2015年09月

完顔阿骨打『幼少の花の秘密』

SecretOfYoungFlower.jpg  ヨシノサツキ先生の『ばらかもん』第12巻(スクウェア・エニックス)を読みました。普段は明るく元気な女の子・なるが父との別れのシーンでみせた涙には胸を締め付けられるような思いでした。とは言え、既に死別していたといった、より重い状況でなかったことが分かったのは幸いかもしれません。
しかし、タマちゃんの妄想暴走列車っぷりが更にヤバイ域に・・・

  さて本日は、完顔阿骨打先生の『幼少の花の秘密』(茜新社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『黒炉里』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
様々な衣装に身を包んだちんまりボディのランドセルガールズとのお気楽ラブエロ三昧な作品集となっています。

1d90ed5c.jpg  収録作は、地域各校の委員長による連合組織“眼鏡っ娘連合”に所属する女の子達は不届きなロリコンを退治しつつもそれぞれ大人の男性とエッチな関係にあって~な「眼鏡っ娘連合」シリーズ全3作(←参照 ツンツン委員長も好きな先生の前では 同シリーズ第1作「眼鏡っ娘連合 津木村鈴」より)、お兄ちゃんラブな妹ヒロインとのラブエロ・オムニバスな「妹はいかが」シリーズ全4作、エロチャイナ服の小○生美少女に手を出したロリコン青年の末路は意外なことに~な連作「中華少女」「ロリコン地獄」、および読み切り形式の短編・掌編5作。
収録本数は計14本と多いものの、1話・作当りのページ数は6~20P(平均13P強)と書店売り誌初出として平均値はかなり控えめな部類。読み口はあっさりと軽めの仕上がりがメインであり、ページ数の制限もあってエロシーンの量的な満足感は低い傾向にあるため、多少物足りなさは残る1冊となっています。

【いい意味での“軽さ”でまとめる漫画的ファンタジー】
  いくつかシリーズ作があるものの、ほとんどの場合オムニバス形式の作品ということもあり、どちらかと言えば短編・掌編集という印象が強い単行本。上述した様に、読み応えのあるシナリオパートはほとんどありませんが、今回はその“軽さ”が長所ともなっています。
その他の作品と同様にお兄ちゃんラブな妹ヒロインとのイチャラブ模様かと思わせながらラストでサイコホラー的な味付けのどんでん返しを行う「妹はいかが」シリーズ第3作や、スパッツを制服とした学園理事長が少女を毒牙にかけるダーク系寄りの短編「クロッチラインの東」などを例外としつつ、少女との、もしくは少女同士の穏やかな性愛模様が描かれています
643f403a.jpg  シナリオパートが短い故に状況の説明という理由もあるのかもしれませんが、幼いヒロイン達が主人公との性行為や恋愛感情に関して、倫理的なハードルが非常に低く(←参照 「妹はいかが」シリーズ第1作より)、サクサクとエロシーンへと移行する流れも、作品に軽さをもたらしていると評し得るでしょう。
現実においては倫理的に許されざるものであり、また時として悲劇を生むことのある少女性愛の歪みや罪科に対して無意識的に盲目であると同時に、例えばロリータ凌辱的な作品における倫理を黙殺することが目的である手法ともこの作家さんのスタイルは大きく異なり、性的ファンタジーであるが故にロリータ美少女との幸福な性愛という非現実が可能であるという割り切り方のカラッとした明快さが大きな特徴と言えるかもしれません。
  また、ロリコン不審者を格闘術や神力で撃退する眼鏡ロリ美少女達が登場する「眼鏡っ娘連合」シリーズや、ロリコン青年を(性的な意味で)襲う死神美少女や地獄の獄卒美少女といったファンタジーヒロインの登場する連作「中華少女」「ロリコン地獄」など、漫画チックなファンタジー要素を絡める作品が多い一方、ファンタジーとしての設定や展開に注力するのではなく、漫画的ファンタジーの枠組みそのものの楽しさに依存するスタイルは、90年代のエロ漫画ジャンルを思い出すレトロな魅力があります。
  エロシーンの終了と共に作品終了という展開も多く、ストーリーとしてのまとめ方自体に面白みがあることは少なくなっています。前述の様に、“軽さ”が美点となる作品集ですが、悪く言えば全体的な印象の薄さに直結しているのも事実かと個人的には感じるところ。

【ぺたんこバスト&一本筋股間なロリータガールズ】
  死神や地獄の鬼といった一部のファンタジー系ヒロインは年齢不詳ですが、その他のヒロインは概ね学年が作中で明記されており、ファンタジー系ヒロインの見た目年齢も含めれば、小○校中学年~高学年の一桁~ローティーン級のランドセルガールズで統一。
妹ヒロインを登場させる「妹はいかが」シリーズや、メガネっ娘ヒロインを集中投入する「眼鏡っ娘連合」シリーズなど、特定のキャラ属性を明確に意識させる作品群もあり、また小悪魔系の妹ヒロインや、真面目な委員長キャラなどのキャッチーな性格付けを施すこともあり、短い導入パートながらヒロインの魅力を分かり易く伝達しようとしり意図はうかがえます。
  なお、過半数の作品はロリータヒロインと成年男性との性愛を描いた作品である一方、少女同士の穏やかなラブエロ模様を描いたガールズラブな短編「ナ・カ・ヨ・シ」や、フタナリ少女同士のエロ三昧な日常を描く短編「ぐっど・もーにんぐ」といった作品もあるので、それらの趣向が苦手な方は要留意。
  成長期であるため、年齢設定によって背丈などで差異はありますが、ぺたんこバストに肉付き弱めのお尻と太腿、体幹から伸びる細い四肢、成人男性に対して明らかに小さく華奢な体格、そして閉じた一本筋が走るツルツル仕様の股間と、明確なロリ体型であることは全ヒロインに共通。
5132ffa6.jpgこのロリボディを様々な着衣で彩るのはこの作家さんの美点であり、学校の制服+ランドセルといった王道?もあれば、ミニチャイナ+ランドセルや、下半身がスパッツ指定の制服+ランドセルといった変化球や(←参照 短編「クロッチラインの東」より)、巫女服やガーリーな私服といった衣装なども用意。
  エロシーンの演出も含めて、密度の高さを競う近年の画風に比して、よりシンプルであっさりとした画面の印象を有する絵柄と言え、素朴なキャッチーさを有する漫画絵柄は単行本を通して安定。ベテラン作家であり、既に完成してから長い絵柄であるため、オールドスクール寄りなのは確かで、最新のエロ漫画の絵柄に慣れ親しんだ層では好みが分かれるかもしれません。

【比較的シンプルなエロ演出で彩るロリガールの痴態】

  前述した様に、各作品のページ数は多いとは言えず、6~8P作品などでは1P目からエロシーンに突入するといった対策はしているものの、全般的にエロシーンは短めという印象は否めず、たっぷり長尺のエロシーンをお求めな諸氏に勧め難いのは確か。
ロリ鬼コンビによる逆レイプや、スパッツ大好きな変態理事長によるエロ調教など、多少一方的な行為が描かれていますが、強く嗜虐的/被虐的であるシチュエーションは無いと言え、前述した様に、軽く穏やかな雰囲気の中で素直に性的欲望・恋愛感情が発露されるラブエロ系がメインとなっています。
  エロシーン前半の前戯パートにおいて、ほぼ必ずフェラシーンを投入するのは特徴であり、小さな体であるロリータヒロイン達が、相対的に大きく感じる肉棒を小さなお口でくわえて健気に頬張る様子は二次ロリ愛好家諸氏の興奮を喚起するものであり、キュートなロリフェイスに白濁液をぶっかけるのも征服欲を喚起するもの。
作品によっては、そもそも女性同士の行為であったり、スパッツ越しでの挿入であったり、もしくは尻コキに終始して挿入そのものが無いといったケースもあったりするものの、前戯パートの後に、ち○こを締め付ける狭く浅いロリま○こに挿入して膣奥までピストンし、ヒロイン達を蕩けさせる抽挿パートを用意。
SecretOfYoungFlower4.jpg  エロ演出に関しては、特に量的な面で抑制的であり、派手さ・過激さや、量的な飽和感を求める方にとっては物足りなさを感じる可能性が高いのですが、シンプルな蕩け顔や快感に茫然とした表情付けなどの変化、切れ切れに漏れ出る嬌声などのエロ演出は少女達の行為に対するリアクションを無理なくビビットに表現しているとも言えるでしょう(←参照 短編「まいにちいっぱい」より)。
演出強度の緩急で魅せつつ、全体的には良くも悪くも淡白なエロ描写である故に、ページ数に由来する量的な物足りなさに質的な観点で拍車をかけている印象は否めないですが、ロリータヒロインのちんまいボディをアクメで震えさせつつ、大ゴマでの中出し描写と追撃での精液漏れ出し描写で適度な盛り上がりを図るフィニッシュシーン周りのカタルシスは適切に図られているとも感じます。

  この作家さんとして確立された美点・個性がしっかりと出ている単行本であるが故に、ページ数の少なさに起因する物足りなさが評価の足を大きく引っ張っているのは残念な要素であり、「6年待ってこれなのか・・・」と個人的には感じてしまう部分はあります。
とは言え、ロリ眼鏡っ娘ヒロインとの教室Hが楽しめる「眼鏡っ娘連合」シリーズ第1作と、エロチャイナ服なランドセルガールズに性的悪戯な連作前編「中華少女」には愚息が大変お世話になりました。

ブラザーピエロ『実妹の膣内』

InsideMySis.jpg 濱田浩輔先生の『はねバド!』第6巻(講談社)を読みました。羽咲さんのラリーにこだわる「異常性」の原点が明らかになったのですが、本質的には“楽しさ”を求めていることが分かったのはちょっと安心したところで、決して間違った方向には行かないだろうと信じられます。
なぎさちゃんの巨乳成分は減っていますが、彼女の頼もしさと試合の緊迫感が魅力の最新刊ですなぁ。

  さて本日は、ブラザーピエロ先生の『実妹の膣内』(クロエ出版)のへたレビューです。なお、先生の前単行本(初単行本)『部活少女と甘い汗』(同社刊)のへたレビューもよろしければ併せてご参照下さい。
豊満ボディな巨乳美少女の妹ちゃんとのほのぼのラブコメ&お汁たっぷりパワフルファックが詰まった1冊となっています。

InsideMySis1.jpg  収録作は、お互いに大好きながら妹ということで多少素っ気ない態度を取っていた兄貴であるが、実は互いにド変態であることが判明してからエロエロライフを二人で満喫~な中編「ぶら×しす」前中後編(←参照 何やってるんだ君たちは 同中編作前編より)、実の妹と義理の妹がお兄ちゃんを巡ってエロバトルなタイトル短編「妹の膣内」+描き下ろし後日談3P、および読み切り形式の短編・掌編4作。
なお、掌編「部活少女の甘い汗」(4P)は前単行本に収録の短編「教えてコーチ!」の後日談となる作品。前単行本を既読であった方が楽しめるかもしれませんが、短い作品であり主人公であるコーチの性格(性癖)も分かり易いので、未読でも理解に齟齬は無いでしょう。
  描き下ろし作品および上述の掌編を除き、1話・作当りのページ数は16~50P(平均29P弱)とかなり幅がありつつ、平均値としては標準を優に上回るボリューム。基本的にはがっつりエロを楽しませてくれる明瞭な抜きツールとして構築されていますが、キャラクターの魅力を引き出すシナリオパートにも適度な存在感があるのが魅力的と言えます。

【ハートウォーミングなパワフル・ラブコメ】
  前単行本では“部活少女”というキャラクター属性に特化していたのに対し、今単行本では妹キャラクター、特に実妹キャラクターに特化しており、前単行本の宣伝漫画でもある掌編と、風邪を引いた受験生の女の子がドスケベ医者とエロエロナースのコンビにエッチな治療をされちゃう短編「医豚」を除けば、兄妹のラブ&エロを描いた作品で統一されています。
InsideMySis2.jpg  男性・女性の別なく、登場人物のエロパワーでグイグイと展開を牽引しつつ、ドタバタラブコメ的な明るさ・楽しさを備えた作風が持ち味と言え、大好きなお兄ちゃんを巡って実妹ヒロインと義妹ヒロインが火花と精液を散らすエロバトルを繰り広げる短編「妹の膣内」や(←参照 なんだかんだで仲良しなのですが 同短編より)、ド変態同士の兄妹がちょっと変態チックなプレイも含めてエロエロライフを送りつつ、まさかのライバル出現で妹ちゃんが嫉妬で暴走な中編「ぶら×しす」などはその好例。
作風においてエロパワーと賑やかさが魅力であると共に、それらの直向きさや純粋さを温かく描き出すのもこの作家さんの美点であり、兄妹相姦のストーリーの中で、双方が相手を慈しみ、幸福を願う気持ちを持っているのが、“ちょっといい話”として機能しており、読み口の良さに貢献しています。
ハートウォームな描き方が最も明瞭に出たのは、不器用な兄と既に一児の母で人妻である妹の関係性を描いた短編「妹の乳は蜜の味」であり、家庭に悩み寂しさを覚える妹を慰めるために関係を持ちながら、彼女とその子供の本当の幸せを願い、自ら身を引く兄の姿は、「寅さん」シリーズの様な不器用な男の優しさが実に魅力的。
  上述した様に、エロは十二分にガツガツとしたパワフルさがあるのですが、そこに一切の打算や悪意はなく、決して独創性が強い訳ではないながらも普遍的に受け入れられる心温まるストーリーテリングとよい塩梅で混ざり合い、互いの魅力を高め合っているのが作劇における最大の美点と評してもよいでしょう。

【たっぷり巨乳&桃尻と美脚の持ち主な妹ヒロイン達】
  短編「妹の乳は蜜の味」に登場の主人公の妹にして人妻であるヒロインや、短編「医豚」に登場のエロエロナースさんは20代半ば~30歳前後の年増美女さんですが、その他のヒロインは女子高生級のヒロインで固定。
前述した様に短編「医豚」を除いて、妹ヒロインで統一されており、そのほとんどは血のつながった妹さん。近親相姦の禁忌性は作中であまり触れられていませんが、それらの禁忌感よりも純粋に相手を幸福にしたいと願う気持ちが勝ったものとして兄妹の恋愛関係は描かれています。
ギャル系でツンデレタイプの妹や、お兄ちゃんラブなあまりに姉妹で激しいバトルを繰り広げる強気妹ヒロインコンビ、不器用な兄を支え、時に甘えるしっかり者の妹さんなど、各妹ヒロインのキャラクター性には描き分けがあり、また甘さたっぷりのお兄ちゃんラブ・マインドを強く打ち出す萌え系タイプではなく、素直な気持ちとしてさっぱりと描いているのも一つの特徴でしょう。
InsideMySis3.jpg  ボディデザインについては、比較的等身高めのスレンダーボディであり、すらりと伸びた美脚や締まったウェストに端正さがありつつ、柔肉をたっぷり詰め込んだボリューミィな巨乳・爆乳の存在感をダイナミックに見せつけつつ(←参照 短編「妹お世話日記」より)、むっちりとした太腿&ヒップも負けず劣らずの存在感を有します。
なお、エロ的に活躍するバスト&ヒップに加え、脚についてもかなり注力した描写が目立ち、足の指先まできっちり描いた上、パンストから透けて見える足先などをキーポイントとする描写があるのも特徴的。
  TI/クロエ系らしい、重さ・濃さに重点を置いたスタイルを有しており、後述するエロのハイカロリー感に直結していますが、その一方で、クドさはあまりないタイプでもあり、ラブコメ的な雰囲気によく合うキャッチーさも十分に兼ね備えた絵柄であると感じます。

【技巧的なコマ配置とダイナミックな肢体描写の融合】

  ページ数に幅があるため、必然的にエロシーンの尺も作品によって長短は様々であり、50Pという圧倒的なページ数を誇る短編「妹の膣内」の特大ボリュームの濡れ場もあれば、16P作品としてコンパクトにまとめた短編「医豚」のような作品も存在。
とは言え、登場人物の性欲でエロシーンへとまっしぐらな導入パートと、その後の互いを求めあう欲望のパワフルさで一気呵成に駆け抜ける強力さを有するエロシーンとで構成していることもあって、抜きツールとしての質的・量的な満腹感はいずれの作品でも強固に形成されています。
  暗さ・異常性を排した兄妹のラブラブ近親相姦で共通させつつ、主人公争奪戦として互いに妹コンビがエロスキルを駆使するセックスバトルや、アナル開発や痴漢プレイ、羞恥プレイなどの変態チックなプレイに挑戦したり、子持ち人妻妹さんの母乳を味わったりとエロシチュエーションやプレイに幅を持たせている分、趣旨が一貫している一方でエロの印象に多彩さがあるのも嬉しいところ。
  エロシーンの尺の長さもあり、エロ展開序盤のお触りやオナニーシーン、ちょっとしたエロプレイも配しつつ、ヒロインの迫力ボディをたっぷり揉みほぐしたり、艶やかなリップが肉棒に吸いついたり、たっぷり柔らかバストによるパイズリなどの前戯パートを十分量投入して、盛り上がりを十二分に図った上で抽挿パートへ移行。
InsideMySis4.jpg抽挿パートでは、ヒロインの肉感ボディの存在感を大ゴマやコマぶち抜き絵でインパクト豊かに描き出しつつ、そのボディへパワフルな抽挿を繰り返す力強さ、柔らかな肉感に包まれたりホールドしたりな接触感を打ち出し(←参照 短編「妹の膣内」より)、各種エロ擬音や乱れたエロ台詞、しっとりと柔肌を濡らす液汁描写などでエロ作画の密度を高めています。
  特徴的なスタイルとして、例えばち○この出し入れや、それに伴うヒロインの表情変化など、時間的に連続もしくは繰り返しをする動きや反応をコマとしても連続させて表現する手法であり、大ゴマに付随させた小ゴマで表現することもあれば、大ボリュームの短編「妹の膣内」では何と2P見開き絵でこの手法を用いたり、中編作前編では1P全てが平行連続コマで埋められたりと、意欲的な方法も投入しており、元々高い情報量を更に増強させているのが見事。
  複数のエロシチュエーションを用いる場合は次々と射精していくというエロ展開も見られるものの、むしろじっくり1回戦を描き出す傾向があり、ハードなプレイで双方の快感が高まり切ったところで男女双方が絶頂に達し、たっぷりと注ぎ込まれる様と、ヒロインの喜悦のアクメを1Pフル~2P見開きでダイナミックに提示して強力に〆ています。

  前単行本と趣向を大きく変化させていますが、シナリオ・キャラ・エロいずれにおいても長所はそのまま受け継いだ2冊目と評し得るでしょう。
個人的には、実妹ヒロインと義妹ヒロインにたっぷりエロサービスを受ける長尺エロシーンが楽しめる短編「妹の膣内」が最愛でございます。

じょい『変恋ホリック』

StrangeLoveHolic.jpg  隅田かずあき先生(原作:村田真哉氏)の『キリングバイツ』第4巻(小学館)を読みました。六条さん(ジャコウネコ)の参加で色っぽいお姉さんが追加されると共に、彼女の能力でお色気レズセックスもご開陳で大変嬉しいところ。
あと、穴掘り大好き失禁重点な初ちゃん(ウサギ)カワイイですなぁ。城戸さんの能力は何由来なんですかねぇ。

  さて本日は、じょい先生の初単行本『変恋ホリック』(ジーオーティー)の遅延気味へたレビューです。結構作風が異なると感じるカガミ先生の推薦コメントが帯にあって、面白いなと感じました。
それはともかく、キャッチーなキャラクター性と肉感ボディの持ち主な美少女ヒロイン達とのラブエロ三昧となっている作品集です。

5a13d618.jpg  収録作は、学校教育として学生同士での性行為の実践カリキュラムが行われている世界で、三人の女の子達が主人公に好意を打ち明けてレッツ子作りな連作「クローバー・コンセプション」前後編(←参照 みんなで仲良く4P孕ませセックスだ! 同連作後編より)、および読み切り形式の短編8作。なお、カバー裏に短編「ヒメ×プリ」のおまけ掌編が描き下ろされています。
1話・作当りのページ数は16~30P(平均23P)と標準的な分量を有しており、ライト&スィートな口当たりの良さのあるシナリオパートと、適度なアタックの強さがあるエロシーンとでバランスよく構築されています。

【キャラの魅力が武器のオーソドックスなラブエロ系】
  作風としては、穏やかな雰囲気を有するラブエロ系とカテゴライズ可能なスタイルであり、子作りカリキュラムが実践されている連作にしてもその制度のファンタジーとしての側面に踏み込むわけではなく、3人のヒロインとのスクウェア・ラブな関係を描くための素地として利用していると言えるでしょう。
また、キュートな女装少年ネタや生物部部長のマッドサイエンティスト美少女のエロ発明など、エロ漫画的にポピュラーなギミックを投入する作品もあり、後述するようなヒロイン達の個々のキャラクター性と共に作品の印象を変化させていますが、いずれにしてもラブエロとしての甘い幸福感やドキドキ感などを中心に組み立てた作風で、その点では収録作の方向性は統一感が強くなっています。
e11ddba6.jpg  ヒロイン側が男性主人公に対して積極的なアプローチを示したり、状況に流されるままにエッチへと突入したりと、棚ボタ的なウハウハ感があるのは確かですが、その一方で男性側が単に流されるままになっているのではなく、彼ら自身も真摯な感情を基に能動性・積極性を示すことで恋愛関係の深化とラブラブHの甘味増強を成し遂げているのは、恋愛描写として好ましく感じる点(←参照 先生の言葉にドキリとする純情なヤンキー娘 短編「ヤンキス」より)。
導入パートで各ヒロインのキャラ属性に由来する可愛らしさやを表現しつつ、エッチへの素直な積極性でエッチに突入し、心身双方の快感に蕩けて甘い台詞を奏でるヒロイン達の痴態を描いた後にハッピーエンドという共通する流れは、オーソドックスな展開を素直に踏襲している分、読み口の滑らかさが確保されており、ストレスフリーでヒロイン達のラブ&エッチを楽しめる仕様と言えるでしょう。
十分にウェルメイドであり、訴求層の幅広い作劇であると同時に、逆に言えばストーリー展開にしろ心情描写にしろ月並みの印象はあり、読み口が良くも悪くも平板であるため、エッジやインパクトを作品に求める方には不向きかもしれません。

【貧乳美少女もいつつ、柔らか巨乳ボディがメイン】
  ヒロイン陣はミドル~ハイティーン級の美少女ヒロインで統一されており、男性主人公も一部を除いて同年代の少年を投入していることもあり、初々しさや若人故の真っ直ぐさを備えた青春ラブエロとして描かれています。なお、ヒロインの処女率は高めであり、そこらも初々しさや初めてを捧げて貰う幸福感に寄与。
  ちょっぴり不思議ちゃんなマッドサイエンティストな女の子や、元気で明るい幼馴染女子、年上である男性主人公を性的に翻弄する小悪魔系ガール、凛々しく同性にも人気な王子様系美少女、無口無表情な図書委員さん、お兄ちゃんラブな妹キャラなどなど、キャッチーなキャラクター属性を備えた美少女キャラで固め、それに合ったポピュラーなシナリオ展開にすることで彼女達の魅力をスムーズに伝達。
勿論、ツンツンしていたり真面目だったり、無表情だったりなヒロイン達が主人公の前で“デレ”たり、元気な幼馴染さんの一途で乙女な部分が明らかになったりすることで、エロシーンにおける彼女達の可愛らしさが高まるのも、スタンダードな方法論ではありつつ、やはりシナリオとエロの魅力増強に効果的です。
  短編「正しい下僕の作り方」には貧乳ほっそり体型なドS小悪魔系ガールの一人ヒロイン制となっていますが、貧乳ガールは少数名で登場する場合は巨乳ガールとセットでのダブルヒロイン制。
StrangeLoveHolic3.jpg絵柄にデフォルメ感があることもあって、肢体の輪郭が柔らかく丸みを帯びていることもあり、スベスベとした質感の肌に包まれた肢体は適度にぷにっとした肉感を十分に持ち、これまたモチモチと柔らかい質感を有する巨乳&桃尻を備えています(←参照 たっぷりバスト&豊満下半身ヤッター! 短編「Are you れでぃ?」より)。
  初単行本ということもあって絵柄には一定の変遷が認められ、初期作では表紙絵とほぼ完全互換な絵柄よりも描線の硬さや作画密度のバラつきなど目立ち、多少の減点材料ではあるでしょう。近作では、前述した様に程好いデフォルメ感に由来する適度な萌えっぽさや明るくキャッチーな印象が魅力であり、エロシーンでの作画密度の増強もあって可愛さとエロの濃密さをバランスよく両立させていると感じます。

【ヒロインのエロ可愛さを引き出す描写と構成の濡れ場】
  エロシーンは標準的な分量を確保しており、前述した様に挿入パートで示されたヒロインのキャラクター属性に由来する魅力、およびエロシーンでの彼女達の変化に由来する魅力によって実用性を底上げしているのも抜きツールとしての魅力。
  小悪魔系ドSガールが年上男性を脚コキやらお仕置きパンツコキやら強制騎乗位セックスやらで射精管理されたり搾られたりな短編「正しい下僕の作り方」、気弱な女装少年にエロエロ強気お姉さんが襲い掛かる短編「Are you れでぃ?」といった棚ボタ展開を通り越して男性にとって被虐的なシチュエーションを有する作品もありますが、それらの場合でも基本的には信頼関係や恋愛感情がベースであり、全体的に和姦エロで統一されていると言ってもよいでしょう。
エロ展開序盤でのキスの交し合いやボディタッチで徐々に盛り上げつつ、ヒロインの健気なご奉仕プレイなどを得た後、ヒロインもしくは主人公が双方の恋愛感情を更に高める台詞を奏で、抽挿パートで甘い幸福感に更なるブーストをかけるスタイルは、十分な尺のエロシーンの牽引力を増している確かな美点。
StrangeLoveHolic4.jpg  ヒロイン達の柔らか巨乳ボディ、もしくは華奢なスレンダーボディの魅力を前面に打ち出しつつ、紅潮した頬と潤んだ瞳の蕩け顔、ぶるんぶるんとなかなか派手に揺れるたっぷりバストの乳揺れ描写、しっとり濡れる柔肌、ハートマーク付きのエロ台詞や余裕のない乱れたエロ台詞に、ち○こをきゅんきゅんと締め付ける美少女ま○こを表現する断面図など、十分に高密度なエロ演出を施してヒロイン達のエロ可愛い痴態を表現しています(←参照 クールヒロインの蕩けっぷり 短編「ヒメ×プリ」より)。
エロ演出の方向性自体は一貫していますが、近作では明らかにページ内のコマ構成が上手くなっており、ちんこの出し入れ等の連続する行為を表現する平行連続コマや、ピストン描写の大ゴマへの結合部アップコマのカットインなど、情報量を増す工夫が為されています。
  前戯パートでの射精を投入することも多く、また1回戦仕様でまとめることも多いですが、お互いにすっかり発情スイッチが入った状態での中出し連発というドライブ感の強い抽挿パートを中核として組み立てることが多く、前述の演出による陶酔感の強さやキスなどによるラブラブ感を打ち出し、双方が体をギュッと密着させた状態で膣の最奥で溢れる程の白濁液を放出し、ヒロインがアクメ絶叫に震える様を大ゴマ~1Pフルでダイナミックに投入しています。

  初単行本ですが、ラブエロ系の抜きツールとして完成度の高さを有しており、特にエロシーンにおいてヒロインの一途なラブマインドと蕩けた肉感ボディで彼女達のエロ可愛さを十全に引き出していたのが魅力的。強い個性、独自性には欠けますが、それらは後から付いてくるものでしょう。
個人的には、王子様系ヒロインのキュートな乱れっぷりが魅力の短編「ヒメ×プリ」と、ヤンキー娘がデレる方の“ヤンデレ”が楽しめる短編「ヤンキス」がお気に入りでございます。

睦茸『めぐりドコロ』

CyclePoint.jpg  TVアニメ版『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』第9話「アンドロイドは電気アンマの夢を見るか」を観ました。綾女さんの「狸吉のパンツがあれば私は大丈夫」発言の真意がその時点では分からなかったのですが、パンツで釣れてしまったトンデモ人物の姿に納得しました・・・。
月見草さん、男性だったんですねぇ・・・いや、だが、むしろそれが(性的な意味で)いいッ!

  さて本日は、睦茸先生の『めぐりドコロ』(ワニマガジン社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『そとの国のヨメ』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
魅惑のふにゅふにゅ柔らかボディをお持ちな美少女&美女ヒロインとの穏やかなラブ・アフェアと蕩け具合MAXのエロシーンが詰まった作品集です。

CyclePoint1.jpg  収録作は、主人公の学業の世話をしながらつっけんとんな態度を繰り返す幼馴染のヒロインさんだったが、実は主人公に対する恋心を抱いており、彼が眠りに落ちた際にキスを・・・で始まる恋物語なタイトル中編「めぐりドコロ」全5話(←参照 彼女が素直になれる時間 同中編第1話より)+描き下ろし後日談8P、および読み切り形式の短編4作。
描き下ろし作品を除き、1話・作当りのページ数は16~40P(平均24P弱)と幅はありつつ標準的な水準。中編作を含め、ストーリーとしての読み応えはさほど強くありませんが、居心地のよい穏やかな空間が形成されており、その中で濃密なエロシーンを提供する優良抜きツールとなっています。

【穏やかで甘い雰囲気でヒロインの可愛さを楽しむ作劇】
  ブラックな凌辱エロも描ける作家さんですが、前単行本と同様に今回も、穏やかな雰囲気の和姦エロで概ね統一されており、エロを介しての男女の融和を描いている分、訴求層は非常に幅広いタイプ。
  主人公に対して素直になれず、彼が眠っている時にキスしたり、触れたりと本音を明らかにするヒロインに対し、主人公側がその好意を受け止めると共に、ヒロイン側も徐々に素直になっていくことで恋愛関係が確立される中編作は、両者の関係性の深化を十分な尺を取って描いており、多少冗長の感こそあれ、甘く優しい空気が読み手の脳味噌を包み込んでくれています
ラブラブ感満載な中編作や、兄に対し恋心を寄せながら素直に慣れずに厳しい態度を取る小悪魔系妹ヒロインとの性愛を描く短編「かわいい妹」の様に純愛ストーリーとしての甘酸っぱさを備える作品に対し、幼馴染である巨乳アイドルちゃんに(性的な意味で)マイクレッスンな短編「あいどる☆どろっぷす」といったラブラブお馬鹿コメディや、性的な暴君お姉ちゃんに弟君がち○こで反撃な短編「だらしなあね」などもあり、恋愛ストーリーとしての濃淡は作品によって一定のバラつきはあります。
CyclePoint2.jpg  その一方で、いずれの作品をにおいても、素直になれなかったり、好意を上手く表現できなかったりする登場人物が、実際に肌を重ね合わせ相手を求める性行為において互いの恋心や感情を認識し、強固なものにしていくという描き方は共通しており(←参照 キスシーンでの感情描写が印象的 短編「廃人系彼女」より)、性愛の描き方として善きものをもたらすものとしてポジティブに描いているのも特徴でしょう。
お姉ちゃんを性的にやりこめる短編「だらしなあね」においても、お姉ちゃんの真意を語らせることで少々サディスティックになったエロに対して事後の雰囲気を優しく回復させており、いずれの作品でも程良い甘味のあるハッピーエンドでまとめています。

【たっぷりサイズでとっても柔らかいおぱーい】
  20代半ば程度と思われる短編「だらしなあね」のお姉ちゃんヒロインを除けば、一人ヒロイン制で主人公との関係を丁寧に描いていく中編作のヒロイン・メグルちゃんを筆頭に女子高生ヒロインで統一。
クールな言動のボクっ子や兄に対してつっけんどんな態度を取るちょっとギャル系の雰囲気もある妹さん、ゲーム廃人でものぐさなオタク女子にあっけらかんとお馬鹿なアイドルちゃん、自堕落で主人公をこき使うお姉ちゃんなど、エロ漫画的にポピュラーでキャッチーなヒロイン設定を擁していることも、シナリオの分かり易さを下支えしています。
クールであったり、不器用であったりするヒロイン達を中心として、前述した様に性行為も介しながら、彼女達の本音や感情が徐々に明らかになってくるという点が、恋愛ストーリーとしての肝要な点であり、それが吐露されたタイミングでシナリオにしてもエロにしても一気に印象が甘く優しくなるのが◎。
  三つ編みの黒髪で涼やかな瞳の無表情フェイスなボクっ子さんや、金髪ショートで征服を着崩したギャル系妹ちゃん、ツインテのロリ顔巨乳なアイドルちゃんに、大人の色香とSっ気を感じさせる黒髪ロング&ツリ目のお姉ちゃん等々、設定に合わせたキャラデザインもヒロインの魅力を分かり易く伝達することに貢献しています。
CyclePoint3.jpg  ヒロインのボディデザインについては、全身にむにゅむにゅと柔らかなお肉を健康的な量まとった肉感ボディであり、特に揉む指が沈み込んでいきそうな質感を有する柔らか巨乳の存在感は特筆すべき点(←参照 このぷにぷに感! 短編「だらしなあね」より)。ぷっくりとした乳輪と控えめサイズの乳首のコンビネーション、バスト同様に量感を有しつつ形のよい桃尻などもストレートなエロさを備えていると言えるでしょう。
  各作品の初出時期が幅広いこともあって、絵柄には比較的明瞭な変遷が窺え、絵柄の統一感はやや弱め。近作では、絵としての華やかさ・修飾性が増したことに加え、以前はボディラインに丸みを強く付けていた分、肢体の柔らかい肉感が全体的に強調されていたのが個性であったのに対し、よりスレンダーで等身高めの均整が取れたデザインになっているため、場合によっては好みが分かれるかもしれません。

【高密度のエロ演出で陶酔感をたっぷり打ち出す密着和姦】
  上述した様に、各作品のページ数に幅があるため、エロシーンの尺の長短も作品によって異なりますが、いずれも十分な濡れ場と、密度の高い演出に支えられる濃厚さもあって、抜きツールとしての満腹感は十分高く仕上がっています。
  ヒロインのボディに対して好き放題する多少嗜虐的な味付けや、逆にSっ気や支配欲を発揮したヒロインに好き放題されちゃう被虐的なシチュエーションも存在しますが、それらも彼女達の不器用さや素直な恋愛感情によるものであり、基本的には相互に感情と快感を受け止めあう甘い幸福感を備えた和姦エロで統一されていると評してよいでしょう。
和姦エロとしての勘所であると同時に、読者によっては忌避要因となる要素なのですが、前戯パートでも抽挿パートでも男女の体の接触、密着感を重視したエロ作画となっているため、男性の体が画面内に移り込む頻度が高くなっています。
ヒロインの痴態のみに集中したい方にはネガティブな要素かもしれませんが、彼女達の柔らかな肢体と抱き合うなどの密着感や、上述した様に互いの恋心などの感情を吐露させる印象的でクドくならない程度に丹念に描くキスシーン、抱きしめながらのふにゅふにゅバスト揉みしだきなどの描写は、男性の体躯が描かれているからこそ臨場感や興奮を高めているのは確かでしょう。
CyclePoint4.jpg  ヒロイン達の痴態を彩るエロ演出の密度は総じて高く、涙や涎に濡れながらぐしゃぐしゃに乱れた蕩け顔、各種淫液がトロトロとシロップのようにかかった豊満ボディのシズル感(←参照 キスからの涎ブリッジがまた淫猥 中編「めぐりドコロ」第2話より)、透過図や断面図等で強調される肢体のホールド感と同様の膣内での粘膜での密着感、重量感を感じさせながら柔らかく弾む乳揺れ描写に、乱れた描き文字のハートマーク付きエロ台詞や、各種擬音の散布等によって、ハイカロリーなエロ描写を連続させていきます。
尺によっては1回戦でまとめるケースもありますが、その場合でもヒロインの絶頂シーン等で前半戦の盛り上がりを形成。場合によっては膣内射精連発というケースもありつつ、前戯シーンでのフェラや足コキ、尻コキなどからの射精と、すっかり蕩けきったヒロインにたっぷり中出しして両者快感の高みに昇るフィニッシュシーンとで複数の抜き所を提供しています。

  幅広い読者層にとって心地よさを感じさせるラブエロ系の雰囲気の良さと、十二分な濃厚感や幸福感を充填したハイカロリーなエロ描写が魅力の作品集となっています。
個人的には、生意気ギャル系妹さんのSな部分と乙女な部分の両方が楽しめる短編「かわいい妹」と、性的なお姉ちゃんにち○こで逆襲、でもラストはしっかりラブラブな短編「だらしなあね」に愚息が大変お世話になりました。

いのまる『座敷姫の玩具』

ToyForPrincessInJail.jpg  浅野にいお先生の『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』第3巻(小学館)を読みました。非常に社会風刺が効いた本作ですが、女の子達が卒業を迎えて彼女達の日常がなんだかんだで続くのかと思わせておいての、巻末での強烈な一言がものすごい衝撃を与えてくれた巻でした。
今回姿が明らかになった“侵略者”達が実は強力なのか、それとも最後の敵はやはり人間なのか・・・

  さて本日は、いのまる先生の『座敷姫の玩具』(ティーアイネット)のへたレビューです。なお、先生の(成年向け)前単行本『ミダラナシセン』(同社刊)のへたレビュー作家評等もよろしければ併せてご参照下さい。
妖しくミステリアスな雰囲気の中で繰り広げられる涼やかで爛れた魅力の美少女・美女達とのアブノーマルな性描写が魅力の1冊となっています。

ToyForPrincessInJail1.jpg  収録作は、艶めかしい声に誘われて屋敷の土蔵に立ち入った少年は、そこで緊縛調教されている人妻と出会い、彼女に娘の友達となってと言われるも、その娘を監禁している座敷牢に閉じ込められて性玩具とされ、その娘の姉に世話されるようになるのだが~という長編「座敷姫の玩具」全7話(←参照 妹と主人公のセックスに姉は何を思うのか 同長編第3話より)。
1話あたりのページ数は28~42P(平均31P弱)と標準を上回る水準。長編作としての読み応えは十分にあり、ストーリー展開で読者の期待と不安を呼び起こすと共に、十分量用意されたエロシーンの抜きツールとしての満足感もしっかり高いエロ漫画として優良な作品構築を示しています。

【狂気の閉鎖空間への監禁とそこからの離脱】
  約3年ぶりの単行本となる今作は、前作の比較的陽性でライトな作風から大きく転じ、この作家さんの得意とするダークでミステリアスな雰囲気を有する作品となっていますが、凌辱エロ的なストレートさよりかは複雑な愛憎が入り組む伝奇的なストーリーを展開。
  座敷牢に囚われた金髪の美少女である妹、彼女の世話を焼き父親への性的奉仕を強いられる黒髪の美少女である姉、主人公を屋敷に招き入れ年老いた夫から緊縛の責めを受け続ける美貌の人妻、そしてその歪んだ空間を作り出した屋敷の主である父親(夫)という異常な家庭環境に普通の少年である主人公が放り込まれます。
“鬼畜の巣”である屋敷の中で、人妻さんや美少女姉妹とのセックスを甘受する主人公ですが、それは棚ボタ的な幸福感とはほど遠く、狂気によって崖下にいつ突き落とされるか分からない緊張感が作品に漂っています。
ToyForPrincessInJail2.jpg元々醜悪な性質であった屋敷の主が、なぜそこまで歪んでしまったのかを過去エピソードで明らかにすると共に、彼の憎悪を受け続け、囚われている彼女達のそれぞれの思惑に後押しされる形で、主人公はこの閉塞した狂気の世界を打破する方向へと終盤で話は大きく動いてきます(←参照 人妻さんから渡されるある物 長編第7話より)。
  本作は、神話の時代より物語の骨子となってきた“女(伴侶)を得るためには強大な同性の敵を打ち倒さねばならない”という構図にある意味では忠実であり、主人公は正しくそれを成し遂げ、“女”を得るわけですが、暴力によって成し遂げたその状況は単に“支配者”がすげ変わっただけに過ぎないという点にも本作は盲目ではありません。
館炎上エンド的な、別要因による強制的なシステムのシャットダウンではなく、悪意と憎悪が満ちていた屋敷をそのままの姿で残しつつ、外的要因はあるにせよ、自らの意志でその支配の環境から離脱し、自らの幸福を掴んだ主人公が屋敷の前から立ち去るラストは極めて示唆的であり、一抹の不穏さを残しつつ、人の善なる意志の勝利を描き上げた作品として仕上がったと高く評価したい所存。

【スレンダー美巨乳ボディのミステリアス母娘】
  主人公が閉じ込められる座敷牢の主である金髪の美少女・知子、彼女の姉である黒髪神の美少女・貴子は共にミドル~ハイティーン級の美少女であり、彼女達の母親である幸子さんは推定30代半ば程度の美人さんであり、過去編も含めて彼女達母娘との性愛が描かれます。
  幼少期より座敷牢に閉じ込められていたためワガママながら天真爛漫な印象の知子、家の歪みを一身に背負い込み暗く冷たい印象の貴子、度重なる性的懲罰を重ねられながら妖しい色香をまとわせる幸子さんとそれぞれ性格付けは異なりつつ、いずれも狂った世界に囚われていることは共通しています。
いのまる先生のヒロイン造形に頻出する特徴として、過酷な状況で性的に搾取される状況になっても、芯の強さ・凛とした色香を損なわない“強い女性”として描かれることは本作のヒロイン達に共通しており、状況を打破しようと企む意思や愛憎の強さと、エロシーンにおいて快楽に熱っぽく蕩けるギャップが非常に魅力的。
ToyForPrincessInJail3.jpg  意思の強さを感じさせる涼やかさツリ目、知子はある事情により金髪ですが残り二人の艶やかな黒髪、しなやかなスレンダーボディとしっかり自己主張する張りのよい巨乳&桃尻とこの作家さん十八番のキャラクターデザインであり、和装や古風なセーラー服なども薄暗い日本家屋の背景と合わさって退廃的な雰囲気を作り出しています(←参照 この美しい官能フェイス! 長編第4話より)。
  なお、屋敷の主である父親は、過去編で無理矢理嫁にした幸子さんを凌辱していますが、過去のある事件によって性的不能となっているため、性的仕置きや洗体プレイを強要するもののセックスは不可能であり、それ故に歪みが増しています。
これに対し、主人公の少年は、ストーリー中盤まではヒロイン達に正しく“オモチャ”にされて状況に流れるままに彼女達とセックスをしているわけですが、物語の展開に合わせ、自ら行動し、彼女達に快楽を与える個としての“男性”に成長・変容していくのも作劇上において重要なキャラクター描写でしょう。

【狂気の中でも官能的な美しさがより光る痴態描写】
  意外な序盤から妖しげな思惑が見え隠れする中盤、話が大きく転回していく終盤とストーリーを印象的に動かしながらエロシーンも十分量織り込んでおり、各話においてエロ・シナリオ共に余分な部分がない完成度の高い作品構築。したがって、ストーリーにも引き込まれつつ、実用的読書もたっぷり楽しめます。
  突然謎の金髪美少女の座敷牢に閉じ込められてセックス三昧という状況は、棚ボタ的な幸福感がないわけではないですが、そこに至る流れと周囲の人物達の動きもあって甘い幸福感はなく、どこか猜疑と憎悪が漂ってくる雰囲気。とは言え、ある種の破滅願望がモチベーションとはいえ、綺麗な美少女さんが色々と特殊プレイを要求してくるシチュエーションがエロ的に美味しいのは確かでしょう。
ToyForPrincessInJail4.jpgまた、狂った主人による緊縛&鞭打ち調教や、緊縛しての凌辱&旦那の目前での凌辱(←参照 長編第5話より)、異物挿入や(ブツの描写はないですが)浣腸などのスカトロプレイなど攻撃的でアブノーマルなプレイも多数搭載。最終話では“悪”と打倒した主人公に“女”達がかしづくウハウハ4P母娘丼セックスもご褒美的に用意されています。
  変態チックなプレイや、欲望を相手に叩きつけるだけのハードなピストン、羞恥心を引き起こす奉仕強要などの状況において、ヒロイン達は羞恥や屈辱の感情を表情ににじませながら、その美貌と色香を更に増すかのような表情を示しており、彼女達を屈服させる支配欲と同時にその魅惑に取り込まれていくかのような妖しい幸福感も喚起。
しっとりと汗に濡れる柔らかな女体、背徳的な喜悦に溺れる官能的な表情、抽挿に合わせ快楽に反り返り、男性の肢体に絡みつき、緊張と弛緩を繰り替えす肢体描写、濁音の多い印象強めの擬音や淫液が漏れだす結合部を見せ付ける構図と、アタックの強い演出を十分な密度で練り込みながら、彼女達の美しさが些かも減衰されることのない性描写は非常に魅力的です。
  自らも激しく腰を振り、更なる快楽を求めて高揚していくピストン運動は、快楽の高みを上り詰め喜悦のアクメを迎えんとする彼女達に、ドクドクと白濁液を注ぎ込み、トドメのアクメに体をビクビクと反応させ嬌声を叫ぶ痴態を2P見開きのダイナミックな構図で投入するパワフルなものであり、宿るものの正負の別なく性欲の力強さが迸る様なエロシーンを〆ています。

  序盤のトンネルといい、少年の成長と屋敷からの脱出といい、個人的には神話的なモチーフが面白かったのですが、それを差し置いてもミステリアスな雰囲気やヒロインの性的魅力の高さなど、美点の多い作品であるなと感じます。
成年向けでは3年ぶりの単行本となりますが、エロにしてもストーリーにしてもキャラクターにしても美点をそのままにパワーアップして帰って来た最新刊と評し得るでしょう。お勧め!
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