2017年02月

黒岩瑪瑙『不機嫌な果実たち』

DispleasedFruits  TVアニメ『AKIBA’S TRIP -THE ANIMATION-』第4話「秋葉原大武闘会」を観ました。中国武術での師弟対決かと思いきやパロネタ満載のアメリカンプロレスで爆笑させて頂きましたが、オーラスの師弟によるバトルの描写はすごく迫力がありましたね。
今回の破繰者であるお姉さんのキャラデザ、結構好みだったので、個人的には退場が悔やまれるところ。

  さて本日は、黒岩瑪瑙先生の『不機嫌な果実たち』(コアマガジン)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『インキュバス』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
大人の色香を漂わせる年上美人&キュートなピュアボーイズとのおねショタ・ママショタをメインとした作品集となっています。

DispleasedFruits1  収録作は、ドスケベお嬢様とそのお付きの美人ボディーガードにさらわれた少年はたっぷりエッチなことをされると共にお嬢様のある目的を叶えるために女装させられて護衛の美女ともエッチすることに!?な連作「令嬢と狗」前後編+描き下ろしフルカラー後日談(4P)、不思議な古物商から鏡を購入した少年の前に鑑に映った女性化した自身の姿をした存在が鑑から抜け出してきて・・・?な連作「鏡地獄」「銀の鏡」(←参照 鑑に映った不思議な少女 同連作前編「鏡地獄」より)、および読み切り形式の短編5作。
なお、連作「鏡地獄」「銀の鏡」に登場する褐色美人・ギンコさんは前々単行本『イクリプス』(同社刊)収録作「夏の想ひ出」からの再登場。お話のつながりはほとんどないので、今回から読んでも理解に支障はないでしょう。
描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は20~24P(平均22P強)と中の下クラスのボリュームで推移。連作・短編メインということもあってストーリー面での読み応えは軽めですが、適度に読ませる作りではあり、その上でエロシーンを量的に充実させた作品構築となっています。

【倒錯的でありつつ願望が充足される素直な喜びが基調】
  お馬鹿なドタバタコメディからダーク&インモラルな空気で満たした倒錯空間まである程度作風に幅がある作家さんですが、基本的にはポジティブな雰囲気のシナリオワークが中心であり、本作も明るく楽しいラブコメ系や母性の優しさに包まれるママショタ等がメイン。
我儘&ドスケベな御令嬢の作戦に主人公の少年やボディガードの美人さんが振り回され、なんのかんので仲良く3Pセックスに突入する連作「令嬢と狗」、大柄で不機嫌そうな表情ながら実はピュアで優しい乙女心の少女と、小柄で可愛らしい顔ながら男性として強くなろうと頑張っていた少年の身長凸凹カップルの微笑ましいラブエロ模様を描く短編「オニかわ!」などは、コミカルな雰囲気を有する作品となっています。
  厳しい女教師がショタ少年にM奴隷調教される短編「牝教師・放課後の聖域」や、大好きなママとの近親セックスを描く短編「夏の追憶」「リビドー学園❤愛の三者面談❤」といった作品はインモラルな香りを十分に漂わせていますが、その一方でそれら背徳の行為が不幸をもたらすものではなく、登場人物達に充足や関係性の強化をもたらすものとして比較的ポジティブに描かれていることがこの作家さんの特徴と言えます。
DispleasedFruits2  鏡に映ったもう一人の、しかして異性である少女と交わり、その快楽に溺れていく中で彼我の境が曖昧になっていく連作「鏡地獄」「銀の鏡」はある種の自己性愛的な倒錯性を有していますが、ママショタ系においても近親エロスの背徳感を有しつつ、母子双方にとって自らの半身たる存在と交わり、受け入れるという流れもその倒錯性もしくは全能的な幸福感と近似したものがあると評し得るでしょう(←参照 異性と母性が交じり合うものとして 短編「夏の追憶」より)。
いずれも倒錯性や背徳感を内包しつつ、双方の願望や欲望が相互補完的に満たされる関係性と言え、そこに歪さや欲望の一方通行が存在させないことが、性に夢中になりながら幸福そうなハッピーエンドをスムーズに受け入れられる素地を形成していると感じます。

【“母性”を感じさせる年上美女とショタ系少年の組み合わせ】
  連作「令嬢と狗」のダブルヒロインの片方であるお嬢様や、短編「オニかわ!」の強面ガールなど、ミドル~ハイティーン級の美少女さんも登場していますが、20代半ば~30代後半程度と思しき年上のアダルト美女達がメイン。
  母性としての優しさ・包容力と異性としての性的魅力を兼ね備えるママキャラや、怖そうな外見と純粋で優しい性格の女の子、鏡像の自分自身であり同時に異性という異なる存在でもある連作の不思議な少女など、相反する様な要素を織り込んでいることがヒロイン達の魅力を大きく高めていると感じます。
男性主人公については、幼さを感じさせるショタボーイズで統一されており、中性的でありつつ少年らしさとしての可愛さをこめたタイプ。短編「牝教師・放課後の聖域」では女教師さんを調教するSショタが登場していますが、基本的には皆素直であり、また瑞々しい性欲や恋愛感情の持ち主と言えます。
DispleasedFruits3  眼鏡&スーツ姿の教育ママや厳しい教師の年増感や、体を鍛えて筋肉で引き締まったボディ、肉付きの弱い肢体に浮き出るあばら骨の輪郭や、ボサボサヘア&太眉など、一般的な美少女・美女キャラクターではそのキャッチーな魅力を損なう恐れのある要素を敢えて練り込み、それを女性としての魅力に昇華するスタイルは好事家納得の技量を伴っています(←参照 普段は峻厳な年増女教師のエロ姿 短編「牝教師・放課後の聖域」より)。
同程度の体格の少年とその鏡像的な存在である少女のセックスが描かれる連作「鏡地獄」「銀の鏡」の様に、一部例外もありますが、基本的には少年よりも身長が高い女体は、筋肉で引き締まっていたり、肉付きが弱めであったりしつつ、豊かなバストともっちりとした安産型ヒップに茂みを伴う熟した秘所を組み合わせたアダルトボディがメイン。
  艶っぽいリップや、陰毛や腋毛、ぷっくりと膨らむ乳首など、各体パーツに淫猥さを持たせつつ、キャラデザインも含めてマニアックさや・アブノーマル感を強め過ぎない女体描写であり、上品な色香を落ち着いて香らせる絵柄の性質もあって、総合的には綺麗な女体として仕上がっている印象があります。

【抑え目ながら効果的な演出と肢体の表現が光る濡れ場】
  カラーページを冒頭に投入することでのエロシーンの分割構成といったことはあるものの、概ね標準的なボリュームを有する濡れ場の尺は十分であり、前戯・抽挿パート双方の射精シーンやヒロイン側の絶頂描写などで抜き所を複数設けるエロ展開。
女装少年とお姉さんのセックスや、年上女教師調教プレイ、はたまた鏡像である自身との溶け合う様なセックスに少年少女のカップルによるラブラブHなど、エロシチュは多彩でありつつ、いずれも双方の願望と合意に基づく和姦シチュエーションであることは共通しています。
  艶やかなリップが肉棒を丁寧にしごくフェラや、豊かなバストでのパイズリ、ショタボディの愛撫や逆にショタによるお姉さんへのクンニといったプレイで構成する前戯パートは十分な尺を有しており、程好くねっとりとした描き方でボリューム以上の存在感を示します。
DispleasedFruits4ヒロインの絶頂シーンでの潮吹き描写や、抽挿感を表現する断面図や結合部見せつけ構図、ここぞのシーンでのヒロインの切羽詰った歓喜の絶叫など、ある程度アタックの強いエロ演出を用いて性感の強さを表現していますが(←参照 連作「令嬢と狗」より)、その密度や頻度は決して高くなく、演出面は抑えつつ、構図や行為の連続性といった技巧で着実に興奮を高めていくスタイル。
  絵柄の性質もあって、特に結合部アップなどのストレートな手法に強い煽情性はないものの、強烈な快感に仰け反る女体や、柔らかく包み込み女体と抱き着くショタボディとの対比、相手の言葉や行為に応じて変化する陶酔感や困惑、歓喜といった表情など、個々のページの中で絡み合う体とその痴態をじっくりと魅せることが大きな美点。
前穴セックス+アナルセックスもしくはアナルセックスのみというパターンもありますが、いずれにしても最奥まで肉棒を挿入した状態で、すっかり蕩けたメス顔をしているヒロイン達に白濁液を注ぎ込んで両者絶頂というフィニッシュは大ゴマ~2P見開きの分量で、十分な演出強度で提供されています。

  シナリオ・エロ共に派手さや重さはありませんが、総合的にエロの満足感を生み出す技量の高さや倒錯性と安心感のバランスの良さが光る作品集であり、またこの作家さんの“らしさ”がしっかり出ているのも嬉しいところ。
個人的には、筋肉で締まったボディの銀髪褐色巨乳美女・怜華さんという大変好みのヒロインを擁する連作「令嬢と狗」と、メガネスーツ美人な女教師さんをM奴隷調教プレイな短編「牝教師・放課後の聖域」が特にお気に入り。

東山翔『Implicity』

Implicity TVアニメ版『けものフレンズ』第7話「じゃぱりとしょかん」を観ました。お話の折り返し地点で図書館に到着するとは思っていませんでしたが、自らが“ヒト”であることを知ったかばんちゃんに如何なる旅が待ち受けているのでしょうかね?
今回、かばんちゃんが火を熾しており、ヒトの歩んだ道を順調になぞっているなと感じますし、ヒトとそうでないものの比較を感じます。

  さて本日は、東山翔先生の『Implicity』(茜新社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『Nymphodelic』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
性に関する特殊な技術が様々に実用化され、激しい貧富の差を有する近未来を舞台として性欲の対象としての存在である少女達を描く作品です。

Implicity1  収録作は、豊かで平和な“上”の世界がアンダーと呼ばれる下層を覆いつくし、性器改造や娼婦としてカスタマイズされた生体という存在が普遍化した未来。少女を凌辱し、それらを壊すことすら厭わない邪悪な集団が娼館で働く一人の少女を収奪しようとするのだが・・・というタイトル長編第0~4話(以下続刊)+幕間劇や前日譚3話(←参照 上の世界から流れ着いたものを見つけたアンダーの二人 同長編第1話「Youni and Ko」より)。
1話当りのページ数は5~56P(平均25P強)とエピソードによってページ数の振れ幅がかなり大きいものの、長編作としての読み応えは十二分にあり、またエロシーンの分量もたっぷり用意した構築となっています。

【少女性愛の欲望を巡るSF作品】
  精液の味すら変化させるなど高度な技術が発展し、肉体改造や薬品による“気持ち良く”“他者に苦痛を感じさせない”セックスが普遍化し、少女性愛者の性的欲望も“ドール”と呼称される娼婦の生体で発散させることが可能となった未来を舞台に、凶悪な犯罪者集団の暗躍とその手から逃れられなかった少女の恋人、そして新たな獲物となった一人の娼婦とその同僚にして友人を描く本作は、SFとしての要素を色濃く持つ作品。
Implicity2メインキャラクターであるシーナの出生の秘密とそれを知って彼女を狙うチバという男が率いる犯罪者集団、恋人を彼らに凌辱され壊れた少年の再登場とその思惑と、ストーリー面での伏線を張り巡らしており、それらの思惑の中で、二人の少女の関係性、そしてその逃避行がどのような結末を迎えるのかに期待をさせて以下続刊となっています(←参照 不安と決意と 長編第3話「Sheena」より)。
  ストーリーの全貌がまだ明らかになっていないこともあって、作劇面での評価をするのには時期尚早ではありますが、個人的には二つの面に着目して読もうと考えており、一つは“欲望の普遍性”であり、もう一つは大仰ではありますが“人とは何か”という点です。
性的な面においてさえ平和で調和が取れ、人間の暴力的であったり歪んでいたりする欲望が人間を相手にしなくてよくなったユートピアにおいて、歪んだ少女性愛を含む暴力的であったり自分勝手な欲望は平和裏に霧消するのかという問い掛けにおいて、犯罪者集団が跋扈し生体ではなく“人間”を貪ろうとする犯罪者集団が跋扈する本作は、如何なる状態においても、禁忌や背徳を求める欲望は消えることはないことを表現しています。
もう一つの点は、生体を“ドナー”という名称に設定していることが示すように、「人が社会の調和を為すために人ではないが人に限りなく近い存在である生体達の生命や尊厳を犠牲にしてよいのか?」という疑問を本作は生じさせており、また人ならざる者でありつつ人に近い存在と向き合うことで人間自身とは何なのかということを考えさせるのはSFというジャンルにおける伝統的なテーマと評して良いでしょう。
  作品タイトルの“implicity”がimplicit(暗黙の)+city(街)の造語と解釈すれば、暗黙の内に包まれた欲望が如何に発揮され、少女達は如何にそれと相対するのか今後を楽しみにしたいところ。

【現実と虚構の間に揺れ動く不確かさと透明性の少女像】
  第0話では“上”の世界で幸福に暮らす一人の少女を、第1話で反対に“アンダー”の世界で私娼として働く一人の少女を描いた上で、第2話以降ではドールという娼婦として働く二人の少女をヒロインに据えており、何やらキーアイテムとなりそうな指輪や第1話の少年を通じて連関が生じています。
“生体”達は性行為のために様々な人工的カスタマイズが為されていますが、その見た目は人間の少女と何ら変わりなく、ヒトとそうでないものの境の曖昧さというのは、シーナの出自とも強く関係する要素であり、本作で想定されるテーマ性にとっても重要でしょう。
  また、ネットワーク上で緩やかにつながり、ハンドルネームで呼び合う仮面を装着した少女性愛者の犯罪集団めいたグループも、匿名の普遍的な欲望を視覚的に表現している様に感じられ、可憐な少女達と対比的に不気味な雰囲気を醸し出しています。
薄い胸に寸胴気味の体幹、華奢な四肢を包み込む白い柔肌やサラサラとした髪の毛を備えた未成熟ボディは、リアル寄りと言えばそうであるスタイルで描かれつつ、精気のある現実と理想化された虚構の合間で揺れ動く様な儚さ・透明感を感じさせるのがこの作家さんの特徴で、本作ではそれがより顕著に出た印象があります。
Implicity3漫画チックな親しみ易さや端正さを保ちつつ、唇や性器の艶めかしい質感や、吐き出されて少女の肢体やシーツを汚す各種液体の質感などは、独特の生々しさを生み出しており、それらの丁寧な描き込みはエロシーンの実用性を底上げする大きな要因(←参照 唇や男性器等の質感に注目されたい 長編第2話「Julka」より)。
  未来の世界や娼館の部屋の調度品など、背景描写も丁寧であることに加え、ほんのりコミカルなデフォルメ絵などで親しみ易さを感じさせると共に、色香や萌えっぽさを前面に出すことなく雰囲気の陰陽や倒錯性などを自然と描写に含ませる絵柄はこの作家さんのユニークな魅力と言えるでしょう。

【生々しい質感を織り込みながら描く少女達の痴態】

  エピソードによってページ数の多寡の振れ幅が大きく、幕間劇や前日譚などを除いても、標準をやや下回る水準から標準をはるかに超える大ボリュームの場合まで様々。とは言え、単行本単位として見ればエロシーンは十分に大盤振る舞いと言えるでしょう。
結婚することになる上の世界における少年少女の幸福なラブラブセックス、娼婦の生体であるドールによる売春セックスや、ふたなりであるドールとのドール同士の和姦エッチなど、エロシチュは様々でありつつ、第1話においてアンダーの少女を徹底的に舐り尽くし、快楽で彼女の心身を破壊せしめる凌辱エロを30P強という長尺でたっぷり提供。
男性達の身勝手な欲望が一方的に発揮され、各種薬物などを用いて少女の心身を蹂躙しつくすというこの凌辱シーンは、恋人の少年からの寝取り要素や惨劇の結末も含め、欲望の醜さをたっぷりと練り込んだ大変に胸糞悪いものであり、その類のエロシーンが苦手な方は要留意。
Implicity4  これらの凌辱シーンでは、恐怖や不安を感じさせる表情や、嗚咽を漏らしながら精液を吐き出す描写などで嗜虐性を感じさせつつ、一方、和姦シチュエーションでは、性的な快楽に羞恥心や戸惑いなどを感じさせながらも、とろんと蕩けていく描写はポジティブなものとなっており、華奢な肢体を反応させながら熱っぽい表情と嬌声を示していく流れは万人受けするスタイル(←参照 長編第4話「Eir」より)。
前述した各体パーツ描写の淫猥さはエロ描写における確たる武器であり、押し広げられる膣や肛門の内部や絡まり合う舌といった粘膜描写の淫猥さに加え、襞や皺まで大変丁寧に描き込んで生々しさを生み出しつつ、その一方で劇画的な濃さや重さを感じさせることなく、少女の華奢な肢体の端正さ・儚い美しさとのバランスが取れているのが見事。
  ドナー同士のセックスではそもそも片方に射精機能がなかったり、はたまた魔改造ち○こによる非現実的な射精連発のセックスがあったりとエロシーンの構成は様々ですが、いずれにしても分泌される淫液にヒロインの肢体が塗れ、アブノーマルなプレイの中でも強烈な快感に痺れながら絶頂して更に淫液を放出していく様子を長い尺の中で多数搭載した濡れ場となっています。

  管理人としては“お洒落なサブカル系”的な評価を越えて、本格的なSF作品のエロ漫画であると評したいところであり、続きが大変気になるところ。
必ずしも万人受けでない要素も多く、軽い読書感を求めるならばお勧めできませんが、エロ漫画史に一つ金字塔を打ち立てる作品になるのではと管理人は大変期待しております。

菅野タケシ『女神姦触』

RapedGoddness  九井諒子先生の『ダンジョン飯』第4巻(エンターブレイン)を読みました。当初の大きな目標を終に達成しましたが、肉体の蘇生のためにドラゴンを用いたことがファリンに何やら不思議な影響を与えているようですね。
今巻のラスト、マルシルの用いた黒魔術に引き寄せられるかのように、ダークエルフっぽいキャラが・・・褐色美女登場ヤッター!

  さて本日は、菅野タケシ先生の『女神姦触』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。なお、“くもいたかし”名義での前単行本『エロヨメ』(三和出版)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
戦闘美少女達が卑劣な罠や特殊なエロシチュにハメられてアブノーマルプレイに狂気の快楽を味わう作品集となっています。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編で計9作。1作当りのページ数は16~22P(平均20P弱)と中の下クラスながらキルタイム系としては標準を上回る水準となっています。短編集ということもあって、ストーリー面での読み応えに乏しい一方、質的にも量的にもエロシーンの存在感が強い作品構築に揃えられています。

【敵の戦術や能力に圧倒されて汚される戦闘ヒロイン達】
  今単行本ではキルタイムの伝統芸であるところの、戦闘ヒロイン凌辱エロで概ね統一されており、高い戦闘能力を有する美少女キャラクターが卑怯な罠や敵の意外な戦法などで不覚を取り、特殊なプレイで快楽を叩き込まれるというオーソドックスな展開を踏襲しています。
RapedGoddness1恋人や助けるべき存在を人質に取られる(←参照 アイドルの正体を隠して戦う正義の美少女戦士がピンチだ! 短編「電撃処女ブラスター・エンジェル」より)、媚薬や同様の効果を持つ体液によって抵抗力を奪われるといった展開は、シナリオ展開としても王道的ですし、またエロシチュエーションの形成等にも寄与。
  その一方、悪役側が意外な戦術を取ったり、ストレートに戦闘能力の高さを発揮したり、用意周到な作戦を用いていたりと、悪役によるヒロインの撃破方法にバリエーションやユニークさがあるのは一つの美点と言え、悪役なりの正攻法でヒロインを凌辱に引きずり込んでいるのは、少々の新鮮さを感じるところ。
  短編「軟獄!逆襲のデビルフィッシュ」では、エロの攻撃性・アブノーマル感はしっかり担保しつつもコミカルなヒロイン逆転展開&ギャグオチを示していますが、基本的にはヒロインが快楽の虜になり~というバットエンド系でまとめています。
なお、短編「義姉征服」のみ、戦闘ヒロインファンタジー凌辱系統の作品ではなく、特殊な薬品というギミックこそキルタイム系らしいですが、どちらかと言えば若奥様なヒロインの寝取られ/寝取り凌辱となっており、こちらもヒロインが寝取られてのバットエンドとなっています。

【ピッチリ衣装を身に付けた戦闘美少女ヒロインズ】
  明確に年齢を示唆する設定や情報はないものの、前述した人妻ヒロインや短編「レ○プ・オブ・ザ・デッド」(規約の都合で一部伏字)の死霊使いさんには20代半ば~後半程度の外見である美女が登場しますが、それ以外は概ねハイティーン級と思しき美少女ヒロイン達で統一された陣容。
戦闘スーツに身を包んで悪を倒す正義の変身ヒロインや、女戦士に死霊使い、そして白衣の美人研究者といった設定のヒロイン陣であり、その半数弱は変身ヒロインが占めています。
なお、敵の魔族による呪いでフタナリ化してしまっている美少女ヒロインや(短編「魔法少女搾精マシーン」)、元々男性であったものの女性になってしまい、その姿で戦う性転換ヒロイン(短編「呪胎~俺の心も女にされた日~」)といったキャラクターも登場しており、好みは分かれる要素ですが、ファンタジー作品らしい設定。
RapedGoddness2  前述した様に変身ヒロインが多いこともあって、彼女達の肢体にぴっちり張り付くお約束の戦闘スーツや、他のヒロインでのストッキングや水着など、お肌に密着する着衣の登場頻度が高く、それらが一部破けたり、改造されたりで、秘所やバストなどをご開帳させつつ(←参照 短編「レイ○・オブ・ザ・デッド」、着衣セックスを維持させているのはコダワリを感じさせる点
キャラデザインには多彩さがある一方で、ボディデザインについてはほぼ全ヒロインに共通して、巨乳&桃尻を健康的な肉付きの体幹に組み合わせた女体であり、強い個性や特徴には欠けるものの、バスト&ヒップのセックスアピールや柔肌の質感といったベーシックな魅力を有しています。
  初出時期が幅広いのか、描線の強弱などの面で一定の変遷が認められ、またデジタルで仕上げた表紙絵と中身の絵柄に多少の印象の差異があるのは確か。とは言え、共に大きな減点材料となる水準ではないと思われます。

【過激なプレイ&ハードなエロ演出のインパクト】
  前述した通り、エロメインの作品構築であり、また悪役側が能力や戦術においてストレートにヒロインを圧倒するケースが多いこともあってサクサクとエロシーンへと突入しており、適度な長さの尺で戦闘ヒロインが徐々に快楽に屈していく様を提供。
RapedGoddness3触手凌辱や輪姦エロなどのベーシック?な凌辱シチュに加え、人間牧場での異種姦調教&種付け、機械姦によるふたなりち○こ責め、スーツと触手が一体化しての全身責めなど(←参照 戦闘スーツに融合されて・・・ 短編「アンチェ淫・ハート」より)など、特殊なエロシチュ・プレイが多いことも特徴であり、これは様々な特殊シチュ・プレイ特化のアンソロジーを出版しているキルタイムコミュニケーションならではの特色でしょう。
触手による二穴責めや、耳から特殊な触手が侵入して脳に作用しての催淫・悪堕ち、子宮内への侵入や腹部を内側からボコォと押し上げるなどの強烈な突き込みや産卵・種付けからの出産、電撃や丸呑みなど、アブノーマル色が強かったり、過激であったりするプレイが多いのもやはりファンタジー凌辱としての特徴の一つですが、前述したエロシチュと併せて好みが分かれる要素ではあります。
  そういった強烈な行為によって、凶悪な快楽を叩き込まれ続けることで、戦闘ヒロイン達が徐々に快楽に対して屈していくという流れは鉄板の要素であり、序盤の強気であったり気丈であったりな台詞回しが、徐々に弱々しかったり快楽に飲まれてハートマーク付きの蕩け台詞になったりという変化がその展開をよく物語っています。
RapedGoddness4中盤~終盤におけるエロ演出は、凌辱行為の強度に比例して十二分な強烈さを有しており、理性や気高さを喪失したお下品なアへ顔や、肉感ボディを濡らす各種淫液、大量の白濁液の注入や異物の侵入による腹部の膨満といった体型の変化、乱れた描き文字で表現される言葉にならない嬌声などで凶悪な快楽を表現しています(←参照 短編「触装 淫辱の星女」より)。
全ての性感帯を攻められながら白濁液を大量に注ぎ込まれるフィニッシュシーンは、快楽に脳髄を支配された表情のヒロイン達の肉穴が押し広げられる結合部や、透過図・断面図による白濁液の注入を織り込んで1Pフルで投入しており、前述した演出のハードコア感も含めて強いインパクトを生んでいます。

  戦闘ヒロイン凌辱エロとしてオーソドックスな魅力と、各種エロシチュ・プレイのアブノーマルさに由来するユニークな魅力が合わさった作品集と評し得るでしょう。
個人的には、多数のサブヒロインを投入して多彩なエロシチュ・プレイがてんこ盛り&きっちりヒロインも凌辱調教な短編「産卵!出産!アクメファーム」がお気に入りでございます。

オクモト悠太『恋染まーきんぐ』

LoveJuiceMarking 藤崎竜先生(原作:田中芳樹氏)の『銀河英雄伝説』第5巻(集英社)を読みました。貴族社会の闇を体現しつつ、ラインハルトが対決することになる門閥貴族の不気味さ・強かさも表現するフレーゲル男爵に独特の存在感を持たせていますね。
今回の二人もそうですが、ラインハルトの周りに続々と彼を支える名将・歴史を彩る名キャラクターが揃ってきてワクワクします。

  さて本日は、オクモト悠太先生の『恋染まーきんぐ』(ワニマガジン社)の遅延へたレビューです。なお、先生の前単行本『乳恋!』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
大充実のおっぱい成分&多彩なヒロインを擁した棚ボタ的幸福感に満ちたラブエロ三昧の作品集となっています。

  収録作はいずれも読み切り形式の短編・掌編で計13作。フルカラー掌編「想定内カノジョ」(4P)を除き、1作当りのページ数は16~22P(平均18P)とコンビニ誌初出としては標準的な分量で推移。ストーリー面の存在感は概ね軽く抑えられており、質的にも量的にも程好い満腹感を生み出すエロをメインとして組み立てた作品構築が揃っています。

【棚ボタ的な幸福感を基調とするラブエロ系作品群】
  基本的におっぱい大充実のエロをメインに据えた作品構築ということもあり、ストーリーそのものの面白みで勝負するスタイルではないため、作風そのものに際立った特徴はないものの、概ねコンビニ誌的な明朗さやポジティブさでラブエロ模様を柔和に包み込むスタイルが確たる美点と言えるでしょう。
王道的なラブコメ展開もあったり、若い男女の恋のドキドキ感を適度に示すラブストーリーがあったり、はたまたドタバタ模様のコメディや、兄嫁との不倫セックスといったアモラルな要素を絡める作品もあったりと、登場人物の関係性や作劇の方向性はそれなりにバリエーションを設けています。
LoveJuiceMarking1  とは言え、恋人一歩手前の状態にある男女がスムーズに結ばれる冒頭から据え膳的なシチュエーションであったり、エッチなヒロインが積極的に男性をセックスへと誘導してくれる棚ボタ的な展開であったりと(←参照 エッチなナースさんによる深夜の介護だ! 短編「パーフェクト・ナース・コール」より)、ストレスフリーでエロシーンに雪崩込んでいく幸福感がほとんどの作品に共通する要素と言ってよいでしょう。
この展開の中で、例えば綺麗なお姉さんのエッチな本性であったり、幼馴染の女の子のピュアな異性としての側面であったりと、ヒロイン達の魅力を引き出す展開や感情表現を織り込んでいるのがラブエロ系としての明確な魅力であり、展開自体はオーソドックスであっても、心地よい読書感につながっていると感じます。
前述した不倫モノである短編「秋の扇」では、二人の禁断の関係性がそのまま持続するインモラルな雰囲気で幕を下ろしていますが、その他の作品ではハッピーエンドでありつつコミカルなオチにすることで、明るい雰囲気&幸福感の余韻を生み出しています。

【細やかなキャラデザインも魅力の多彩な美巨乳ヒロインズ】
  女子校生~女子大生キャラを含むハイティーンガールズも半数弱程度擁しつつ、20代前半~30代半ば程度と思しきアダルトレディ達が半数強を占める布陣。若々しい年増美人さんもいますが、女の子的な可愛らしさを有する美少女キャラと大人の色香を感じさせる美人キャラとで年齢設定による適度な描き分けが為されているのも○。
ピュアな後輩ちゃんや黒ギャルさん、ツンデレ同級生、人妻さんにエッチなナースさん、近所の年上お姉さんに美人秘書さん等、キャラクター設定を多彩に用意しているのは短編集ならではの特色でしょう。
  前述した通り、例えばサバサバした幼馴染ガールの異性としての魅力を感じたり、綺麗なお姉さんがエッチな誘惑をしてきたり、ドS&クールなギャルさんがチ○コに翻弄されてメスの顔を曝け出したりと、ストーリーおよびエロの展開の中で、キャラクターとしてのギャップを適度に形成しているのは、王道的なキャラクター描写と言えるでしょう。
  多少のバリエーションはあるものの、等身高めですらりとしなやかなスレンダーボディにたっぷりサイズの巨乳とこれまたもっちりとした桃尻、鏡面仕様の股間を組み合わせたボディデザインは共通しており、綺麗な曲線を描き、程好いサイズ感の乳輪&乳首を備えて柔らかさもアピールする美巨乳の描写はこの作家さんの強力な武器。
LoveJuiceMarking2設定の多彩さもあって衣装面も各種制服を含めて多彩ですが、女体の官能性を増すセクシーランジェリーやストッキングの細やかなデザインを丁寧に描いたり、黒髪の艶やかさや髪の滑らかなウェーブを細かく描いたりと、細部にもしっかりと力が入ったキャラデザインも魅力の一つ(←参照 服装や髪の質感でも大人のエロさをしっかり強調 短編「秘書の秘めゴト」より)。
  キャッチーなアニメ/エロゲー系統の絵柄をベースとしつつ、前述したキャラデザインの細やかさを可能にする作画密度の高さは、トーンワーク等を含むデジタル作画による各種の修飾をふんだんに付与することで生まれており、エロ漫画における現代的な手法&トレンドをきっちり押さえたスタイルと評し得るでしょう。

【適度に濃厚な陶酔感で包むおっぱい充実な和姦シチュ】
  エロメインの作品構築であり、コンビニ誌初出として標準的な分量を備えたエロシーンの比重は高く、個々の作品においてたっぷりと長尺のエロシーンを期待するのはやや避けるべきである一方、単行本1冊単位としては十二分な満足感のある優良抜きツール。
  年上お姉さんにたっぷり搾られちゃったり、男性側がやや強引に事を運んだり、ドS&クールな白ギャルさんと無口変態ボーイのエロバトル?があったりと、セックスの主導権における攻防などには一定のバリエーションはありますが、ラブラブHを中心とする和姦エロで概ね占められています。
LoveJuiceMarking3前戯パートにおいては、おっぱい関連の描写を充実させており、徐々に服が肌蹴てたっぷり美巨乳が開陳されるシーンや、登場頻度の高いパイズリにおいて、柔らかもちもちの双球の間にち○こが包み込まれたり(←参照 短編「あほなんて好きちゃうもん!」より)、もちろん吸ったり揉んだりといった行為によっておっぱい星人な読者諸氏の要望にしっかりと応えます。
前戯パートに射精シーンを投入して多回戦仕様にするケースと、ここでの射精をいれずに挿入パートからのフィニッシュにつなぐ1回戦仕様のケースも両方が存在し、いずれにしてもこれらのプレイに加えて、ヒロインの秘所への指や舌での愛撫もあって、秘所はすっかり愛液でトロトロになり、羞恥と興奮で紅潮したヒロインがとろんとした表情&程好く甘ったるいラブエロ台詞等で挿入を許可することで抽挿パートへと移行。
LoveJuiceMarking4  断面図を大きなサイズで提供したり、半狂乱なアへ顔を投入したりといった過激なエロ演出はむしろ排しており、柔肌のシズル感を増す液汁描写や、頬を紅潮させ瞳を潤ませる熱っぽい蕩け顔、乱れた描き文字でハートマークを付随させる蕩けたエロ台詞といったベーシックな演出を十分な密度で用いることで、エロ可愛さを保ちつつ適度なエロの濃厚感を打ち出しています(←参照 短編「レッスン・フォー・ミー!」より)。
  結合部の見せ付け構図やアップ描写も適度に入れ込んで挿入感を強めつつ、揺れ弾むバストや突き出されるむっちりとしたヒップなど、長所である乳&尻の存在感を表情描写と共に前面へ出した画面構成も魅力的であり、フィニッシュシーンまで快楽を求めるパワフルさや陶酔感で満たしているのも実用性のアップに大きく貢献しています。

  王道的なおっぱいラブコメの魅力を中心とした作品群であり、キャラの多彩さやシナリオの方向性の一定のバリエーションはありつつ、いずれも美巨乳のエロさで満足させてくれる作品と言えるでしょう。
個人的には、お馬鹿だけどピュアな黒ギャルさんとのラブラブHな短編「レッスン・フォー・ミー!」とツンツンした同級生さんのエッチなメイド姿に中てられて~な短編「生意気すぎんぞメイド様!」が特にお気に入りでございます。

しょむ『Fall In The Dark』

FallInTheDark  ヤマザキマリ先生&とり・みき先生の『プリニウス』第5巻(新潮社)を読みました。アフリカへの旅路、動物と意思疎通の出来る不思議な少年との出会い、新たな火山の噴火で深まる謎と冒険譚めいてきましたね。読んでいてワクワクします。
あと、色々と話題の米国大統領(2017年2月現在)っぽいデザインの横暴マンが登場していて笑いました。

  さて本日は、しょむ先生の『Fall In The Dark』(エンジェル出版)のへたレビューです。本作が3冊目の単行本となる作家さんですね。
狂気や暴力が支配する絶望的な雰囲気の中で巨乳美少女&美女が凶悪な快楽に飲み込まれていくヘビィ&ハードな作品集となっています。

FallInTheDark1  収録作は、高潔で峻厳な性格の風紀委員長であるヒロインは幼馴染である気弱な少年のことをいつも気にかけ、立派な人物になって欲しいと思っていたものの、そのこと自体が彼を追い詰めており、彼の狂気の復讐が開始される連作「正義ニ贖罪ヲ・・・」前後編(←参照 いわゆる壁尻シチュエーション 同連作前編より)、および読み切り形式の短編6作。
1話・作当りのページ数は20~28P(平均24P強)と標準かそれを多少上回る程度のボリュームで推移。短編メインということもあってストーリーの存在感そのものは強くないものの、ヘビィな読書感のある作風であり、またエロの強烈さも質的なボリューム感を生み出しています

【暴力や狂気の理不尽さが一方的に叩きつけられる重苦しい展開】
  後述する様に、ヒロイン側自身が狂気的な妄執に憑りつかれてアブノーマルなプレイに邁進していく作品もありますが、基本的にはヒロインが他者の暴力や狂気に晒され絶望しながら快楽に沈んでいく凌辱・堕ちモノ系統の作品がメインとなっています。
異性に対する征服欲といったストレートな性的欲望が発揮されるというよりかは、歪んだ形式での復讐心や対象への妄執、“商売”として相手をモノ扱いしたり禍々しい好奇心と支配欲であったりと、歪な欲望がヒロインを追い詰める流れが多くなっています。
  この凌辱展開の中で、悪役に相当する登場人物達は、周囲の信頼を得ながら裏では観察と称して他者をコントロールする優等生や、イジメの対象の母親を巻き込んで好き放題にする不良たち、暴力と薬物によって機械的に人間を商売道具にしていく裏社会の人間など、様々な形式の“力”によって優位を確保した人間が、その優位を確実なものにしたまま弱者をいたぶるキャラクター達であることは本作の大きな特徴でしょう。
FallInTheDark2暴力や狂気が生み出す非日常的な突破力など、力に圧倒されたヒロイン達は、自身が相手に嬲り者にされることを受け入れざるを得なくなり(←参照 息子のために凌辱を受け入れるしかないのか 短編「母親ニ理不尽ヲ」より)、苦痛や絶望の中で逃げ込む様に快楽に溺れるしかない、もしくは快楽を快楽として認識させてくれさえしないという描き方は、前述した強者達の驕りに加えて重い読書感を生み出していると評し得ます。
  強烈な被虐性癖であるヒロインが自ら主人公に激しい暴力的な性行為をねだる短編「被虐者ニ苦痛ヲ」においては、ヒロインが主導し、行為こそ激しいながら主人公の少年はそのことに一種の葛藤を有していますが、この作品も含め、狂気や暴力は理不尽なものであるという描き方が徹底されている分、バットエンドの重苦しさとやるせない読書感を残してくれると感じます。

【体パーツの淫猥さが特徴的な巨乳ボディ】

  短編「母親ニ理不尽ヲ」に登場するママさんのみ30代半ば~後半程度の年増美人さんですが、その他の女性キャラクターは概ねハイティーン級と思しき女子校生さんやギャルさんなどで統一されています。
  クールで気の強い女性や、はたまた大人しくオドオドとした印象を受ける少女、はたまた美人局をしている愚かしくも能天気なギャル(彼氏持ち)などなど、性格面では様々ですが、いずれしてもそれぞれの特性を男性側の嗜虐欲を引き出す形で表現しているのが特徴的。
肉感やバストサイズなどには一定のバリエーションがあり、むっちり肉感ボディのタイプもいればある程度華奢さを感じさせるスレンダー寄りのタイプもいますが、基本的には健康的な肉付きともっちり柔らかな巨乳&桃尻を組み合わせた女体造形がメイン。
股間にもっさりと黒く茂る陰毛やぷっくりと膨らむ乳輪&乳首、淫靡にひくつく秘所やアナルに艶っぽい唇など、各体パーツの淫猥さも特徴的であり、またヒップ&太股の肉感を強調する構図や乱暴に掴まれるなどされてひしゃげる乳房の表現なども多用しています。
FallInTheDark3エロシチュエーションの方向性による部分はありますが、これらの特徴を備える女体は、緊縛や男性の膂力による拘束、露骨に性的な衣装、鼻フックなど敢えて美しさを減耗させる行為によって、その柔らかさや存在感を増強すると共に、その肉体が他者に自由にされてしまうという被虐的・屈辱的な状況を視覚的にも強調しています(←参照 鼻フック&緊縛 短編「椿ニ縄ヲ・・・」より)。
  バスト&ヒップの肉感を重視するセックスアピールの強さ、行為の激しさや全体的に重苦しい雰囲気と親和する絵としての適度な重さ・濃さを有しつつ、絵柄のベースとなるのはキャッチーなアニメ/エロゲー系統の絵柄であり、それらの混合が独特の印象を生み出しています。表紙絵と中身の絵柄の互換性は高く、単行本を通して絵柄もほぼ統一されているのも安心材料でしょう。

【過激なプレイとハードなエロ演出に溢れた狂気的な性描写】
  連作や短編「双子ニ支配ヲ」など、ページ数の多い作品ではヒロイン側が追い詰められ徐々に変容していく様子を複数のエロシーンの投入によってじっくりと描くと共に、その他の作品でも一方的な暴力や狂気がヒロイン達を蝕んでいく流れを十二分なボリュームで提供しています。
性的欲望が暴力的に叩きつけられる輪姦や拘束凌辱といったソリッド&ストレートな凌辱シチュエーションもあれば、薬物を使用して一方的な“愛情”と欲望を注いでいく睡姦や双子の姉弟を精神的に支配して狂わせるシチュエーション等、悪意の陰湿さを強く感じさせるエロシチュも存在しており、ヒロイン達の絶望や諦観が共に重苦しいのは前述した通り。
異物挿入やフィストファック、縄や結束バンドによるきつい緊縛・拘束、首絞めファック、性器の拡張や二穴責め、羞恥心を与えるための犬の格好をさせての深夜散歩など、性行為として過激であったりアブノーマルであったりするプレイが多く、それらの異常な行為が生む異常な快楽にヒロイン達が精神的にも肉体的にも壊れていくという流れが明確です。
FallInTheDark4  濁音を多用する乱れた叫び声や嬌声、目を見開いたり舌を突き出したりといった味わっている感覚を強調する表情付け、拘束等による無理な体勢の強要など、エロ演出の面でも強烈さがあり、凶悪な快楽に包まれて理性や尊厳を喪失していくヒロイン達の絶望的な痴態を彩ります(←参照 短編「畜産ニ愚者ヲ」より)。
肉棒が押し付けられる唇や内側から押し上げられる頬、好き勝手にぐにぐにと弄られる秘所やアナル、肉棒がマッシブに貫く透過図や結合部アップ構図など、体パーツ、特に粘膜描写の淫猥さを十全に生かしてそれを前面に押し出す描写も多く、それらの勢いや力強さで一定の迫力をエロ描写に付与しています。
  前戯パートにおいて口内に発射され、こらえきれず吐き出す描写やぶっかけ、秘所やアナルへの中出しなど、射精シーンは数多く投入され、白濁液が内側からも外側からもヒロイン達を汚していく流れを形成すると共に、フィニッシュでは強制的に叩き込まれるアクメに苦痛と歓喜をない交ぜにして絶叫しながら乱れまくるヒロインを、たっぷりと白濁液が注ぎ込まれる股間を見せつけるショットで提供して強烈な〆を形成しています。

  行為の過激さに加えて、重苦しさや胸糞悪さのある凌辱エロということもあって、確実に読み手を選ぶタイプの作品ではありますが、暴力にある理不尽さや快楽の狂気性をしっかりと練り込んだ構築はエロとしてもシナリオとしても相応の読み応えがあります。
個人的には、クールで高潔な黒髪ツリ目巨乳美少女さんがその善意を思わぬ形で裏切られ、贖罪という名の調教凌辱を受け・・・な連作「正義ニ贖罪ヲ・・・」が特にお気に入り。
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