2019年03月

愛上陸『イジラレ』

Teased 里見U先生の『八雲さんは餌づけがしたい。』第7巻(スクウェア・エニックス)を読みました。由梨さんとの宅飲みでの料理、ひと手間かけた居酒屋メニュー系といった感じでどれも美味しそうでしたね。彼女が持ってきたとある衣装を二人で着用な巻末のおまけ漫画のいかがわしさたるや!
ルイちゃんも餌付けの効果に気付いたようですが・・・?

  さて本日は、愛上陸先生の『イジラレ』(ワニマガジン社)のへたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『夢見ル乙女』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
性悪ないじめっ子ガールズを催眠術で常識改変しての被虐と嗜虐が入り混じるエロシチュがたっぷり詰まった長編作となっています。

Teased1  収録作は、他人をいたぶることに喜びを感じる高慢ドS女子・野上が率いるイジメグループに弱みを握られた主人公は、ふとしたことで彼女達に催眠術を掛けることに成功し、性行為が彼に屈辱を与えるイジメ行為であるという嘘の常識を刷り込むことで、彼女達にセックスされ続ける状況を勝ち取るのであるが・・・な長編「イジラレ」全6話(←参照 気持ち良くされるのが屈辱という認識を与えられている少女達 同長編第2話より)+描き下ろしエピローグ(15P)。
描き下ろしエピローグを除き、1話当りのページ数は22~80P(平均37P)と平均値としてもかなりのボリューム。80Pという尋常でないページ数の最終話ですが、これは複数回の連載+描き下ろしを1話にまとめたものとなっています。
長編作として十分な読み応えのある作劇であり、またエロシーンのボリューム感も強いために満腹感の強い1冊となっています。

【ヒロインとの攻防劇で緊張感を持たせた常識改変シチュエーション】
  弱みを握られる経緯において主人公側にも問題はあるものの、他人を玩具にして弄んできたドSないじめっ子に対する復讐劇として黒い爽快感を有する作品であり、また催眠モノ・常識改変モノという特色を有する作品でもあります。
催眠・常識改変系の作品は、相手を思い通りにするという嗜虐性・征服欲を喚起する作品でありますが、あまりに便利なギミックである分、一度ヒロイン側が催眠で支配されてしまうとそれ以上は作劇としての動きが抑えられてしまうという弱点があるのですが、本作はそこを巧く回避して長編としてのストーリー性を構築できているのが大きなポイント。
  ヒロイン側が見下していた相手に催眠術を掛けられて好き放題にされているという状況に気付きそうになる状況と、それに対して彼女達を後戻りできない状況まで追い込んでから“ネタ晴らし”をして絶望させようとする主人公が周到に用意した仕掛け発動して、反撃の芽を潰すという展開が織り込まれて、話に緊張感を持たせているのが一つのポイント。
Teased2また、ヒロイン側が主人公に対してイジメを続けているという認識であるために、彼女達が支配されて好き放題にされる被害者であると同時に、性悪な性格を発揮し続ける加害者のポジションを取り続けていること、特にリーダーである野上が終盤まで主人公に逆転勝利できるかもしれない強者として描き続けられていることも(←参照 追い詰められたメインヒロインの反撃は・・・? 長編最終話より)、ストーリーに緊張感を持たせていますし、復讐劇としての黒い爽快感を持続・増幅させていくことにもつながっています。
  いずれにしても催眠・常識改変というギミックの便利さに大きく依存していることは確かでありつつ、完全に主人公側の掌の上で思い通りでありつつも展開としてはそうは見せずにヒロイン側との攻防を示しているのが作劇としての最たる美点でしょう。
主人公側が仕掛けた罠とメインヒロインの最後の反撃がどう決着するかはご自身の目で確認して頂くとして、終盤まで緊張感とエロ的にウハウハ感を同居させた展開は、後者の方を優先したまとめ方となっており、好みは分かれるかもしれませんが、ハードなストーリー展開に比して最終的な読み口はマイルドに仕上げられています。

【個々の方向性を描き分けたキャラデザインの魅力】
  いじめグループのリーダーである野上をメインヒロインとして、彼女の子分的な二人のサブヒロインを配した陣容であり、いずれも女子校生ヒロイン。
穏やかな言動の様で実は腹黒系な真田に、明るい性格ながら無邪気にイジメに加担している日向とサブヒロインの二人も男性側の復讐心を駆り立てる要素を有していますが、他者の尊厳を踏み躙り、非道な扱いをすることに楽しみを感じ、主人公も含めてあらゆるものを自分より下に見ている様な高慢さを持つメインヒロイン・野上の存在感は非常に強く、前述した様に終盤までその強さと性悪さを維持する分、“打倒すべき敵”としてのキャラ立ちが一貫していますし、因果応報の納得感があるのも大きなポイント。
  なお、おどおど系小太りメガネ男子な変態主人公は、気が強く様々な面で他者を圧倒する美少女と強い対照性を有しており、そもそも主人公にも問題があるものの、弱者が強者に逆襲するというルサンチマン的構図を形成。
Teased3  気の強さを物語る釣り目に程好いサイズ感の巨乳&桃尻を組み合わせた野上、日焼け肌で並~ギリ巨乳クラスの日向、穏やかそうな表情にたっぷり巨乳&安産型ヒップの豊満ボディな真田と(←参照 左から順におっぱいが大きくなる構図だ! 長編第5話より)、それぞれの設定の方向性を伸長させるキャラデザインにおけるコンセプトの明瞭さと描き分けも美点です。
真田さんの豊満ボディは今回はむしろ例外的で、必ずしも肉感最重視の肢体設計ではないものの、弾力感のある乳房や尻肉のストレートなエロさや、程好い存在感の乳輪や乳首、陰毛装備の股間やアナルの描写など、体パーツ描写にも適度な淫猥さを持たせて女体そのものの煽情性を十分に喚起。
  アニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーさのある絵柄をベースとしつつ、作画密度の高さもあって適度に濃さ・重さを含める絵柄であって、ダーク&インモラル系の雰囲気によくマッチ。作画密度の高さによってフルカラー絵とモノクロ絵に印象の差異が少ないのも美点であって、表紙と同クオリティの作画を一貫して楽しめます。

【シチュエーション形成の上手さが実用性を形成】
  複数のエロシチュをザッピング的に魅せていく第5話や複数連載を1話にまとめた最終話など、エロシーンを分割構成で示すこともありますが、その場合でも細切れな印象は無く、ページ数相応にエロシーンには十分なボリュームがあるため、抜きツールとしての満腹感は終始高くなっています。
  意識操作によってヒロイン側が主人公をイジメていると認識しているため、主人公への罵りや強気な態度、自ら積極的に行為を主導することなど、ヒロイン達に性行為をされてしまうという表層に男性にとっての被虐的なテイストを含ませつつも、それすら男性側の思い通りになっているという嗜虐的な様相を明瞭にしており、両者のブレンドが催眠エロとしてもエロシチュとしても独特な面白みになっていると感じます。
肉棒を丁寧に掃除させるご奉仕フェラ、3人に同時にセックス奉仕されるハーレム的セックス、露出や羞恥系シチュエーションなどの変態プレイ、全員のアナル処女を散らすプレイ、ラブラブ子作りセックスなどなど、様々なエロシチュを用意しており、それらが催眠術によって強制されていることを自覚できずに、怖い存在であったいじめっ子美少女達がそれらの行為で嬉々として淫らな痴態を晒す出すというギャップそのものが実用性の基盤を形成しています。
  催眠術の呪縛から逃れようとしつつ仕込まれた強烈な快楽に抗えず~といった催眠外でのものを含めて、シチュエーションとしての魅力で実用性を打ち出す分、エロ演出の威力に依存することなくエロの濃厚さを打ち出せているのは大きな強みと言えるでしょう。
Teased4とは言え、柔らかボディとの密着感や、強気フェイスが快楽に蕩けたり翻弄されたりな表情付け、短く連呼されるハートマーク付きの嬌声、ぐちゅぐちゅと淫猥な水音を立てる結合部の見せつけ構図など、基本的なエロ演出・構図を十分な濃度とアタックで投入しており(←参照 高慢ドS女子をち○こで圧倒だ! 長編最終話より)、快楽で彼女達を圧倒するという征服欲を喚起しているのは作劇全体の流れと密接にリンク。
  前述した様に被虐と加虐が入り混じるシチュであるため、主人公を“イジメ”抜いて満足そうな表情と罵り台詞で白濁液を受け止めるフィニッシュもあれば、快楽に蕩けさせられて強烈なアクメを中出しで叩き込まれるフィニッシュもありますが、いずれにせよ好き放題に中出しされる状況であることは確かで、背徳感をベースに抜き所としての十分な威力を備えています。

  催眠シチュ・常識改変シチュはエロ漫画的にポピュラーなものではありつつ、話として単調になったり、似通った話が多くなったりしがちなのですが、そこを作劇面とヒロインのキャラ性で上手く調理してユニークで読み応えのある作品に仕上げてきたことに大変感心しました。ダーク&インモラル系の要素に抵抗が無いのであれば、大変にお勧めな作品です。

仁志田メガネ『妻乳テンプテーション』

TemptationOfWivesBust 長谷川哲也先生の『ナポレオン~覇道進撃~』第16巻(少年画報社)を読みました。苦難の中にこそ英雄は現れるとすれば、兵士と共に戦い抜くネイであり、誇り高き近衛古参兵であり、極寒の中水に浸かって橋を造る工兵達であり、皆が英雄であるのですが、その輝きは何万もの命がくべられた炎であるというのが何とも悲しいところ。
歴史に当然ながら“たられば”はないのですが、南北の選択ミス、あの軍事的天才が・・・という溜息が出ますよね。

  さて本日は、仁志田メガネ先生の『妻乳テンプテーション』(メディアックス)のへたレビューです。これが2冊目となる作家さんで、初単行本は未読なのですが、今回初めてレビューを書かせて頂きます。
多彩な設定が揃った爆乳ムチムチボディの人妻さんとの棚ボタ的エロ展開&パワフル肉弾ファックが詰まった作品集となっています。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編で計12作。収録本数が多い反面、1作当りのページ数は16~18P(平均16P強)と控えめな部類になっています。基本的にシナリオの存在感は弱く、その分作品によって趣向・キャラの多彩さがあるエロシーンに集中しやすい構築が揃っていると評し得るでしょう。

【方向性は多彩でありつつ濡れ場への誘導のイージーさは共通】
  単行本タイトル通りに、いずれの作品も巨乳人妻さんが登場するという設定は共通させつつ、作品としての雰囲気は様々。
とは言え、個々の作劇の方向性に強く踏み込むというよりかは、多彩に用意した人妻ヒロインのキャラ設定に応じたシチュエーションや話としての展開を織り込むことを企図したスタイルとなっています。
TemptationOfWivesBust1  エッチで欲求不満な人妻さんに誘惑されてしまうという直球の棚ボタ展開も用意しつつ(←参照 性的な視線に気づいた人妻さんが・・・ 短編「清掃ボランティア」より)、男性側がヒロインの弱みを握ったり、過去の復讐としてヒロインを凌辱したりといった男性側に主導権があるケースでも、人妻ヒロインとエッチが出来るという状況が転がり込んでくるという点での、話の運び方のイージーネスは共通していると言えるでしょう。
いずれも人妻ヒロインである故にベースとして一定の背徳感はあるのですが、作劇としてそこらを丁寧に詰める余地はあまり無く、エロシチュの味付けとしては明確に打ち出しつつも、ストーリーとしての重みやシリアスはあまり感じないのは、人によって明確な加点材料となり得ますし、逆に減点材料にもなり得ます。
 男女いずれかに主導権があるかは作品によって異なりますが、ヒロイン側の快楽への強い欲求が維持されるという流れは概ね全作品に共通しており、男性の暗い欲望さえ飲み込んで性的な充足を得る年増ヒロイン達のパワフルさを表現して話をまとめることが多く、ストーリーの面白みや各シチュエーションの踏み込みでは物足りなさはありつつも、読み口や読後の印象の軽さやマイルドな方向への調整がエロシーンへの集中しやすさを担保しているスタイルと評して間違いはないでしょう。

【多彩な設定・デザインの人妻ヒロインの肉感エロボディ】
  いずれも人妻ヒロインであって、設定の多彩さもあって20代前半~30歳前後程度と年齢には一定の開きもある印象ではありつつ、若々しい見た目と完熟ボディのハイブリットなキャラメイクは概ね全作品に共通。 
TemptationOfWivesBust2 人妻ヒロインでの統一を図りつつ、その中での設定の多彩さが今単行本の特色であって、地味系メガネ人妻、双子人妻、黒ギャル人妻(←参照 欲求不満な黒ギャル人妻さんのパイズリアタックだ!! 短編「ギャル妻」より)、家庭教師人妻にママさんバレー人妻、露出性癖に開眼した人妻さん等々、エロシチュとの密接な関係付けを重視しつつ、毎度異なるキャラクター性の人妻ヒロインが登場するという楽しさは明確に単行本としての美点と言えます。
どちらかと言えばエロシチュを成立させる要因としてのキャラ造形という印象はあるものの、その上で設定の多彩さとキャラデザインの多彩さが密接に結びついているのはコンパクトな構築として明確な長所でもあって、前述したイージーさのある作劇をあまり気にさせることなく、色々なヒロインとその痴態を楽しめる仕様となっています。
TemptationOfWivesBust3  キャラデザインやそれに相当するコスチュームの多彩さはありつつ、ボディデザインについては概ね統一的であり、弾力感のある巨~爆乳クラスのロケットおっぱいに、下腹部に明瞭な駄肉感のあるボリューミィな体幹、バストに負けず劣らずのなボリューム感の巨尻とを組み合わせた熟したグラマラスボディであることは共通(←参照 地味系人妻さんのドスケベボディだ!! 短編「地味妻」より)。
 絵柄としては現代的なアニメ/エロゲー絵柄のキャッチーさを十二分に担保しつつ、前述した肉感重視のグラマラスボディを提供するというギャップが強みとなっており、必ずしも人妻完熟ボディやそのエロスに特化したスタイルとは感じない一方で、多彩なエロシチュに関しても間口を広げてくれるタイプの絵柄と感じます。かなり艶っぽさや照りの良さを強めた表紙絵とは一定の違いを感じることはあるものの、むしろそこらを平板にまとめることで二次元絵柄としての魅力や訴求層の幅広さを形成していると管理人は感じる中身のモノクロ絵となっています。

【肉感ボディの存在感を強く押し出したエロ描写】
  ページ数の都合上、ヒロインのキャラ性やシナリオ展開としてエロ特化という印象は明確にありつつも、エロシーンの分量としてはやや物足りなさがあるのは確か。
  スワッピングや露出エロ、拘束凌辱やコスプレH的な趣向など、背徳感や倒錯性を強化するシチュエーションを多彩に投入する傾向にありつつ、作劇面で前述した通りに、倒錯性を喚起しつつもそれぞれのヒロインの性的充足と何だかんだでそれに貢献する竿役達という構図は共通しているとも言えます。
  ヒロイン主導型もしくは男性が主導型のパターンもありつつ、豊満バストの肉厚感に包まれるパイズリ描写の投入頻度も高いことに加え、汁気たっぷりの口内の感触と人妻ヒロインのエロティックな表情を味わうフェラ描写など、男性側が気持ち良くして貰うプレイを充実した前戯パートを用意し、ここでも射精シーンを投入。
TemptationOfWivesBust4 前戯パートにおいても、パイズリ描写における乳房の重量感などを明確に前面に押し出しつつ、抽挿パートにおいても駄肉感のあるグラマラスボディの存在感を強調する描写を充実させており、激しく揺れる乳揺れ描写や、重量感を感じさせてダイナミックに動く女体描写など、視覚的なボリューム感を強く打ち出すエロシーンとなっており(←参照 短編「人妻バレー~夜の特別レッスン~」より)、シンプルにしてパワフルなことは幅広い層にとっての実用性を大きく高めています。
やや単調で挑戦的なコマ割りと感じることはあるものの、豊満な女体そのものが有するストレートなエロさと、あまり極端な演出は用いないものの、種々の性的幸福に包まれて熱狂の度合いを増していくヒロイン達の痴態描写にある存在感で、質的なボリューム感を形成できているのは抜きツールとしての強みと言えるでしょう。
  フィニッシュシーンに向けてのタメにやや欠ける印象がある作品もありますが、それも含めて快楽の高ぶりに任せて発射していく多回戦仕様の勢いのよさは明確であって、豊満ボディの感触をたっぷり味わいつつ、トドメの中出しでヒロインをハードな絶頂痴態に導くというストレートなアタックの強さが抜きツールとしての評価を大きく高めていると言えます。

  肉感ボディの人妻ヒロインと多彩なエロ模様という願望を素直の叶えてくれる作品集であって、印象としての軽さはありますが、それ故にサクサク読めて適度な満腹感で使える1冊になっていると評し得るでしょう。
個人的には、黒ギャル妻さんのエッチな誘惑な短編「ギャル妻」と、ママさんバレーの肉感ブルマ尻にドスケベレッスンな短編「人妻バレー~夜の特別レッスン~」が特にお気に入りでございます。

ヤマダユウヤ『官能びより』

SensualDays 『アズールレーンコミックアンソロジー』vol.7(一迅社)を読みました。レフトハンド先生の鉄血軍団ドタバタ模様、今回はドイッチュラントのポンコツ的な可愛さという意外?な面が見れて楽しかったですね。あと、晴瀬ひろき先生のクリーブランド姉貴のコスプレ変化もとってもキュートでした。アニメ化も楽しみですねぇ。

  さて本日は、ヤマダユウヤ先生の『官能びより』(文苑堂)のへたレビューです。先生の前単行本(初単行本)『溺れる白昼夢』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
日常の中に程好く甘い幸福感が漂うラブストーリー&上品な色気感のあるエロシーンとが楽しめる作品集となっています。

SensualDays1  収録作は、官能小説家である叔父のネタ探しのために、羞恥プレイやセックスなどで協力している姪っ子であるが体を重ねるうちに・・・という関係を男女双方からの視点で描くタイトル連作「官能日和」前後編(←参照 ノーパンで一日を過ごしてきて・・・ 同連作前編より)、および読み切り形式の短編7作。
1話・作当りのページ数は16~24P(平均21P強)と標準的なボリュームで推移。ストーリー性自体は強くないものの適度に存在感のある作劇であって、穏やかさのあるエロ描写を十分量提供する濡れ場と合わせて、程好さが魅力の読み口となっています。

【日常の中でのちょっとしたドラマと幸福感】
  少し変態チックなプレイもする連作や男性教師と教え子という禁断の関係を描く短編「私の先生」といった作品も存在しつつ、それらの作品でもインモラル系としての倒錯性や非日常感を追求するのではなく、日常の穏やかさの中で恋愛感情や性欲が滲み出てくる様子を描く作品が揃っています。
  意中の女性とお酒を飲むことになってドキドキしてしまう展開や(短編「秘蜜の関係」)、ラブホテルの前で再開した男女の話(短編「路地裏のアリス」)、彼女さんが彼氏の部屋の煙草臭さに文句を言いながらそのまま部屋でセックスをするお話(短編「煙草と珈琲」)など現実世界の何処かで起きていても不思議ではない設定や展開が多いことは特徴の一つ。
  エロゲーを作成中に協力してくれていた後輩ガールにエッチな誘惑をされたり(短編「猫耳Romance」)、官能小説の愛好家同士でエッチに興味津々なヒロインに目隠しクンニプレイをお願いされたりと(短編「あんなこと」)など、いかにも棚ボタ的な展開を投入する作品もありつつ、コメディ的な勢いで押し通すのではなく、男女関係の近接していく流れの一形態として無理なく描き出している印象があります。
SensualDays2  最初から恋愛関係が形成されていることもあれば、セックスも含めて関係を深めていくことで自覚していく流れもありますが、いずれにしてもシンプルな好意とその確認が登場人物達のモチベーションであって、それが分かり易く発揮され、また相互に認証される流れに心地よさや幸福感がある作劇と言えるでしょう(←参照 “私のこと”を好きだから 短編「秘蜜の関係」より)。
この展開において、ドラマチックな台詞回しや甘味たっぷりの雰囲気作りなどはほとんどせず、上品で穏やかさを保った中で若人たちの性愛の瑞々しさ、いい意味でのシンプルでストレートな在り方を表現しているのが最たる魅力であると同時に、話のインパクトやドラマ性には基本的に欠けるスタイルであるため、好みは分かれるタイプとも言えるでしょう。
  登場人物の恋心や願いが充足されるハッピーエンドを基本としており、大きなドラマは生じないものの、ゆったりとフェードアウトしていく流れに心地よさがある〆であって、読後感の穏やかさも含めて作劇の魅力と感じます。

【肉感控えめボディの清楚系美人ヒロインズ】
  概ね女子大生クラスと思しき女の子がヒロイン陣の主力であり、そこに3名程のJKヒロインが加わる陣容。男性キャラクターは年下系から年の離れたおじさんまで様々ですが、同世代の男性がメインとなっています。
  大胆に迫ってくる教え子ガールにサバサバとした印象の彼女さん、先輩をからかう硬派ちゃんなど、キャッチーな要素をある程度含ませたキャラ造形にすることもありますが、分かり易い属性付けはほとんどせず、最愛の熱情を発揮させつつも穏やかにヒロインの心情やリアクションを引き出してくるスタイルとなっています。
SensualDays3 さらさらとした黒髪を持つ女性キャラクターが多いことや、絵柄や肢体設計の性質もあって、清楚感のあるキャラデザインが揃っている印象があり、エロシーンでもその印象を保ちつつ上品な色香と熱気をまとっていくという変化がヒロインのキャラ描写上の魅力の一つ(←参照 短編「年の差熱情」より)。
並乳クラスをメインに貧乳~控えめ巨乳のバストとパイパン仕様から比較的濃いめまで幅のある陰毛が生えた股間とを、柔らかい肌に包まれたスレンダー寄りの体幹に組み合わせた現実味のあるボディデザインが揃っており、マッスたっぷりのバスト&ヒップのエロさをお求めの諸氏には不向きではありますが、上品な官能性をはありますし、何より作劇の方向性とよくマッチしているのがポイント
  作画密度が低い訳では全くないものの、絵としての濃さを感じさせず軽やかな印象のある絵柄は、適度に洒落た印象も含んだ創作系寄りのタイプで華やかさにはやや欠けつつも端正な美しさを感じさせますし、表紙と完全互換で単行本を通して強い統一感があるのも加点材料となっています。

【抑えた演出でじっくりと積み上げるセックスの熱気と高揚】
  話の流れ全体で恋のドキドキ感や恋愛感情や性欲が叶えられる幸福感を形成しており、その中でエロシーンをスムーズに投入しているため、穏やかな雰囲気の作風でありつつ濡れ場の占める割合は高め。
  羞恥系のプレイがあったり、ソフトな緊縛でのエッチがあったり、場の流れで猫耳コスプレをしたりと、エロシチュに一定の倒錯性があったり見た目のアクセントを付けたりしつつ、あくまで好き合う男女が素直に相手を求める様相を描き出す和姦エロであり、恋愛セックスへと収束していく流れ
SensualDays4後述する様にエロ描写としてのアタックの強さや陶酔感の濃厚さを打ち出すスタイルではないものの、好き合う相手と繋がれた幸福感や充足感で双方が性行為に夢中になり、肉体的な快感を精神的な快感が噛み合っている様子がエロシーンの高揚感やポジティブさに直結しています(←参照 生意気系後輩ちゃんの熱っぽい痴態が 短編「猫耳Romance」より)。
  フェラやクンニ、シックスナインに互いの性器へのさわり合いなど、男女とも相手の秘所を気持ち良くするという行為に重点を置いたプレイが充実しており、演出としては抑え目であっても徐々に快感を高め、潮吹きや口内射精など何らかの性的絶頂を示す描写を投入して量的に十分な前戯パートでの抜き所としています。
瞳を潤ませ頬を紅潮させ、それでいて落ち着いた印象を損なわない官能フェイスに漏れ出るハートマーク付きの喘ぎ声、相応にストレートな威力のある結合部アップ構図を用いつつ断面図や透過図は用いない抽挿描写など演出的には抑制を強く効かせたスタイルが特色で、即効性の高いハードコアなエロをお求めな諸氏は要留意。
  その一方で、慈しむように相手に回す手やゆったりと絡み合う舌のキス描写、直線的でやや単調ながらもテンポよく描写とヒロインの反応を重ねていく画面構成と、技巧を感じさせる描写でもあって、大ゴマ~1Pフルのフィニッシュまでじっくりと煽情性を積み上げます。なお、ゴム付きセックスや外出しフィニッシュも多く、そこらも現実的ですが、生中出し原理主義の諸氏は留意されたし。

  シナリオ・エロ共に悪く言えば地味なのですが、穏やかな日常の中で自然と生じていて不思議でない温和な性愛の様子は心地よく、またエロ描写として過度に走らない故の恋愛セックスとしての説得力があって、このスタイルこそヤマダユウヤ作品らしさというものがしっかりと主張できた2冊目ではないかと思います。
個人的には、サバサバ系彼女さんの最後の台詞でグッとラブラブ感が上がる“畳の上のセックス”を描いた短編「煙草と珈琲」が大変エモくて(若者言葉)良かったです。

岡田コウ『思春期のココロ』

AdolescentHeart TVアニメ版『どろろ』第12話「ばんもんの巻・下」を観ました。多宝丸、真面目な性格である故に腹を括ってしまった感があるのですが、母も含めて突き放される形になった百鬼丸、最後の助六との対比もあって悲哀を感じます。どろろちゃんがいい子で本当に良かった・・・。百鬼丸や琵琶丸(琵琶法師)が見た緑色の光は、もしかして本当の観世音菩薩の力なんですかねぇ。

  さて本日は、岡田コウ先生の『思春期のココロ』(コアマガジン)のへたレビューです。先生の前単行本『だれにもいえないコト』(ヒット出版社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
キュートなJCガールズが悩みながらも夢中になる複雑な恋愛模様と彼女達がトロトロに蕩けて乱れまくる濃厚セックスが詰まった作品集となっています。

AdolescentHeart1  収録作は、アパートの隣室の住人である女癖が悪い男性が連れ込む女性があげる喘ぎ声を日々聞くうちにまだよく知らぬ異性やセックスに興味を高められてしまったヒロインは彼に押し切られるように肉体関係を持ってしまい、その後も薄い壁をノックする合図で彼の部屋へと出向いてセックスをすることになるのだが・・・な連作「壁が三回なったら」「そして私はいつもの顔で」(←参照 呼び出しの音、解放される欲望 同連作後編「そして私はいつもの顔で」より)+描き下ろし後日談(5P)、互いにツンツンした態度を取りながらも両想いで親の居ぬ間に貪るように交じり合う兄妹を描く短編「親の居ぬ間の選択」+描き下ろし後日談(4P)、および独立した短編2作。
収録本数が計5本と少ないものの、描き下ろし作品を除いて1話・作当りのページ数は32~52P(平均44P弱)と尋常でない平均値を叩き出しており、これがこの作家さんのスタイルページ数相応にストーリー面での存在感はありつつ、この大ボリュームでヒロイン達が蕩ける濡れ場をたっぷりと用意することに注力した構築でもあります。

【性愛に翻弄されまた夢中になっていく思春期ガールの揺れ動き】

  儚げなタイプからツンツンタイプまで幅広いながらも、いずれも不器用さを内包する少女達が恋に性に戸惑い、悩み、また充足を得る様子を繊細な筆致で描き出すスタイルはこれまでと出版社が異なる今単行本でも共通しており、ヒロイン達のいじらしい様子が微笑ましさやハラハラとした読み口を生み出します。
  この作家さんの特徴として、そういった未熟で不器用な女の子達に対して、性的に強者で、ぶっきらぼうであったり女癖が悪かったりと、彼女達を翻弄したり好き勝手なことをしたりな年上の男性キャラクターを投入することで、作劇としてヒロインの立ち位置の不安定感や危うさなどを醸し出すことも作劇の存在感を生み出しています。
AdolescentHeart2妹に対して不器用な態度を取ってしまう兄貴(短編「親の居ぬ間の選択」)、複雑な家庭環境の少女を自室に招き入れ、セックスの相手をさせている内に情がほだされていく青年(←参照 ペットぐらいにしか思っていなかったのに“どきん” 短編「うちのアパートペット禁止だから」)など、基本的に善良であってヒロインにとって好適なパートナーとなるタイプの男性もいれば、衝撃的なラストを迎えることになる連作では少女を性的快楽で蹂躙し、中毒にさせていく悪い男を描いており、これらの男性に対する読み手の好悪の印象が作品全体の評価に影響することは、これまでの作品と同様に要留意。
  シンプルに美少女ヒロインを甘く優しいラブエロ空間で包み込んであげたい諸氏には不向きな部分があるのですが、そういった危うさや不安定さの中に放り込むことで、ヒロインの心が揺れ動いたり、ピュアな恋愛感情が生じたり、強烈な性的欲求への不安と陶酔の行き来が描かれたりといった反応を敢えて引き出してくるのが、この作家さんの強烈な嗜好を感じさせる点であり、また大きな特徴と評し得るでしょう。
少女達にとっての性的快楽を含め、他者や異性、もしくは自分の感情や欲望における“分からないこと”をそれぞれの登場人物に自覚させた上で、それぞれがどう相対するかという作劇でもあって、ストーリーとしての大きな動きは無い一方で、個々の心理描写の丁寧さも明確な美点。
  性的に開発された相手を恋人と思っていた少女に突き付けられる事実が悲しい連作の描き下ろしラストは思わず溜息が漏れましたが、その他の作品は基本的に微笑ましさやポジティブさを感じさせるまとめになっています。

【華奢な未成熟ボディのショートヘアJCヒロインズ】

  JC級の女の子で統一されたヒロイン陣であって、前述した通りに男性キャラクターは年上の青年。
  ツンデレ的な妹キャラ、大人しく子犬系薄幸ガール、性的快楽に翻弄されてしまうピュアな良い子ちゃん系ガールなどなど、一定の属性付けを施しつつもそれらの型に当てはめるというよりかは、個々の不器用さや純粋性を揺り動かしながら表出させていくキャラクター描写が作劇としても主眼と言えます。
AdolescentHeart3 設定年齢よりはやや幼さを強く感じさせるキャラデザインであり、さっぱりとしたショートヘアに膨らみかけのバスト、肉付きの弱さを感じさせる尻や四肢にぷにっとした鏡面仕様の股間を組み合わせた容姿・ボディデザインは全ヒロインに共通しています(←参照 自分の寝床にもぐりこんで寝る妹に 短編「私が寝ている間に」より)。性格設定などでヒロインによる印象の差別化はある程度図られていますが、キャラデザ面での多彩さをお求めの諸氏は要留意。
幼げな可愛らしさや思春期の健康的な清楚感などを感じさせる一方で、艶っぽい唇や濡れる性器、小さ目乳輪に比してぷっくりと大粒に膨らむ乳首など、官能性を感じさせる体パーツの描写が差し挟まれることで、彼女達の性的な魅力が覗き見えてくるのも強烈な陶酔感を有する濡れ場への布石と感じます。
また、エロシーンでは筋肉質な男性の体躯との比較においてその柔らかさや小ささが強調されることも、背徳感を増加させる要因の一つ。
  初出時期に多少の幅があるためか、描線の強弱やキャラの等身などに一定の変化があるようも感じますが、少女漫画チックな繊細さを有するふんわりと柔らかい絵柄の方向性と魅力は不変であって、ベテラン作家の域に入りつつある作家さんらしい作画の安定感を有しています。

【濃厚な陶酔感の描写と技巧的な画面構成をたっぷり提供】
  幅は有りつつもいずれのエピソードも十二分なページ数を有しており、エロシーンの分割構成を取ることがあってもコアとなる濡れ場は標準的な分量を優に上回る長尺で展開させるなど、抜きツールとしての単純な量的満足感がそもそも強いのは強力な武器。
  不器用な兄妹が親の居ぬ間に互いにがっついてセックスしまくりな短編「親の居ぬ間の選択」といったストレートに欲望が発揮される和姦エロもありつつ、JC美少女をハードなセックスに突入させている構図そのものに倒錯性が濃厚であることに加え、ピュアなヒロインを淫らに調教していく連作や、睡姦が描かれる短編「私が寝ている間に」など、エロシチュとしての背徳感・倒錯性を有するものも用意しています。
合意の有無や背徳性の濃淡に関わらず、強烈な感覚をヒロインに叩き込んで彼女達を混乱させたり戸惑わせたりしながらも強制的に蕩けさせていくという、一定の嗜虐性を含んだ流れは共通しており、体重をかけて押し込む寝バックや手首などをホールドしながらの正常位、両腕を掴んでのバックからの突き込み等、ヒロインの小さな肢体を膂力で制圧しつつハードなピストンを加えていく流れはなかなかに強烈。
AdolescentHeart4  ぐしゃぐしゃに蕩ける濃厚で熱っぽい表情付け、女体の反応や行為の強度を表現する擬音の大量な散りばめ、言葉にならないハートマーク付きの嬌声の乱舞に柔肌をじっとりと濡らす各種液汁描写、小さく狭い膣に肉棒が埋まる断面図など、濃密な陶酔感を生み出す演出の技法と密度はこの作家さんのエロ描写における明確な長所(←参照 短編「親の居ぬ間の選択」より)。
これらの濃厚なエロ演出だけに依存するのではなく、ピストンしながらの舌を絡めるキスにクリや乳首をくにくにと弄る愛撫、ヒロインの柔肌への甘噛みといった手数の多さ、ヒロインの反応と行為を並べて連続コマで魅せていく画面構成の情報量の多さ、断面図や口元のアップ、ぴくぴくと反応する足先など狙いが明確な小ゴマの配置など、確かな技巧でエロ描写をまとめ上げていくスタイルも流石の一言
  必ずしも前戯パート→抽挿パートの順番にこだわりませんが、イラマチオやお掃除フェラも含む口淫描写でキュートなお口に白濁液を放出する描写や少女の肢体を好き放題に弄って蕩けさせる愛撫を投入する前戯パートの抜き所も用意しつつ、演出の濃密さを増しながら蕩けまくったヒロインに膣内射精するシーンへと誘導し、断面図や透過図での強調や最後まで注ぎ込んでゆっくり引き抜くシークエンスなど追撃描写でもねっとり感を出しているのは、尺の長さ故の強みと言えるでしょう。

  この作家さんらしさが作劇・エロシーン共にしっかりと打ち出されており、ドキドキ・ハラハラの読み口を味わいながらも濃厚なエロ描写を特盛で味わえるという大変にハイカロリーな1冊となっております。
個人的には、徐々に変容していく少女の痴態描写に強烈な背徳感が宿っていく連作が最愛でございます。お勧め!

エレクトさわる『雷光神姫アイギスマギアⅡ』

IgisMagiaSecond 藤崎竜先生(原作:田中芳樹氏)の『銀河英雄伝説』第13巻(集英社)を読みました。ちょっとしたすれ違いと信頼の喪失が、少しだけの制約を課し、そのことが非常に大きな損失につながるという展開の救われなさがひしひしと感じられる話でしたね・・・。
同盟内部も大混乱なわけですが、こういう時にするっと居ないのが流石トリューニヒトの憎らしいところでございます。

  さて本日は、エレクトさわる先生の『雷光神姫アイギスマギアⅡ』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。先生の前単行本『雷光神姫アイギスマギア』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
これまでのバトル展開から一気に話の風呂敷を広げてきたストーリーの躍動感と濃厚感のあるエロ描写の充実が楽しめる1冊となっています。

IgisMagiaSecond1  収録作は、オリュンポス学園の長の座をかけたオリンピアにおける血族たちの戦いが熱を増す中、自らの出自や性質に悩む軍神・アレスがオリュンポスの神々にとっての封印されし大いなる脅威・タイタンズに飲み込まれ、ヒロイン・文華を含め新たな戦いの幕が切って落とされるのだが・・・長編「雷光神姫アイギスマギア」第8話~16話(以下続刊;←参照 オリンピック編から巨人戦争編へ 同シリーズ第12話より)。
なお、本作は「PANDRA」シリーズに位置付けられる作品ではありますが、少なくとも前単行本の読了は作品を理解する上では必須と言えます。
1話当りのページ数は12~24P(平均23P弱)と標準的なボリュームで推移。長編作として十分な読み応えを有する作劇であり、またエロシーンの量的・質的満足感も十分に図られた構築となっています。

【お約束的エロバトルからシリアスさを増していく盛り上がり】
  前単行本のラストにおいて、オリンピア開催の目的がタイタンズとの戦いに備えることを含んでいることが示されましたが、今単行本では血族達のオリンピアにおける競技としての戦いから恐ろしい敵との戦いへとストーリーがシフトしていくことになります。
敗者には凌辱が与えられるバトルというキルタイム的に王道を踏襲した部分のあるオリンピア編は、エロシチュの多彩さを打ち出すと共に、主要人物達の能力や顔見せの役割を今単行本の中盤までも果たしつつ、トーナメント戦は敢て完結させることなく、より規模が大きくシリアスさのある展開になっており、あくまでこちらの方が本作の主眼であることを感じさせます。
前単行本ではあまり意識していなかったアレスが非常に重要なキャラクターとなってくるのですが、神々の血縁の中でのいざこざやらドロドロ感などは元ネタのギリシャ神話らしさをリスペクトしていると言えますし、各キャラの設定を元の神々からどう翻案したのかを考えるのは作品としての面白みとも言えるでしょう。
IgisMagiaSecond2  トーナメントとは別のヘラとの私闘で敗北したり、タイタンズの出現による深刻な戦いに巻き込まれたりしながらも、本作のメインヒロインである文華が前向きで力強い姿を示し続けるのは少年漫画的な快活さ・頼もしさを感じさせる点で(←参照 頼もしい主人公なんです 長編第15話より)、シナリオ全体に清涼感を付与していますし、そんな彼女にとってもショッキングな展開が生じる今単行本ラストで次回以降に話の展開を引っ張る構成も続き物として盤石の手法。
  その一方で、エロシチュの多彩さや視覚的な豪華さに寄与する部分はあるとはいえ、登場人物が多く、それらの関係性も徐々に複雑になっていくこともあって、シナリオラインをシンプルに追い難い印象があり、じっくり読めるという意味では魅力でありつつ、その割にはオリンピア編から巨人戦争編への移行に強引さを感じるのは個人的には多少の減点材料。
とは言え、多少コミカルさを感じさせるお約束展開もあれば、重厚な設定に基づくシリアス展開もありと、混線はしつつも色々な要素を長編の中で楽しませるエンタメとしてのサービス精神は魅力的であって、これから更に話が盛り上がっていくことを期待させて以下続刊という流れは頼もしく感じます。

【多彩なヒロインを揃えつつ女体のストレートなエロさは共通】
  メインヒロインは学園の生徒会長であもる文華であり、今単行本においても彼女のエロシーンはありますし、ストーリー展開においても核となりつつ、年齢層なども含めて多彩な美少女・美女が登場する複数ヒロイン制。
IgisMagiaSecond3性豪ビッチでありながらアレスに一途な恋心を捧げると言う意外な一面を魅せるアプロディーテなど、前単行本から引き続き活躍するキャラも居る一方で、ゼウスの前妻である美熟女・ヘラやとある理由で呪いの装備を身に着けてしまった“早足で駆ける者の神”ことヘルメスなど(←参照 褐色ケモ耳美少女神ヤッター!! 長編第9話より)、新たなサブヒロイン達も今回から登場しています。
前述した様に登場人物が多く、今単行本で一気に重要なキャラになり、またエロシーンでの存在感を増したアレスや、可愛らしいショタ系の外見でストーリー上非常に重要でりつつ、おねショタ的シチュエーションの形成にも寄与していたゼウスなど、男性キャラクターのデザインや魅力の多彩さも作品全体の面白みにしっかりと貢献。
 程好く駄肉感もあるグラマラスボディのヘラ、スレンダー並乳ボディで引き締まったアスリート体型のヘルメスなども加わり、オーソドックスな巨乳美少女ボディやぽっちゃり系重量級ボディなど、ボディデザインも様々に用意されています。
基本的には柔肉の存在感が強い女体が揃っており、体パーツ描写の淫猥さなどもあってストレートな女体のエロさ・存在感が実用性のベースを形成しています。
  十分なキャリア故に絵柄は表紙絵と完全互換で安定しており、作画密度の高さはもちろんエロ描写において明確な武器でありつつ、バトル描写であったりキャラクター描写の丁寧さであったりと、作品全体の情報量の増強に大きく貢献しているのも特筆すべき点と感じます。

【エロシチュの多彩さとハードな痴態描写の密度の高さ】
  長編ストーリーとしての展開をしっかりと行いながら十分量なエロシーンを投入して無理を感じさせない構成力は流石に長編作を毎度出してくる作家さんらしく、話としての読み応えと抜きツールとしての満腹感が同時に図られています。
  オリンピア編でのエロバトルや敗北時の罰ゲーム的なエロシーンは、触手凌辱やちんこ早抜き対決、旦那の目前での寝取られチックなシチュに催眠輪姦など、多彩で相応にハードなシチュエーションではありつつ、あくまで“罰ゲーム的”なそれなので最終的な印象はむしろ軽かったのですが、巨人戦争編になってからはシリアスさが増しているために、エロシチュにおける凌辱色が適度な重さ・アタックを備えてきています。
触手エロにスライム責め、魔法でマジカルち○こを生やしてのレズセックスバトル、ラブラブHでありつつムキムキマッチョ化するアレスによるハードファック、ショタなゼウス様が悪堕ち?したハデスとメーテルのむちむちボディに逆レ○プ&ショタアナル凌辱なおねショタエロなどなど、非常に多彩なエロシチュを有しているのは魅力であり、同時にあまりに広いために特定の方向性を期待する諸氏は要留意。
  文華に対する催眠輪姦であったり、敗北したヘスティアへの寝取られチック凌辱などでは複数の男性キャラが登場するため、エレクトさわる作品名物のザーメン大量ぶっかけも投入されていますが、色々と大活躍のアレスを除けば触手エロやレズセックスなど、竿役をあまり登場させずにヒロインの肢体と痴態に集中しやすいエロシーンが多い印象があります。
IgisMagiaSecond4口の輪郭線がぐしゃぐしゃになる蕩けまくったアヘ顔や言葉にならない絶叫系エロ台詞、体をじっとり濡らしたり、丁寧に描かれた秘所から飛び散ったりな液汁描写、露骨な結合部見せつけ構図など、アタックの強いエロ演出・構図を高い密度で入れ込んで常にハイカロリーな画面が続くのはこの作家さんの特色(←参照 気の強いヘラさんも無様アヘ顔アクメだ! 長編第14話より)。
 1話の中に複数のエロシチュ・プレイを入れ込んだり、ストーリー展開の方に意識が強く行ってしまったりして、エロシーンのシークエンスに没入しやすい作りと言い難いケースもあるものの、前述の濃厚な演出とフィニッシュに向けて強烈な高揚感を打ち出していく流れのパワフルさは強力で、演出的な盛り上げも強力な1Pフルのフィニッシュで抜き所としての〆をきっちり果たしています。

  お話としては盛り上がりもまだまだこれからという第2巻ですが、シリアスさが高まることで作劇もエロも締まってきた印象があり、次巻以降も多彩なキャラを活かして魅力的で多彩な作劇要素とエロを楽しませて欲しいなと感じます。
作品の評価に完全に関係ない余談ですが、ポセイドン、キャラデザインから絶対も種付けおじさん的な竿役ポジションだと勝手に思っていたのですが、普通に豪快で気風の良いおっさんで意外でした。
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