DModel.jpg 三上小又先生の『ゆゆ式』第7巻(芳文社)を読みました。今回も素晴らしいカワイイ&癒し空間が広がっており、この優しい世界に浸かっていたいと思いましたね。しかし、相変わらず意外な方向に話が飛んでいくことがあるとはいえ、人皮装丁本の話する女子高生って・・・
管理人はアニメ版2期がなんとか実現してくれるといいなぁとずっと思っております。お願いしますよ、ほんと・・・

  さて本日は、アシオミマサト先生の『D-Medal』(ティーアイネット)のへたレビューです。なお、先生の前々単行本『Loveless Labyrinth』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
確かなテーマ性が貫くストーリーテリングと健康的な肉感ボディが快楽に染まる濃厚エロスが楽しめる1冊となっています。

DModel1.jpg  収録作は、アンティークショップの帽子少女から購入したメダルは、学校内で手渡した相手が1枚につき1回(1射精)セックスさせてくれるという不思議なアイテムであり、自分の彼女を差し置いて主人公は学内の美少女や女教師と次々にセックスしていくのだが~という長編「D-Medal」全6話(←参照 2枚使ってチアコンビ同時喰い 同長編第2話より)、および短編「Loveless Labyrinth after flower」。
長編・短編共に、何かしらのキッカケを作るマジックアイテムを登場人物達に授けるミステリアスな帽子少女が登場しており、彼女が登場する一連のシリーズ作に位置付けられる作品となっています。短編「Loveless Labyrinth after flower」は、前単行本に収録の中編「Loveless Labyrinth」の後日談となっており、内容をより良く理解するには該当作品の読了が求められます。
  1話・作当りのページ数は26~30P(平均27P強)と標準を十分上回る水準にあり、ストーリーとして十分な読み応えを持ちつつエロのボリューム感も強く仕上げられたバランスのよい作品構築を示しています。

【エロエロ全能感とその反動を描く純愛ファンタジー】
  学内であればどんな相手でもセックスできるという便利アイテムを手に入れ、学校のアイドル美少女やスポーツガールに純情ヤンキー娘、外国人の先生や保険医さん、挙句の果てには彼氏持ちの女の子にまで手を出していくというウハウハ展開を冒頭からスタートさせますが、このマジックアイテムシリーズ(仮称)ではその様に一方的に都合の良い道具というものは登場しません。
何故かメダルの効果が発動しない彼女を遠ざけ、自らの欲望を他者の気持ちや恋心を無視して押し付け続けた主人公を待つのは、身勝手なセックス三昧の反動として自らが女性化し、メダルを渡してくる相手に好き放題にされるという強烈なしっぺ返しです。
ade75cda.jpg  その状況の中、主人公は自らがしてきた行為の愚かしさを、正しく身を以て悟るとともに(←参照 自分がしてきたのはセックスではなく自慰行為 長編第5話より)、そのような身勝手な欲望が自分の大切な存在である彼女にまで向かわんとしていることに気付きます。
作中でも語られることですが、このシリーズで登場するマジックアイテムは単に便利な存在でもなく、また逆に登場人物達に対する悪意や害意を有してもいません。あくまでそれを用いる“人間”がどう考え、どう行動するかにこそ価値が与えられており、自分の愚かしさと彼女の存在の大切さを自覚した主人公は、正しい行いによって呪いを解き、ヒロインへのハッピーエンドへと回帰していきます。
  ファンタジーであるエロ漫画である故に、自身の性的欲望が無限に叶えられる夢想を実現させる作品も面白いとは考えますが、相手を尊重しない一方的なセックスが無軌道に発散していくことの虚しさ、性愛において強烈な効果には相応の負の反動があることを本作は鮮やかに描いており、それ故に誠実で締まったストーリーになっていたと高く評価したい所存。
  短編作については、中編作の後日談・番外編的な作品であり、ドラマ性の強い本編に対して主人公とヒロインのラブラブっぷりと、キャラクター勢揃いで最大7人の女性キャラとハメ放題なウハウハ感を前面に出しており、こちらはより素直に抜きツールとして構成されていると感じます。

【メインヒロインとの関係を軸としつつ多彩なサブヒロイン】
  作品としては主人公とメインヒロインの恋愛関係を明確に軸としているため、他の女性キャラクターはエロ要員としての位置付けが強く、ストーリー展開にはあまり寄与しないのですが、長編・短編共にメインヒロイン以外にも多数の美少女・美女が登場してエロシーンを彩ります。
長編作では、陸上部所属で締まった日焼けボディの彼女さん以外にも、真面目で厳しい生徒会長さんに華やかな容姿のアイドル的存在の美少女、日焼け肌の水泳部員ガール、チア部の美少女コンビ、ヤンキーガール、熟れたボディの美人保険医さんやダイナマイトボディの金髪外国人女教師さんなどなど、多彩・多数のヒロインを投入してセックスしまくりなゴージャス感・高揚感を喚起。
また、長編作は中盤以降、主人公がマジックアイテムの呪いにより巨乳美少女ボディへと女体化しており、彼のモノローグで話が進行する形式であることもあって、野郎どもの欲望に体と心を滅茶苦茶にされてしまう状況を自ら語っているのは女体化エロとしての醍醐味の一つでしょう。
DModel3.jpg 完熟ボディのアダルトレディさんからちょいとロリ寄りのキュートガールまで登場していることもあって、各女性キャラのボディデザインには一定の描き分けをしています。おっぱいサイズなどに一定の振れ幅はありますが、いずれにしても健康的なむっちり感を基調とした肉感ボディであり、柔らかなバストに加え、程好い駄肉感の下腹にマッスたっぷりのヒップや太ももの存在感が強くアピールされた絵・構図が多いのも女体描写における特長(←参照 日焼け小麦肌とビックサイズの白桃ヒップのコンビネーションだ!タツジン! 長編第2話より)。
  サブヒロインの設定が多彩であることもあって、チア衣装やヘッドフォン装備の放送部員、制服エッチに競泳水着セックスなど、着衣セックスも多彩に充実。なお、主人公が女体化した後には、これらのコスチュームを身に着けた上での着衣セックスを強要されるというしっぺ返しを受けているのも面白いところ。
  柔肌のツヤツヤ感を打ち出すグレースケールなど、濃厚さを備えた絵柄ですが、過剰に濃さを追求したタイプではなく、描線やベタの黒がシンプルに鮮やかな印象を有する端正な絵柄こそが魅力のタイプ。華やかなキャッチーさが強いタイプではなく、表紙絵と中身の絵柄で少々差異を感じることはあるかもしれませんが、黒と白のコントラストが印象的で十分な密度を備え、時にミステリアス、時に濃密なエロティックさ、時に微笑ましい温かさと千変万化の表現力のある絵はそれ自体大きな魅力でしょう。

【肉感ボディが濡れて弾んで蕩ける濃厚なエロ描写】
  ストーリー性は明確に強い作品ですが、性愛そのものの在り方をテーマに据えていることもあって、その上でエロシーンのボリュームはたっぷり用意。サブヒロイン多数を搭載することもあって、個々のキャラについて多少小刻みなエロシーンの配置となることもありますが、総量としては十二分に長尺です。
  主人公が多数のヒロイン達と次々とセックスしていくドリーミーなエロシチュエーションが前半、主人公が女体化してしまいメダルを渡してくる男性達の欲望に蹂躙されるエロシチュが後半に用意されており、それぞれ異なる趣向のエロシチュ。また、それらの行為の強烈な快感を表現しつつ、心が通わない一方的で一時的なセックスとして明確に描かれており、メインヒロインとの心と体が重なる恋愛セックスをそれらよりも高い価値のあるものとして描いているのもテーマ性と直結する点。
  学園アイドルとのイチャイチャHや、美熟女な保険医さんによる保健体育の実践授業、チア部コンビのボンボンでの応援エッチ(がんばれ❤がんばれ❤的な)など、ヒロインの設定に合わせたプレイやエロシチュがあったり、着衣セックスがあったり、女体化凌辱があったりと、エロシチュは比較的多彩ですが、行為そのものとしては汁気たっぷりの前穴に挿入してガンガン腰を振るピストン運動を明確にメインとする基本かつストレートな構成となっています。
DModel4.jpgこのピストン運動の描写においては、抽挿に合わせてぷるんぷるん揺れる柔らかバストや、蕩けた表情などもしっかり強調していますが(←参照 長編第3話より)、たっぷりと蜜が漏れ出す結合部とその周りのむっちりした太もも、男性の腰が打付けられて弾力たっぷりに変形する尻肉など、下半身の描写に力が入っているのが特徴的。ピストン運動のパワフルさは十分に出ていますが、どちらかと言えば、体全体の動きの激しさよりかはヒロインの肢体の存在感を武器とする描き方と感じます。
  透過図や断面図、各種擬音表現なども併用していますが、量的にも表現の過激さにしても端正な絵柄で描かれる艶やかな肢体そのもののエロスを邪魔しない水準に抑えられており、それよりもコマ割りの工夫などでページ内の情報量を増すように設計された描写と言えるでしょう。
快感に紅潮してアクメに上り詰めたヒロイン達のむちむち股間にたっぷりと白濁液を注入し、男女の汁が交じり合った液体が盛大に漏れ出す結合部を見せ付ける構図で〆たフィニッシュであり、表現として抑制を一定程度効かせながらもハイカロリーなエロに終始しています。

  作品のテーマ性が非常に誠実であり、それとエロシチュエーションの絡め方は非常に秀逸。ストーリーとして楽しめると共に抜きツールとしての信頼性も高い、エロ漫画として理想的な構成の一つと評し得ます。
主人公女体化という要素が好みを分けるかもしれませんが、そこに確かな意味のある作品であり、真摯に性愛の価値を語る作品として幅広い層に強くお勧めしたい所存。