
原作漫画の読書感もそうですが、観ていてほっこり癒されるアニメだなぁと感じます。あと尻とか太股とかおっぱいとか尻とか(邪悪な笑み)。
さて本日は、スミヤ先生の『Bitches Plan』(ワニマガジン社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『センテンス・ガール』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
微笑ましさと心地よい生気に包まれた美少女ヒロインとのラブ&セックスが楽しめる作品集となっています。

描き下ろしエピローグを除き、1話・作当りのページ数は20~24P(平均21P弱)とコンビニ誌初出としては標準を上回るボリュームを有します。適度に読ませるストーリーのちょうど良い存在感と十分な濃厚さ・アタックを有しつつ作品全体の雰囲気を損なわない強度のエロとでバランスよく構築された作品群と言えるでしょう。
【程好いオサレ感と微笑ましさの青春ラブエロストーリー】
シリアス系やファンタジーなど多彩な作風を有する作家さんですが、今回はコンビニ誌王道のラブストーリーであり、「Bitches Plan」シリーズのようなオーソドックスな棚ボタハーレム展開なども用意。
ラブコメ的な微笑ましいコメディ要素も織り込み、青春ラブエロとしての快活さを十分に担保しつつも、コミカルさの勢いで突き抜けるタイプではなく、男女関係の機微を優しく、そして上品なお洒落感で包み込むのがこの作家さんの大きな特徴であると言えるでしょう。
ストーリーの骨組み自体は悪く言えばテンプレ的な据え膳シチュエーションではあり、短編メインであることもあって、関係性の発展におけるドラマ性を強く打ち出す分量的な余裕には欠ける一方、語り回しの良さやちょっとしたギミックの据え方の上手さが、キザな印象や現実離れした違和感を排除しつつ、素敵なオサレ感を嫌味なく満たすことで上質な読み口を形成させる技量はずば抜けたものがあり、“品性”として評し得る部分。

大学の先輩美人達にたっぷり翻弄されて搾られるエロエロキャンパスライフを送る中編シリーズは、先輩達の快活な性的欲求が展開を駆動する作品であり、ラブラブなハーレム展開を期待するのはやや避けるべきですが、その他の作品はキュートな彼女さんとの甘いラブエロ模様を満喫できるものであり、ラストで上品な甘味の幸福感を更に増して綺麗にまとめる仕様となっています。
【キャッチーな属性としなやかボディの美少女ヒロインズ】
女子校生~女子大生クラスのヒロイン陣の年齢層はハイティーン~20代前半程度。大人びたお姉さんタイプの女の子も居れば、まだあどけない可愛らしさもある思春期後半ガールもおり、それぞれ異なる魅力がありますが、どちらかと言えば後者が人数的にはメイン。
毒舌で高圧的な言動ながら中身はエッチで純情なツンデレ系ガールや、低身長であることとそれを気遣われることがちょっとコンプレックスな彼女さん、余裕の悪戯スマイルを浮かべるエロエロお姉さん、健気に尽くす系のクーデレ美少女等々、割合にオーソドックスな属性を明確に取り込んだヒロイン設計となっています。
分かり易い属性および魅力を有するヒロインを用意して短編としてのまとまりの良さを図る一方、前述したようにヒロインの“デレ”的な要素を含む心情描写の心地よさがある分、型にはまった退屈感を覚えさせないヒロイン造形になっているのが○。

後述する様にエロシーンでは、ポージングの変化を利用することで、このスベスベの綺麗なエロボディがしなやかに動き、汗や淫液に濡れることで更にエロスを高まるのは官能的であり、ちょっとした背徳感も持たせつつ、上品さも保つ印象。
繊細な描線でありつつ滑らかに引くというよりかは、アナログ的な不揃い感や適度な粗さをむしろ魅力に引き立てるスタイルの絵柄は独特であり、この絵柄の特性が作品の雰囲気の良さやお洒落感に強く寄与しています。絵柄も単行本を通してしっかり安定しており、表紙絵のカラー絵とモノクロ絵の印象に差異をあまり感じません。
【十分に強いアタックの演出で彩るエロ可愛い痴態】
ヒロインの心情描写を中心として、エロシーンへの導入および最中に語られる台詞回しでラブエロの幸福感を喚起し、シナリオとしての一定の存在感を持たせつつ、エロシーンの分量の比重も大きく、抜きツールとしての満足感は相応に高く仕上がっています。
それぞれ性癖の異なる大学の美人先輩達とちょっと倒錯的なプレイを楽しみ、ラストは全ヒロインと4Pがっつりハーレムセックスという中編シリーズは多少例外的な存在であり、その他の作品は特定の性癖やシチュエーションを重視したタイプではなく、嬉し恥ずかしラブラブHで統一。
普段とは違う淫靡な姿を曝け出すことに羞恥を覚えたり、高飛車ヒロインがカワイイネコミミを付けられて赤面したり、性的快感に包まれてくしゃくしゃに乱れた表情を曝け出したりと、エロシーンにおいてもヒロインの表情付けのテクニックでヒロイン達のエロ可愛さを十全に引き出します。
ヒロインの柔らか華奢ボディの感触を楽しむ愛撫や、悪戯っぽいフェイスでの丁寧なお口ご奉仕などを投入する前戯パートを経てから抽挿パートへ移行。お口に白濁液を注ぎ込むこともあれば、射精シーンを投入しない組み立て方もありますが、相応の尺でヒロインの陶酔感が高まっていくシークエンスを描くことで的確な助走を形成。

コマを入り組ませる少々独特な画面構成は、多少ごちゃごちゃした印象がないわけではないですが、全身絵と局所アップの組み合わせ、演出強度の強い絵を重ねる情報量の高さに直結しており、アグレッシブさとキュートネスを両立させたまま、ヒロイン蕩けまくりの中出しフィニッシュで〆ています。
ラブエロエピソードとして読み口が非常に良い上に、エロの熱量が強い優良抜きツールでもあり、万人向けする1冊。
いずれも良作で選ぶのは難しいですが、強いて言えばクーデレ系年下ヒロインが可愛らしい短編「しあわせれしぴ」と、それぞれ魅力的な先輩美人から(性的な意味で)可愛がりを受ける中編シリーズが特にお気に入り。お勧め!