
あと、みくちゃんの褐色巨乳に白くてねばねばしたものが挟まれて揉みしだかれるシーン、エッチでしたね!(嘘は言っていない
さて本日は、東鉄神先生の『童貞弟とビッチ姉』(ワニマガジン社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『おちて とろけて』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
エッチな年上ヒロインにリードされる童貞喰いセックス&日常の幸福に包まれるハートフルなラブコメが楽しめる作品集となっています。

1話・作当りのページ数は16~26P(平均19P)と幅はありつつ平均値としては控えめな部類。中編作も含めて読書感は軽いですが、程好い甘味に存在感のある作劇であって、エロシーンの量的満足感も適度な強さがある構成となっています。
【性愛を通して得られる日常の幸福が心地よいラブコメ系】
性的なことに興味津々な女の子がその興味を姉の旦那に見抜かれ、家庭内不倫というインモラルな状況となる共に、ラストで“女性の怖さ”的な側面もほんのりと添加した短編「思春期」もこの作家さんの定番のインモラル系ではありますが、主力となるのはこの作家さんのやはり定番であるポジティブな雰囲気のラブコメディ。
童貞である男性キャラクターを、女性側がリードしたり誘惑したりでセックスに突入する展開が多く、そこらの棚ボタ的な幸福感や読み口の軽さが魅力のベースであることは間違いないでしょう。

また、人間関係のこじれで退職し引きこもりとなった友人の姉との逢瀬が、純粋に求められ認められる喜びを彼女に与え、主人公との別離と社会復帰につながる短編「ドア」が好例ですが、誠実である故に不器用であったり傷ついたりした人が、性愛を通して日常の中の幸福や自立を得ていくという非常に優しい筆致はこの作家さんの非常に大きな魅力と言えるでしょう。
清楚で柔和な雰囲気なお姉さんの淫乱な姿、ビッチで粗雑な黒ギャルと思っていた姉の意外にピュアな反応、カースト上位の華やかな女の子の小悪魔かつ意外に素直な本性、普段はお堅く殻に籠る職場の先輩との趣味の共有などなど、ヒロイン側の隠された面が主人公には開示されるという描き方も、恋愛ストーリーとしてのベーシックな魅力と言えましょう。
ストーリー性を大上段に構えることはなく、読み口の軽さ・エロ漫画的イージーさを明確に有してしますが、それらに軽佻さや退屈さが無く、前述の短編「思春期」を除いて微笑ましいハッピーエンドでまとまって、ささやかな幸福をハートフルな読後感と共に提供してくれる作りとなっています。
【エロさと美しさ・華やかさの調和がとれた年上ヒロインズ】
7作品中半数弱の作品では女子校生級の美少女さん、その他の作品では女子大生~20代半ば程度と思しき美人さん達が登場しており、姉の旦那との関係を持つ短編「思春期」や同じクラスのスクールカースト最上位と最下位の男女の関係を描く短編「イチゴのケーキとモンブラン」を除き、ヒロイン側が年上となっています。
ドスケベだけれども気の良いギャル軍団、普段は地味な容姿で真面目だが趣味のコスプレでは楽しくはじけるOLさん、女王様気質ながら相手を思いやる優しさもある華やかガール、年下の彼氏君に色々と頼る自堕落系彼女さんなどなど、キャッチーな魅力を有したヒロイン陣。
属性付けとしての魅力もありながら、前述した様に意外な一面を表現したり、不器用さや弱さなども含めて男女が相互に認め合ったりする中で、愛する者としての魅力が高まっていく流れが大変好ましく感じる点。

陰毛標準搭載で陰唇の襞がち○こを迎え入れる股間に、ぷっくりとしたアナル、特にアップの描写で存在感を主張する乳首やしっとりとした唇など、体パーツ描写にも十分な淫猥さを持たせつつ、クド過ぎることなく、キャラデザの華やかさや美しさと調和しているのも美点でしょう。
意外に描線の濃淡が安定しなかったり視点によるキャラデザの変動があったりするものの、評価に影響するほどではなく、さっぱりと健康的な印象と程好い修飾性による描画密度の高さがバランスよく両立しているのは、作品の訴求層を大きく広げている要因と言えます。
【充実の前戯プレイ&程好い濃厚感のある陶酔描写】
作品によってページ数に幅があるため、十分な尺の濡れ場がある20~24P作品に比べると16P作品ではエロシーンに量的な物足りなさが多少あるのは確か。とは言え、前述した様に、ヒロインの素直な感情や性欲が開示され、双方が快楽を貪る流れそのものに実用性の基盤があります。
ギャル軍団に連続して搾られまくる4Pセックス、いじめっ子の前でお姉ちゃんが敢えて逆レ○プ気味にセックスを見せつけるシチュエーション、ドスケベ白ギャルさんとそのバイト仲間ガールに拘束されて尿道責めなどもされてしまう展開など、中編作では主人公の性癖もあってか、一定の被虐性を感じさせるシチュエーションが揃っています。
短編群についても、友人のお姉さんに誘惑されて、友人と遊んでいる部屋で隠れながらセックスをしたり、年上彼女さんがショタ系彼氏君の一途でキュートな反応に積極的にお応えする恋愛セックスであったりと、年上側が主導しつつ、一定のインモラル感を喚起するエロシチュがメインですが、いずれにしても相互認証・相互理解の要素を含む和姦エロであることは概ね一貫しています。
フェラ・手コキ・パイズリ全部盛りで童貞ちんこを気持ち良くしたり、はたまたフェラ描写でも竿に頭に玉にとそれぞれへの舌での接触を丁寧に連続して描いたり、ぺろぺろ舐められながらの手コキにはたまたポッキー尿道責めなどなど、多彩なプレイと描写量の多さで充実した前戯パートの〆として射精シーンを用意。

前戯パートを充実させている分、抽挿パートが量的に圧迫されているケースが多いのは評価が分かれるとは思いますが、キスをして絡まり合うキスの描写や汁気たっぷりの結合部アップの描写などを小ゴマで多数詰め込んだり、カットイン的に大ゴマを補助するコマを用意したりと、情報量を高めるページ構成で補う傾向にあります。
ささやかな幸福感が心地よい読み口を生む作劇・人物描写と、十分な濃厚感と適度な尺のエロシーンとでバランスよくまとまっており、絵柄の親しみ易さもあって幅広い層にお勧めできる作品集。
個人的にはなんといってもギャル軍団とのエッチが楽しめる中編シリーズが最愛ですが、少し寂しさもありつつポジティブな印象を残す短編「ドア」も大変お気に入り。