雀力でしたね・・・。
袋麺アレンジ教室、いつもの袋麺を異なる食べ方が紹介されていてとても良かったです。超簡易調理のCASE5はある意味目から鱗でした。

 さて本日は、ごばん先生の『エロゲで全ては解決できる!』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の前単行本『一求乳魂』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
もっちり豊満巨乳ボディの美少女ヒロイン達との棚ボタハーレム展開&巨乳の感触も満喫なパワフルHが詰まった1冊となっています。

ErogeMakesEverythingOK1 収録作は、主人公・御子柴君のエロ絵の才能を見込んだヒロイン・友里は彼のエロ絵を広めるべくエロゲーを作ろうと言い出し、それぞれクリエイターとしての才能を持つ女の子達を集めるのだが、絵里の無計画さもあって彼女達は当初協力を見送るのだが・・・?な長編「エロゲで全ては解決できる!」全6話(←参照 主人公にエロ絵を描かせるために自ら体を張ってエッチをしてくる絵里さん 同長編第1話より)、および読み切り形式の短編2作。
1話・作当りのページ数は24~32P(平均28P弱)と標準を上回るボリュームで推移。長編も含めて軽い読み口の作品であり、その分エロシーンをたっぷり用意した抜きツールとしての構築が明瞭です。

【棚ボタ的な幸福感を基調とするラブコメ・エロコメ系】
 作劇の方向性としてはこれまで通りに明るく軽い読書感のラブコメ・エロコメ系であって、タイトル長編には4人のヒロインを擁するハーレム的な構図を有しています。
 とにかくポジティブでエロゲ作りを進めようとする友里自身はクリエイターとしての能力は無いこともあって、あまり貢献しておらず、むしろ振り回されている御子柴君の才能のおかげで他の女の子達が参加してくるという流れになっており、彼女らの説得と絡めてエッチな展開が発生していきます。
ErogeMakesEverythingOK2個別エッチの後は4人とのハーレム的なセックスがあったり、主人公のイラストで小説を完成させたい文香の造反により主人公争奪セックスが勃発したりと(←参照 主人公の才能を見込んだ二人の争奪戦が! 長編第6話より)、ハーレム的な様相と共に全体的にはドタバタコメディとして楽しさがある作劇と言えるでしょう。
 良くも悪くもこのドタバタ模様の楽しさ・賑やかさに徹した作品であって、ハーレム系として個々のヒロインとのラブラブ感の甘味はあまり無く、また作品タイトルに反してエロゲやエロゲ製作自体は作中で重要な要素にはなっていませんが、多彩な女の子となんだかんだでエッチ三昧というウハウハ感を保っているのは相応に美点ではあります。
 短編2作については、話としてはよりコンパクトでありながら、適度にラブエロ系としての甘味を打ち出しており、棚ボタ的なラブコメとしてオーソドックスな作り。
長編・短編共に話としては淡白であまり存在感がありませんが、その読み口の軽さ故にエロシーンに意識を集中させやすい抜きツールとしての構築であるとも評し得ます。

【もっちり弾力の爆乳&安産型ヒップの豊満ボディJKヒロインズ】

 いずれのヒロインの女子校生キャラであり、先輩キャラも居ますが(短編「LOVEテイスティング」)、基本的には主人公も同性代の少年となっています。
 熱意だけはあってリーダー的存在であるが出来ることは雑用係(雑用はもちろん大事ですが)な友里、ネット小説書きであり文才がある文香、メカやプログラムに強くゲーム好きでもある理子、ネットの歌い手であり音声系に強い姫神とそれぞれエロゲ製作に必要なスキルを備えたクリエイターですが、上述した様にエロゲ製作そのものよりかは主人公と如何にエッチな展開に至るかという点でそれぞれの才能・個性が関わってくる描き方と言えるでしょう。
主人公との初エッチにおける経緯もあってツンツンした態度を示す姫神さんも含め、主人公とのセックスを積極的に求めてくることは共通しており、長編ではヒロインの才能やセックスの気持ち良さを求めて、短編では性的好奇心や恋愛感情で棚ボタ的なエロ模様を駆動しています。
 肩幅がある程度あって下半身の肉感も強いことから多少どっしりとした迫力を感じることもある女体造形ですが、ウェストに適度に締まった印象を持たせつつ、もっちりとした弾力感のある巨乳・爆乳感と釣合の取れたマッスの安産型ヒップの強い存在感を前面に打ち出した豊満ボディに仕上げています。
ErogeMakesEverythingOK3程好く大き目な乳輪&乳首を備え、柔らかい弾力感とずっしりとした重量感のあるおっぱい描写の魅力は実用性の基盤を形成しており、揉んだり吸ったり挟んだりとエロシーンでも大いに活躍していますし、その迫力のある存在感を見せ付ける描写・構図も充実しています(←参照 もちろんパイズリも充実! 短編「LOVEテイスティング」より)。
 アニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーさのある絵柄は基本的に表紙絵と互換性高く安定していますが、キャラデザインや描線のコントロールには多少の不安定さがあって、エロ描写の勢いを感じさせるなど美点になっている場合もありますが、フルカラー絵の表紙程は綺麗にまとまっていないと感じることもあります。

【爆乳を中心に女体の存在感をたっぷり見せつけるエロシーン】
 ページ数の多さと分かり易くエロメインの構築もあって、濡れ場の尺は十分に長く、前戯・抽挿の両パートに射精シーンを設ける複数ラウンド制を標準仕様としています。
 長編の主人公は、大人しい性格ながら意外にエロシーン弁慶的なところもあって、一定の主導権を取り戻したり、姫神さんには強引にセックスを押し進めたりということもあるのですが、どちらかと言えば積極的にエッチを求めてくるヒロイン達に翻弄されたり、たっぷり搾られちゃったりという構図の和姦エロが多く、この点は短編2作にも共通。
 前戯パートには適度なページ数を用意し、ねっとりフェラや豊満バストでのパイズリ、複数人エッチでのダブルフェラやダブルパイズリ、珍発明な亀頭攻めバイブレーターの仕様など、ヒロインの設定やシチュエーションで変化を付けつつ彼女達の積極性を示していますし、前述した様に乳揉みや乳吸いでおっぱいの感触も満喫できるようになっています。
ErogeMakesEverythingOK4 バックからの突き込みではお尻のお肉の感触を楽しみつつ、重たげな乳揺れ描写やピストンしながらの乳揉みや乳首責め、向かい合う体位では胸に顔を埋める体勢と抽挿パートにおいてもおっぱいの存在感を充実させた描写に仕上げています(←参照 乳首イキで潮吹き! 長編第3話より)。
豊満ボディの存在感を常に前面に出して飽和感のある絵作りをしているのが美点で、エロ演出にはやや単調さはあるものの、乱れた描き文字の台詞表現などやピストンの力強さを感じさせる擬音や効果線で適度なアタックを持たせ、程好い密度を保ってエロのカロリーを高めています。
 前戯パートでご奉仕プレイがある場合には射精シーンを投入しており、中出し連発の抽挿パートの合間にパイズリ射精を入れたり、はたまた中出しシーンの後にフィニッシュシーンとしてパイズリ射精を投入したり、お口で発射からの中出し2連発があったりと、抜き所を多く用意する構成であり、演出面で適度な盛り上げを図った上で1Pフルの分量で提供するフィニッシュシーンで〆ています。

 おっぱい大充実のお気楽&棚ボタコメディであり、作劇面で物足りなさはあるものの、もちもち巨乳の魅力とエロシーンの量的な充実感が明確な強みである抜きツールと言えるでしょう。
長編も楽しかったですが、個人的には優しくて料理の上手い先輩のおっぱいを揉んだり吸ったり挟んで貰ったりでたっぷり堪能できる短編「LOVEテイスティング」に愚息がお世話になりました。

あまぎみちひと『淫乳雌肉』

RichBodyOfBustyFemale 縁山先生の『家庭教師なずなさん』第1巻(秋田書店)を読みました。政財界に裏から影響を及ぼす悪名高い家の当主となった少年と、亡くなった祖父から彼の教育?を託された色々とでっかい家庭教師のお姉さんであるなずなさんのお話ですが、おねショタ的な甘い感じを期待していたらいい意味で裏切られましたね。
甲子太郎君、そのままでも大物になりそうですが、彼の目指す真の戦士の在り方には興味があります。

 さて本日は、あまぎみちひと先生の『淫乳雌肉』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。先生の前単行本『亜人牧場』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
むちむち豊満ボディのファンタジーヒロインが汁だくハードファックで無様に乱れる様子をお届けな作品集となっています。

RichBodyOfBustyFemale1 収録作は、人知れず悪の親玉・ジャアクオーを倒して世界を守り、その後は普通の人間としての生活を送っていた魔法少女達であるが、ジャアクオーの遺した力によって次第にその身を蝕まれていた仲間が悪堕ちし、主人公も悪の側に引き込もうとするのだが・・・な連作「マジカルフォール~堕チル孤影~」前後編(←参照 禍々しい姿となった仲間の魔法少女に襲われ・・・ 同連作前編より)、人間から精気を吸収するサキュバス達の実践授業を描く連作「淫魔たちの保健体育」前後編、王国の暗部を担ってきた大司教はその失脚の前から姫とその騎士を催眠によって肉便器化調教をしており・・・な短編「傾国ノ兆」+描き下ろし後日談(4P)、および独立した短編5作。
なお、短編「Re:えびる☆ちぇんじゃー」は前単行本に収録された同名の短編の続編となっています。
 描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は10~18P(平均15P強)と控えめな部類。ストーリー性よりも設定を重視する作劇であり、ハードで濃厚なエロシーンを十分量用意した構築となっています。

【ファンタジー作品としての設定が魅力となるシナリオワーク】
 ファンタジー凌辱エロを作風のメインとする作家さんであり、今単行本でも半数程度はその系統の作品。
 悪堕ちしたヒロインによる裏切りの凌辱劇(連作「マジカルフォール」)、高貴な姫と凛々しい女騎士を催眠によって調教&隷属させる陰謀(短編「傾国ノ兆」)、異世界から獲得した亜人の奴隷たちがオークションに掛けられ凌辱される展開(短編「亜人ノ市」)等々、キルタイム系のファンタジー凌辱では定番どころのシチュエーションが揃っていると言えるでしょう。
RichBodyOfBustyFemale2 半魔半人である主人公が自分を虐げてきた女冒険者たちに催眠凌辱で復讐する短編「催眠遊戯」のように下剋上の黒い爽快感があるタイプもあれば(←参照 酷い扱いをしてきた女戦士が何でも言うことを聞く存在に 同短編より)、短編「傾国ノ兆」や「虜囚倶楽部」のように高貴な存在や強者が邪悪な存在に蹂躙されてしまう敗北の悲劇感があるタイプ、連作「マジカルフォール」での魔法少女達の絆や好意が悪の復活につながってしまうドラマ性などもあって、読み口に変化を付けていると言えるでしょう。
 悪堕ちや性奴隷化などのバットエンドに至るこれらの凌辱系作品に対し、チン負けしかけたり、人間側に反撃されてしまったりしつつもサキュバス達が人間の精を搾り取っていく様をコミカルな雰囲気で描く連作「淫魔たちの保健体育」や、魔界に君臨することになった元・人間のデビルガールがインキュバス美少年を搾り取るなどエンジョイしている短編「Re:えびる☆ちぇんじゃー」など、ヒロイン側が積極的でコミカルな印象の作品もあります。
また、冒険者の少年が兎族の女の子達に捕えられ、種付け用のペットにされてしまう短編「狂月の領域」では、明確に女性上位での展開で主人公にとってはバットエンドというまとめ方。
 いずれの作品でもキャラクターや世界観の設定がファンタジー作品としての魅力を形成しており、その説明をかなり詰め込む形式にすることがあって、その場合は読みのテンポを悪くしているのが難点ではありますが、たっぷり説明することで面白みというのもあると感じます。

【デカ乳&デカ尻の豊満ボディなファンタジーヒロインズ】
 人外キャラクターも多く、その容姿や体型が人間の基準と異なるため、見た目としても特にこれといった年齢層に特化したわけではなく、キャラデザとしてもキュートな美少女タイプからセクシーなお姉さんタイプまで幅広くなっています
 高潔で聡明な姫と彼女に忠実な女騎士、数多の悪の組織を壊滅に追い込んだ強化人間の暗殺者、捕えられオークションに掛けられる雌ミノタウロスや雌オークに妖精少女、正義の魔法少女と悪堕ちした魔法少女、ドスケベサキュバスさん達に龍族や獣人族の冒険者といったファンタジー作品らしい設定のヒロインが多彩に用意されているのも特色。
加えて、変身ヒロインのコスチュームであったり、角や翼、ケモ耳、尻尾といった亜人設定らしい体パーツであったりと、キャラデザとしてもそれぞれの設定らしさを盛り込んでいるのもファンタジー作品としての魅力でしょう。
RichBodyOfBustyFemale3 一部に貧乳キャラも登場しますが、もっちり柔らか弾力の巨乳&安産型ヒップを備えた豊満さのある女体設計を明確に主力としており、等身高めのボディにデカ乳&デカ尻を乗っけるタイプもあれば(←参照 ドスケベボディのサキュバス女教師さん 連作「淫魔たちの保健体育」前編より)、ちっこいボディとアンバランスな巨乳&巨尻を備えたトランジスタ・グラマーなタイプも登場しています。
 魔法少女同士のふたなりファックをメインとする連作「マジカルフォール」後編や、人外ヒロインに捕えられて搾精されちゃうショタ系美少年を描く短編「狂月の領域」といった例外はありますが、竿役としては脂ギッシュな中年男性であったり、巨体と特大ち○こを有する怪物であったりして、なかなか濃いキャラデザであるため好みを分けるかもしれませんが、ヒロインとの美醜のコントラストを形成する要因。
 表紙絵と完全互換で一貫しているオーセンティックな二次元絵柄は幅広い層に訴求するタイプであると同時に、エロシーンを含めて非常にハイカ口リーな作画を保っていることが大きな特徴で、そのことが絵としての重さ・濃さにつながっています。

【高密で過激なエロ演出で彩るハードな汁だく痴態描写】
 明確にエロメインの構築でありつつ、ページ数の都合上、量的なボリューム感は強くないのですが、アブノーマル系のエロシチュのインパクトと前述したハイカロリーな絵の連続によって質的な満腹感を十分に打ち出しています。
 催眠によってヒロインの体をじっくりと調教し快楽堕ちさせていく展開や、強力な戦闘ヒロインの肉体や意識を改変して嬲る展開、悪堕ちした仲間による輪姦やフタナリ凌辱、小柄な妖精さんをオナホ扱いするプレイなど、凌辱系ではハードなプレイを用意していますし、ヒロイン側が主導し、男性側は搾られてしまう展開でもヒロイン側が強烈に乱れる様子は共通して用意。
 ヒロインが積極的に搾り取ってくることもあれば、催眠や意識改変等で奉仕をさせるという点を重視した描き方もありますが、グロテスクさも感じさせる巨根を美少女&美人フェイスが咥えるギャップと発射された粘っこい白濁液がヒロインの顔面をドロドロにする様子が明確な特色。
加えて、この特大ペニスでヒロインの肉穴をズボズボとピストンするマッシブな抽挿パートにおいても、連発される白濁液で豊満ボディがドロドロになっていく様子を投入しています。
RichBodyOfBustyFemale4 瞳にハートマークを浮かべたり、アヘ顔を曝け出したり、言葉にならないハートマーク付きの悶絶ボイスを叫んだりな強烈な陶酔描写と共に、ストレートな結合部見せつけ構図や派手な乳揺れ、巨根が内側から腹部を押し上げる表現など、演出面での過激さも特色であって(←参照 強力な戦闘ヒロインの無様痴態! 短編「虜囚倶楽部」より)、豊満ボディを詰め込み演出密度を高く保つことでのハイカロリーさが身上となるスタイル。
 尺の都合や複数のエロシチュの入れ込み、調教の進展を表現するエロシーンの展開の関係上、やや小刻みな複数ラウンド制という印象はありますが、強烈な快感への耽溺で力押ししていくパワーを十分に感じさせており、1Pフルのフィニッシュでは白濁液塗れでお下品アクメに悶絶するヒロインの痴態でハードに〆ています。

 ファンタジーヒロイン凌辱エロの王道を保ちながら、作劇の方向性の幅を広げてきたことが分かる最新刊であり、作画密度の高さも含めて“こってり感”が魅力となるスタイルと言えるでしょう。
個人的には、虐げられてきた魔族と人間のハーフである主人公が催眠ギミックにより女冒険者たちに復讐の凌辱を果たす短編「催眠遊戯」に特に愚息がお世話になりました。

べろせ『べろまん2』

BeromanSecond 『アズールレーンコミックアンソロジー Breaking!!』vol.1(一迅社)を読みました。相変わらず好き放題自由度の高いレフトハンド先生の漫画ですが、あとがき読んだらNGを喰らっていて更に笑いました。ばつ先生の描く龍驤はド派手でカッコよかったですね。高原由先生の作品は、何故ジャン・バールにその相談を!?と思いつつ納得のデレが見れて良かったです。

 さて本日は、べろせ先生の『べろまん2』(茜新社)のへたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『べろまん』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
等身大の感情と性欲に衝き動かされる青春への賛歌&健康的な肉感の女体が快楽に包まれるエネルギッシュなエロが詰まった1冊となっています。

BeromanSecond1 収録作は、隕石の衝突により人類の滅亡が確実視されている世界において、なんとか実施された映画の試写会で出会った少女は、大ファンである監督から未完のままである映画の結末の撮影を委ねられ、主人公の男性と映画に登場する人物の名前で呼び合いながら伊豆へと向かうのだが・・・な中編「グッバイ・ハロー・グッバイ」全4話(←参照 マニアック映画のファン同士な二人 同中編第1話より)、および読み切り形式の短編2作。
なお、中編作は前単行本に収録の連作「ハローグッバイ」と同一の世界設定であり、直接的な話のつながりは無いものの、当該作を読んでおくと作品世界の広がりを楽しめるでしょう。
 1話・作当りのページ数は28~36P(平均34P弱)と標準を優に上回るボリュームで推移。中編・短編共にストーリーに十分な存在感があり、濡れ場についても作劇における存在感と抜きツールとしての程好いボリューム感とがある構築と言えるでしょう。

【普通の欲望の充足を肯定する青春賛歌にして人間賛歌】
 終末へと向かう世界においてそれぞれの生を全うしようとする人達を描く中編作も、普通の日常の中での性愛を描く短編群も、いずれも登場人物の感情を瑞々しく描き出すことが魅力である青春モノ。
 大好きな監督が隕石騒動のために未完としてしまった作品を託され、自分達自身が作中の人物として映画の完結を目指す撮影の旅へと出る中編はロードムービー的な側面もあり、その旅の中でセックスを経験したり、新たな出会いがあったり、ヒロインの危機とそこからの救出劇があったりというストーリー展開のハラハラドキドキ感と共に、自暴自棄になって悪行を働く集団であったり、人類の記録を残すための壮大なプロジェクトに励む人達であったりと、破滅を前にした人間それぞれの生き方が示されているのも魅力です。
恋をしたい、セックスをしたい、自分らしくありたい、生きたいという当たり前の願望が終末を目前として変わることなく、それでいて終末を意識する故により鮮烈なものとなるのも特色であって、青春賛歌であると同時に人間賛歌と評しても良いでしょう。
BeromanSecond2 そういった魅力的なテーマ性を言葉で冗長に説明するのではなく、飾らない言葉やヒロインの表情で印象的に伝えてくるのは漫画としての技巧の高さであり(←参照 波乱万丈の旅を振り返って 中編第3話より)、死の濃密な香りな設定に対して夏の海岸線、太陽が照る青空といった生気を感じさせる風景の描写なども合わせ、“映像美”的なセンスの良さが作品の雰囲気をより魅力的にしています。
 不良集団によるヒロインへの凌辱や、彼女を助けるためにもう一人のヒロインと分かれてしまう展開など、話としての重さ・痛みを感じさせることもありますが、それらを乗り越えて等身大の幸福を得ることを主眼としたストーリーであって、空から降ってくる災厄と天に打ち上げられる人の営為のコントラストが見事なラストは寂しさもありつつ心温まるものであり、作中でとある人物によって語られる“映画館でいい映画を観た後の照明が点いて現実に引き戻される時みたいな、それでもなぜか・・・現実がいつもと違う色で見える時みたいな”という言葉そのままの読後感を味わえます。
 また、男ばかりの工業高校でオタクカップルが変態チックなことをしていることを知った主人公が二人のセックスを盗み聞きしながら悶々とするという、青春の切実な性的好奇心が疾走するエロコメディな短編「機械油をさして」、虐待を受けてきた少女と彼女にやさしく接してきた青年が互いの恋愛感情を明らかにして、愛する者とつながれる幸福を得るハートフルなラブストーリーの短編「ともとやす兄」は、作劇の方向性こそ異なりつつ、前述した素直な欲望への肯定・祝福という魅力は共通していると言えるでしょう。

【地味系の可愛らしさと人物としての奥行きのある女子校生ヒロイン】
 AOHAレーベルらしく登場するヒロインはいずれも女子校生キャラで統一。中編では社会システムの破綻により、学校そのものが既に機能していませんが、ヒロイン達が普通の青春を送る存在として女子高生であること、制服を着用することに強い価値観を置いている自意識が描かれており、単なる記号としてのJKキャラではないのは、この作家さんらしいところ。
映画好きで芯の強さがあるメガネガール、病気による入院生活の長さから普通の色恋沙汰に憧れるちょっと天然な女の子の二人が中編のヒロインであり、短編2作ではお馬鹿でスケベなオタクガールと、優しい主人公にとても懐いているが虐待で歪められた価値観のために不器用なアプローチしか出来ない従妹ちゃんが登場。
短編「ともとやす兄」のヒロインの惨い虐待の過去、中編のヒロイン二人のイジメや闘病生活の過去などを含め、登場人物それぞれの背景とそれによって形成された価値観を印象付ける描き方であって、それぞれの人物としての奥行きが前述した青春賛歌・人間賛歌の魅力につながっていると言えるでしょう。
BeromanSecond3 中編のはるかちゃんは黒髪ロングで清楚な美少女フェイスという正統派二次元美少女といったキャラデザインですが、その他のキャラは地味メガネを着用していたり、太眉&タレ目であったり、ややもっさりとした印象であったりとあまり華やかさのないキャラデザインが多いこともこの作家さんの特色(←参照 ほんのり不細工感もありつつ可愛さもあり 短編「機械油をさして」より)。
そういったキャラデザインは、普通に居そうな地味系ガールというある種の属性でもあるのですが、前述した印象的なシーン作りや丁寧な心情描写によって、そういった“地味な女の子”が愛おしい存在、エロさを感じる異性として認識されるようになっているのがキャラ描写としての妙味であると感じます。
 ボディデザインとしてはスレンダーな印象の中編のはるかちゃんを除き、健康的な肉感があるタイプであって、いずれも程好いボリューム感のバスト&ヒップをお持ち。細やかな髪の毛の表現や標準搭載の濃いめの陰毛描写も特色であり、アーティスティックな絵柄の性質も相まって、美しさと生気の宿った女体描写になっています。

【肉体と精神の快楽に包まれる情熱的で生気に満ちたセックス】
 ストーリー重視な構築であるため、エロシーンにページ数から想定されるほどの長尺感こそ無いものの、抜きツールとしては標準的な分量を備えており、ストーリー上の意味があるエロシーンとしての存在感があることも美点と言えます。
 中編では不良集団に拉致されたヒロインが輪姦されるエピソードがあるため、凌辱系が苦手な方は留意が必要ですが、基本的には和姦エロであって、素直な性欲や恋愛感情が瑞々しく発現される行為としてセックスが描かれています
 便器のウォッシュレット機能を利用してのオナニー&性器の見せあいっこ、そこからのセックスを隣の個室から盗み聞きして悶々とするというやや特殊シチュの短編「機械油をさして」もありますが、これを含め、中編では前述した夏の風景描写の魅力が生気や解放感につながる野外セックス、短編「ともとやす兄」でのヒロインが苦痛に満ちた日々を過ごしたアパートの部屋で大好きな人とつながれる幸福の上書きが為されるセックスなど、性行為が営まれる場所のチョイスが優れているとも感じます。
 臭いや味、男性の反応に興味津々なフェラ、柔らかバストや秘所を指や舌で丁寧に弄る愛撫、互いに舌を出して絡める熱烈なキスなどを投入する前戯パートは、尺的には十分でありつつ、あくまで挿入まで興奮を高めていく流れの形成に注力しており、ここで抜き所を投入することはありません。
BeromanSecond4裸体と共に自身の感情や欲望を曝け出し、肉体的なつながりと共に相互受容における精神的な充足を得るというポジティブでエモーショナルな描き方は抽挿パートで顕著であり、強烈な感覚に反応するしなやかな肢体、振り乱れる髪の毛の表現、切れ切れの嬌声にこみ上げる快感を表現する表情付けといった細やかな表現で痴態描写を形成しています(←参照 髪の毛の表現が素敵 中編第4話より)。
 エロ演出そのもののはアタックが強い方ではないですが、ストレートな結合部描写の淫猥さや複数視点を入れ込んだりコマブチ抜きであったりなダイナミックな大ゴマとアップ描写の小ゴマを整理しつつ詰め込んだ画面構成などで総和としてのアタックや密度を十分に打ち出しており、1Pフルのフィニッシュ(中出しの場合もゴム付きの場合も外出しの場合もあり)までの溜めも十分にあります。

 人物描写の魅力を核とする青春モノであり、登場人物を愛おしく感じさせ、彼ら彼女らの生きざまを祝福したくなる読書感は非常に魅力的。作劇にしてもキャラクター造形にしてもこの作家さんらしさがよく出ており、セルフタイトル的な単行本タイトルにも納得させられます。
個人的には、ラストの素晴らしさ、百香ちゃんの“へんなの”発言の人間らしさ、はるかちゃんの可愛らしさと様々な要素で中編作が最愛でございます。お勧め!

宮野金太郎『異世界で女の子のオナネタが見える能力を手に入れた俺がそれだけを武器に世界を救う!?』

EroSavesAnotherWorld よしながふみ先生の『きのう何食べた?』第17巻(講談社)を読みました。ケンジのパートナーとしてのちょっと面倒なところ、普通に面倒なものも凝り性故なものもあって面白いのですが、それへの反応もそれぞれシロさんらしいと感じるところ。
レタスチャーハンで火の通ったレタスの美味しさは知ってるつもりでしたが、レタスしゃぶしゃぶは今度試してみたいなと思いました。

 さて本日は、宮野金太郎先生の『異世界で女の子のオナネタが見える能力を手に入れた俺がそれだけを武器に世界を救う!?』(ジーオーティー)のへたレビューです。先生の前単行本『知らない女たちがいっぱい部屋にいた!』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
異世界を舞台に多彩な美少女&美女との変態チックなプレイを繰り広げるエロコメディが楽しめる作品集となっています。

EroSavesAnotherWorld1 収録作は、いつも通りにオナニーを楽しんでいた会社員の赤野は自分のち○こから出てしまった赤玉の力によって異世界へ飛ばされ、身体能力等はそのままながら女性のオナネタ(妄想)を見抜き、それを実現することで相手を撃破?する能力を手に入れ、成り行きもあって欲望の女神・スケルベが率いる帝国に支配されたオナーシャスの民を救うことになるのだが・・・?な長編「オナニーしてたら赤玉が出てどっかに転移した」全7話(←参照 オナーシャスの民を奴隷として働かせる美人所長の妄想や如何に・・・? 同長編第1話より)、および読み切り形式の短編4作。
1話・作当りのページ数は16~26P(平均18P強)と平均値としては控えめな部類。適度にストーリーの存在感がある長編とエロシチュ特化的なコンパクトさのある短編とで読み応えは異なりますが、共に十分なアタックがあるエロシーンを十分量用意しています。

【ファンタジーとしての設定の面白みとエロコメの楽しさの融合】
 流石に長過ぎて如何なものかとは思うものの、単行本タイトルはメインとなる長編の内容をそのまま説明したものであって、同作品は主人公のエロ能力で異世界を救ってしまうファンタジーエロコメとなっています。
 主人公が異世界で手にした能力は、性格には“女の子のオナネタが見える”ことだけではなく、その願望を強制的に実現させて相手の邪な欲望を無くしてしまうものであり、帝国の手先として奴隷となったオナーシャスの民を苦しめる美女や、主人公を狙う帝国からの刺客をこの能力によって次々と撃破していくのですが、主人公自体に使命感や相手への敵意はほとんど無いこと、各相手が有するエロ嗜好が主人公達の置かれた状況に調度見合うものである毎度のご都合主義感などが、コミカルな雰囲気を形成しています。
EroSavesAnotherWorld2 赤玉に宿る女神・オナーシャスの力や帝国を裏切ったケモ耳女剣士の助力もあって、流されるままに欲望の女神・スケルベの居城へと突入することになるものの、なんと人々の欲望を増幅させていた彼女自身には“欲望”というものがなく、それ故に主人公の能力が通用しないというピンチが生じることになります(←参照 無表情クール系美少女な女神様 長編第6話より)。
逆に性欲を暴走させられてしまう主人公、連戦のために疲労がかなり溜まっているち○こ、戦闘面であまり役に立っていないケモ耳女剣士さんといった悪条件から如何に逆転するのか!?という最終盤については、読者諸氏ご自身で確かめて頂くとして、実は能力如何で無双するというよりかは、主人公の素直な性欲がことを丸く収めており、“スケベであることが世界を救う”というエロ賛歌的な描き方が、エロコメディとしての楽しさ・親しみ易さにつながっていると評価できます。
 女神・スケルベを除いて、長編に登場する女性キャラクターがそれぞれ変態チックな願望を持っていることからアブノーマル系・凌辱系のエロシチュとなっていますが、こちらもファンタジー世界を舞台としている短編群でもやはりそういった趣向のエロシーンを用意しています。
短編ではそれぞれの設定に漫画チックな面白みを持たせつつ、エロシチュを組み立てるためのシナリオワークに徹していますが、エロはハード指向であっても、お話全体としてコミカルな雰囲気があることは長編と共通していると言えるでしょう。。

【スレンダー巨乳タイプがメインのファンタジーヒロインズ】
 異世界ということもあって、特定の年齢層を示唆するものはあまり無く、キャラデザインとしてもキュートな美少女系から妖艶な美人さんまで一定の幅があります。
長編作においては、獄長である帝国の女軍人、非道に手を染める修道女、裏切りの女剣士に主人公へ放たれる刺客たちと、戦闘ヒロインを中心としてファンタジー世界らしい女性キャラクターが登場していますし、短編群でもへっぽこな女魔法使い、モンスターの飼育員さん、変態プレイに憧れを持つ王女様などが登場。
 長編作や短編「お姫様と不思議なチョーカー」などでは、強い戦闘ヒロインや清楚なシスターや姫君が変態チックな願望を持っていて、それを叶えられることで激しく乱れちゃうというギャップを強調したキャラ造形となっていますし、勇者をペットにしたドSでドMな部分もある妖艶なエロ魔族(短編「俺は勇者ブレッド!」)、長編のボスキャラであるクールで無表情な女神様など、キャッチーな属性で固めたキャラ造形にも魅力があります。
EroSavesAnotherWorld3 長編に登場する女神による刺客の一人にしておしっこぶっかけられ性癖の美少女さんや、その女神様など貧乳で小柄な体型のキャラクターも居ますが、主力となるのはスレンダー巨乳タイプのボディデザインであって、すらりと整った全体の印象とバスト&ヒップの存在感とのバランスを保っています(←参照 妖艶なスレンダー巨乳魔族ヤッター! 短編俺は勇者ブレッド!」より)。
ほどよくぷっくり大粒の乳首や艶やかさを感じさせる柔肌、濡れた粘膜の質感に細やかな髪の毛の描写等、丁寧な体パーツ描写にも程好い淫猥さを持たせつつ、前述した整った美しさを阻害しない水準にまとめています。
 絵柄としてのキャッチーさと適度な修飾性の濃さを併せ持つ、現在のエロ漫画シーン本流の絵柄と言え、幅広い層にとって親しみ易さと艶っぽさの両方があるタイプ。十分な作画密度である故にフルカラー絵と比べても遜色は感じませんが、表紙よりは裏表紙の方が安定している中身の絵柄との互換性が高いと個人的には感じます。

【ハード&アブノーマル系のエロシチュとアタックの強いエロ演出】
 エピソードによってページ数に幅がありますが、ページ数の多いエピソードではストーリー展開や舞台の設定の説明に尺を割く分、いずれにしても長尺感には欠けるボリュームではあるのですが、抜きツールとしては標準的な分量は備えており、またどちらかと言えば質的なアタックの強さで量を補っているとも感じます。
 長編ではオークや囚人による輪姦、スライムによる全身責め、おしっこぶっかけシチュに緊縛SMシチュなど、ハードであったりアブノーマルであったりなエロシチュを用意し、それらの状況を生み出した主人公もそこに加わっていくのですが、設定としてヒロイン達の願望を叶えた結果としてのハードプレイであるため、話の雰囲気として重さ・暗さは排したものとなっています。
加えて、性欲が暴走しちゃった勇者によるへっぽこ魔法使いへの睡姦(短編「勇者とへっぽこ魔法使い」)、ドSなエロ魔族のバター犬扱いされながらハードなピストンで蕩けさせもする被虐&嗜虐の両方があるシチュエーション(短編「俺は勇者ブレッド!」)、高値で取引される魔物の精液を採取するための異種姦シチュ(短編「モンスターファーム」)、マジックアイテムで性奴隷化したお姫様を好き放題にしちゃうシチュ(短編「お姫様と不思議なチョーカー」)と、短編群もそれぞれアブノーマル系のエロシチュを投入。
 睡姦でのねっとりお触りやご主人様である妖艶美人へのクンニ等のご奉仕、おしっかフェチの戦士への黄金水シャワー等、それぞれの性癖・エロシチュに沿った前戯パートを投入しており、十分な尺を設けることもあれば、ページ数の関係上かなり短く畳んで抽挿パートの量を確保する場合もあります。
EroSavesAnotherWorld4 長編の主人公は基本的に流されタイプではありますが、先にイってしまうと負けてしまうという能力の制限もあって、特に抽挿パートではヒロイン達を絶頂させるべく相応の積極性を発揮しており、パワフルなピストンに加えて言葉攻めであったり、スパンキングであったり、スライムのぬめりを利用したりと状況に応じてヒロインの弱点を付くプレイによって彼女達をハードに蕩けさせていきます(←参照 ドMな刺客さんにピストンしながら尻叩き 長編第5話より)。
 アヘ顔チックな表情付けや淫液が漏れだす結合部のアップ、呂律の回らないテンションの高い台詞などの痴態描写、ピストンしながらの大粒乳首弄りといった手数によって、フィニッシュまでの質的なタメを形成しつつ、大ゴマ~1Pフルの中出しフィニッシュ(一部例外あり)に突入しており、ここではアクメに震えるアヘ顔や各種ぶっかけなどの演出によって十分なカロリーがある抜き所としています。

 異世界での特殊能力発揮という昨今流行りのネタを用いつつ、エロコメ的な楽しさと上手く融合させた長編も、ファンタジー作品としての自由度の高さを利用してエロシチュを形成する短編群も、それぞれの面白みがある抜きツールと言えるでしょう。ただ、単行本タイトルは過剰であって、もう少しちゃんと考えた方がいいと思います。
個人的には、長編第1話の美人獄長さんとエルフ耳巨乳な第二の刺客さん、および短編「俺は勇者ブレッド!」が特にお気に入りでございます。

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