2019年09月

魚野シノメ『ハッピーエンド』

HappyEnd 拙著のファンタジー小説『ダークエルフ王国見聞録』シリーズ(リンク)ですが、直近のエピソードを含めて10回連続でピクシブの週間ランキング入りしました。ここの所、好調で嬉しいものです。読んでくれたりブクマしてくれたりした方、ありがとうございます。励みになります!
先日に最新第48話をアップしましたので、こちらも是非よろしくお願いします。

  さて本日は、魚野シノメ先生の初単行本『ハッピーエンド』(文苑堂)のへたレビューです。単行本タイトルに反して表紙の二人に着けられた首輪が不穏さを掻き立てますね。
多彩なインモラルストーリー&シチュエーションの中でハードに蕩けるスレンダー美少女&美女の痴態をお届けな作品集となっています。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編で計9作。1作当りのページ数は18~30P(平均21P強)と幅は有りつつ標準的なボリュームで推移。シチュエーション重視の作品構築であり、作劇面での読み応えには全般的に欠けますが、量的にも分かり易くエロ特化の構築で安定しています。

【インモラル系のエロシチュの形成に徹するシナリオ】
  親友の主人公への恋心を知りながら、主人公から強く求められて自身の恋愛感情もあって拒み切れないというアンビバレンツな関係性を描く短編「Bルート」は、友人や幼馴染の感情を裏切ってしまうことの罪悪感を含ませつつも、そのラストを含めてポジティブで誠実な青春ラブストーリー。
  収録作において、この短編は例外的な作風であって、その他の作品は背徳感や罪悪感、快楽への耽溺の負の側面といった要素が明瞭なインモラル系の方向性となっています。
HappyEnd1サポ相手を馬鹿にしていい加減にあしらってきた少女がキメセクで復讐される短編「F’in・・・」、憧れの凛々しいお姉さんが別の男にすっかり性的にメロメロにされているのを目撃してしまうBSS(ぼくがさきにすきだったのに)系な短編「憧れはいま・・・」(←参照 強くて正義感の強いお姉ちゃんが・・・ 同短編より)、過去にひどい凌辱と調教を受けたヒロインがその快楽を忘れられずに再び犯人のもとに戻ってくる被虐凌辱な短編「トラワレ」など、寝取られ系や凌辱系、快楽堕ち系など、作品によって背徳感の要素は様々。
  凌辱系を中心として男性の欲望が一方的にヒロインへ叩き付けられるケースが多く、ヒロイン側が主導権を握る場合でも男性の被虐心を刺激する展開であるため、ラブエロ系であったり性的な解放感が基調であったりな作品をお望みの諸氏にはやや不向き。
 霊能力者でもある探偵の青年とパートナーである幽霊美人さんが、やはり零体に触れられる男性によって、壁尻状態での凌辱&その状態で事態を知らない青年にフェラという特殊プレイ寝取られな短編「イエローゴースト」などは特にユニークで顕著ですが、ストーリーそのものの面白さというよりかは、プレイ内容やシチュエーションを中心に組み立てた作劇と感じます。
また、話のまとめ方も様々であり、単行本タイトル通りにハッピーエンドとなる作品もありますし、あっけらかんとヒロイン逆転エンドやネタ晴らしといったタイプもありますが、凌辱の惨禍からのバットエンド系や敗北感に包まれる寝取られ(BSS)系、性的快楽に飲み込まれてしまうタイプなど、ダークさや背徳性を保ったスタイルも多くなっています

【スレンダー巨乳ボディのJKヒロインがメイン】
  20代半ば程度と思しき「憧れはいま・・・」の女教師さんや、女子大生である短編「ユイいつハルカなる」の姪ヒロインなど例外も数名存在しつつ、人数的には女子校生級の美少女さん達が主力。
 JKヒロインに関しては、短編「Bルート」に登場する清楚系でしっかり者な美少女さんもおりつつ、ギャル系を中心にウリをやっている無軌道な少女が多く、そのせいでしっぺ返しを食らうこともあれば、自らの欲望に忠実にセックスに励んでいくこともあります。
話がコンパクトにまとまる分、ヒロインのキャラクター性はそれ程目立たないものの、生意気ガールが快楽堕ちさせられてしまったり、年下の黒ギャルさんがドSな側面を発揮してきたり、清楚系美人&美少女が淫蕩な姿を曝け出したりと、エロシーンにおけるキャラクターの変容はエロシーンの魅力を高める要素として明確に機能しています。
HappyEnd2  ヒロインのボディデザインについては、等身高めのスレンダーさのあるボディがメイン。主力を担うのは巨乳ヒロインですが(←参照 “私、私じゃなくてもかまわない” 短編「ユイいつハルカなる」より)、貧~並乳クラスのおっぱいの持ち主も数名登場しています。
乳首・乳輪サイズ控えめでパイパン仕様と体パーツ描写の淫猥さが抑え目であることに加え、肉感の強さを前面に押し出すタイプではないため、どちらかと言えば整った美しさを感じさせるタイプの女体設計と言えるでしょう。
  程好い描き込み密度がありつつ、さっぱりと軽めの印象もある絵柄は、漫画チックな親しみ易さやキャッチーさもあるタイプであり、初単行本ながら絵柄には十分な統一感があります。ただし、彩色等によって華やかさが打ち出された表紙絵と、中身の絵柄には一定の差異を感じることには要留意。

【各種エロシチュを盛り上げるプレイ内容とハードな痴態描写】
  たっぷり長尺という程ではないものの、エロシチュを軸とした抜きツールとしての構築が明確である分、十分なボリューム感のある濡れ場となっており、前戯・抽挿両パートに射精シーンを設けた2回戦仕様を基本とする構成。
HappyEnd3  前述した様に素直な感情を交感する恋愛セックスもありますが、暴力的な凌辱エロや一服盛ってのお仕置きキメセク、「彼氏」の前での輪姦寝取られエロ、Sっ気のある黒ギャルさんに犯される被虐系シチュ(←参照 ちんぐり返しで搾られてしまうのだ! 短編「フラットしたC調」より)、娘の代替として叔父に犯される近親エロスに霊体壁尻寝取られセックスなどなど、多彩なインモラル系シチュエーションを用意しています。
  発情フェイスでち○こをしゃぶるご奉仕フェラ、言葉攻めをしながらの手コキ、豊満バストでの搾り取りパイズリ、ヒロインの秘所を弄って快感と羞恥を覚えさせる前戯など、エロシチュの方向性に合わせたプレイ内容を投入する前戯パートは、前述した通りに射精シーンを標準搭載。
最初は弱気な男子と高をくくっていたヒロインが逆にその巨根でメロメロにされてしまう短編「彼女とDorkる」といった攻守の変容がある作品もありますが、男女いずれの場合でも主導権を握った側がそのまま維持するケースが多く、抽挿パートでは男性側がガツガツとピストンをしてヒロインを激しく乱れさせるパワフルな印象を形成しています。
疑似的な近親エロスを台詞で盛り上げたり、隠れながらや「彼氏」に見られながらといった羞恥心を刺激するプレイであったり、ストレートに暴力的な首絞めであったりと、各エロシチュの方向性を明確化するプレイを抽挿パートにも投入しており、エロ展開の畳みかけ方の上手さは美点。
HappyEnd4  小ゴマでの描写に緊張感の無さを感じたり、画面構成に単調さを感じたりすることはあるものの、端正な表情がトロトロに蕩け、淫語搭載のテンションの高い台詞の連呼や漏れ出る嬌声、結合部から溢れ出す淫液など(←参照 アナル責めで呂律の回らぬ蕩けっぷり 短編「F’in・・・」より)、十分なアタックと密度のあるエロ演出を伴う痴態描写でフィニッシュへ向けた勢いを作り出しています。

  エロシチュの方向性や、読書感の軽重が多彩であり、特定の方向性のみを読みたい諸氏にはやや不向き。とは言え、それぞれのシチュエーションの中でハードな痴態描写が提供されており、雑食派の諸氏には抜きツールとしての信頼性・飽きの来なさがあると言えるでしょう。
個人的には、お金目当てでいじめられっ子を誘惑したエンコーJKギャルが彼のち○こで返り討ちに~な短編「彼女とDorkる」に愚息がお世話になりました。

緑のルーペ『ガールズ・オン・ザ・ブルーフィルム』

GirlsOnTheBlueFilm よしながふみ先生の『大奥』第17巻(白泉社)を読みました。和宮(親子)さんのデレがノンストップという感じですが、“まことの”夫婦でなくとも確かな愛情と信頼で結ばれた二人の関係、とても良いものですよねぇ。
“楽しむ”ことを心に決めた家茂公のこの後を考えると辛いのですが、それにしても慶喜公の人望の無さ加減・・・。

  さて本日は、緑のルーペ先生の『ガールズ・オン・ザ・ブルーフィルム』(茜新社)のへたレビューです。先生の(成年向け)前単行本『いびつのそのご』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
ピュアな地味系キュートガールズが歪な関係性と強烈な背徳の快楽に心身を染め、狂乱の痴態を曝け出す作品集となっています。

GirlsOnTheBlueFilm1  収録作は、思春期に差し掛かった娘が日に4回も自慰行為をしていることを知った父親はそれが病であると称して彼女のオナニーを管理すると言い出し、近親セックスのビデオを見せながら彼女との性行為にのめり込み、また娘もこの背徳の関係を深めていくのだが・・・な中編「父の愛人」全4話(←参照 父親の歪んだ欲望が首をもたげる 同中編第1話より)、および読み切り形式の短編4作。
1話・作当りのページ数は24~52P(平均35P強)と幅は有りつつ、標準的な値をを優に上回る平均値となっています。短編・中編共にヘビィな読書感を有しており、かつエロシーンにも強烈な存在感のある作品構築が特徴的です。

【少女の“積極性”と男性の歪んだ欲望の相乗効果】
  比較的ライト&ハッピーな作品も書ける作家さんですが、今回はお得意のダーク&インモラル系であって、一般的な倫理観や常識からすれば、歪みや異常性を孕んだ関係性をいずれの作品でも描き出していきます。
GirlsOnTheBlueFilm2  娘にヘッドホンで愛の言葉を効かせながらその外では彼女をオナホ扱いする一方的な台詞をわめく父親という対比的な構造を取る中編第2話は印象的ですが、男女双方が性的快楽を強烈に求め合いながら、精神面での対等性や理解は形成されず、ヒロイン側が性的に搾取されている状況は各作品に共通しており(←参照 短編「エンゲージ・リンク」より)、重く苦い読書感を形成。
一方で、この状況は男性側による一方的な凌辱としてではなく、ヒロイン側の“積極性”によって形成されていることも明確な特徴であり、父親を独占する喜びや背徳の愉悦、同棲として愛する友人との同一化、女性として求められる承認欲求、親友に対する優越感といったヒロイン側のモチベーションが、性的な充足に促進される形で、背徳の関係性の深化、つまりは状況の悪化を駆動し続けます。
  状況の異常性やヒロインの危うさを表現しつつ、それらのモチベーションが“正常”な状態を放棄するに足るものであると認識し、暗く歪んだ快楽に充足するヒロイン達の姿を描き出しており、若さ故の無智、あるいは純粋性としても表現されていると言えるかもしれません。
彼女達の逸脱が、真っ当な幸福を彼女達にもたらさないことを読み手に汲み取らせつつ、関係性の破断や事実の他者への露呈といった決着めいた劇的な展開を盛り込んだドラマではなく、男性達の悪しき欲望とヒロインの変容がずるずると丁寧に描き出されることで、重苦しい読書感を形成するスタイルとも言えるでしょう。
  前述した様に、彼女達なりの“充足”を得た笑顔でラストを迎えつつ、彼女達の心身に沁み渡った歪みを明示するまとめ方と言え、苦く不安な読後感を残してくれます。

【柔らかボディの地味系の可愛らしさのある女の子達】
  JS時代に手を出され女子校生になるまで近親セックスが繰り返され、その間ずっと大切な友人であった少女も最終的に巻き込まれる中編に対し、短編作はJC~JK級の女の子達が登場。
  素直な性的好奇心がセックスの快楽で目覚め、更に強烈な行為を求めていく短編「スワンプ・スタンプ」のヒロインが代表的ですが、真面目であったり大人しかったり、控えめな性格であったりする女の子が多く、それ故に抱えていたコンプレックスや承認欲求などが彼女達が快楽の深みにはまっていくことにもつながっており、また性的快楽による変容を鮮明にしています。
キャラデザインとしても、メガネっ子や三つ編み、ぼさっとした黒髪など、地味系美少女としての方向性が明瞭で、清楚感や純朴さとしての可愛らしさが表現されるタイプ。
GirlsOnTheBlueFilm3  この可愛い女の子達に対して、彼女らの体を好き放題に弄ぶ男性達は、その容姿や言動の醜悪さによってヒロインとの対比を形成しており(←参照 中編第2話より)、その関係性の歪みや非対称性を視覚的に強調することにつながっています。
  年齢に問わず身長が低い女の子が多く、顔の造作等を含めて口リ的な要素を含んだキャラデザインが主力。ちっぱいからふかふか巨乳まで成長していく中編作の娘ヒロインも含め、柔らかい質感の並乳~巨乳を備えたヒロインが多く、小柄でありつつ肉感のある女体という印象。
  描線の強弱に多少変化を感じることはあるものの、丁寧な描き込みと程好い萌えっぽさのある絵柄は単行本を通して一貫。このスタイルは美少女ヒロインの可愛らしさの表現と共に、後述する強烈なエロ演出の高密さにもつながっています。

【濃厚&ハードな痴態描写を技巧的な画面構成でたっぷり提供】
  次々と別の男とのセックスが描かれたり、調教的なプレイ内容を複数用意したりでエロシーンを分割構成することはあるものの、その場合でもシーン間のつなぎはスムーズであって、全体的に濡れ場のボリューム感はページ数相応にかなり強くなっています
  一応はヒロイン側の積極性に基づく、合意の上での性行為ではあるのですが、その合意の形成自体が不穏・不当なものを内包しており、男性がヒロインをオナホ扱いしたり、ハードな行為を強要したり、無責任に中出ししたりと、強烈な快感を叩き込んで圧倒する嗜虐性や欲望の一歩通行が明確なエロシチュエーションが揃っています。
ヒロインの台詞やモノローグの語り回しでヒロインの感情の動きや変容を物語るのに対し、歪んだ性欲や独占欲、セックスの気持ち良さを叩き付けるように口にする男性の台詞回しにも強い存在感があり、好みを分ける要素ではありますが、非対称性を備えるエロシチュの方向性や嗜虐性を明瞭にしています。
  複数のシチュエーションを重ねていく作品を中心として、前戯→抽挿パートという一般的な構成にあまりこだわらず、このパターンを複数回繰り返すこともありますし、奉仕シチュでフェラのみのシチュエーションを含めるケースなどもあります。いずれにしても、抽挿パートに十分な尺を取った上で、フェラからのお口発射も含めて複数の射精シーンを抜き所を設けた構成であることは共通。
GirlsOnTheBlueFilm4 未成熟ボディに激しく腰を打ち付けたり、頭部を掴んでのイラマチオをしたり、首絞めやヒロインの体を押さえつける体位であったりと、ハードなプレイをされつつ、ヒロインがトロトロに蕩けて、視点が定まらないぐるぐる目や瞳に浮かぶハートマーク、輪郭がふにゃふにゃになった口の輪郭といった表情付け、半狂乱でうっとりしながら奏でるエロ台詞など、強烈な陶酔感に包まれている様子を強いアタックと濃厚感で提供(←参照 意識がぶっとんだ表情 短編「マスコット・ホール」より)。
  ピストンしながらのねっとりキスやおっぱい弄りといった手数の多さ、視点を固定しての平行コマであったり、スムーズに視点を写していく連続描写であったりなコマ割りの技巧と情報量の多さ、口腔や淫洞に剛直が出入りする断面図や汁ダクな結合部アップ描写のインパクト等々、定番のものから特殊なものまで様々な技巧を意欲的に取り込んだエロ描写と言えるでしょう。

  作劇・作画共にこの作家さんらしさが存分に発揮されており、エロシチュを軸として好みを明確に分けるタイプの作品群ではありますが、話もエロも強い存在感を備えています。
個人的には、歪な関係性を飲み込んだ二人の会話が非常に印象的な余韻を残すラストの中編作が最愛でございます。

山下クロヲ『J○姪っ子の弱味を握った日』

DayHeGrabsHerWeekness TVアニメ版『まちカドまぞく』第11話「夢ドリーム再び!!桃色防衛線を突破せよ」を観ました。家族のために桃ちゃんに“対峙”するシャミ子の姿、本当に立派になって・・・とちょっと感激しました。本当にいい子ですねぇ。
それぞれの家族の秘密が明らかになった回でしたが、皆幸せになって欲しいものです。


 さて本日は、山下クロヲ先生の『J○姪っ子の弱味を握った日』(ヒット出版社)のへたレビューです。約6年ぶりの商業単行本となりますが、その前単行本『甘いちゅーぼー』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
日常エロコメからSFやファンタジーまで多彩な作劇の中で未成熟ボディな美少女さんがハード&キュートに蕩ける様子をお届けな作品集となっています。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編で計7作。1作当りのページ数は24~31P(平均25P強)と中の上クラスのボリュームで推移。短編集ということもあって、コンパクトな構築ではあり、作劇の存在感の軽重にも作品によって幅は有りますが、エロシーンの量的満足感は共通して強く図られています。

【設定の楽しさや感情の引き出し方の巧さがある多彩な作劇】
  元々作劇の引き出しの多い作家さんであり、エロコメやちょっとシリアスな要素を含む日常劇もあれば、異世界ヒロインが登場のローファンタジーやゾンビ・パンデミック後の世界を描くSF系、外国で根深い迷信に苦しむ少女との出会い等々、今回も作劇の方向性は多彩。
短編「ほんとうにやさしい」「J○姪っ子の弱みを握った日」では、生意気メスガキヒロインが大人の男性を翻弄したり、見捨てたりとそれなりに横暴を働いた結果、寝取られックスやらキメセク輪姦やらの酷い目に遭ってしまう展開ですが、事態がそれ以上に悪化することはなく、ハッピーエンドやおとぼけオチにまとまるため、読後感は基本的に良好です。
また、何処かで見たことあるようなJCガールがイメージビデオに出場してお気楽&なし崩し的に本番Hへ突入したり(短編「天沢さんはIVアイドル」)、お人好し過ぎるママさんのせいで痴漢さんと母娘丼3Pセックスをすることになってしまったりと(短編「美々山母娘」)、あっけらかんとした雰囲気のエロコメ系も主力となっています。
DayHeGrabsHerWeekness1  これに対し、特殊な体臭のせいかゾンビに仲間と認識されたためにゾンビ・パンデミックの世界で生き残り、かつてのいじめっ子を含めたハーレムを作り出しつつも、裏切りを知った彼の中の孤独や悲哀を描き出していく短編「ぞんぞんびより」(←参照 うが~とかしか言わなくなった同級生たち 同短編より)、褐色エルフギャルちゃんとのサービスフルな割り切りセックスをエンジョイな短編「異世界援助交際」など、漫画チックな楽しさや設定の面白さがある作品にも存在感があります。
  同人誌初出の3作品を中心に、話そのものの読み応えには強さを感じさせないことが多いものの、短編「ほんとうにやさしい」における少女の気付きや、短編「ぞんぞんびより」における主人公の悲しい狂気など、登場人物の心の動きをふと印象的に魅せる描き方に味わいがあるのはこの作家さんらしい点と感じます。

【多彩なキャラデザインの思春期入りたてガールズ】
  短編「美々山母娘」の母娘ヒロインの美熟女ママさんや短編「ぞんぞんびより」のゾンビJK軍団、短編「異世界援助交際」に登場の年齢不詳な褐色エルフギャルなどを例外としつつ、JS~JC級の思春期入りたてガールがヒロイン陣のメイン。
  大人を舐めていたり、翻弄したりな小悪魔系ガールに家計のために頑張るちょい流され系の娘さん、病に関する迷信から現地では差別をされている外国人女児、性に奔放なギャルエルフ、日曜日の朝に見たことがあるような無いような人気モデルIV女優ガール、もはや言葉を喋れず主人公の精液を糧としているゾンビJK軍団など、作劇の方向性に合わせてヒロインの設定やキャラデザインも多彩です。
  なお、男性キャラクターのキャラデザインも多彩ですが、作中で重要な役割を担う場合でも顔、特に目の表情が描かれないことが多く、丁寧に描き込まれた美少女の造形と対照的。
DayHeGrabsHerWeekness2  適度にくずれただらしな豊満ボディのママさんや、健康的な肉感にたっぷりバストな元・いじめっ子ゾンビガールズなど例外もありつつ、ほんのり膨らみかけ~発展途上な貧乳でスベスベ仕様のプ二股間、適度なボリューム感があることも多いヒップを組み合わせた未成熟ボディがメインとなっています(←参照 色々とアブナイ!だ!! 短編「天沢さんはIVアイドル」より)。
膨らみかけの尖りおっぱいや後述する柔軟なアナル、パイパン仕様の秘所などの描き込みは丁寧で、また肌の表現でグレースケールを多用して艶めかしさや一定の重さを出しており、全般的にリアル指向で体パーツのエロさを打ち出す印象。
  この女体表現に加えて、各種衣装や背景など、描き込み密度は常に高く、漫画チックな可愛らしさと淫猥さが同居する独特の絵柄は、表紙絵と完全互換で概ね安定しています。

【局所アップ描写の淫猥さとエロ可愛くハードな痴態描写】
  エロシーンの分割構成が為されてシチュエーション・チェンジというケースも時々ありますが、それも含めてエロ描写の総量は十分に多く、抜きツールとしての満腹感は強め。
 ヒロインが脅迫されておじさんちんぽで寝取られ風味であったり、ウリをしている女の子が悪い男達に捕まってキメセクさせられたり、はたまた感謝している男性への素直な愛情表現のラブラブHや、ヒロインがお気楽に気持ち良いセックスをエンジョイするセックス、はたまた自我があやふやなゾンビさんを好き放題なハーレムHなど、エロシチュは様々。
DayHeGrabsHerWeekness3  濡れ場を通してヒロインの肌や各種体パーツのエロティックさを強い武器とするスタイルですが、前戯パートを中心としてホカホカアナルの描写にはかなりの注力を示しており、それを押し広げたり見せ付けたり、男性が舐めたりいじったりしますし(←参照 褐色エルフの黒饅頭尻アナルだ!! 短編「異世界援助交際」より)、抽挿パートでも前穴に挿入しながらのアナル弄りやアナルセックスが充実。
  十分な尺を有する抽挿パートにおいては、小さ目ボディが強烈な感覚でビクビク反応してしまう様子に背徳感を持たせており、ストレートな結合部見せつけ構図を丹念に連続させると共に華奢ボディ全体の存在感を持たせた描写を組み合わせ、ページ内の情報量が多い画面構成を保っています。
DayHeGrabsHerWeekness4  表情付けについては漫画チックにハードであったり過激であったりな演出は抑えて、涙や涎を零したり、ふにゃっと乱れたりで元の表情の可愛さを活かしつつ、台詞表現などでは手書きフォントの乱れ具合や語感の強さなどで、ヒロイン達の強烈な快感を表現しており(←参照 短編「ポポロイス」より)、量的・質的なバランスの良さが演出面での身上。
  ひだひだに包まれた竿の中を駆け登って精液が発射される断面図、ぐぼぐぼとパワフルに出し入れがされる結合部のアップ描写、ぽっかりアナルから中出し精液が零れだしたり、噴出したりな描写など、射精描写を含めて性器・アナル関連の描写のストレートなエロさを充実させた複数ラウンド制に仕上げています

  多彩なシナリオワークとそれに合わせての多彩なキャラ・エロシチュが揃った作品集であり、基本的に読後感の良さがあるために、バラエティ豊かな作品を素直に楽しんでいけるタイプと言えるでしょう。
個人的には、ウガウガ言ってるゾンビJK軍団が可愛いくもビターなラストの短編「ぞんぞんびより」と、褐色エルフギャルとのお口・前穴・アナルのフルサービスな短編「異世界援助交際」が特にお気に入りでございます。

あちゅむち『最弱ギャルはイきづらい!』

WeakestPussyIsHardToGo DOUBLE-S先生(原作:真刈信二氏)の『イサック』第7巻(講談社)を読みました。スラブ騎兵とマジャール弓騎兵を率いるヴァレンシュタインとの決戦、迫力があってすごかったのですが、ここでロレンツォが来るとは・・・!という展開に打ちのめされました。
イサックはどうなるのか、他の仲間(特にエリザベートさん)はどうなったのか心配です。

  さて本日は、あちゅむち先生の『最弱ギャルはイきづらい!』(ジーオーティー)のへたレビューです。先生の前単行本『淫テリビッチのおま○こ三昧な青春』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
柔らか爆乳のドスケベボディなヒロインが男に求められるままに体を許しハードに乱れまくる破滅的な日々を描く1冊となっています。

WeakestPussyIsHardToGo1  収録作は、初めて一人暮らしとバイトを始めた流され気質のギャル・四季美は日々の生活の中でそのドスケベボディに欲情する職場の同僚や隣人の浪人生などのセックス相手となり、駄目なことと分かりつつ毎回ち○この快感に強烈に乱れてしまう日々を過ごすのだが・・・なタイトル長編「最弱ギャルはイきづらい!」全8話(←参照 バイト先でもすぐこんなことに 同長編第2話より)+第4話の前日譚に相当する描き下ろしエピソード(14P)。
描き下ろしエピソードを除き、1話当りのページ数はいずれも24Pと中の上クラスのボリュームで固定。強烈なエロの存在感を軸としつつ、ヒロインの不安定な在り方を描き出していくストーリーにも相応の存在感がある構築となっています。

【破滅的な快楽への耽溺の中で成長していくヒロインの自己認識】
  男を狂わせるドスケベボディを持ち、またセックスを介した利他行為によってのみ自身の立ち位置に安心できるヒロインが、流れっぱなしの状況に自己嫌悪を抱きながらもセックスの快楽に狂いまくる日々を描くストーリーは、エロのウハウハ感というよりも、ヒロインがどうなってしまうのかという点で読み手の不安や興味を惹きつけるタイプ。
  誰にでも体を許すという異常性と、強烈な快楽による思考停止という要素を備えるヒロインに対し、彼女に群がる男性は或いは彼女とのセックスにのめり込み、或いはその異常性に引いていき、それぞれの男性の彼女に対する応答がストーリーを形成していきます。
WeakestPussyIsHardToGo2彼女を独占しようとした浪人生や、狂気的な愛情を注ぐストーカーの男性との関係性が特徴的ですが、誰でも強烈なセックスの快感を覚えてしまうという彼女の在り方は、特定の男性との関係性の深化を拒絶するものでもあって(←参照 彼女にとってはただの一本のち○こ 長編第7話より)、性的に便利に搾取されるようで、御し得ないもの・束縛できないものとしてヒロインが表現されているとも評し得るでしょう。
  それと同時に、彼女を理解不能な怪物めいた存在として描くのではなく、セックスの便利な相手として独占を求められることは自身にとって拒否すべきことと彼女が自身で理解し、単に流されるだけでない存在へと一種の成長を示していくことを、彼女や自意識や人間性を以て描き出しているのが興味深いところ。
  比較的時系列の配置が複雑ではあり、また特に彼女が左様な存在になってしまった過去に関する掘り下げが不足する印象はあるものの、彼女の不安定さや自己嫌悪が彼女自身で解消されていくストーリーには読み手を惹きつけるものがあります。
彼女がセックスの相手以外として求められ、頼られる在り方を見つけたことを示して物語の幕は下りており、快楽の狂奔を駆け抜けながら、彼女の成長に安心して光明を見出せる終わり方と感じます。

【爆乳&巨尻のグラマラスボディなギャル系ヒロイン】
  20歳くらいと思しき年齢層で、露出度の高い恰好に乳首や舌、耳にピアッシングをしているギャルながら、自己肯定感が低く弱気なギャル・四季美の一人ヒロイン制であり、明確に彼女にフォーカスした話であるのは前述の通り。
  これに対して、“都合の良い”彼女に引き寄せられてくる男性は様々で、隣人の浪人生にバイト先の同僚や客、ホームレスの男性にピザの宅配員、彼女にとって重要な転機を与えることになるお金持ちの男性とストーカーの男性などが登場。
快楽中毒のごとくセックスに溺れながらも、彼女自身の欲望が積極性を示すことはない分、その在り方はある種虚ろであって、それ故に男性側の欲望や狂気、軽薄さ、時に善意を無限に飲み込んでいくことで、男性達のそれらが強く表出されていくという構図は特徴的であって、ストーリーの軸を形成しています。
WeakestPussyIsHardToGo3  やや身長低めながら、特大サイズの垂れ爆乳とむっちむちな巨尻&太股の下半身を備えたグラマラスなボディデザインとなっており、それらの肉感を強烈に前面に押し出す分、ストレートなエロさを印象付けると同時に、好みを分けるレベルのアンバランスさを感じさせるタイプ(←参照 垂れ爆乳の存在感! 長編第4話より)。
普段の派手な格好やピアッシングも特徴的ですし、男性の好みを押しつけられてドスケベコスプレをさせられたり、意識して地味なジャージ姿になったりと(でも襲われる)、衣装・小物関係の描写も丁寧で、視覚的な多彩さにも一定の寄与をしています。
  ストーリーの雰囲気の違いもあってか、前単行本と絵柄の印象が結構異なるのですが、描き込み密度は高く、またコミカルな描写を含めてキャッチーさもあります。多少、ボディデザインが乱れることは時々あるものの、絵柄の安定感は強く、表紙絵よりも中身の絵柄の方が親しみ易さや丁寧さを感じます。

【ヒロインの強烈な痴態描写と男性の欲望の奔流】
  明確にセックスを軸とした作品であるため、エロシーンの尺は十分ですし、ヒロインのアンビバレンツな感情が描かれることで作劇としての存在感も強い濡れ場となっています。
  一応は合意の上という形式ではありつつ、流され気質でドスケベボディのヒロインに男性が欲情して押し切るタイプの状況が多く、前述した様に彼女の虚ろに激しい感情を引き出されて注ぎ込んでいく男性が、彼女を快楽で圧倒する優越感と共に彼女を独占しようとする欲望で突き進む攻撃的なエロシチュとして描かれています。
  パイズリやフェラなどのご奉仕プレイもありつつ、ヒロイン側の積極性は乏しいため、これらの行為も男性によって強要されるものとして描かれており、イラマチオなども含めて好き放題にされつつ、ち○こを目にしたり臭いを嗅いだりでヒロインがすっかり発情していく流れを形成。
WeakestPussyIsHardToGo4抽挿パートに移行後も、豊満ボディを好き放題にされて名器やアナルにズボズボと激しいピストンをされるがままな状態となっており、半狂乱になって蕩けまくるヒロインと欲望を勝手にヒートアップさせていく男性の様相との対比が印象的です(←参照 たぶん男の話は聞いていない 長編第1話より)。
  台詞もモノローグもハートマーク付きで呂律の回らない言葉遣いで表現され、涙や涎を垂れ流すだらしのない表情、汁だくの秘所や舌など、エロ演出はアタックの強さと濃厚感があって、一種の破滅感も備えた痴態描写を形成しています。
  彼女の強烈な反応に中てられ、また与えられた快楽を貪欲に飲み込んでいく様に更なる劣情を掻き立てられて進行する分、中出し複数回や途中でのフェラなども含めて複数ラウンド制のエロ展開となっており、常に強烈な痴態描写と合わさることで抜き所の多い濡れ場と言えるでしょう。

  強烈なエロ描写を充実させつつ、その虚ろに吸い込まれていく欲望を介した男女の様々な関係性とその中でのヒロインの在り方の変化はストーリーとしても非常に魅力的で、ヒロインの姿に引き込まれる作品でした。
重厚なドラマ性ともあっけらかんとした欲望の解放感とも異なるユニークな作品としてお勧めしたい所存。

琴義弓介『豊乳4989』

FullBusty4649 藤崎竜先生(原作:田中芳樹氏)の『銀河英雄伝説』第15巻(集英社)を読みました。内部での政治的駆け引きという足の引っ張り合いをしている内に巨大要塞同士の対決に持ち込まれてしまう展開、読んでいてハラハラしますよねぇ。
作中屈指の印象的な台詞“だがおれは寒いのだ、キルヒアイス”のシーン、ラインハルトの背にある深い闇が心に残りました。

  さて本日は、琴義弓介先生の『豊乳4989』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の前単行本『ヤリスギ肉熟女』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
スレンダー巨乳ヒロインズのハーレム仕様なストーリー&淫らに乱れまくる迫力ファックが楽しめる1冊となっています。

FullBusty4649-1  収録作は、浮気性な彼氏・大和田に愛想を尽かして分かれたヒロイン・黒川さんはOL勤めをしながら女子寮の同僚達との“生涯独身女会”のメンバーになっていたのだが、そこに元カレ・大和田君がやってきて、黒川さんは他のメンバーと共に彼の愛を試すことになるのだが・・・な中編「地味巨乳 黒川さんのHなOL生活」全5話(←参照 なんやかんやで他の女性にも手を出す大和田君なのだ 同中編第2話より)、母親に欲情していたことを姉に知られ、女装させられて性的な玩具にされていた主人公の少年は“男らしく”なることを望むのであるが・・・な中編「母と姉と青い苺のフロマージュ」全5話。
なお、中編「地味巨乳 黒川さんのHなOL生活」は、4冊前の単行本『地味巨乳黒川さんのえっちな性活』(同社刊)に収録の長編「巨乳隠すは七難暴く!?」の続編です。今作だけ読んでも話の流れは理解できますが、黒川さんの過去の成長等、該当作を既読の方が作品の楽しさは深まると思います。
  1話当りのページ数はいずれも20Pと中の下クラスのボリュームで固定。中編作として適度なストーリー性はあり、エロシーンについてはやや軽めながら標準的な満腹感は確保された構築となっています。

【変わり種でありつつハートウォームなラブ&エロ模様】
  基本的にはドタバタエロコメディとして貫徹する中編「地味巨乳 黒川さんのHなOL生活」と、近親エロスとしての背徳感と主人公の自意識の成長を一定のシリアスさも以て描く中編「母と姉と青い苺のフロマージュ」とで方向性は異なりつつ、共に複数ヒロインとのエロ模様が同時並行していくハーレム的なウハウハ感は、その強弱こそ異なりつつ、両作品に共通する要素。
  中編「地味巨乳 黒川さんのHなOL生活」ではこのハーレム的な要素は明瞭で、なんだかんだで大和田君による押しには弱い黒川さんの存在もあり、彼女の了承を得ながら男性との交際に悩みや拒否感を覚える女性とのエッチを繰り広げていく展開となっています。
前作では黒川さん一筋的なキャラであった大和田君が、そのお馬鹿&スケベがパワーアップして、他の女性達にも欲望に素直すぎる反応を示すのはやや好みを分ける点かもしれませんが、彼の本命はあくまで黒川さんであることははっきりしており、またヒロインの黒川さんも単に甘くて流されるだけの女性ではないことは明示されてハッピーエンドを迎えるため、男性側の好き勝手が許容されるだけの単調な状況とは明確に異なる作劇と言えます。
  これに対し、姉からは女装調教され、それを助けて貰ったママンにも優しく接せられる主人公が、姉を見返すためにも“男らしく”なりたいと願う中編「母と姉と青い苺のフロマージュ」は、近親エロスの背徳感は抑制しつつも、軽い内容ではなく、一定のシリアスさを備えた作品。
FullBusty4649-2こういった作品では、主人公にとっての父性(父親)が相克するものとして描かれるか、または意図的に排除されることが多い一方、本作では家族のために頑張る父親から主人公が“学び”、他者からの評価としての“男らしさ”ではなく、主体的で自立した存在へと成長することが特徴的であり(←参照 主導権の逆転の視覚的表現が印象的 中編「母と姉と青い苺のフロマージュ」第5話より)、近親エロスの背徳に浸っていくのではなく、父親を含めて家族としての幸福な関係性を取り戻すように描かれているのは非常にユニークで、また読書感を良好にしています。
  お馬鹿男子が調子に乗って好き放題なエロコメにしろ、主人公が悩み、女性に翻弄されつつも彼女達を幸せにするために自立していく近親エロスにしろ、共にハートウォームな方向性にまとめ上げており、変わり種的でありつつもいい話という組み合わせの魅力と総括したいところ。

【程良い淫猥さを持たせた体パーツ描写の巨乳ヒロインズ】
  20代前半~20代後半クラスと思しきOLさん達が計4名登場する中編「地味巨乳 黒川さんのHなOL生活」に対し、中編「母と姉と青い苺のフロマージュ」では女子校生級の姉と30代後半クラスの母親のダブルヒロイン制。
  中編「地味巨乳 黒川さんのHなOL生活」では、概ね主人公のせいで男性不信となっている黒川さんに加え、同性愛者であったり、不感症であったり、男性不信であったりなヒロイン達それぞれの性格&事情を漫画チックに表現しつつ、それを主人公が結果的に緩和してくれるという流れが読み口の良さに貢献。
また、中編「母と姉と青い苺のフロマージュ」においても、母親や姉を独占する存在になるのではなく、彼女達と家庭における父親との関係性の回復という面にストーリー終盤での重点を置いているのは面白く、優しい母、翻弄してくる姉という分かり易い造形から一歩踏み込んだキャラ造形になっているのは◎。
FullBusty4649-3  むっちり肉感の豊満ママンや、おっぱいサイズ控えめで語尾が“~であります”なサバゲー女子殿など、ボディデザインにはバリエーションを設けつつ、等身高めのスレンダーボディに存在感の強いロケット巨乳や垂れ巨乳を組み合わせたタイプが中核を担っています(←参照 黒川さんのロケットおっぱい! 中編「地味巨乳 黒川さんのHなOL生活」第4話より)。
色素沈着域の広いアナルや程好く大き目の乳輪にぷっくりと主張する乳首、程好い濃さの陰毛描写など、体パーツ描写には一定の生々しさを備えた淫猥さがあるのはこの作家さんの特徴と言えるでしょう。
  エロ漫画ジャンルでは大ベテランの一人であり、常に時代に合わせたアップデートを果たして作画密度の高さや演出的な派手さを持ち込みつつ、ベースとなる絵柄そのものが最先端の流行とは相応に異なるスタイル。表紙絵との互換性は高く安定しているので、ジャケ買いでも特に支障は無いでしょう。

【おっぱいの存在感と適度に強いアタックのエロ演出】
  エロシーンが占める割合は相応に多いものの、ページ数がそれ程多くないことに加えて、濡れ場の分割構成もあるため、抜きツールとしての量的満足感はやや控えめであり、特にフィニッシュシーンを備える核となるシークエンスにタメを欠くのは減点材料ではあります。
  なし崩し的なものも含めて基本的には和姦エロであり、近親エロスや女装エロ、性感開発など、アモラルな要素も含みつつ、それらで登場人物達が充足され、また解放されるという描き方になっているため、ポジティブなものをもたらすものとしてセックスが描かれていることは各ヒロインに共通しています。
また、ヒロインによってアナルセックスであったり、レズプレイであったり、エッチの手ほどきだったり、女装させられての被虐的なシチュエーションであったりと、プレイ内容にバリエーションを設けているのも、多人数ヒロインならではの魅力と言えるでしょう。
  前述した様にエロシーンの分割構成が多い分、単純に前戯→抽挿パートという構成を採らないことも多いですが、ヒロインのたっぷりバストを揉んだり吸ったり、淫猥な秘所にむしゃぶり付いたりな愛撫描写もあれば、フェラやパイズリなどのサービスプレイも存在し、いずれにしても抽挿パートまで状況を如何に盛り上げるかという点が重視されたスタイル。
FullBusty4649-4挿入からフィニッシュシーンまでの尺に不足を感じることはしばしばありつつ、ぶるんぶるんと派手な乳揺れ描写や蕩けきった台詞回しに時々アヘ顔チックな表情も含める熱っぽい官能フェイスと、肢体の存在感をエロ演出のアタックの強さを組み合わせることで、質的に十分なカロリーを形成しています(←参照 中編「母と姉と青い苺のフロマージュ」第2話より)。
 ページ数の関係か、全般的に小~中コマの切り出しが多い故の込み入った印象はあり、ヒロインがハードに乱れながら前穴やアナルへの中出しを受け止めて悶絶するフィニッシュも中ゴマから1Pフルまでボリュームに幅がありますが、要所で質的&量的にインパクトのある描写を打ち出して抜き所につなげる工夫はあって、この辺りはベテランらしい技巧と感じます。

  この作家さんらしい美点を有しつつ、珍しいことにエロ面でやや物足りなさを感じますが、ヒロインの女体の存在感でカバーしているとも感じます。
黒川さんが髪を切ってしまったのがちょっとショックでしたが、とは言え、多彩なヒロインそれぞれの魅力があった中編「地味巨乳 黒川さんのHなOL生活」が特にお気に入り。
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