2020年07月

タカハシノヲト『ぼくたちもっといじりたい』

WeNeedMoreTouch 市川春子先生の『宝石の国』第11巻(講談社)を読みました。ほとんど怪物と化したフォスと彼に同行する月側の宝石たちによる古巣への猛攻、読んでいて非常に痛ましい気持ちになりましたが、ここにきてフォスが三族を体に取り込んできた本当の意味が理解できて、なるほど~!?!?となりましたね。
ダイヤとボルツの戦いの結末、2人の気持ちを考えると凄く切ないんですよねぇ・・・。

 さて本日は、タカハシノヲト先生の『ぼくたちもっといじりたい』(茜新社)のへたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『搾精カーニバル』(ワニマガジン社)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
思春期入りたてボーイズ&ガールズのピュアな性的好奇心が発揮されて二人で快楽に蕩けちゃうインピオ作品集となっています。

WeNeedMoreTouch1 収録作は、団地の最上階にある常に無人の一室は“おばけ部屋”との噂があり、団地に住む男の子と女の子は偶然その部屋の鍵を見つけて探検のために侵入するのだが、そこで二人はエッチなことと言う別の冒険を進めることになって・・・?な中編「あかがね団地のおばけ部屋」全3話(←参照 二人だけの秘密基地で 同中編第1話より)、および読み切り形式の短編4作。
なお、短編「南の島のルビィ」を除く全作品は同じ町を舞台としており、カバー裏のおまけ地図でその位置関係が分かります。
1話・作当りのページ数は22~30P(平均27P弱)と中の上クラスのボリュームで推移。話としてはコンパクトながら魅力的なドキドキ感を生み出すシナリオワークであり、エロシーンのボリューム感も十分に強い構築で安定しています。

【純粋な性的好奇心や恋心が素直に発揮され充足される関係性】
 いずれの作品も思春期入りたてな少年&少女のエッチを描く、いわゆる“インピオもの”であり、ピュアな性的好奇心や恋愛感情によって登場人物達がセックスをすることになる様子を柔和な雰囲気の中で描き出しています。
WeNeedMoreTouch2 展開としてはおませさんのヒロイン側が積極的に行為に誘う、もしくは男子を強引に引きずり込んでしまうケースが多いですが、性や愛を知り始めた同年代である故に、立場や知識において優劣が存在し、それらの純粋性に付け込むような構図を明確に排除しているのがインピオものの美点であって、登場人物達の恋愛感情や性欲の発揮が彼ら彼女ら自身のものであって、それによってポジティブなものを得られていることに安心感や微笑ましさを以て描き出せているのがいずれの作品においても魅力的です(←参照 二人で初めてのエッチなことを 短編「たいこの練習日」より)。
 中編作では二人がエッチなことをしているのに気が付いた団地のお姉さんが彼らの“冒険”に参入して、なんのかんので三人でセックスを楽しむことになる中編はドタバタ模様が広がっていくテンポの良さが漫画チックに楽しい点ですが、その他の短編はお話としてはコンパクトであって、コンパクトである故に少年少女のつつましやかな、それでいて当人達には“おおごと”な様子として描けているのも明確に美点。
 また、中編では夏から冬への時間経過がありますが、その冒頭を含めて夏という季節を舞台にしている作品が揃っており、河原の草いきれ、学校のプールの塩素臭、部屋にこもった湿気、浜辺の潮騒と海の香りなど、幼年時代の懐かしさを伴う夏の精気を感じさせる雰囲気において、やはり少年少女の瑞々しい“生としての性”が描かれることでの両者のシナジーが非常に魅力的に映ります。
行為を経て男女の仲が深まり、これからも気持ち良いことを共有していくことを明示するラストは、これまたほのぼのと優しい印象を以て描かれており、ハッピーエンドの読後感の良さも作品全体の魅力を高めていると感じます。

【健康的な印象もある発育途上の思春期ボディな女の子達】
 秘密基地でのエッチを楽しむ二人に参加する中編のお姉さんと短編「たいこの練習日」のサブヒロインであるお姉さんは共にJCですが、彼女らを例外として、概ね高学年クラスで固定されたと思しきランドセルガールズで固定された陣容。
 高架下でオナニーを探究?している上級生ガール、プール授業で泳ぎが苦手な主人公の面倒を見ている快活ガール、穏やかな性格ながらエッチなことに興味津々な女の子、久しぶりの再会で女の子であることが判明した僕っ子南国ガールなどが登場しており、主導権はキャラによって異なりつつ、性的なことや恋愛感情を素直に打算なく表出し、行動していく女の子達が揃っています。
主人公の少年達は彼女らと同年代、もしくは少し年下であり、異性やセックスには興味を持ちつつも知識や経験は無く、ヒロイン以上にドキドキしたり混乱したりするピュアな様子が微笑ましく描かれていますし、ヒロイン達と一緒に初めての快感に夢中になっていく姿が両者の対等性を示しています。
WeNeedMoreTouch3 ほんのりとだけ膨らんだバストに、くびれに乏しい寸胴気味の体幹、ツルツル仕様の股間と未成熟感の強い思春期入りたてボディが勢揃いしていますが、女体の華奢さを前面に出すことはなく、夏が舞台ということもあってか日焼け肌のヒロインが半数を占めることなども手伝って(←参照 清楚な白ワンピース日焼け肌のちょっとお姉さんな女の子(早口)!!日本の夏!! 短編「じゆうけんきゅう」より)、健康的に発育している途中の体として描かれていると個人的には感じます。
なお、体つきも含めたキャラデザの可愛らしさは男の子達にも共通する要素であって、体格差をほぼ感じさせないか、女の子の方が少しだけ背が高いこともインピオものとしての明確な特色。ショタち○こも誇張の無いサイズ感であって、竿役としての男性性を控えめにしたタイプと言えるでしょう。
 海辺やプール、夏の河原に室内など、上述した夏の風景描写が魅力的ですし、体パーツ描写やエロ演出も細やかに描き込むタイプ。それでいて絵としてのクドさ・重さは感じさせず、ボーイズ&ガールズの二次元的な可愛らしさをお届けする絵柄のキャッチーさも幅広い層に訴求する長所であって、単行本を通して絵柄が安定しているのも○。

【程好いアタックの演出と行為のエスカレートのドキドキ感】

 各エピソードに十二分なページ数があるため、エロシーンの尺も十分に多いですが、長尺のピストン運動をガンガン繰り広げていくといったスタイルではなく、戸惑いや混乱もありながら次第に二人で行為をエスカレートさせていくというエロ展開序盤の展開の尺を重視したスタイルであって、評価は分かれる可能性もありますが、作品全体の方向性にはよく合致したものと評し得るでしょう。
 オナニー研究中のエッチなお姉さんに気持ちいいことを(やや強引に)教えられちゃう野外セックスや(短編「じゆうけんきゅう」)、無人のプールに忍び込んでのエッチ(短編「プールの味」)、お姉さんの参入によりエッチの仕方を覚えての3Pセックス(中編後半)など、シチュエーションやプレイ内容の味付けに多少の変化を付けつつ、男女双方が気持ちいいことを純粋に楽しんで没入していく和姦エロであることは共通。
 互いの性器を観察したり、触り合いっこしたり、はたまた小さなお口でショタち○こを包み込んで射精に導いたりと、異性への体への興味とその実践、そして互いのリアクションの共有などを重視した前戯パートとなっており、気持ちがよいこと、相手を気持ち良くさせることが自分達にも可能であることを認識して性行為が進んでいくことになります。
WeNeedMoreTouch4 性器結合をよく理解していないために当初は擦り合い(素股)のみが描かれる中編作に加え、前述した様に抽挿パートの尺がやや短めなことは多々ありますが、初めての性器結合の快感にショタが夢中になって腰を振ると共に、ヒロイン側も腰を振ったり、キスをしたり、少年をギュッと抱きしめたりすることで積極性を示していて(←参照 いっぱいつながる二人 短編「南の島のルビィ」より)、一緒に快感を高め合って共有するという、温和さとエネルギー感を両立したセックス描写に仕上げています。
 柔らかボディをしっとりと濡らす汗に、涙や涎で紅潮した頬が濡れるエロ可愛い蕩け顔、互いの淫液でぐしょぐしょになる結合部など、程好い密度の液汁描写や男女双方の言葉にならない喘ぎ声、挿入感を強調する断面図のカットインなど、十分なアタックのある演出を用いており、技巧的な画面構成での描写の詰め込みと併せて情報量を高めています。
 両者初めてのセックスの絶頂に至る大ゴマ~1Pフルの中出し描写は十分な演出強度を以て描かれていますし、終わった後の弛緩しながらの抱擁であったり、ち○こを引き抜いて白濁液が零れ落ちる様子であったり、体を拭ったりといった“事後の余韻”に味わいがあるのも特徴と言えるでしょう。

 インピオものとしての魅力を十全に備えた作品群と言えますし、夏と言う舞台のちょっとした郷愁や絵柄の魅力もあって、このサブジャンルの愛好者に留まらずに訴求できる魅力があると感じます。
個人的には、上級生ガールのエッチな自由研究を手伝う?ことになる短編「じゆうけんきゅう」と、南国ガールを始めて異性として意識して夜の浜辺でドキドキ初Hな短編「南の島のルビィ」が特にお気に入りでございます。お勧め!

菊月太朗『春衡伯爵家の事情』

CircumstancesOfCountHaruhira 藤崎竜先生(原作:田中芳樹氏)の『銀河英雄伝説』第18巻(集英社)を読みました。帝国と同盟の大決戦が開始されましたが、ラインハルトもロイエンタールも、フェザーンのルビンスキー父子も“家族”というものがその人間性に大きな影響を及ぼしていることが印象付けられた巻でもありました。その反面というわけですが、ミッターマイヤーの率直で快男子な面が映えましたね。
あと、ベルゲングリューン中将のやつれっぷりが可哀想でした。

 さて本日は、菊月太朗先生の初単行本『春衡伯爵家の事情』(ティーアイネット)の遅延へたレビューです。3週間ほど遅れてのレビューとなり申し訳ありません。
多彩なメイドさんとの“メイドもの”らしいエピソードを各種揃えたラブ&エロ模様が楽しめる1冊となっています。

CircumstancesOfCountHaruhira1 収録作は、明治時代において旧藩主家から華族となった春衡家を舞台として、主人である春衡家の男性達とメイドであるヒロイン達それぞれのラブ&エロ模様を描いていくタイトル長編「春衡伯爵家の事情」シリーズ全7作(←参照 息子世代の一人・芳朝とお付きメイドの静 「春衡伯爵家の事情 壱」より)。
なお、作品解説によると今単行本に収録されているのは嫡男・芳則の正室が雪子となった(第2話)“繁栄ルート”であり、正室が静となった別ルートもシリーズ同人誌として存在しているそうです。
1話当りのページ数は8~52P(平均24P弱)と幅はありつつ、メインとなるエピソードのページ数は中の上から標準を優に上回る水準にあります。どちらかと言えばオムニバス形式に近い印象もある構成ですが、個々に趣がある読書感と十分量のエロシーンが楽しめるシリーズ作となっています。

【メイドものというジャンルへのこだわり・愛着が強い特徴】
 “繁栄ルート”のまま令和の時代に至った春衡家に嫁ぐことになったお嬢様がメイドとして潜入して~!?という商業誌掲載の「令和編」を例外としつつ、明治時代を舞台に伯爵家の当主&その息子達とメイドさんとの恋愛&セックスを描くシリーズ作が収録作のメイン。
CircumstancesOfCountHaruhira2 使用人であるヒロインが仕えている男性に恋をして、身分違いの恋が叶う第1話、没落した家のお嬢様がメイドとして嫡男にお仕えし、エッチなお仕置きもされちゃう第2話、非常に強引で独善的なところもあるが殿様育ちである故に真っ直ぐさもある当主と反抗的なメイドさんの不器用ラブの第3話、元服を迎える八男の少年を彼が憧れ、長く仕えていた年上美人のメイドさんに夜の手ほどきを~な第4話と(←参照 優しくしっかり者の年上メイドさんに異性として初めて夜の営みを教えてもらう展開(早口)!オタクの好きなヤツ!! 「春衡伯爵家の事情 肆」より)、“メイドもの”なジャンルにおいて定番のものを中心にそれぞれの恋模様を描いています。
話としてはオムニバス形式には近い一方で、令和編での嫡男君も含め、江戸時代の気風をまだ保っている当主や“新時代”の青年たちと、それぞれの男性の思想や女性(婚姻)観の違いが関係性の違いにも影響を及ぼしているなど、時代の移り変わりと華族という家において引き継がれるもの・保たれるものの両方がシリーズを通して感じられることは特徴的な魅力と評し得るでしょう。
 詳細な作品解説に膨大な参考文献から窺える通りに、作家さんの舞台・時代設定に関する熱意は非常に強く感じられ、調度や衣装、言葉遣い(特に呼称)、ちょっとした風俗の描写といった細部を丁寧に描写しているのもあまり他に類をみない特徴
これが作品のストーリー性そのものの魅力につながっているのかという点は(管理人の理解力の問題もあってか)個人的には疑問であって、話自体の仕掛けは意外にシンプルでもあるのですが、“メイドもの”はそういった細部へのこだわりによって生じる“場の雰囲気”こそが決定的な魅力ともなるジャンルであって、その点において大きく成功しているのは疑い無いと総括できます。

【多彩なキャラデザインのメイドさん&イケメンご主人様】
 サブヒロインとして他のメイドさんも登場しますが、各話において一人のメイドさんをメインに据えてそれぞれの性愛を描く仕様。ミドル~ハイティーン級の美少女さんタイプと成熟した色香のお姉さんタイプの両方が登場します。
 メイドらしく冷静さを保ちつつも中身はピュアな乙女で芯の強さもある静さん、元名家のプライドの高さとドM性癖を併せ持つ雪子さん、明るく元気で主人に対しても率直は反発を示す“おもしれー女”的なキュートガールの文ちゃん、坊ちゃんを優しく見守ってきた優しい年上美人のヒバリさんとそれぞれタイプやキャラデザの異なるメイドさんが登場。
CircumstancesOfCountHaruhira3なお、令和編では、嫁ぎ先の春衡家の嫡男を自分の目で確かめるべく、メイドとして潜入する天真爛漫な行動派ドジっ娘お嬢様が登場しており、彼女は厳密にはメイドキャラではありませんが、正体を隠しての主従エッチを展開しています(←参照 お嬢様のメイドプレイ!オタクの好きなやつ!! 「春衡伯爵家の事情~令和編~」より)。
 ちっこい華奢ボディにぺたんこバストのロリボディな文ちゃんをやや例外として、健康的な肉付きの巨乳ボディが主流。体パーツ描写の淫猥さなどは抑えつつ、しっとりとした柔肌や艶っぽい黒髪の表現、バスト&ヒップを過度に主張させることなく整った肢体の造形など、綺麗な女体として仕上げられていると感じます。
 なお、男性キャラについては育ちの良いイケメン青年に、ちょっとダークなところもありつつ基本的には善人ないつもニコニコちょっぴり腹黒系イケメン、横暴さと率直さを兼ね備える元・藩主のイケおじ当主、幼い可愛らしさを残すピュアなショタ系少年キャラと、ヒロイン以上に多彩な年齢層のイケメン男子を揃えており、この要素が嬉しい読者層も確実に存在するでしょう。
 同人誌シリーズと商業誌掲載作の「令和編」では初出時期に3~4年の差があることもあって、絵柄と特に作画密度には明確な差を感じるものの、設定の盛り込み同様に細やかさのある絵柄であることは共通しており、近作ではそこに絵としての華やかさやエロ演出の密度が更に高まったスタイルとなっています。

【淫液に濡れて快楽に蕩ける痴態描写を程好い濃度とアタックで】
 ページ数の少ない「春衡伯爵家のコルセット事情」「産養」などはエロシーン無しのエピソードであり、ページ数の多い話数に関してもたっぷり長尺のエロシーンが用意されていることもあれば、短めのエロシーンとなっていることもあって、抜きツールとしての満腹感には相応の変動があります。
 ドSな五位さま(芳則)によるプライドの高いメイド若奥様(ドM)への拘束お仕置きプレイや、主人として女中に一方的に手を出すご当主の文への(強姦に近い)お手付けなどもありますが、年上美人のメイドさんとのおねショタ系初エッチや身分の違いを乗り越えての恋愛セックスなどを含め、いずれの関係性も和姦エロにはまとめていて、アブノーマルな場合も含めてそれぞれの愛の形として描かれていると言えるでしょう。
 “メイドもの”の定番要素であるご奉仕プレイに関しては、リードする側のメイドさんによるフェラなどが用意されることもありますが、頻度としてはそれ程高いものではなく、前戯パートに相当するプレイ内容にも一定の尺を設けつつ、抽挿パートを量的に主軸とする構築がメイン。
CircumstancesOfCountHaruhira4エロシーン全体の尺短い場合はそれでも量的な不足を感じることはありますし、演出密度も初出時期による変遷はありますが、肌理の細かい柔肌と美人&美少女フェイスが各種淫液で濡れていく様子や、ストレートな結合部見せつけ構図、言葉にならない乱れた嬌声など、適度なアタックのある演出を重ねて快楽に蕩けるヒロイン達の様子をお届け(←参照 高飛車お嬢様メイド折檻プレイ!オタクの好きなやつ!! 「春衡伯爵家の事情 弐」より)。
 なお、メイドものの王道として、メイド服(お仕着せ)を着用したままのセックスが基本ではあるのですが、エピソードによっては全裸セックスになったり、ホワイトブリムやキャップを外した状態でのセックスになったりすることは、第3話のように“メイド”としてではなく一人の女性としてという側面を強調する意義がある場合もありつつ、好みを分ける要素化もしれません。
複数ラウンド制の〆は大ゴマ~2P見開きのボリュームで、淫液に濡れながら中出しを受け止めてアクメに蕩けるヒロインの痴態を、中出し断面図描写や感極まった嬌声などと共にお届けなハイカロリーな抜き所となっており、ここを含めてエロさと可愛さのバランスを一貫させたエロシーンに仕上げています。

 場の作り方やキャラクター、エロシチュといった全ての面において、“メイドもの”というジャンル自体へのこだわりを強く感じさせる作品であり、その点をどう受け取るかはやはり読み手のジャンルへのこだわりの有無、強弱によって大きく影響されるだろうという作品。
個人的には、ドMで一途でプライドも高いが妻としての矜持もある元・お嬢様なメイドの雪子さんが最愛でございます。

Pennel『放課後は冒険の時間』

TimeForLibidoAfterSchool TVアニメ版『ド級編隊エグゼロス』第3話「バタフライエフェクト」を観ました。はぁはぁ、管理人も桃園さんの育ちかけバストに白くてどろどろした液体をぶっかけて揉んだり吸ったりしたいです。主人公、ラッキースケベにちゃんと“反応”するんですね、健康!
勝負下着添い寝シーンはもちろん、プールでの雲母ちゃんのお尻シーン、大変良かったですね・・・!(ニッコリ

 さて本日は、Pennel先生の『放課後は冒険の時間』(ワニマガジン社)のへたレビューです。これが2冊目となる作家さんですね。
等身大の情動&ドキドキ感で魅せる青春ラブストーリーと健康的な色気感の美少女さんとのエロ模様が詰まった1冊となっています。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編で計10作。短編「ふつうの関係」「ひみつの自由研究」「キミがほしい!」「日陰を歩く」の4作についてはそれぞれ描き下ろし後日談(2~4P)が描き下ろされています。
描き下ろし後日談を除き、1作当りのページ数はいずれも16Pと控えめな部類で固定。ページ数の関係上、作劇・エロ共にコンパクトな構成ではあって、抜きツールとして多少の物足りなさはありますが、雰囲気の良さで適度に読ませる作りになっています。

【等身大の感情と素直な性欲で進展する青春ラブストーリー】
 お互いにラブラブであるが旦那さんのとある事情からセックスレスになってしまった夫婦の和解&ラブラブHを描く短編「すみれほどな愛」をやや例外としつつ、若人の恋愛模様を穏やかな筆致で描く青春モノが揃っており、他社ではありますが、コミックアオハ(高)レーベルでも何ら違和感が無い印象。
TimeForLibidoAfterSchool1 周囲の男女が色気づいていく中で、主人公とヒロインが互いに異性として意識し合う短編「ふつうの関係」、幼馴染のエロエロな一面を知って戸惑いながらもそれを受け入れ、相手を深く知れたことを喜ぶ短編「おとまりでーと」、学校という“社会”において自分を押し殺して耐え忍ぶ少年の、奔放に振る舞うヒロインへの同属嫌悪的な反発と憧れとの同居を描く短編「日陰を歩く」(←参照 “俺ばっかり・・・”では本当は無い 同短編より)、はたまた綺麗なお姉さんとエッチなことになったらいいのにと願う少年の素直な恋心&スケベ心を描く短編「汐にみる夢」と、思春期の登場人物達の素直で等身大の感情をしなやかに描き出すのが魅力の核と言えるでしょう。
 短めの短編で統一されている分、ストーリーとしての広がりや重厚さには欠けますが、何気ない日常の中で、男女が相手に一歩踏み込むことで、感情や性欲が相手に開示され、共有されることでそれらが充足されるという描き方となっており、ちょっとした誤解や嫉妬心が生じることはありつつも、人間関係の深化・強化がそのディスコミュニケーションを解消するという描き方も恋愛ストーリーとしての王道的魅力と言えます。
TimeForLibidoAfterSchool2話として“劇的な何か”を投入しない一方で、男女の間にそれまでの関係性を保ちながらも互いの相手に対する意識に変化が生じたことを示すラストになっており、ストレートに甘味たっぷりというよりも、表情や台詞回しでその変化を語らせることで余韻の良さがあるまとめ方は大きな魅力と感じます(←参照 二人にとっての“ふつう”って 短編「ふつうの関係」より)。
 また、展開としてヒロイン側が積極的という傾向にありますが、これが単に男性側にとっての棚ボタ的な展開として表現されるのではなく、伸びやかな解放感やピュアな情動の表現型として描かれていることも、青春ラブエロ模様の健康的な印象を高めていると評し得るでしょう。

【健康的な色気感の巨乳思春期ガールズ】
 女子校生級の思春期ガールをメインとしつつ、女子大生クラスの女の子や主人公の少年にとっての綺麗なお姉さんキャラ、20代半ば程度と思われる新妻さんなども登場。
思春期ボーイとお姉さんの組み合わせなどもありつつ、同年代の男女の関係性を描く作品がメインであって、性欲や感情における心地よい衝動性や互いの言動にドキドキする様子などが青春モノとしての魅力を深めているのは作劇面でも述べた通りの魅力です。
TimeForLibidoAfterSchool3それらの関係性において、相手への異性としての認識の発生(←参照 幼馴染ボーイッシュガール!! 短編「ひみつの自由研究」より)、相手の性的な面を知り、受け止めることでの幸福感、素直な性的好奇心といった王道的な要素を含ませており、それらを雰囲気の良い語り回しや感情表現で魅せていくことがキャラクターの魅力にも直結しています。
 巨漢の旦那さんとラブラブな肉付きが弱く身長の低い貧乳華奢ボディ奥さん(短編「すみれほどな愛」)や、ショートヘアにスレンダー貧乳ボディのボーイッシュ幼馴染さん(短編「ひみつの自由研究」)といったヒロインも居ますが、メインとなるのは健康的な肉感に程好いボリューム感のあるバスト&ヒップの巨乳ボディな女子達。
とある理由で髪の毛を金髪に染めている元・彼女さんや(短編「あたらしい時間」)、部室でウリをやっているという噂を立てられた女子大生さん(短編「キミがほしい!」)といった華やかさのあるキャラデザインもありますが、清楚感や日常感のある“普通”の女の子としての印象を保ちつつ、その可愛らしさやエロさを関係性の中で引き出してくる描き方が主流と言えるでしょう。
 健康的な色気感を保つ、親しみやすい漫画絵柄をベースとしつつ、メリハリの効いた描き込みを施すことで、軽く柔らかい印象を維持しながら要所要所での繊細さや絵としての密度を形成。表紙のフルカラー絵と互換性高く安定していますが、中身のモノクロ絵の方が、この絵としてのメリハリの効き方がより魅力的に映ると個人的には感じます。

【穏やかさを保ちつつ行為に没入していく熱量がある痴態描写】
 割合にサクサクとエロシーンへと移行するものの、徐々に行為がポジティブな意味でエスカレートしていく流れを重視していることと、そもそものページ数の少なさもあって、濡れ場の分量、特に抽挿パートの尺には一定の物足りなさはあります。
 露出のドキドキ感を愛する彼女さんの性癖を受容して二人でそういったプレイに励む短編「露出大作戦」、巨漢の旦那さんと小柄の奥さんのラブラブ体格差ファックな短編「すみれほどな愛」、周囲から隠れながらのドキドキ感を付与する短編「ふつうの関係」「キミがほしい!」など、エロシチュとしての味付けを加えたエロシーンもありますが、それらも含めて恋愛セックスで統一。
自身や他者の性癖や性欲への意識、体を重ねる中で確認される種々の感情に恋心といったものをセックスにおいて台詞やモノローグで描き出すことで、思春期の情動の在り方や恋愛セックスとしての瑞々しさを引き出していることが大きな特色であり、抜きツールとしてのアタックには必ずしも直結しない一方で、セックスシーンを丁寧に追わせる作りとして美点となっています。
 尺としてそれ程長くはないものの、豊満バストでのパイズリや手コキ、フェラなどのヒロイン側の積極性を示すプレイや、恥ずかしがるヒロインへの丁寧な愛撫といったプレイを前戯パートに投入しており、前者であれば射精シーンを、後者であれば潮吹きシーンの抜き所を投入。
TimeForLibidoAfterSchool4これらの抜き所を含めて、作品の雰囲気や絵柄の親しみ易さを阻害するような強いアタックのエロ演出を投入せず、熱っぽく蕩けて瞳を潤ませる表情に切れ切れの嬌声、柔肌をしっとりと濡らす液汁描写など、程好いアタック&密度の演出で上品さもある痴態描写に仕上げているのが特徴的(←参照 この台詞の切り方でのリズム感が○ 短編「汐にみる夢」より)。
 情熱的になっていく台詞回しを含め、互いに激しく求め合うエネルギー感でピストン描写を進行させつつ、フィニッシュシーンについては派手な演出で大きく盛り上げるというよりかは、絶頂の勢いと共に行為が終わってしまう名残惜しさも感じさせる、比較的落ち着いた描き方と言え、実用性に関して賛否は分かれるでしょうが、作品全体のトーンと合った描き方で貫徹していると評したいところ。

 絵柄の親しみ易さもあって、青春ラブストーリーとしてのハートウォーム感や心地良いドキドキ感が楽しめる作品が揃っており、その作風と合致したセックス描写は大きな魅力。濃厚&ハードなエロ描写を期待するのは避けるべきですが、穏やかかつ熱っぽいエロ描写をお求めな諸氏にはお勧めしたい1冊です。
個人的には、不器用&ヘタレボーイの綺麗なお姉さんとの出会いな短編「汐にみる夢」と、同じく周囲からの疎外感を感じながらそれぞれのやり方で生きていく二人のボーイ・ミーツ・ガールな短編「日陰を歩く」が特にお気に入りでございます。

跳馬遊鹿『湿楽艶』

WettyParadise TVアニメ『うまよん』第2話「出来立て! トレセン学園案内VTR」を観ました。トウカイテイオー、(JRA以外の)TVコマーシャルに出演したこともあるという元ネタもあってか、TVに映るのが好きなんですかね。露骨までにカメラを気にしているのが可愛かったです。
トレセン学園の正式名称、初めて聞いた気がしますし、アイドル関係の練習施設の存在も初出のような・・・!?

 さて本日は、跳馬遊鹿先生の『湿楽艶』(エンジェル出版)のへたレビューです。先生の前単行本『黒ギャルちゃんはキミだけが好き❤』(メディアックス)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
むっちり豊満ボディの美人妻&未亡人ヒロイン達が背徳の快楽に濡れて溺れる様子をお届けな作品集となっています。

WettyParadise1 収録作は、豪雪地帯に住むヒロイン・睦実は亡き夫と共に子供の様に可愛がったいた甥っ子が成長し、雪下ろしの手伝いに来てくれたことで懐かしく温かい気持ちになるのだが・・・な短編「雪がとけるまで・・・」(←参照 久しぶりに誰かと過ごす雪の夜 同短編より)+描き下ろし後日談(4P)、その他読み切り形式の短編7作。
描き下ろし後日談を除き、1作当りのページ数は18~22P(平均20P強)と中の下クラスのボリュームで推移。舞台設定を軸として趣のある雰囲気を形成していますが、話そのものとしてはコンパクトではあって、程好いボリューム感のエロシーンを安定供給しています。

【田舎を舞台とした人妻堕ちモノ系&未亡人ラブストーリー】
 作劇の方向性としては、人妻ヒロインが悪人に凌辱されてしまう堕ちモノ系と、寂しさを抱える未亡人ヒロインの恋愛モノとに大別され、本数としては前者が主力。
 堕ちモノ系については、旦那を愛するヒロインが悪い男に騙されたり、無理やり犯されたりしてしまい、姦計による抵抗の無力感と強烈な快楽への耽溺でその関係から逃れられなくなってしまうというよく言えば王道の、悪く言えばテンプレ的な展開となっており、次第に快楽に呑まれていくヒロインの痴態を魅せることに注力したタイプ。
WettyParadise2帯にある通りに田舎、特に日本の田舎を舞台とした作品が多いですが、堕ちモノ系作品では閉鎖的なコミュニティの中で外部から来た人間に対して横暴に振る舞ったり、独自の決まりごとを押し付けたりといった悪人がしばしば登場しており(←参照 従わないと村八分と移住者のヒロインを脅して 短編「襲獲-若妻摘み-」より)、田舎という舞台の負の側面を表現した展開とも言えるでしょう。
プレイ内容としての過激さは抑えつつも、落ち度の無いヒロインに対して悪人が好き放題にする状態が持続されることを示唆するまとめ方が多く、ヒロイン側が背徳の快楽を更に求める変容で物語を占めるケースが多いとはいえ、一定の後味の悪さはあるタイプとも感じます。
 これらの作品に対し、未亡人である旅館の女将が、亡き夫によく似た男性客が憔悴に耽っているのを何とか慰めようとする短編「月夜の旅籠-溢れる衝動-」や、静かな雪の夜に愛おしい甥っ子の情欲を受け止める短編「雪がとけるまで・・・」は、ヒロインの寂しさと共に男性側も癒されるポジティブな雰囲気であり、静かな月夜や降り積もる雪といった日本の田舎の風景が作品の情緒感を高めているのが魅力的です。
 過保護ママンとの近親ラブエロ系な短編「欲湿に濡れる母子愛」も含め、作品タイトルから感じる官能小説的な雰囲気は作中の語り回しにも感じられる特徴であって、好き嫌いは読み手によって分かれるかもしれませんが、アダルト美人の艶っぽさと雰囲気の取り合わせの良さと評し得るでしょう。

【アダルトな色気感の漂う巨乳&巨尻ボディの人妻・未亡人】
 20代半ば~30代後半程度と思われる年増美人が勢揃いしており、いずれも人妻(ママキャラ含む)または未亡人の設定となっています。
 夫が居る、または居たという設定を共通させつつ、田舎で農業や漁業(海女)を始めた女性、旅館の女将、日本の田舎に憧れて滞在しにきた外国人女性(人妻)、逆に夫の海外赴任で異国の田舎に滞在することになった人妻さん、息子を溺愛しているママさんなど、前述した様に田舎という要素を概ね共有しつつ、それぞれ異なる状態にあるヒロインを用意。
WettyParadise3 ボディデザインとしては、等身高めでウェストはしっかり締まった体幹に十分なマッスの巨乳&安産型ヒップを組み合わせた肉感的な女体であって(←参照 海女になった人妻さんに隣村の悪徳父子が迫る! 短編「狂い潮」より)、熟女的なむちむちとした豊満さはそこまで前面に押し出さないものの、乳・尻・太股の十二分な肉感でストレートなエロさを形成。
設定の多彩さもあって、日焼け肌であったり金髪?な外国人女性であったりとキャラデザの描き分けを施しつつ、髪の毛の艶っぽさや肉厚な唇、もじゃっとした股間の茂み、キャラによっては母乳も出る程良いサイズ感の乳輪&乳首など、アダルトな色気感を打ち出す体パーツ描写は共通しています。
 ネオ劇画的な重さ・濃さも適度に持ちつつ、アニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーさを先行させた絵柄は、華やかかつ濃密といった最先端のスタイルとはまた異なる方向性ではあって、読み手の嗜好によっては地味と感じる可能性はありますが、前述した成熟した色気感をよく引き出す画風であって、表紙絵と完全互換で安定しているのも明確に長所と言えるでしょう。

【量的に抑え目のエロ演出と豊満ボディの強い存在感】
 ページ数こそ多くはないものの、サクサクと濡れ場に突入していくこともあって、エロシーンの量的ボリューム感は適度に強く、アダルト美人が快楽の熱に包まれていく様を十分な量でお届け。
 息子を溺愛する母親と彼女を女性として見ている息子との母子相姦モノな短編「欲湿に濡れる母子愛」、人恋しさや亡き夫の姿を別の男性に見ることで未亡人さん側が積極的な短編「月夜の旅籠」「雪がとけるまで・・・」といった作品は背徳感を有しつつ和姦エロですが、その他の作品は凌辱系のシチュエーションにおける人妻堕ちモノ系。
これらの堕ちモノ系では、無理やり犯されるも次第に強烈な快楽に飲み込まれ・・・という展開は共通しつつ、農家の人妻さんが太い苦瓜(ゴーヤ)を挿入されたり(短編「襲獲」)、酒蔵に嫁いだヒロインが義兄の開発した妖しげな酒で酩酊セックスをされたり(短編「淫酔」)、アオザイ的な民族衣装を着用したヒロインが野外で拘束セックス&山芋(的な何か)で秘所を痒くさせられて挿入おねだりを強制されたりと(短編「湿楽園」)、プレイ内容はヒロインや舞台の設定によって様々に用意しています。
 前戯パートには適度な尺を設けており、母乳吹き出しやパイズリ、乳首責めなどの巨乳を活かしたプレイを充実させると共に、丁寧なクンニからの潮吹きやスパンキングや野菜挿入などの攻撃的なプレイ、艶っぽい唇が印象的なフェラの強要など、多彩なプレイ内容をシチュエーションに沿って投入。
WettyParadise4 前戯パートとバランスよく分量を振られた抽挿パートにおいては、すっかり淫液に濡れた秘所に挿入されたりヒロイン自ら導いたりでピストン運動を開始し、男性側の体躯の存在感を抑制して、ヒロインの豊満ボディの存在感と蕩けていくヒロインの表情にフォーカスしたコマを連続させていきます(←参照 短編「湿楽園」より)。
このスタイルに依る肉感的な女体の存在感の押し出しや、汁だく結合部のストレートな見せつけ構図でエロ描写のカロリーを打ち出しつつ、熱っぽい表情付けや漏れ出すような嬌声&ハートマーク付きアクメボイスなどのエロ演出は量的・質的に抑制を効かせており、女体描写に集中できると感じるか、演出としての単調さと感じるかは読み手の好みによって分かれるでしょう。
 前戯・抽挿の両パートに抜き所を備えて複数ラウンド制を基本としており、フィニッシュシーンでも、手だけを残しての男体透明化といった手法などで男性の体を視界から取り除きつつ、大ゴマ~1Pフルで中出しアクメに乱れるヒロインの表情&女体をたっぷりと見せつける仕様。量的にそれ程でもない精液描写も含め、ここでも演出密度を大きく高めることはしませんが、サイズの大きさもあって抜き所としてのインパクトを相応に備えています。

 人妻キャラを中心としたアダルト美人の艶っぽい痴態と彼女達が背徳の快楽に包まれていく展開を楽しめる作品が揃っており、このサブジャンルとしてのスタンダードな印象を保ちつつ“田舎”という舞台のコンセプトがアクセントとして効いている印象。
個人的には、黒髪ロング巨乳人妻な海女さんが悪い男達に捕まって・・・な短編「狂い潮」と、停電した雪の夜の静けさや冷たさと燃え盛る行為の激しさや熱とのコントラストが魅力の短編「雪がとけるまで・・・」が特にお気に入りでございます。

傷希レイ『淫乱スクールデイズ』

BitchesSchoolDays 梶川卓郎先生の『信長のシェフ』第27巻(芳文社)を読みました。ケンが本能寺の変について思いを巡らせている時に組香で相対したのが、勧修寺晴豊とはなかなかにタイムリーだなと思いました。勧修寺晴豊・教豊の日記が今日において貴重な史料となっているのは、描かれる晴豊の矜持とはまた異なりますが、伝えるという彼らの役割の一つではあるでしょう。 
信康事件に関しての家康と酒井忠次の関係については、真っ直ぐな忠臣としての忠次の描き方であって、これはそうなんだろうなぁと個人的には思います。

 さて本日は、傷希レイ先生の『淫乱スクールデイズ』(三和出版)の遅延へたレビューです。先生の前々単行本『ビッチーズジャーニー』(ティーアイネット)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
ハードな凌辱系から青春ラブエロ模様まで多彩なシナリオワークと強烈なエロ描写とが詰まった作品集となっています。

 収録作はいずれも読み切り形式の短編で計8作。1作当りのページ数は18~40P(平均26P弱)と幅はありつつ平均値としては中の上クラスのボリュームとなっています。
作品によって読書感の軽重にはバリエーションがありつつ、十分な尺とアタックのエロシーンに強い存在感があることは共通しています。

【初出時期による変化も含めて多彩な作劇】
 収録作は2015年~2016年を初出とする3作品と、2019年~2020年を初出とする5作品とに掲載順としても大別されており、共通する要素もありつつ両グループには作風の差異を感じさせます。
BitchesSchoolDays1近作を中心とする後者(2019年~2020年)の作品群については、ビッチ姉妹がM性癖気味の主人公を襲ってセックスを満喫する短編「シスターライド」(←参照 顔面騎乗&騎乗位で搾り取られているのだ! 同短編より)、大人しそうな雰囲気ながら実はビッチでエロ配信が性癖のヒロインが友人達を酔い潰して勝手にセックスを満喫な短編「私の性癖」など、ビッチヒロイン大暴れ的なものを含めてヒロイン側の積極性が明示された作品が目立ちます。
ヒロインを含めた部活仲間でAV撮影にハマっていく短編「REC! DO-JIN」も作風として近い系統に属しますが、互いに不器用なところがある幼馴染の巨漢男子と小柄ガールの誠実な青春ラブストーリーの短編「ふたり♥サイズ」や、まるで居ないように扱われる引きこもり男性とその父親と関係を持っている無表情ガールとの心の通わぬ寂寥感のあるセックスを描く短編「MASK」といった読み口の明瞭に異なる作品も近作に含まれています。
 一方、今単行本においては古めの作品となる前者3作については、三和レーベルでの前単行本の方向性を引き継いで凌辱・寝取られ系となっており、ダーク&ヘビィな読み口となっています。
BitchesSchoolDays2何ら落ち度の無いヒロインに理不尽な輪姦が降りかかり、その精神に重大な後遺症を残す短編「ももこリバース」、交際していると見せかけて“彼女”であるヒロインを不良グループに売り渡すことに何ら良心の呵責を感じない暗い心根の少年を描く短編「ある男の日常とある女の非日常」(←参照 彼にとっては“いつものこと” 同短編より)、性的能力やその男女間でのマッチングが重視される狂った社会システムにおいて想い人を奪われる寝取られ系作品の短編「愛の値打ち」と、これらの作品はアングラ感もある雰囲気の中で、“被害者”となる登場人物の悲惨さを読み手に叩き付けており、強烈なインパクトを残しますが、それ故に好みは大きく分かれるタイプではあるでしょう。
 あっけらかんとしてエネルギッシュな快楽全能系、力強くもパワフルなラブストーリー、虚無的な救われなさを淡々と描く作品に黒い欲望や喪失感をソリッドに描く凌辱・寝取られ系と、読み口はかなり多彩であって、そこが魅力でもありますし、特定の方向性でまとまって欲しい諸氏にはネガティブな判断材料にもなるでしょう。

【バスト&ヒップのもっちり感触が魅力なボディデザイン】
 短編「私の性癖」「ももこリバース」では女子大生級と推察されるヒロインが登場していますが、その他の作品は女子校生ヒロインで統一。
 上述した様に、近作では自らの満足のためにセックスを貪るビッチヒロインや恋なりその他の目的なりに自ら性行為に参加していくタイプのヒロインがメインであるのに対し、数年前の作品では凌辱や寝取られにおける被害者としての側面が強いキャラ造形がメインとなっています。
互いが素直な気持ちを打ち明けて恋愛関係が成立する短編「ふたり♥サイズ」といった作品もありますが、他者を圧倒するビッチヒロインにしても、快楽に屈して寝取られてしまうヒロインにしても、男女間での理解不能性という要素を含ませたキャラ造形という印象があって、そこに喪失感であったり、断絶感があったりする作品に印象の強さがあります。
BitchesSchoolDays3 小柄で貧~並乳の持ち主である女の子も数名いますが、メインとなるのは巨乳ガール達であって、お尻も含めてそのもっちりとした柔らかさ&重量感でストレートなエロさを打ち出すタイプ(←参照 短編「REC! DO-JIN」より)。数年前の作品では、このバスト&ヒップを軸にグラマラスな印象を前面に出すタイプのボディデザインでしたが、近作ではそれらの過度な主張は抑えて均整のとれた女体に仕上げています。
 なお、男性キャラクターについても、数年前の作品では脂ギッシュな肥満体青年やおじさん、粗暴さを感じさせる不良キャラなど、好みを分けるレベルでかなり“濃い”キャラデザインであるのに対し、近作ではそこらのクドさは抑えたキャラデザにまとめています。
これらの女体造形やキャラデザインの変化は、絵柄の変化とも密接に関連しているものであって、近作5作品については表紙絵と互換性の高い絵柄であるのに対し、古めの3作品については、作画密度の高さ・細かさを特徴としつつ、表紙絵のキャッチーな印象とはまた異なるスタイルであることには留意されたし。

【強烈な演出で彩る欲望の奔流としてのセックス描写】
 ページ数に幅がある分、濡れ場の尺にも作品によって長短の変動はありますが、十分なボリューム感の強さがあるエロシーンが多く、かつ強烈なエロ描写によって質的な満腹感も高めています。
 恋人同士の嬉し恥ずかし初エッチから、暴力と獣欲が問答無用でヒロインに叩き付けられるソリッドな凌辱エロ、ヒロインの強烈な別離の台詞が印象的な寝取られエロに姉妹ヒロインに完全に支配権を握られて搾り取られる(男性にとっての)被虐的なシチューションまで、エロシチュは多彩。
ヒロイン側が主導するケースでも、男性側が強引にことを押し進めるケースでも、彼ら彼女らの欲望の強烈さというものが表現されることは共通しており、陰陽いずれの場合においても、目前の肢体や快楽をガツガツと貪っていくエネルギー感が特徴と言えるでしょう。
 状況のドラスティックな変化や、ヒロイン側の変容をエロ展開に入れ込むために、異なる趣向・雰囲気を前後に分割して提供することも多いため、必ずしも前戯パート→抽挿パートという構成を選択していませんが、ビッチヒロインのお下品水音を立てながらのバキュームフェラや恋人同士の優しくも情熱的なキス&愛撫、無理やり奉仕させるイラマチオ気味のフェラなどなど、シチュエーションに合ったプレイと射精シーンを前戯パートに用意。
BitchesSchoolDays4尺の余裕もあってか、2P跨ぎのものを含めた大ゴマで女体の存在感をがっつり見せつけると共に、悶絶フェイス&ボイス、マッシブな擬音、派手な乳揺れや仰け反りポージング、出し入れをがっつり見せる結合部アップ描写に迫力のある断面図など、アグレッシブなエロ演出を高い密度で添加していることは全作品に共通しています(←参照 恋愛セックスでも体格差セックスでハード系に 短編「ふたり♥サイズ」より)。
 パワフルに腰を振りながらリードする側が快感を上り詰めていくエネルギー感で疾走し、大量射精でアクメを迎えるヒロインの強烈な描写とその後に続く潮吹きや秘所からのザーメン零れ出しなどの追撃描写も合わさって非常にカロリーの高い中出しフィニッシュに仕上げており、アグレッシブに進行するエロシーンの〆らしい描写となっています。

 上述した様に、ハードな凌辱系を含めた作劇の方向性の多彩さや絵柄の変化は好みを分ける要素ではありますが、それぞれシナリオワークとエロの存在感が十分にある作品が揃っていると言えるでしょう。
個人的には、ビッチ姉妹に搾り取られちゃう短編「シスターライド」と、父子と男女の暗い断絶が横たわる短編「MASK」が特にお気に入りでございます。

記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

月別アーカイブ
  • ライブドアブログ