2020年07月

赤月みゅうと『異世界ハーレムパラダイス』上下巻

HaremParadiseInAnotherWorldFHaremParadiseInAnotherWorldL 加藤雄一先生の『やんちゃギャルの安城さん』第6巻(少年画報社)を読みました。今回も安城さんのセクシーショット&甘くて熱いアピールが大変充実しており、悶絶して吐きそうになりました。瀬戸、お前!!安城さんとのツーショット写真を机の横に貼ってるくせに何が“好きかもしれない”だ、お前は!!ほんと・・・この・・・!!抱けーッ!!抱けーッ!!!(鉄格子を掴んで泣きながら

 さて本日は、赤月みゅうと先生の『異世界ハーレムパラダイス』上下巻(ティーアイネット)のへたレビューです。先生の前単行本『ヒナギクヴァージンロストクラブへようこそ❤』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
多彩かつ大人数のファンタジーヒロインとの種付けセックスしまくりという超ゴージャスなハーレムエロとゲーム世界の存亡のかかるストーリーが楽しめる1冊となっています。

HaremParadiseInAnotherWorld1 収録作は、とある出来事をキッカケに引きこもりとなってしまった主人公は、やりこんでいた美少女モノのソシャゲのサービス終了を知って衝撃を受けていたのだが、突然画面から現れたゲームキャラクターのサキュバス・デジールによってゲームの世界へと召喚され、女神族の女王・グレイスに女性しかいない世界で全種族に種付けセックスをして世界を救うことを依頼されることになり・・・?というタイトル長編全10話(←参照 エルフにサキュバス、獣人にアマゾネス、長命口リ種族がよりどりみどり!? 同長編第1話「女王の国 前編」より)。
1話当りのページ数は28~58P(平均44P弱)と幅はありつつも平均値は非常に高くなっています。この大ボリュームで尋常でない長尺のエロシーンに注ぎ込みつつ、長編全体として適度な読み応えを有したストーリーに仕上げています。

【設定の二つの制約を読み応えにつなげた異世界ハーレムもの】
 コンセプトとしては異世界ハーレムものであり、女王にもゲーム世界での“ご主人様”に任命されることで、女王様やその騎士団、市民たちは勿論、世界中を巡って異なる種族達にも孕ませセックスをし続けるし、それを望まれるというハーレム的なウハウハ感が強固に形成されているのが美点の一つ。
その一方で、“ハーレムを満喫できるゲーム世界が終焉に向かっている”“主人公を召喚したサキュバス・デジールが彼にとっての主人である”という重要な二点の制約が、異世界においてチート能力で好き放題的な作品と明瞭に異なる特徴となっています。
HaremParadiseInAnotherWorld2 この二点の制約については、デジールはとある思惑を以て主人公に関与しており、謎めいた彼女との関係性はその正体を含めて終盤の展開に大きく関わってきますし(←参照 主人公を自分のものとしたデジールの正体と思惑は・・・? 長編第8話「奴隷の国 前編」より)、彼女達を孕ませるという使命とはまた別に、主人公がゲームから脱出できる美少女ゲームらしい条件が判明することも終盤のドラマに強く関わってきます。
また、異世界ハーレムやゲームの世界を扱う本作は、辛い現実から逃避してゲームの中で好き放題を続けるのでもなく、自分が好きだったゲームの世界から離れて現実を生きろというお説教めいた「成長」を描くのでもなく、心の傷から引きこもりになった主人公がどちらも大事にして成長し、“世界を救う”ことを成し遂げるという描き方になっているのも非常に好印象。
この大きな構図において、主人公とデジールの関係性はやはり主要なものとなっていて、主人公の一途な想いが叶えられ、主人公のゲームやキャラクターへの愛着によってハッピーエンドに帰結するという終盤の流れもドラマチックな印象を打ち出しています。
 斯様にストーリー面でも大きな魅力を持ちつつ、過度にストーリー偏重になることは無く、話の展開やエロシチュの変化はしっかりと設けながら、最初から終盤直前までハーレムHの特盛状態が連続する強力な抜きツールとしての構築も保っているのは流石と言えます。

【多彩なキャラデザ・ボディデザインの美少女&美女ヒロインズ】
 幼い外見ながら数百~数千歳という長寿種族ラーラ族なども居るため、年齢設定そのものにあまり意味は無く、キュートな女の子から綺麗なお姉さんまで美少女&美女揃いのファンタジー世界まるごとハーレムを提供。
 慈愛に満ちた女王様に精強で凛々しい女騎士軍団、交尾にとっても積極的な各種獣人族、率直に快楽主義者な褐色アマゾネス軍団に、反対に性的な快楽を禁忌としながらそれ故にすっかりハマってしまうクールなエルフ族、幼い見た目と一致する無邪気さでセックスをお遊戯的に楽しむラーラ族、そして世界の支配を目論む黒の魔女と様々なファンタジーヒロインが登場しますし、主人公の召喚に巻き込まれてしまったクラスメイトの女の子3名も主人公に奴隷の身から救出されてエッチに参加。
HaremParadiseInAnotherWorld3 世界の女神でもある女王様やメインヒロインとも言えるデジールには1対1のエッチが用意されていますが、各種族で趣向の変化は付けつつもいずれも複数人エッチのハーレム仕様を徹底しており、多彩なボディデザイン・キャラデザインの美少女達の柔らかボディに全身がご奉仕されて包まれてなゴージャスで強力な幸福感のある画面をたっぷりと用意しているのも明確な特長(←参照 エルフ美女ハーレムHヤッター! 長編第6話「エルフの国」より)。
 ちっこい体にぺたんこバストの女の子もいれば、スレンダー巨乳揃いのエルフ族、キツネや牛、ネコ、ウサギなどの耳や尻尾、角を持つ獣人達に、褐色肌揃いのアマゾネス軍団、豊満アダルト巨乳ボディの女王様など、ゲームキャラである故にファンタジーっぽさも取り入れて多彩なキャラデザ・ボディデザインに仕上げていますが、とは言え、スタンダードな人間形態を明確に主としており、人外キャラとしての造形の指向は強くはありません。
 この大盤振る舞いなハーレムエロ模様では人数が非常に多いため、個々のキャラクター性を掘り下げる余裕はあまり無いものの、クール美女や気の強い女騎士、ツンデレ系ガールに天真爛漫口リっ子ちゃん、妖艶なお姉さんキャラなど、それぞれに分かり易いキャラ属性を感じさせる描き方となっており、“ゲームキャラ”なのでメタフィクション的に正しいキャラ付けとも言えるでしょう。
 斯様に多彩な属性のキャラクターをそれららしく描き分ける技量もハーレムエロとして勘所の美点であり、可愛らしさと高密な修飾性によって程好い濃厚さのある絵柄を表紙絵と完全互換で安定させています。

【美少女ボディに埋もれて快楽に蕩けあうハーレムH】
 各話のページ数に幅があるものの、最小でも28Pと十分なボリュームでたっぷりエロシーンを提供していますし、40P以上のエピソードでは標準を遥かに上回る大ボリュームで中出し連発の複数ラウンド制を提供するという非常に満腹感の強い濡れ場を備えています。
 デジールの姦計により、拘束された女騎士達を無理やり犯してしまうプレイがあったり、主人公の支配を目論む黒の魔女による搾精セックスがあったりしますが、それらの場合も含めてヒロインを初めての快感で蕩けさせちゃう様相は共通していますし、基本的には主人公とのセックスを積極的に求める美少女&美女との和姦が描かれています。
前述した女騎士拘束セックス、アマゾネス達に群がられての搾り取られシチュ、高貴で優しい女王様に慕われての抱擁感のあるエッチ、孕ませ候補となった市民数十名に一気に中出し連発していく並べ尻シチュ、クールで強気だが性知識に乏しいエルフ達にちょっと胡乱な知識を教え込んでのプレイ、無邪気な長命幼態種族の楽しくて気持ちいお遊戯セックスなどなど、ハーレムHと種付け中出しセックスという要素を一貫させつつ、多彩なシチュ・プレイを用意しているのも読み手を飽きさせないポイントです。
 種付けセックスという趣向のため、中出し連発の抽挿パートの分量を充実させていますが、長尺のエロシーンでは前戯パートにもたっぷりとページ数を用意することが可能であり、サキュバスさんのねっとりフェラやら拘束女騎士へのイラマチオや強制パイズリなどもありますし、トリプルフェラやヒロイン達による全身舐め、巨乳の牛族獣人による夢のクワトロパイズリ、ねっとりキスを交わしながらの別の女の子達によるトリプル手コキなどなど、ハーレムHらしい様々なゴージャスご奉仕プレイも射精シーンと共に提供。
HaremParadiseInAnotherWorld4 抽挿パートに移行後も、前後左右に別の女の子に密着されたりキスしたりお触りしたりされながらピストンを繰り広げたり、複数のヒロインを並べて次々と挿入&中出しを繰り返したり(←参照 左右の美少女と密着キスしながら前の美少女とセックス! 長編第4話「ミミール族の国」より)、ピストンの最中も各種ご奉仕プレイをされたりと、抽挿パートでもハーレムHとしての強い飽和感を打ち出しているのも実用性を強力に高めています。
個々のヒロインの描写の尺がどうしても短めにはなるのですが、初めての男性とのセックスにも関わらず蕩けまくって中出しを熱望するヒロインの蕩け痴態を、演出としては程好いアタックに抑えつつ十分な濃密さで彩り、気持ち良く膣内射精してヒロインに蕩けアクメを迎えさせるシーンを連続させることで、一貫してハイカロリーなエロシーンに仕上げています

 ストーリーにも十分な存在感を特に終盤で一気に生み出しつつ、ハーレムエロとしての量的・質的な充実感は見事であって、たっぷり使えるし、読み終えた後に幸福感がある長編と言えるでしょう。
快楽主義者なアマゾネス軍団とのハーレム搾り取られエッチ、大変眼福でございました。お勧め!

DATE『同居する粘液』

SlimeLivingTogether TVアニメ版『うまよん』第3話「憧れの世界はホラここに」を観ました。共に“グッドルッキングホース”のゴールドシチーさんとユキノビジンちゃんの登場ですが、岩手競馬出身のユキノビジンちゃんの東北訛り、とっても可愛かったですね。
オチもマヤノトップガンの言った通りのハートフルなもので実にほのぼのとしたエピソードでした。

 さて本日は、DATE先生の『同居する粘液』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。先生の前単行本『reincarnation~奪ワレタ少女ノカラダ~』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
様々な人物に“変形”できる不定形生物との奇妙なラブラブ同棲生活とラブラブHや凌辱系まで多彩なシチュエーションのエロシーンが楽しめる1冊となっています。

SlimeLivingTogether1 収録作は、偶然出会って同居することになった粘液上の不定形生物は人語を話し、特定の条件を満たした人物の容姿や性格をコピーすることができる不思議な存在であり、主人公のことが大好きなソレは彼に対してネガティブな態度をとった女性や彼が性的興味を抱いた女性に“変身”して彼の欲望を満たしてくれるのだが、その正体は果たして・・・?なタイトル長編「同居する粘液」全9話(←参照 バイト先の女の子に変化して? 同長編第1話より)+カバー下の描き下ろしおまけ掌編(2P)、および読み切り形式の短編2作。
なお、短編「レジデンス~少年消失2~」は前々単行本『レジデンス』(同社刊)に収録の同名作品の続編です。
 1話・作当りのページ数は10~26P(平均17P強)と控えめな部類。とは言え、長編として相応の読み応えがあるストーリーと、趣向の特殊性があるエロとによって単行本としては十分な満腹感のある1冊となっています。

【認識している世界が作り変えられていく不穏さ】
 少々うだつがあがらない小市民の主人公が、彼の事を大好きなゲル状生物との同居を始めるという設定そのものがユニークな長編は、ゲル状生物が女性への変身によって彼の願望を叶えてくれたり生活を助けてくれたりするという点で、ある種のウハウハ感があることは確か。
しかしながら、いろんなヒロインとのエッチを疑似?体験!的な好き放題の幸福感だけで話を紡ぐのではなく、この全能感が“得体の知れない生物の得体の知れない能力”によって達成されているという不穏さが増していくこと自体が本作の大きな特色と言えます。
SlimeLivingTogether2ゲル状生物の“変身”が、対象の単なる複製・擬態ではなく、対象を取り込んで自身に同化させるものであることが判明することで、ゲル状生物の主人公への純粋な行為が人間社会を大きく変容させるものであることが示され、この不穏さ・危険性が明らかになっていきます(←参照 ゲル状生物が“変化”させてしまった女性たち 長編第3話より)。
 ゲル状生物の援助によって主人公の生活は色々な面で改善されていくのですが、その恩恵を甘受しつつ、生真面目さもあってか欲望を過剰に暴走させることもなく、恐怖や後悔もありながらゲル状生物との(二人にとっては)平和な同居を続けていくという善とも悪とも言い切れない“普通の人間”としての主人公の描き方も特徴的であって、そのユニークなバランスの上に成り立っているお話とも評し得るでしょう。
 “自分が自分でなくなる根源的な恐怖”を描くのが上手い作家さんですが、本作は“自分の認識している人間の世界が本当にそうなのか?”というやはり根源的なものが動揺させられる恐怖感や得体の知れないものに知らぬうちに世界を侵食されているかもしれない恐怖感をにじませる話と言え、ラストのゲル状生物の台詞がこれらの疑念を深めるものとして印象的に機能しています。
 短編2作については、脳に直接作用する施術によってエルフの王女様を調教&洗脳な短編「ヘドニック・ナーブ」、いじめっ子少年を女体化(フタナリ化)させての復讐凌辱な短編「レジデンス~少年消失2~」と、どちらも他者によって強制的に自身の心身を変容させられる構図を有する凌辱系であって、こちらでもこの作家さんらしいスタイルを示しています。

【容姿の変化という特性による複数人エッチ的な状況】
 長編作の“ヒロイン”はゲル状生物ではあるのですが、それが変身するのは女子校生に保険外交員やアパレル店員、コンビニの地域統括マネージャーなどのアダルト美人と様々。短編では美少女&美女のエルフのプリンセスとお付きの騎士、(女体化されての)ハイティーン級フタナリ美少女などが登場しています。
 長編のゲル状生物は、見た目からは性別や感情などは分からないものの、主人公に対する好意や献身は本心からのものであり、他者を同化・改変するという危険な能力を主人公のために用いていますし、そのフランクな性格と結果の深刻さのギャップが、不穏さと全能感が入り混じる作品の雰囲気作りに大きく寄与しています。
SlimeLivingTogether3一度同化に成功した他者の姿に変身することができること、同化した個体は別意識を以て行動するが主人公の好意という点で一致団結していることもあって、エッチの最中に姿を変えたり(←参照 長編第5話より)、同化した相手の記憶を利用して低年齢化したり、複数人との同時セックスとなったり、はたまた複数個体が同一の姿でエッチしてくれたりと、変身(同化)能力を活かしてハーレム的な様相であったり、複数ヒロインと次々とセックスするような展開であったりを可能にしているのもユニークな特色。
 また、冴えない中年男性である主人公に対して、冷淡な態度や反抗的、威圧的な言動を示すキャラクターも多いですが、そういった女性がゲル状生物に同化されることによって、主人公の性癖にとって好ましい存在に改変させられるという構図も、前述したエロ的な全能感と世界が捻じ曲げられる危うさの同居に貢献しています。
 姿や(対象の記憶の範疇で)年齢を変化させられる特性もあって、口リ系ボディから巨乳年増ボディまで色々な姿をゲル状生物が用意してくれるのですが、主力となるのは健康的な肉付きの体幹に程好いボリューム感の巨乳&桃尻をお持ちの女体であって、キャラデザの多彩さの一方、女体描写には良くも悪くも強い特色づけはあまりしないスタイル。
 オーセンティックなアニメ/エロゲー絵柄という印象であり、程好い作画密度を以て絵柄を単行本通して一貫させています。粗さや古臭さを感じさせるわけでは決してないのですが、(感覚的で申し訳ないが)絵としての硬さやオールドスクール感を個人的には感じて、濃厚かつキャッチーな現在のエロ漫画絵柄のトレンドとはまた異なるバランスという印象です。

【多彩なエロシチュで強烈な快感に“とろける”様子をお届け】
 各エピソードのページ数がそれ程多くないので、長尺の濡れ場を期待するのは避けるべきではありますが、とは言え、設定のユニークさに由来するインパクトは相応にあって、エロシーンの存在感は相応に強い構築となっています。
 主人公が気になったヒロインに“変身”して、対象の女性らしい甘やかしプレイや(主人公にとって)ちょっと被虐的なプレイ、複数個体で同時にご奉仕してくれるハーレム的なプレイとゲル状生物が色々と尽くしてくれるエロシチュがあると同時に、それは対象となる女性に対しては冷淡というか、あまり興味が無く、姿をコピーしてのふたなり凌辱や脳味噌をいじくっての凌辱、ゲル状ボディで相手の頭から包み込み、秘所に侵入したり下のお口から上のお口まで貫通したりな行為など、同化のために対象の心身を蹂躙するハードな行為を進めていきます。
また、短編2作も前述した様に凌辱系であって、脳を弄って意志に反した行為をさせつつ洗脳していく調教凌辱に、ふたなり化された少年が女体化した少年に襲われて搾り取られるシチュエーションなど、こちらも恐怖や絶望感と凶悪な快楽が同居する様相を描き出します。
 ヒロインに変化したゲル状生物は、普段は彼に対して冷淡であったり反抗的であったりな彼女達の姿で、フェラやパイズリ、脚コキに授乳手コキと多彩なご奉仕プレイをすることで、そもそも同一性は破綻しながらも、ヒロインの変容のギャップでシチュエーションを盛り上げる前戯パートを形成。
SlimeLivingTogether4前述した様に、ゲル状生物の要旨の変化や複数個体の参加が特徴であって、色々な姿の女性とセックスできるウハウハ感を基調としつつ、同化を繰り返すことで彼女達の個性が入り混じったり、セックスの最中にベースのドロドロ部分が見えたりしつつも主人公がセックスを続けている様子は(←参照 ドロドロにとろける(物理的にも) 長編第9話より)、快楽で全てが蕩けあうような印象でエロさを醸し出しつつ、同時に状況の危うさも感じさせるのが興味深いところ。
 体表を濡らす汗や涎だけでなく、体の末端から下たるベースのゲル状ボディ、幸せそうにトロンと蕩ける表情や理性が吹っ飛んだ表情付け、甘いラブエロ台詞に恐怖と快楽が入り混じる悶絶ボイスと前述のシチュエーションによって演出の味付けを変えつつ、強烈な快感で包まれる様相を十分な密度で提供しており、ハードなアクメで体を震わせながら精液を受け止める痴態描写で〆としています。

 エロのウハウハ感と快活な不定形生物君の性格で淡々と進みながら、“ひょっとして取り返しのつかないことになっているのでは?”という疑念もまた深まっていく長編の読み口は非常にユニークであって、ハーレムでコズミックホラーという独自性は高く評価したいところ。
読み進めていく内に、一途で働き者なゲル状生物君に愛着が湧いていくのが面白かったですね。

七松建司『気丈なキミのメスの顔』

YourFaceAsHotFemale TVアニメ版『ド級編隊エグゼロス』第4話「白雪姫と宙の色」を観ました。冒頭からキルタイム的なことに!?と思いましたが、これも舞姫ちゃんがエッチ過ぎる故なんですねぇ。彼女の必殺技名にはびっくりしましたが。
宙ちゃん、是非エロ漫画家として大成して欲しいですが、縦笛がそんなラッキースケベにつながるなんて!?事実はエロ漫画より奇なり!(事実とは?

 さて本日は、七松建司先生の『気丈なキミのメスの顔~股間にそびえ勃つモン・サン・パルフェ~』(メディアックス)のへたレビューです。なお、同日にもう1冊の単行本が発売されていますが、そちらは後日にレビュー予定です。前単行本『少年甘落~雌捕らる少年の傷刻牢獄~』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
ラブエロ系から凌辱系まで多彩なシナリオワークでキュートなショタ君がハードにメスイキしちゃう様子をお届けな作品集となっています。

YourFaceAsHotFemale1 収録作は、喧嘩無双で口の悪い不良ボーイが更に喧嘩の強い不良男性に敗北し、同性愛者な彼にメス調教されることになってしまうのだが・・・な連作「クズの復讐」正続編(←参照 壁尻メス穴調教! 同連作正編より)、少年性愛者である主人公の男性教師は勤務で溜まる性欲を解消すべくそういった風俗店に行くのだが、そこで出会ったのは・・・?な連作「玉にはイきヌきしないとね」正続編、クラスメイトから陰湿な性的イジメを受けている主人公は絶望していくのだが・・・な連作「絶望の先」正続編、および読み切り形式の短編・掌編8作+フルカラーイラスト集(3P)。
 フルカラー掌編「メスイキってな~に?」(2P)を除き、12~20P(平均16P弱)と控えめな部類。シナリオワークとしてはコンパクトにまとめつつ、連作では正編と続編で読み口を変える工夫なども見られますし、十分なアタックの強さを有するエロシーンにも存在感があります。

【甘ラブ系から陰惨な凌辱系まで多彩な作劇】
 いずれもショタ系の男性キャラクターが“受け”側のある作品でありつつ、作劇の方向性としては少年同士の甘い恋愛模様もあれば、ストレートな凌辱エロや陰湿さのあるイジメなどもあって多彩な印象。
 本数としては後者のタイプが多く、勝気な不良少年が自身を上回る暴力に屈して屈辱の凌辱を続けられてすっかりメス化させられる連作「クズの復讐」や、囚われのエルフ美少年兄弟が互いにかばい合いながらも悪い人間の男達に犯されてしまう短編「若布狩り」、粗暴な連中による暴力的で屈辱的なイジメで主人公の精神も追い込まれていく連作「絶望の先」と、それぞれ凌辱系としてのハードさや胸糞悪さを有しているので、苦手な方は要留意。
そこまで凌辱色が強くない作品においても、主人公の少年がメス快感を叩き込まれちゃうという展開を重視しており、美少年が快楽に翻弄されてハードに乱れるという構図は凌辱系統の作品と近似しています。
とは言え、短編「白色調教マニュアル」「夢の中でイってみたいと思いませんか」などでは、その構図を取りつつ双方の合意や平和なオチを備えていますし、また前述の陰惨さのある作品でも連作後編において意外な形での逆襲や事態の変化を用意して、暗い雰囲気を払拭しています。
YourFaceAsHotFemale2 これらに対し、見舞いに訪れてくれた大好きな先輩とラブラブHな短編「聞け聞け大娼音」(←参照 アツアツだ! 同短編より)、攻防逆転を施しつつ教師と教え子の禁断Hな連作「玉にはイきヌきしないとね」、行き倒れ天使ちゃんを騙しつつもラブラブ同棲生活な短編「SFSエンジェル」などは明るい雰囲気が特徴の作品群。
これらのラブエロ系やエロコメ系でも、前述のコンセプトは一貫しており、エロのハードな印象は同じではありますが、作品の雰囲気は様々であって、そこが魅力であると共に好みを分ける点でもあるでしょう。

【華奢ボディのキュートな男の子達】

 短編「SFSエンジェル」の天使ちゃん♂や短編「白色調教マニュアル」の悪魔ちゃん♂、短編「若布狩り」のエルフ兄弟など年齢不詳のファンタジー美少年も居ますが、概ねミドルティーン級と思しき男の子達が登場。キャラデザとしては年齢層よりも幼い可愛らしさがあるタイプとなっています。
 プレイとして女装することはあるものの、女装男子や(女性としての性自認を有している)男の娘といったキャラクターではなく、男性としての性自認を持つ少年として描かれているキャラクターがメインと個人的には捉えており、男性と男性という意識が双方にある構図と感じます。
また、美少年同士のセックスという作品も複数ある一方(短編「聞け聞け大娼音」「夢の中でイってみたいと思いませんか」等)、おっさんキャラやガラの悪い不良やいじめっ子といった美少年タイプとは明確に異なるタイプの(同性愛者である)男性が竿役となるケースが過半数を占めます。
YourFaceAsHotFemale3 髪型などで女の子っぽい可愛らしさのあるキャラデザもあれば、普通?の少年としてのキャラデザもありますが、そんな少年達がドスケベな衣装を着用したり、エロシーンで無様な快感フェイスを曝け出しちゃったりというギャップが、彼らに強烈な快感を叩き込むという構図を盛り上げています(←参照 エロ牛柄ビキニでがに股搾精! 短編「夢の中でイってみたいと思いませんか」より)。
受け側の少年キャラは、華奢なボディに程好く存在感を主張する♂乳首、皮かむりなショタち○こを組み合わせたボディで統一しており、その華奢さが背徳感を高める要素となっています。
 ふんわりと柔らかい印象もありつつ、二次元らしい華やかさやキャッチーさがある漫画チックに親しみやすい絵柄は、単行本を通して安定しており、美少年たちのキュートネスやコミカルな表現に寄与しつつ、上述したエロシーンでのハードな痴態描写との好適なギャップを形成しています。

【メスイキ快感でハードに乱れる痴態を多彩なエロシチュで】
 ページ数の関係上、たっぷり長尺の濡れ場を期待するのは避けるべきではあって、量的に物足りなさを感じることはありますが、その辺りは少年モノに特化した内容の濃さとエロ演出のアタックの強さといった質的な面で補っています。
 前述した作劇の方向性の多彩さもあって、暴力的な凌辱モノや陰湿な虐待モノ、少年にママ味を感じるよしよしセックスに、キュートボーイに応援されちゃう頑張れ♥頑張れ♥Hプレイ、少年同士のピュアな恋愛セックスとエロシチュの方向性も多様。
“受け”側の少年が展開としての主導権を握るか、それとも竿役側に握られるかは作品によって分かれますが、行為としての受け・攻めは明確に固定されており、(少年同士の場合は例外が多いものの)ご立派サイズな攻め側のち○こをアナルに挿入され、ショタち○こを振りながらアナルでのメスイキ感覚を強烈に叩き込まれることは共通。
YourFaceAsHotFemale4 凌辱系での壁尻輪姦や異物挿入、和姦エロでのコスプレHなどプレイ内容に幅を持たせていますし、前者では悶絶ボイスやアヘ顔チックな表情付けなど過激な演出を加えるのに対し、後者では瞳にハートマークを浮かべる蕩け顔にハートマーク付きの実況エロ台詞など、演出面でも趣向の差を感じさせます(←参照 チアコスHな後者の例 短編「勃て♥勃て♥喝根起♥」より)。
とは言え、快感の強烈さを物語る台詞や嬌声、柔肌を濡らす各種液体描写、多彩な擬音など、演出の密度を高く保って濃密さを形成することは共通しており、大ゴマと小コマの緩急を付けつつ、比較的詰め込んだ画面構成を採ることで、質的なボリューム感の形成に寄与。
 お尻でメスアクメをがっつり決めて悶絶しつつ、おちんちんからはびゅるびゅるとだらしなく射精をしてしまう王道のトコロテン・フィニッシュで〆としており(一部ゴム付きフィニッシュ)、ハードさで一貫させつつもエロ可愛さも保った絶妙のバランスがエロシーンを通して魅力と言えるでしょう。

 ♂×♂としての構図が明確な分、好みを分けるのは間違いないサブジャンルではありますが、キュートな美少年がハードにエロエロに乱れてしまうというコンセプトの強力さは、絵柄の訴求層の広さと合わさって、そこまで美少年モノに興味が無い諸氏にもアピールできる美点。
個人的には、喧嘩上等の不良ボーイが更なる暴力の前にメス化する連作「クズの復讐」と、褐色美少年悪魔をち○こで調伏する短編「白色調教マニュアル」が特にお気に入りでございます。

つかこ『にじいろパフューム』

GirlsColorfulPerfume DOUBLE-S先生(原作:真刈信二氏)の『イサック』第9巻(講談社)を読みました。イサック達の知略とヴァレンシュタインの将としての差配の冴えがぶつかり合う中で、やたらと強行突破しようとするエリザベートさんが少しポンコツ可愛いですね。
当然イサックの兵としての存在感もなんですが、芯の強さや優しさを成長させていくゼッタの存在感が高まっている印象でした。

 さて本日は、つかこ先生の『にじいろパフューム』(ワニマガジン社)の遅延へたレビューです。単行本が同時発売のPennel先生と同じく、これが2冊目となる作家さんです。
ピュア&キュートな美少女さん達とのドタバタラブコメ&柔らかボディの感触を満喫なドキドキHが詰まった1冊となっています。

GirlsColorfulPerfume1 収録作は、容姿端麗・頭脳明晰な財閥のお嬢様で高嶺の花的な存在である関ヶ原さんが、実はお家が傾いていかがわしいバイトをしているのを知ってしまった主人公に、彼女は口止め料として何でもしてくれると言うのだが・・・?な中編「関ヶ原さん」シリーズ全3話(←参照 主人公君がおっぱいが欲しい!と言ったので 同シリーズ第1話「関ヶ原さんは隠したい」より)、および読み切り形式の短編7作。
なお、短編「ほどける彼女」は前単行本に収録の「くちどけ彼女」の後日談となっています。
1話・作当りのページ数は8~20P(平均17P強)と控えめな部類。軽く穏やかな読み口のシナリオと、多少短めながら程好い濃度のあるエロシーンとで構成された作品が揃っています。

【ヒロインの可愛らしさを魅せる温和なラブコメディ】
 作劇の方向性としては、王道的なラブコメ系でありつつ、そのコミカルさも含めて温和で微笑ましい雰囲気にまとめていることが特徴。
この雰囲気を生み出しているのが、純粋な女の子達の恋やらエッチやらへのキュートであったり健気であったりなリアクションであって、そこにフォーカスさせる手法論は萌えエロ系に近いスタイルと感じます。
GirlsColorfulPerfume2 意外に男性側の方が強引であったり意固地であったりコンプレックス持ちであったりするのですが、そういった面も全て受け止めて喜ぶし、エッチでも積極的に尽くしたり身を委ねてくれたりするという、ドリーミーな存在としての二次元美少女の魅力を軸とするラブストーリーとなっています(←参照 好きな相手が自分とのエッチで気持ち良くなってくれて嬉しい黒ギャルちゃんヤッター! 短編「ラブミーティーチゃー!」より)。
悪く言えば(男性にとっての)ご都合主義感が満載で話としては平板ではあるのですが、ピュア&キュートなヒロインとのドキドキ恋模様という王道の甘味をストレスフリーに楽しめるという、二次元らしい魅力にブレがない作品集とも言えるでしょう。
 没落お嬢様の秘密を握って~な中編作も、当初は主人公に多少の強引さはありつつ、それをキッカケに初めてのデートとかエッチとかに夢中になっていくお嬢様のピュアっぷり&デレを楽しめる仕様となっていて、その他の作品と同じく柔和な雰囲気を保ってハッピーエンドにすんなり落ち着いています。

【柔らか美巨乳ボディのピュア&キュートな美少女達】
 短編「君のメイド姿は」に登場の20代半ば程度と思われる親戚の年上美人さんを例外として、女子校生級を主力としつつ、女子大生級の女の子も加わる陣容。
 少し高飛車だけど根は純粋な(没落)お嬢様ヒロイン、優しくて家庭的で世話焼きなお姉さんキャラ、二次元にしか興味が無いという男性教師を振り向かせるべく素直に奮闘するお馬鹿な黒ギャルちゃん、大きな胸がコンプレックスで他人に見られるのが嫌だけど、好きな相手にはそう見られたいと感じている控えめな性格の先輩美人、エッチなことにかなり無知な変則的な世話焼きツンデレタイプの幼馴染さんなどなど、キャッチーなキャラ属性を備えた多彩な美少女ヒロインが揃っているのが単行本としての魅力の一つ。
ヒロイン側が展開を積極的に推し進めるケースもあれば、男性側がその性癖を発揮してというケースもあり、後者では一定の強引さや大胆さを示すこともありますが、ラブエロ系としての雰囲気を損なうようなものではありませんし、それをヒロイン側が受け止めることでの幸福感を主眼とするスタイルになっています。
GirlsColorfulPerfume3 健康的な肉付きの体幹にもっちりと柔らか弾力の美巨乳&桃尻がその存在感を主張する女体でボディデザインを統一しており(←参照 オタクな彼氏のためにエッチなコスプレに付き合う彼女さん 短編「赤裸々ガール」より)、キャラデザとしての可愛らしさを保ちつつ、相応にストレートなエロさを無理なく備えた女体に仕上げています。
なお、控えめサイズの乳首や質感としての淫猥さは抑え気味の粘膜描写と体パーツの描き方についても、“綺麗に”まとめるタイプですが、股間に薄目の茂みがあるヒロインが主流。
 少女漫画チックなふんわりとした軽くさや落ち着いた華やかさもありつつ、それらを含めて萌えっぽさを感じさせる絵柄は前述のピュア&キュートな美少女キャラとの相性が非常に良く、単行本を通して安定しています。

【恋愛エッチとしての甘味のある没入感が魅力】
 ページ数の関係上、エロシーンに量的な物足りなさを感じることはあり、また抜き所を複数設けた多回戦仕様としつつ、尺の都合上、やや早漏展開に感じることもあるのは、評価を分ける点ではあるでしょう。
 上述した様に主人公側の強引さでエロに突入することもありますが、その場合も含めて和姦エロにまとめており、ヒロインのエロ可愛いリアクションを独占し、ピュアなヒロインが自分との行為で気持ち良くなっていくという恋愛エロ系としての甘味を十分な濃度で備えていることが明確な魅力。
ヒロインがちょっと恥ずかしがるコスプレHやドキドキの校内Hや映画館Hなどのエロシチュの味付けも加えつつ、愛撫やフェラ・パイズリなどの前戯パートと密着ピストンの抽挿パートを共にスタンダードなプレイの組み立てで提供しており、それ故の安心感は恋愛セックスに求められるものでもあるでしょう。
 ヒロインのおっぱいを揉んだり吸ったり挟んだりなプレイも前戯パートにおいて充実させつつ、基本的には射精シーンも投入してから抽挿パートへ移行。ここでヒロインの秘所の気持ち良さに直ぐに射精してしまうも、2人ともそれでは収まらずに更に続きを~という展開もしばしば用意して多回戦仕様としています。
GirlsColorfulPerfume4男性視点での主観構図や男性の体躯に一定の存在感を持たせての体の密着感などで恋愛セックスの没入感を形成すると共に(←参照 中編シリーズ第3話「関ヶ原さんは出されたい」より)、潤んだ瞳の表情で男性への好意や更なる行為へのおねだりを口にするヒロインの痴態で男心を鷲掴みにしてきます。
 第1話はパイズリで、第2話は素股でフィニッシュに至って、第3話でやっと本番エッチというかなり段階を踏んだ中編シリーズを例外としつつ、蕩けきった表情とアクメにビクビク震える濡れた女体、白濁液があふれ出る秘所を中ゴマ~1Pフルでたっぷりと見せつける中出しフィニッシュで〆ており、上述した密着ポージングや主観構図をここでも用いています。

 美少女ヒロインのキャラデザ&言動の可愛らしさがシナリオとしてもエロ描写としても魅力の核であって、絵柄の方向性もあってその魅力がよく伝わる作品集と感じます。
個人的には、ピュアでちょっとポンコツなお嬢様がキュートな中編シリーズとちょっと天然な黒ギャルちゃんの熱烈ラブアピールな短編「ラブミーティーチャー!」がお気に入りでございます。

唐辛子ひでゆ『きみのおっぱいをしゃぶりたい』

IWannaBeABaby 阿部洋一先生の『羊角のマジョロミ』第1巻(富士美書房)を読みました。ウザ可愛い系の後輩女子と二人きりの不思議な世界で翻弄されちゃって~なラブコメ&冒険的なお話から、その世界の成り立ちに関連する魔女となったヒロインの黒く、見方によっては歪んだ感情が、ショッキングな描写と共に示されていく作品でして、1巻終盤には唸らされました。

 さて本日は、唐辛子ひでゆ先生の『きみのおっぱいをしゃぶりたい』(ヒット出版社)のへたレビューです。5年ぶりの単行本となりますが、3冊目の単行本『スウィート♥ペッパー』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
漫画チックに楽しいトンデモ展開のラブコメ・エロコメとヒロインのキュートフェイスが快感に染まるエロシーンとが詰まった作品集となっています。

IWannaBeABaby1 収録作は、成績最優秀者に有名大学の推薦&学費免除が与えられる学園で、万年二位であったヒロイン・さやかは、友人・ノリの助言もあって常にトップの少年・一色君を色仕掛けで籠絡した後、こっぴどく振ることでそのメンタルを損なわせようと画策するものの、自身のことを誠実に愛する一色君に本当に惚れてしまうのだが・・・?な連作「青春は詭道なり」前後編(←参照 初めは邪な気持ちで近づいたけど・・・? 同連作前編より)、および読み切り形式の短編・掌編7作。
描き下ろしの「ユイファンちゃん」シリーズ(8P)とフルカラー掌編「いつもの体操」(4P)、宣伝漫画な短編「こうして私の妹は」(4P)を除き、1話・作当りのページ数は24~38P(平均30P弱)と標準を優に上回るボリュームで推移しています。ストーリー性が強いタイプではないものの、アイディアの楽しさがある作劇には一定の存在感があり、ページ数相応にエロシーンの量的満足感もある構築となっています。

【ユニークな展開&設定で楽しく読ませるコメディ系】
一般誌でのお仕事に加えてあとがきによると育児に勤しまれていたようで、5年ぶりとなる単行本ですが、初出時期の大半は2015~2017年が占めることもあって、従来の年明るく楽しい雰囲気のラブコメ・エロコメとしてのスタイルは今単行本でも共通。
 色仕掛けと失恋のショックという卑怯な手段で主人公の成績を落とそうとするも、それには“失敗”して、彼とエッチもしながら勉強にも励むという正道にヒロインが戻るという展開から、意外な黒幕が明らかになって~という連作は、姦計や裏切りといったシリアスっぽい要素もありながら、お勉強バトルとエッチが関連するというコミカルさが先行しています。
その他の作品についても、存在感の無い自分に無力感を覚え、卒業式の日に屋上からオナニー射精をしてみた真面目な(!?)男子とやはり真面目な委員長さんのボーイ&ミーツ・ガールの短編「グラデュエーション」、独身男性限定企画の“理想の家族付き”の住宅展示販売に参加して綺麗な奥さん&可愛い子供に囲まれるも実は・・・な短編「モデルハウス」など、設定のユニークさが漫画としての面白さにつながる作品が揃っているのも特色と言えます。
IWannaBeABaby2 また、これらの作品に加え、赤ちゃんプレイに邁進する登場人物を描く短編「エリート男性のための赤ちゃんプレイ」「ナニーマイラブ」などを含め、登場人物達は至って真面目であるものの、傍目からはトンデモな状況というギャップの面白さも魅力と感じます(←参照 “オヤジ いったいあんた何者”じゃあないんですよ 短編「ナニーマイラブ」より)。
これらトンデモなエロ模様では、登場人物が迷走してしまったり喪失するものがあったりなケースもありますが、前述した様に登場人物達はそれぞれに真面目に取り組んでいることもあって、彼ら彼女らの頑張りが報われる形でポジティブなラストにまとまっているのも、読み口を良好にしている要因。
 総じてスタンダードなラブコメ系とはまた異なるタイプで、多少好みは分かれる可能性はありますが、設定や展開の漫画チックな面白さが活きた作品が揃っていると評し得るでしょう。

【多彩なキャラデザ&端正さのあるボディデザイン】
 女子校生キャラと素敵な美人奥様、元風俗嬢のベビーシッターさんに赤ちゃんプレイ専門店の風俗嬢のお姉さんといった20代半ば~後半の美人さんとで構成されるヒロイン陣。
 男性を赤ちゃんとして慈愛に満ちた扱いをしてくれるママキャラや優しくてエッチな奥様キャラなど、“バブ味”的な属性を重視したケースもありますが、変態のおじさんと赤ちゃんプレイで真剣勝負なベビーシッターさん、詭道を弄しつつ正道へと回帰する負けず嫌いガールに、主人公と同じく地味で真面目な自分の殻を破ろうとする女の子と、多彩なヒロイン達は漫画チックなキャラ属性で固めるというよりも、それぞれの展開の中で個性を発揮していくキャラクターが揃っている印象。
また、正統派の黒髪美少女さんに真面目さが外見にも表れている眼鏡ガール、ふんわりと柔らかい雰囲気のママ系キャラ、褐色美人さんとキャラデザインも多彩。
IWannaBeABaby3 JKヒロインについては、スレンダーボディに並乳~ギリ巨乳クラスのバストを備えた女体設計であり、アダルト美人についても程好いボリューム感の巨乳をお持ちなキャラをメインとしていますが(←参照 短編「エリート男性のための赤ちゃんプレイ」より)、バスト&ヒップの存在感を強く打ち出したタイプではなく、スレンダーで美しく整った印象が先行するボディデザインと感じます。
 初出時期には開きもありつつ、漫画チックな親しみ易さをベースとしつつ、キャラ描写の細部に少女漫画的な細やかな修飾性があることが特徴の絵柄は単行本を通して安定。その修飾性による華やかな印象はフルカラー絵の表紙絵と共通していると言えるでしょう。

【程好いアタック&密度の演出で彩るヒロインの痴態】
 中核となるエロシーンに至るまでの展開に漫画としての面白みがあるタイプであって、導入パートに一定の尺を設けていますが、掌編クラスを除いて十二分なページ数があるため、エロシーンの量的満足感は適切に図られています。
 無力で欲求を他者に委ねてしか解消できない赤ちゃんという存在になって、女性にお世話して貰う赤ちゃんプレイが3作品で登場していますが、そのプレイとして正攻法な短編「エリート男性のための赤ちゃんプレイ」と、赤ちゃんなりきり変態おじさんを満足させられるかというセックスバトル的展開になる短編「ナニーマイラブ」とでは読み口がまた異なります。
そもそも好みが分かれそうなエロシチュである赤ちゃんプレイですが、その他の作品はコメディ色が強い要素が織り込まれることもありつつ、男女双方が興奮と快楽に包まれていく和姦エロであって、恋愛セックスがメイン。
 前戯パートには十分な尺を設けており、お世話シチュエーションでのものを含めてフェラやパイズリ、女体を優しく丁寧に愛撫したり、ギュッと抱きしめあったりなプレイ、ヒロインのオナニーシーンなどを投入し、サービスプレイを含めて射精シーンといった明瞭な抜き所をあまり用意せず、むしろ穏やかな雰囲気で抽挿パートへと進展させています。
IWannaBeABaby4 抽挿パートはたっぷり長尺である場合も、短くまとまった場合もありますが、ドキドキ感を醸成しつつ、男女双方が目前の快感を素直に満喫するエネルギー感のある描写に仕上げており、エロ演出の密度・強度は絵柄のふんわりと柔らかい印象を阻害しない水準に収めた上で、熱っぽく蕩けていく表情と台詞を描写(←参照 短編「モデルハウス」より)。
 トロンと蕩けきりながら何処か満たされた印象もある表情を浮かべ、ビクビクと震える肢体で中出し精液を受け止めるヒロインの痴態を大ゴマ~1Pフルで投入してエロシーンを〆ており、そこまでの描写のタメもあって抜き所としての実用性を十分に有しています。

 漫画としてのユニークな楽しさがあるラブコメ・エロコメ系であり、ドタバタ模様や意外な展開を繰り広げつつポジティブにまとまるスタイルに心地良さがありますし、程好いアタックのエロ描写を十分量楽しめるのも○。
個人的には、校舎の屋上から大空に向かって一人射精する主人公の姿から始まってしまう誠実な青春ラブストーリーの短編「グラデュエーション」が最愛でございます。

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