
今回も照れてる大野先輩が可愛かったですね。黒岩先輩、突然出現することより、(イメージなんでしょうが)狐耳と尻尾が生えることの方に突っ込むべきでは・・・(可愛いのでヨシ!
さて本日は、皐月みかず先生の『君の眼鏡に恋してる』(ジーオーティー)の遅延へたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『君の眼鏡は1万ボルト!』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
眼鏡ヒロイン尽くしでの素直な感情の吐露が魅力のラブストーリー&柔らかボディと密着な和姦エロが詰まった作品集となっています。
収録作は、それぞれの眼鏡ヒロインとの恋模様をオムニバス形式で描いていくと見せて実は・・・!?な長編「君の眼鏡に恋してる」シリーズ全6話、および短編「君の眼鏡は10万ボルト!~Happy Party~」。
短編作については、前単行本の同名中編の後日談的な内容で単行本の販促作品。これを除いて、1話当りのページ数は30~36P(平均33P弱)と標準を優に上回るボリュームで推移。ストーリー展開にも一定の存在感を備えた上で適度な満腹感のあるエロシーンを安定供給しています。
【眼鏡をキーアイテムとした情熱的な恋愛ストーリー】
作劇の方向性としては、個々のヒロインのキャラクター性の魅力を軸とするラブコメ系の作品であり、コミカルさはありつつもラブストーリーとしての甘酸っぱさや幸福感が魅力となるタイプ。

幼馴染との再会、後輩ちゃんの秘めた想いに気付かされる展開、不器用根暗ガールの異性としての魅力の再発見、優しいお姉ちゃんとの微笑ましい約束が果たされるお話と、ラブエロ系としての王道的な展開が揃っていますし、厳しい上司が実はエロ自撮りアカウントをやっている事実を解明すべく探り合いをしていくシリーズ第2話でも、主人公側に脅迫等の魂胆は無く、あくまで熱烈なファンとして行動することで微笑ましいハッピーエンドに至ります。

それぞれに読書感の良さと話のまとまりの良さがある作品ですが、シリーズ第6話「めがね×眼鏡」を読むと、話としての印象はそのままにシリーズ全体としての意味合いに変化を生じさせるメタ的な仕掛けを用意しているのは唸らされた点であって、これは是非とも読者諸氏ご自身で確かめて頂きたいところ。
【多彩な設定&キャラデザインの巨乳眼鏡ヒロインズ】
各作品には女子校生ヒロインに女子大生クラスと思しき女の子、20代前半~後半クラスの美人さんまで幅広い年代層が登場。
ウザカワ系の後輩女子にクールで厳格な女性上司、田舎で再開した幼馴染の方言ガール、気弱でコミュ障なところのある不器用女子、幼馴染で面倒見の良い優しいお姉ちゃん、そして眼鏡ヒロインエロ漫画で名を馳せる女性エロ漫画家と多彩なキャラ設定を用意しつつ、いずれも眼鏡を着用したヒロインであることは共通。
加えて、作劇面で上述した様に、ヒロインが様々な思いを打ち明けることで彼女達の素顔の魅力を形成しているのがキャラ描写としての美点であり、同時にその想いを受け止められる誠実な人物として男性キャラが描かれているのも読み口を良くしている要因でしょう。

作風から当然分かる通り、眼鏡のデザイン自体にもキャラクター性との相性を含めて非常に強いこだわりを示す作家さんで、カバー下の眼鏡解説は必読もの。眼鏡を通した光の屈折をきちんと織り込んで描いているのもこの作家さんのこだわり故の特色と言えるでしょう。
多少オールドスクールな印象を感じることはあるものの、アニメ/エロゲー絵柄系統のキャッチーさがあり、作画密度も程好く高いタイプ。表紙絵との互換性は高く安定しているので、表紙で購入を判断して問題になることは無いでしょう。
【眼鏡越しの多彩な表情と程好いアタックの描写で魅せる恋愛H】
エロシーンに至るまでの展開を(眼鏡の活かし方を含めて)重視し、エロシーンにおける男女の会話でストーリーの魅力を構築するスタイルであり、これらの点は抜きツールとしての評価を左右する可能性もありますが、ページ数の多さもあって十分な尺がある濡れ場を用意。
エッチに至る展開こそ、ちょっと調教チックなものがありつつ、ヒロイン側の積極性が引き出されて双方が燃える和姦エロに落ち着く長編第2話を含め、恋愛セックスがメインの和姦エロ。男女双方、特にヒロイン側の感情の高ぶりや告白でラブエロ系としての甘味を高めているのがエロシチュとしての美点と言えます。
前戯パートには十分なページ数を設けており、ヒロインの体を丁寧に愛撫すると共に、彼女達が積極的にご奉仕してくれるパイズリやフェラのサービスプレイも標準搭載しており、白濁液が眼鏡にぶっかかる様子を勿論用意。
精液のかかった眼鏡を綺麗にするために一度外す場合でも、主人公の手によって再びヒロインの顔に掛けるという、念の入った実に“らしい”行動を描いており、愛する人の眼鏡フェイスを抽挿パートでも貫徹して、性的快感と恋の充足に潤む瞳を眼鏡越しに鑑賞可能。

ヒロインの表情と柔らか巨乳をメインとする女体に十分意識を集中させつつ、熱っぽいキスの描写や正面から抱き合う体位など、男女の体の密着感を適度に打ち出しているのは恋愛エロとしての美点。中出し連発や前穴発射からのアナル挿入で二回戦突入など、前戯パートでの射精も含めて複数ラウンド制として構築しており、1Pフル~2P見開きで歓喜のアクメに乱れまくりなヒロインの痴態をダイナミックに投入して〆としています。
眼鏡と眼鏡ヒロイン愛の溢れる作品ですが、そこだけにこだわったニッチな作品ではなく、恋愛ストーリーとしての魅力をしっかり備えていますし、長編最終話での世界観の形成も漫画としてとても面白かったです。
個人的には、低身長巨乳なウザカワ系後輩ガールちゃんと気持ちを打ち明けての熱烈ラブラブHな長編第1話「後輩×眼鏡」が特にお気に入りでございます。