2018年07月

オクモト悠太『ハメちち!』

LetsMakeLoveOppai  鈴木健也先生の『おしえて!ギャル子ちゃん』第5巻(メディアファクトリー)を読みました。デートのエピソードが多い巻でしたが、ギャル子姉とオタ子兄のデートの話、オタ子兄のピュアっピュアで誠実な童貞マインドにジーンと来ましたね。
あと、オタ子兄のラインの文面がリアル過ぎて爆笑でした。

  さて本日は、オクモト悠太先生の『ハメちち!』(ワニマガジン社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『恋染まーきんぐ』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
スレンダー巨乳ボディの美少女&美女とのコミカルなラブエロ模様&熱っぽい痴態のセックスが楽しめる作品集となっています。

LetsMakeLoveOppai1  収録作は、家庭教師先の美人未亡人さんに誘惑されてエッチをしているところを、教え子である娘さんに見つかってしまい!?な連作「カテキョ性活」前後編(←参照 もちろん母娘丼で円満解決だ! 同連作後編「もっと!カテキョ性活」より)、および読み切り形式の短編9作。
なお、短編「アネトモヅクシ」と「アネサンヅクシ」は話のつながりこそ無いものの、共通した登場するキャラクター(後者でのヒロイン)が存在します。
1話・作当りのページ数は16~23P(平均18P弱)と控えめな部類ながらコンビニ誌初出としては標準的な水準。全体的にお話は軽めの読み口でまとめ、エロシーンも重過ぎず軽過ぎずの分量で提供するコンパクトな作品が揃っています。

【ヒロインのキャラ性を立てていく定番のラブコメ・エロコメ】
  コンビニ誌らしい軽快なラブコメ・エロコメ系の作劇であり、その中でヒロイン達のおっぱいの存在感を満喫できる安定した作品構築は、正調のおっぱいラブコメと言え、そのサブジャンルにおける現在のスタンダードと総括できる作風。
LetsMakeLoveOppai2  エッチなヒロインに誘惑されて~といった分かり易い棚ボタ展開に加え(←参照 姉の友人二人に気に入られて!? 短編「アネトモヅクシ」より)、憧れの相手に告白を受け入れて貰うなど、主人公である男性の頑張りや誠意が受け止めて貰えるラブエロ展開なども幸福感を形成する要素。
それらの展開も含め、全体的に男女いずれかのみが主導権を握ったり、一方的にエロを展開したりという印象が少なく、双方が好きの気持ちや、気持ちいいセックスをしたいという素直な感情でスムーズに事態が進展していくことも、読み口のポジティブさにつながっていると評し得ます。
  美人教師が弱みを握られてしまったり(短編「白坂先生でヌこう!」)、堅物な委員長さんが不良コンビに襲われてしまったり(短編「すごいよ性徒会長!」)といった作品もありますが、むしろヒロイン側が積極的にけしかけたり、勘違いしたり、男性キャラ達の言動がコミカルであったりと、凌辱エロ的な暗さ・重さとは無縁なコメディとしてまとまっています。
  ストーリーそのものとしての面白みや存在感があるタイプではありませんが、ヒロインのキャラクター性を魅力として引き立て、読み口を楽しく柔らかくまとめる作劇の安定感は明確な美点であると言えます。

【美巨乳の存在感が特徴なスレンダー巨乳ボディ】
  女子大生クラスの女の子を主力としつつ、そこに女子校生級の美少女さんや20代半ば~30代後半クラスまでと思しき綺麗なお姉さんも数名ずつ加わる布陣。綺麗なお姉さんタイプとキュートな美少女さんとで描き分けをしっかりしつつ、年増勢も大人の色気はありつつ若々しい造形となっています。
クールで少し無愛想だが中身は意外に情熱的な美人さん、清楚な印象ながらドスケベなママさんに素直に慣れない系ツンデレな娘さんの母娘コンビ、天真爛漫ながら胸中に何か抱えているらしき黒ギャル家出娘、まじめすぎる故の勘違いが楽しい眼鏡美少女な会長さん、おっとり天然な優しいお姉ちゃん等々、キャッチーな属性を持ちつつそれで固め過ぎることなく、展開の中で明らかになってくる意外な一面などに魅力を持たせたヒロイン造形が魅力的。
LetsMakeLoveOppai3  ヒロイン陣のボディデザインについては、すらりと伸びる美脚を含めて等身高めのスレンダーボディに巨乳~爆乳クラスのおっぱいと程良い量感のお尻、パイパン仕様の股間を組み合わせたタイプで(←参照 短編「ボーダーライン」より)、多少の身長の高低や肉付きの多寡等にはバリエーションがありつつも、ボディデザインの方向性は共通しています。
十分にセックスアピールの強い女体設計でありつつ、体パーツ描写の淫猥さなどはむしろ抑え気味であり、程好いサイズの乳輪・乳首を備えて形の良い美巨乳も勿論含めて、肢体の美しさを重視したタイプとも感じます。
  髪の毛の光沢の表現など、比較的修飾性の強い絵柄が特徴的なものの、近作ではそれらの密度を下げて、どちらかと言えばよりさっぱりとした印象の絵作りにシフトしてきた印象があります。絵柄そのものはアニメ/エロゲー絵柄的なキャッチーさと程良い濃さの色気のあるタイプで、表紙絵と完全互換で安定しています。

【程良いボリュームと密度で熱っぽい痴態を提供】
  エロシーンの比率は十分であるものの、ページ数の都合上長尺とは言い難く、また作品前半で軽めのエロシーンを入れて、後半にコアとなる濡れ場の投入といった分割構成もしばしば認められるため、単純に量的な満腹感はやや控えめ。
  とは言え、キャラ立てのよいヒロイン達の熱っぽい痴態を拝めるというシンプルにして王道の魅力はしっかりと形成されており、前述した様に男性側が強引なものもありつつ、和姦エロをメインとして快楽に濡れて蕩けるエッチな姿を十分量鑑賞可能。
LetsMakeLoveOppai4  ヒロインのたっぷりバストを女体描写上の明確な武器としつつ、例えばパイズリであるとか激しい揉みしだきといった行為は意外に少なく、美巨乳の存在感をその形を保たせた上で、描写として触覚よりも視覚で楽しませるスタイルと言えるでしょう(←参照 柔らかくたわむ美巨乳 短編「春めき Cool Girl」より)。
口淫描写からの口内射精やおっぱいぶっかけ、尻コキからのヒップぶっかけなどの射精シーンを投入したり、ヒロインのスレンダーボディを優しく愛撫したりな前戯パートは、尺の長短や射精シーンの有無にバリエーションが幅広く、いずれにしても抽挿パートへと次第に盛り上がっていく流れを比較的勢いを抑えてじっくり形成していくスタイル
  抽挿パートは、前戯パートに量的に圧迫されて短くまとまってしまうことはあるものの、瞳を蕩けさせ、頬を紅潮させた熱っぽい表情付けに、ハートマーク付きで切れ切れに漏れ出てくる嬌声、柔肌をしっとりと濡らす汗の描写など、演出としての上品さと淫猥さを適度なバランスで両立させた手法を適度な密度で施しています
外出しフィニッシュやゴム付きフィニッシュも多いため、生中出し原理主義者の諸氏は留意が必要ですが、豊満ヒップ&太股な下半身に密着しつつ精液を発射され、前述した熱っぽい表情でアクメボイスを奏でる痴態を1Pフルでダイナミックに提供するフィニッシュは抜き所として十分にパワフルです。

  スタンダードなおっぱいラブコメとして、魅力的なおっぱいヒロイン達と程良い濃度のエロシーンを提供する作りはスタンダード・ナンバー故の安心感があると言えるでしょう。
個人的には、艶っぽいママさんとエロ可愛い娘さんの母娘丼も楽しめる連作「カテキョ性活」が特にお気に入りでございます。

たまちゆき『マコと秘密の放課後』

MakoAndSecretAfterSchool  あらゐけいいち先生の『CITY』第5巻(講談社)を読みました。相変わらずギャグ漫画として凝った構成を取ると唸らされるのですが、ラジオ実況だけで現場の状況を一切描写することなくトンデモレースを活写した「CITY大賞典」は白眉の出来と言えましょう。
えっちゃんとまつりちゃんのお話はいつもピースフルで大好きです。

  さて本日は、たまちゆき先生の『マコと秘密の放課後』(三和出版)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『小悪魔的カノジョ』(茜新社)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
ツンデレキュートな関西弁ガール・マコちゃんのエロエロライフ&エロ可愛い痴態がたっぷり詰まった1冊となっています。

MakoAndSecretAfterSchool1  収録作は、関西から引っ越してきた少女・マコはその関西弁や性格をクラスメイトからからかわれて孤立していたが、悪ガキ3人とは仲良くなって次々とエッチなことにチャレンジすることに?!・・・なタイトル長編「マコと秘密の放課後」全9話(←参照 イケない遊びにマコも夢中に? 同長編第2話より)+フルカラー幕間劇(4P)。
フルカラーエピソードを除き、1話当りのページ数は18~28P(平均24P弱)と中の上クラスのボリュームで推移。長編作ながらストーリーの存在感はそれ程強くなく、十分な尺のエロシーンに集中しやすい作りと言えるでしょう。

【性の解放感と終わりゆく幼年期への郷愁】
  クラスになじめない自分を受け入れてくれた男子と共に過ごすうちに、彼らとのエッチが徐々にエスカレートしていくという長編作は、少年少女の率直な性的欲望が発現される解放感と、アブノーマルな快楽に浸る背徳感を併せ持つタイプの作劇。
ツンデレ気質なマコちゃんが、言葉では嫌がりながらも、後述する様に特に露出・羞恥系シチュを中心としたプレイに流されるままにハマっていき、どんどん性的な成長を遂げていくことが長編作の屋台骨と言えるでしょう。
  それだけであれば、調教エロ・堕ちモノ的な嗜虐性が強くなり過ぎてしまうところですが、本作の作劇としての大きな特徴は、それらの行為を仲間意識に基づく、欲望に素直なある種の“遊戯”として表現し、してはいけない秘密を共有し合う子供らしい高揚感を踏まえて描いている所でしょう。
MakoAndSecretAfterSchool2最後の夏休み、修学旅行、進学など、小○生という一つの時期が終わることを随所で登場人物達に自覚させることで、彼らの子供としての無邪気さが変化していかなければいけないという自意識、また素朴な友情や集まりが喪失されてしまうかもしれない不安といった、この年代の少年少女であるからこそ感じる想いや、であるからこそ現在の関係性を大事にしたいと思う気持ちは(←参照 エッチでは振り回されるけど大切な友達 長編第7話より)、幅広い層にとって郷愁と共に共感できるものでしょう。
  長編作として強いドラマ性こそ無いものの、登場人物達の卒業と大人へと成長していくほんのり寂しい喪失感を描くと共に、彼らの友情がしっかりと保たれていることを示すラストのまとめ方も大変に心地よい仕上がりになっており、エロに集中しやすい作りでありつつ、登場人物達の在り方そのもので、親しみ易いお話を作れているとも感じます。

【スレンダーロリボディな関西弁ツンデレ系ガール】
  長編作ながら、小○校六年生なマコちゃんの一人ヒロイン制であり、他の女性キャラクターはほぼ登場することなく、彼女の悪友三人との関係で一貫させています。
三人の中の眼鏡ボーイ・赤尾との関係に一定の深まりを示すことはあるものの、明確な恋愛関係を誰かと築くのではなく、仲良しグループ4人の関係性を保つという描き方が明確で、そのこと自体が思春期初期の性愛の未分化さを表現しているとも評し得るでしょう。
  ツンツンしながらもエッチの時には恥ずかしそうな表情やふにゃんとした蕩け顔を示すギャップ、ボーイッシュで関西弁でというキャッチーな属性付けと、一人ヒロイン制を長編として引っ張るのに十分な魅力のあるJSガール・マコちゃんですが、その分、読者にとってはヒロインのキャラクター性に関する嗜好が作品全体の評価を左右するということには要留意。
MakoAndSecretAfterSchool3私服のバリエーションが多いことに加え、浴衣姿や羞恥プレイにおけるエロ水着などのコスチューム変化や、小麦色の肌&水着の跡のコントラストが魅力の日焼けバージョンでの登場もあるなど(←参照 日焼け跡にエロ水着でエロさが実質100倍だ 長編第3話より)、エピソードによって一定の視覚的な変化を設けているのは、一人ヒロイン制の長編ならではの工夫であり、また魅力の一つ。
  等身高めである故のほっそりとした華奢さや手足の長さが印象的なボディに、膨らみかけバスト&無毛地帯のぷにっとした股間、肉付きの弱いヒップを組み合わせた思春期初期ボディはこの作家さんの特色。
必ずしも最先端の絵柄とは言えないものの、程好いデフォルメ感による親しみ易さや、十分な作画密度の打ち出しでヒロインのエロ可愛さを彩るなど、決して古臭さも感じさせずにアップデートされ続けるベテランの絵柄は、表紙絵と完全互換で安定しています。

【羞恥系シチュでヒロインのエロ可愛い反応を引き出す濡れ場】
  ヒロインがエッチなことをされちゃう!というコンセプトに忠実に作られている分、エロシーンの比重は十分に高く、十分な尺がある故に複数のシチュエーションやプレイを含むことも可能な濡れ場となっています。
MakoAndSecretAfterSchool4  普段は勝ち気でツンツンしたマコちゃんがエロシーンでは悪ガキ達の思うが儘にされちゃうというギャップが大きな魅力であり、また彼女に羞恥心を感じさせる露出プレイや周囲から隠れながらのプレイ(←参照 修学旅行の宿の押入れの中で 長編第6話より)、放尿やオナニーを公開させる羞恥プレイなどなど、調教エロ的要素やアブノーマル感のあるプレイが多数揃っています
それらの行為に羞恥心を感じながらも、同時に背徳的な快感を覚えてしまうというマコちゃんの心理描写もこれらのエロシチュ・プレイの魅力を増しており、作品全体の雰囲気は前述した様のポジティブですが、エロシチュとしては一定の嗜虐性や支配欲、背徳感を絡ませたものであるのは確かでしょう。
  1 on 1のエッチも少数存在するものの、4人での行為ということに重点が置かれていることもあって、少年達が次々と挿入して中出ししたり、はたまたフェラや手コキを同時にしてもらったりと、乱交エロ的な側面を有しており、スレンダーロリボディの上下の穴がち○こに攻め立てられたり、白濁液をあちこちに浴びたりといった相応にアタックの強い描写を続けています。
決して派手な演出は用いず、涙や涎が紅潮した頬に流れ出る熱っぽい蕩け顔や、ハートマーク付きの切れ切れの嬌声、ビクビクと小刻みに反応する肢体に結合部アップ構図と、ベーシックな演出手法をやや抑え気味のアタックと密度で用いることで、上述した普段の姿とのギャップを生み出すヒロインのエロ可愛さをしっかりと維持。
  肢体全体を魅せる構図と、断面図等も含めて局所をアップする小ゴマやカットインの安定感、体の動き等の連続性を意識させるコマ遣い、要所で表情や秘所などの描写を詰め込む大ゴマなど、ベテランらしい技巧を示す画面構成も濡れ場の勢い・密度に貢献しており、蕩けた実況ボイスを奏でるヒロインに中出しなフィニッシュまで十分なタメと興奮を蓄積させています。

  ヒロインのキャラクター性を魅力の中核とした上で、彼女が翻弄されながら蕩けてしまうエロシチュの背徳感と、作劇全体を包む幼年期への一種の郷愁とが特徴の作品と総括できるでしょう。
日焼け肌バージョンのマコちゃん、大変眼福でございました。

咲次朗『埒』

Pinfold  沙村広明先生の『波よ聞いてくれ』第5巻(講談社)を読みました。宗教法人に監禁されるという意外過ぎる展開ですが、それでもしっかりラジオ放送とはという命題にも迫っているのは流石。
やや薄幸さも感じる眼鏡巨乳クール美女・穂隠さんのハニトラ、受けたいですッ!!

  さて本日は、咲次朗先生の初単行本『埒』(ジーオーティー)のへたレビューです。個人的には本年屈指の注目初単行本と位置付けております。
暗く狭い檻の中で、人間らしさの慟哭が響き渡る印象的な作劇と様々な感情を含んだ快楽の奔流のセックス描写が詰まった作品集となっています。

Pinfold1  収録作は、過去に大切な女性を失い後悔と共に心に虚ろを抱えていた男性は、妄想を具現化するという方法に興味を抱き、彼の妄想の中でその女性を“実体化させる”ことに成功するのだが・・・な連作「ときこえ」前後編(←参照 “ちゃんと感じる” 同連作前編より)、および読み切り形式の短編7作+短編「泥濘」「泥濘る底がやさしくて」のコラボ?な描き下ろし短編(16P)。
なお、「泥濘」シリーズ2作と「ずろうにん」および「君に咲くダリア」は世界観が共通しており、実質的にはひとつながりの作品として、複雑な関係性の絡み合いが描かれています。
描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は16~30P(平均24P強)と幅はありつつ中の上クラスのボリュームで推移。短編メインながら作劇面での強い存在感がある構築であり、実用的読書に供しやすいかはともかくとして、濡れ場の分量も十二分に用意されています。

【人の愚かしさとその等身大の救済】
  単行本タイトルの“埒”には、“区切り”という意味もありますが、収録作の傾向を示すものとしては、“囲い”“柵”という意味合いでくみ取るのがおそらく正しいと個人的には感じます。
告白しきれぬまま死別した女性を妄想の内に具現化させる男性、過去の罪科を抱える男と復讐を果たさんとする被害者の女性、虐待を受けてきた少女と彼女の居場所となるヤバイタイプの男性、優等生な自分を嫌悪し、自傷的な性行為にふける少女、憧れの存在であったヒロインを脅迫し凌辱する少年とそれを受け入れ続ける少女と、いずれの作品も屑や狂人の吹き溜まりといった様相を呈しています。
Pinfold2復讐、自傷、後悔に狂気を帯びる妄想、精神的外傷と狭く暗い檻の中で苦しさや息苦しさを感じながら、言葉の、時に本当の刃を剥き出しにして傷つけあうこともある登場人物達の姿は(←参照 暗い笑顔 短編「泥濘る底がやさしくて」より)、そこに渦巻く負の感情も含め、ドラマとして誇張されながらも、現実の縮図である故に、読み手の胸に迫る凄味があると評し得るでしょう。
  とは言え、作者はそれらの愚かさ、辛さを不必要なものとして切り捨てることもしておらず、そういったものが登場人物達をそれそのものの人間たらしめているのだと描き切っています
後悔や喪失感を残したままの切ないラストや憎悪の煙だけが残る苦い終焉を迎えることもありますが、それらを含めて各作品における登場人物達はそれぞれの愚かさや辛苦と共に、信頼関係や安寧を得て彼らなりの幸福を獲得していく流れになっており、登場人物達と同じく何らかの“檻”の中にいる読者にとって、ハッピーチューンのラブエロ系とはまた異なる、“四十八の大願、初にまず一切凡夫のため”的な救済が存在する作劇と評したい所存。
  シナリオワークとして、ある種ズルズルと話が進行する中で衝撃的な展開や言動などで急に切り込んでくるなど、緩急の効いた語り回しの良さもあり、趣向として万人向けとは言い難いものの、独創的でありつつ芯は普遍的という、非常に印象的な作劇であると感じます。

【正負の入り混じる感情の表現で魅せる女性キャラクター達】
  女子校生級の少女が過半数を占め、そこに20代前半~後半程度と思しき綺麗なお姉さんタイプの女性が加わる陣容。
犯罪行為や虐待の被害に遭い、それが精神に重い影を残している女性キャラクターが多く、シリアスなストーリーに大きく影響すると共に、一般的な社会通念からすれば愚かさやだらしなさを抱えて、下方へ下方へと流されていく様相を描いていますが、それが単なる“堕落”や“破滅”でないことは前述した通り。
  男性キャラクターに関しても、概ね“屑”か精神的に変調をきたしている人物達ですが、これまた単なる“悪役”や“狂人”ではなく、負の側面も善なる側面も両方あって、それ故の泥臭い“人間らしさ”があることは女性キャラクターと共通していると評し得るでしょう。
Pinfold3前述した様に、狂気的なものも含め、感情が爆発的に表出する描写が人物描写における強い個性となっており(←参照 満たされぬ憎悪 短編「君に咲くダリア」より)、それら相手を傷つける様な強い言葉の中に、相互のつながりを強く求める不器用な感情が込められている様に感じるのは唸らされます。
  貧~並乳クラスのほっそりとした、胡乱な表現ですが何処か薄幸そうな、ボディデザインを数名に対して用意していますが、基本的には巨乳&安産型ヒップの程好い豊満具合のエロボディが揃っており、肢体描写そのものは十分に官能性を備えています。
  敢えてジャンル分けするならば、雰囲気の醸成を重んじる創作系の絵柄であり、キャラデザインとしても地味なタイプであったり敢えて美しさを減衰させる要素を含んだりな女性キャラクターとの相性は良好。二次元絵柄的な華やかさやキャッチーさには欠けるため、好みは分かれると思いますが、中身の絵柄の統一感は高く、表紙買いしても問題は無いでしょう。

【アタックの強いエロ演出で彩る痴態が生む感情の奔流】
  精神的な面でのせめぎ合いを重視した構成でありつつ、それがセックスと直結して大変にややこしいことになる作劇ということもあって、濡れ場の分量としては十二分に多く、様々な感情を織り交ぜながら性的快感に浸っていく登場人物達の姿を提供
  ある種の承認欲求や、復讐心、自傷的なマインド、嫉妬が絡み合うエロ描写は、和姦であっても傷付け合いながら身を寄せ合うような矛盾や歪みを感じさせ、また妄想彼女とのラブラブHな連作における後悔や虚ろさを感じさせるエロシチュなど、性的欲望のエネルギー感に素直に乗り辛い流れであるのは確かであって、抜きオリエンテッドなスタイルとは言い難いのは確か
とは言え、そこに自身の存在を刻み付け、相互に確認する様な情念が満ちているのも確かで、清も濁も飲み込んで目前の肉の快楽にひたすらに溺れようとする縋る様な想いが、作中の性行為に強烈なエモーショナルさを呼び込んでいるのも確かであって、そのアンビバレンツさを受け止められる諸氏には優良な抜きツール。
Pinfold4  男女が体を合わせることに、言語を超越した価値を見出す性描写とも言え、ヒロインのスレンダーボディまたは豊満ボディの存在感を打ち出しつつ、比較的男性の体躯の存在感を強く打ち出すことで(←参照 短編「肌憶」より)、双方の感情と共に両者がゼロ距離で向かい合う様相を表現していると評しても良いでしょう。
切れ切れに紡ぎ出される喘ぎ声、精神的苦痛や感覚の衝撃を感じさせる怯えた様な表情付け、涙や涎を零す蕩け顔、嬌声の描写と共に行為の勢いを感じさせる各種擬音の散りばめなど、エロ演出には十分な密度を備えており、エロ描写のボルテージを高めると共に、そこに破滅的な後ろめたさを感じさせることが、良かれ悪しかれ抜きツールとしての実用性を左右する要素と評し得ます。
  小ゴマの切り出しが比較的多く、情報量を増す上では有効な一方、エロ描写のリズムとしては難点を抱えているのは確かですが、そこで表現される感情の揺れ動きや肢体の反応が作品全体の中で意味あるものであるのも確かで、複雑な感情の迸りと性的な充足に震える痴態のフィニッシュへと密度を高めながら進行するシークエンスには非凡な力強さを感じさせます。

  作劇として読み手を選ぶこと、またエロ描写として強いアタックを有すること自体が作劇の方向性と合わさることで実用性に単純な直結を示さないことは、エロ漫画として好みが分かれるのは間違いないのですが、描きたいことを描ききったと感じさせる納得感は見事であって、作者の感性に最大限の賛辞を送りたい所存。
個人的には、ヒロインのラスト付近の台詞“・・・まさか”に万感の思いを感じた短編「泥濘る底がやさしくて」が最愛でございます。エロ“漫画”でしか表現しえぬ何かをお求めな諸氏に強くお勧めする所存。

みぞね『モンスター娘の堕とし方』

HowToCorruptMonsterGirls ヤマザキマリ先生の『オリンピア・キュクロス』第1巻(集英社)を読みました。少女漫画チックな絵を描く草食系オタクの古代ギリシャ人が東京五輪の時代に出現して~という設定で、前回と違って直接関係なさそうな職業と思っていたのですが、作中の“運動は立派な人間の「表現」”という言葉に膝を打った次第でございます。

  さて本日は、みぞね先生の『モンスター娘の堕とし方』(ジーウォーク)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『ばけものえっち』(文苑堂)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
明るく楽しい雰囲気の中で様々なタイプの異種族美少女とのエッチがたっぷり楽しめる作品集となっています。

HowToCorruptMonsterGirls1  収録作は、性欲過多であまりに絶倫である故に人間の女性とのセックスが上手くいかない勇者はモンスター娘とのエッチで性欲を解消して、おまけに世界を救うことに!?な中編「雑食勇者」シリーズ全3話(←参照 魔王の配下たる四天王の一角と対決だ! 同中編第2話「雑食勇者 おかわり」より)、時給のよいアルバイトは実は魚竜族の娘さんとの種付けセックス業務で!?な連作「時給1500円!!漁業を手伝う簡単なお仕事です」前後編、発情期であったり精液を摂取する必要があったりな亜人女性のために合法的医療セックス!な連作「亜人医療総合センターへようこそ」全2話、および亜人の変身してしまう薬の効果を解くにはセックスが必要で!?な連作「禁断の処方箋」前後編。
1話当りのページ数は20~28P(平均23P強)と標準的なボリュームで推移。話そのものとしては軽く仕上がっていますが、同時に世界観の面白さで引き込む力があり、人外美少女達とのエロシーンにも程好い満腹感を質・量の両面で備えています

【明るく楽しくポジティブなラブコメ・エロコメ】

  単行本タイトルに“堕とし方”とあり、ヒロインを性的快楽で圧倒という趣向は存在するものの、基本的には明るく楽しいラブコメ・エロコメ系でまとめられており、読み口は常に軽快かつ良好。
いわゆる“チート主人公”的な勇者が、気に入った女性型モンスターを次々とセックスで堕としていく中編「雑食勇者」シリーズについても、セックス勝負や解放の条件等、合意に基づく行為であって、また意外にサバサバとした性格の主人公である故、凌辱・調教エロ的な暗さ・重さは無く、お供の獣人ちゃんとのハッピーエンドへとスムーズにまとまる流れが心地よいところ。
HowToCorruptMonsterGirls2  その他の短編についても、魚竜族の女の子達に次々と求められる事態になる連作「時給1500円!!漁業を手伝う簡単なお仕事です」や(←参照 海鮮姉妹丼だ! 同連作前編より)、人外に変身してしまう薬でのドタバタ騒動からラブラブ母娘丼へと発展する連作「禁断の処方箋」など、両手に花的なウハウハ感も含めて棚ボタ的な幸福感のある展開が揃っています。
  中編の最終話や連作「禁断の処方箋」では、微笑ましい恋愛模様も描かれていますが、そちらの要素を強く打ち出すというよりかは、セックスしたい男性キャラと人間ち○こを求め、エッチを大満喫する女性キャラとのwin-winな関係性をポジティブに描くことが作劇としてのメイン。
その分、作劇そのものとしてはシンプルではあって読み応えには欠けるのですが、そういった双方にとって利益や幸福のあるセックスが可能なシチュエーション作り・キャラ設定などに漫画チックな面白味があるタイプであり、連作・中編共に、作品世界を広げたり掘り下げたりといった楽しさがあるのは小さくない美点であると評し得ます。

【多彩なデザインのモンスター美少女&美女達】
  女子校生級の美少女とその母親であるクールな美熟女さんが登場する連作「禁断の処方箋」ではある程度の年齢層は分かりますが、人外に変身してしまうこの二人も含めて人間ではない異種族の女の子達が登場しており、見た目としてはキュートなロリ系ガールから綺麗なお姉さんタイプまで様々。
  ダークエルフや鬼など人間と身体構造があまり変わらないタイプの人外キャラもおりつつ、ケンタウロスや人魚、ハーピー、人型スライム、サキュバスに獣人族や魚竜族などなど、設定とボディデザインが多彩な人外ヒロイン(モンスター娘)が様々に登場しています。
HowToCorruptMonsterGirls3みぞね先生はこのレーベルにおいては、“人外”としてのデザインを比較的強く打ち出す傾向にあり、下半身が蛇や馬、魚であったり(←参照 ケンタロウロスのお嬢様 連作後編「亜人医療総合センターへようこそ2」より)、モノクロ絵では褐色肌風になっているものの、青肌など人間ではありえない肌の色であったり、角や鰭、翼や獣耳に尻尾、いわゆる“マズル”であったりと、人間とは異なる要素を重視したキャラデザインは、モンスター娘好きにとって福音でありつつ、例えば美脚フェチ等の諸氏には不向きなスタイル。
  微乳から巨乳まで幅広く用意しつつ、巨乳メインのバストやこれまたもっちり弾力感のヒップに、ぷにっとした股間など、人間のボディに相当する部分の柔らかい質感や存在感は相応にあって、これらの感触も楽しみつつ視覚的にはモンスター娘たちの異形のボディをたっぷりと鑑賞させる仕組み。
  初出時期に最大3年の開きがあるため、描線の濃淡など、絵柄にはある程度の変遷が認められますが、評価に影響するようなものではなく、親しみやすくかつ適度な華やかさもある二次元絵柄は読み手をあまり選ばないタイプで、モンスター娘たちのエロ可愛さをスムーズに引き出しています。

【長尺のピストン描写でヒロイン達の乱れっぷりを提供】
  エロシーンの作品に占める割合は十分に高く、適度な長さの尺の中で、エッチの主導権の変化やキャラクターの追加、複数のエロシーンのザッピング的構成など、濡れ場に一定の動き・展開を設けた構成となっています。
  前述した様に、主人公側が与えるセックスの快感でモンスター娘をメロメロに~という趣向も存在しており、強かったり威厳があったりなモンスター娘さん達が蕩けてしまうギャップで支配欲などを喚起させますが、これも含めてヒロイン達がたっぷりと性的快楽を甘受し、エンジョイする和姦エロがエロシチュとしてはメイン
ラミアさんによる長く細い舌でのフェラや、お馬さんボディな下半身への愛撫といったヒロインのキャラ設定を生かした前戯プレイを投入することもありつつ、分量的には抽挿パートがほとんどを占める設計が主であり、人間のそれとは異なる名器揃いな秘所を、モンスター子宮の入り口までピストンするパワフルな描写を連続させます。
HowToCorruptMonsterGirls4  アヘ顔チックな表情付けや、乱れた描き文字で表現される絶叫、媚肉がぐにぐにとちんこに絡み付く断面図など、アタックの強いエロ演出も用いつつ、乱発せずに要所で集中的に投入し(←参照 アヘ顔気味な表情付け 連作前編「亜人医療総合センターへようこそ」より)、またヒロインのエロ可愛さを阻害しない水準に留めて、視覚的なインパクトとキャラの魅力のバランスと取るスタイルと言えます。
瞳にハートマークを浮かべたり、豊満バストをばるんばるんと揺らしたり、中出しおねだり台詞を奏でたりと、ヒロイン側も積極的に快楽を貪り、また夢中になっている様子を表現しており、そんなリアクションが更なるピストンの加速を呼び込んでと、クドくない程度に前のめり感があるエロ展開となっているのも○。
  エロシーンの分割構成の場合も含めて、射精シーンを複数回投入する仕様となっており、特に前述した十分な尺の中で勢いを高めていく抽挿パートを〆るフィニッシュは、中出し精液を受け止めながら蕩けた表情&アクメボイスを曝け出して肢体をビクビク反応させるモンスター娘たちの痴態を、断面図と共に1Pフルで提供しています。

  モンスター娘達との気持ち良いセックスを十分な熱量と気楽な雰囲気で楽しませてくれる作品集であり、特にキャラデザインの多彩さやモンスター的な要素は人外好きにとって強い魅力を有しています。
個人的には、中編シリーズのダークエルフさんが最愛ですが、魚竜族の族長さん(処女)をお嫁さんにする連作「時給1500円!!漁業を手伝う簡単なお仕事です」後編も特にお気に入りでございます。

スミヤ『Grand Hotel Life』

GrandHotelLife DOUBLE-S先生(原作:真刈信二氏)の『イサック』第4巻(講談社)を読みました。銃弾がかすめた後の錬蔵の反応、これはヤバい人だと感じさせる描写でしたが、その後の行動も予想外で驚かされました。
敵ながら偽スピノラの将としての成長ぶりも見事と感じさせられました。

  さて本日は、スミヤ先生の『Grand Hotel Life』(ワニマガジン社)の遅延へたレビューです。先生の前単行本『Bitches Plan』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
スレンダーボディの美少女&美女それぞれの性愛模様を柔和で洒落た筆致と程好い濃厚感のエロ描写でお届けな作品集となっています。

GrandHotelLife1  収録作は、とあるホテルを舞台としてそこに宿泊する様々な人たちの恋模様やセックスをオムニバス形式で描く中編「Grand Hotel」シリーズ全5作(←参照 偶然研究室の後輩と同じ部屋に泊まることになるのだが・・・ 同シリーズ第5話「Grand Hotel Life」より)+その他収録作のカップルたちも含めて一同がホテルに集う描き下ろしエピローグ(9P)、清純系の彼女さんとの初エッチで、実は彼女がバイブコレクター&バイブオナニー愛好家であることが発覚して・・・!?な連作「コイビト・バイブレーション」「ハジマリ・バイブレーション」、および読み切り形式の短編3作。
描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は14~26P(平均20P強)とコンビニ誌初出としては中の上クラスのボリュームで推移。オムニバス&短編群ということもあって強い読み応えこそ無いものの、適度に味わい深さのあるシナリオワークと、質的な満腹感を適度に打ち出すエロ描写とでバランスよくまとまった構築を示しています。

【性愛にまつわる等身大の感情の揺れ動き】
  若人達の性愛を、洒落た印象のある柔和な雰囲気で描き出し、性の解放や恋心の成就の喜びを微笑ましく描き出すスタイルは今単行本でも保たれており、ラブコメ・エロコメ的な軽快さとはまた異なる読み口の良さがあるタイプ。
作品名の通りに、グランドホテル方式(映画『Grand Hotel』に由来する)で展開するオムニバス長編は、旅行先でプチ喧嘩中にカップル、彼氏と喧嘩した女性と酔った彼女と一夜を共にした男性、同じバンドのメンバーで周囲に(一応)隠れながら交際している男女、天才肌の後輩とその保護者役を押し付けられた後輩と、一癖二癖あるそれぞれの組み合わせで、ホテルの部屋らしく、ベットの上で営まれる事柄を描き出していきます
  寝取られ/寝取り的な要素が強い第2話「Grand Hotel Snatch」、ご主人様と下僕の関係にある二人の間にもう一人の男性が参入して奇妙な構図の3Pセックスになるアモラルな第4話「Grand Hotel Maid」、カップルさんの仲直りHな第1話「Grand Hotel Revenge」とそれぞれ読み口が異なるのも、グランドホテル方式らしい面白味と言えるでしょう。
GrandHotelLife2バイブコレクターなヒロインの語りがコミカルな連作を含め、短編群はラブエロ系としての甘味を重視したタイプですが、甘味をたっぷりと充填するというよりかは、色恋沙汰をごく自然な欲求や感情に基づく、ごく普通のこととして、さらりと上品に描く筆致が特徴的と個人的には感じており(←参照 自然に求め合う正反対な二人 短編「Dreamer’s hopeful」より)、場合によっては嫌味にも感じられかねないこのスタンスを、細やかな感情描写やヒロインのビビットな反応によって繊細で柔和な読み口にまとめていると感じます。
  激しいセックスを繰り広げても、意外にそのこと自体が登場人物の関係性を劇的に変えることはしないため、前述したようにお話としてのドラマ性や盛り上がりは乏しいタイプ。その一方で、ささやかな相互承認や快楽への耽溺が描かれることで、登場人物たちのアクションが何らかの結果を生み出したという流れを形成しており、微笑ましいラブエロ系を中心として読後の余韻の良好さにつながっています。

【華奢さを感じさせるスレンダーボディの美少女達】
  概ね女子大生クラスを中心に20代半ば程度までの女の子達で統一されたと思しきヒロイン陣であり、キャラによってより若そうな見た目の女性もいれば、大人の色香を感じさせるタイプの女性も登場します。
引っ込み思案で愛想笑いで場を流してしまうタイプの女の子、ツンツン彼女さん、クールな外見ながら素は恋にもエッチにも直球なバンドガール、清楚系の見た目に言動ながら実はバイブ収集家なエロ娘、実は美少女なぼさぼさヘア&大きな眼鏡の才媛など、多彩な設定・キャラデザのヒロイン達は、いずれも自身の素の姿を相手に曝け出すという点は共通しており、これはラブエロ系において、基本にして核心的な要素。
キャラとしての取っつき易さについては、読み手の好みによって分かれる部分はあると思いますが、このヒロインの本心や本性を共有することが出来ている状態を、前述した柔和な筆致で描き出すことで、シナリオ・エロ両面の魅力を高めていると評し得ます。
GrandHotelLife3  ヒロイン陣のボディデザインについては、おっぱいこそ並乳~巨乳と程好いボリューム感のあるバストが揃っていますが、ほっそりとした手足に肉付き弱めのスレンダーな体幹、ヒップに関してもボリューム感を抑えた部類と、肢体全体の華奢さ・端整さを重視したスタイル(←参照 短編「グランスール」より)。
男性キャラについては、キラキラ感というかクドさを抑えたイケメン陣であり、彼らの細マッチョ的な肢体との対比で、ヒロイン達のスレンダーボディの華奢さ・美しさを高めている印象はありますが、エロシーンでは男性キャラの存在感は抑制して、彼女達の痴態に集中できる作りとしています。
  快楽天レーベルの伝統的なお洒落感を有する絵柄は、二次元らしい華やかさやキャッチ―さこそそれほど強くないものの、雰囲気の作り方の細やかさと親和性の高い絵柄であり、表紙絵と完全互換で単行本を通して安定しています。

【十分な高密度で痴態を彩るボイス&淫液のエロ演出】
  エロシーンでのモノローグの語り回しの良さや、ちょっとした会話による雰囲気の転換など、シナリオワークとしての巧さを感じさせる文字表現を濡れ場にも投入しており、これらが紡ぐ話の流れと、十分な分量のエロシーンとが無理なく融合した構成。
  素直に欲望任せで進行するパターンも多いながらも、そこに単純さや無理やり感を感じさせることなく、スムーズに性欲が解放され、相互に受容されていく流れが身上であり、一部に背徳的なプレイや寝取り凌辱的な要素を持たせつつ、基本的にはラブエロ系にまとまっています。
  フェラでのお口ご奉仕的なプレイを投入することもありますが、前戯パートでは手マンやクンニ、連作については各種バイブを使用して、ヒロインの秘所をたっぷりと愛撫する描写を充実させており、この時点でハートマーク付きの嬌声と秘所からの汁を豊潤にまき散らす反応を示します。
GrandHotelLife4そのまま抽挿パートに移行後も、ビクビクと反応させる肢体全体を見せながら、前述したハートマーク付き嬌声や秘所からの淫液分泌、ぐしゃぐしゃに蕩けたり快感を必死に耐えたりと言った表情付けなどの演出を高い密度で施しており(←参照 ハートマークとお汁が飛び散る! 中編第3話「Grand Hotel Voice」より)、端整な華奢ボディが快楽にビビットに反応する様子そのものに強い煽情性を感じさせます。
  結合部見せつけ構図や断面図といったストレートに淫猥な構図・演出もある程度用いつつ、分量としてヒロインの可愛らしさや絵柄の性質を阻害しない水準に抑えてあり、演出密度は十分に高めてアタックを打ち出しつつ、過激さ・過剰さを追求しないスタイルと言えます。
最奥までのピストンに小刻みなアクメを連続して迎えながら、蕩けきった表情で中出し要請or熱狂的な実況台詞を奏でつつ、大ゴマ~1Pフルの分量で前述した演出を全部載せにしたアタックの強い痴態描写を投入する中出しフィニッシュまで一気にボルテージを上げていく終盤展開も実用性の高さに結びついています。

  雰囲気の良さが魅力でありつつ、同時に雰囲気頼みではない作劇が魅力的であり、いずれもささやかな人間ドラマを魅せてくれる作品であり、また抜きツールとしての満腹感も有しています。
個人的には、女学生たちの憧れの的なボーイッシュお姉さんの痴態を独り占めな短編「グランスール」が抜き的に最愛でございます。
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