2015年02月

まるキ堂『SM団地~マゾメスヘブン~』

SMApartment.jpg  長谷川哲也先生の『ナポレオン 覇道進撃』第8巻(少年画報社)を読みました。お世話になったサンソン親方の訃報に涙を流すボロボロ涙を流すビクトルの姿に、馬鹿だけど相変わらずいい奴だなぁと感じました。
ロシア軍に対する完勝をもたらしたネイ元帥の純粋な勇気、さすが“勇者の中の勇者”と称される元帥ですねぇ!

  さて本日は、まるキ堂先生の『SM団地~マゾメスヘブン~』(ティーアイネット)の遅延へたレビューです。なお、先生の前単行本『優等生むちむち痴獄』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
むっちり肉感ボディの美女達がドM性癖を曝け出してハードなアクメに溺れるSMハーレム展開が楽しめる1冊となっております。

SMApartment1.jpg  収録作は、普段は好青年だがSM趣味でドSな主人公が引っ越してきた団地は住人が美人さん揃いの上に、彼女達が雌豚と化すSMプレイが楽しめる“夜の自治会”が開催されており~なタイトル長編「SM団地」(←参照 普段は勝ち気な自治会長夫人が 同長編第1話より)、およびツンデレな教え子ちゃんに愛のメス奴隷調教な短編「なまイき❤アナルレッスン」。
1話・作当りのページ数は16~20P(平均20P弱)と、大ボリュームを誇ることの多いTI勢としては控えめな部類ながら中の下クラスの水準。シナリオ的な読み応えはさほどありませんが、テンポ良く展開を読ませる作りであり、変態エロを主題にしている分、エロの満腹感も相応に強いと感じます。

【ラブコメ的な定番要素と攻撃的なSMエロのケミストリー】
  引っ越し先の集合住宅で次々と魅力的な美女に出会って彼女達のセックスライフをエンジョイという状況設定は、ラブコメ・エロコメ系統の作品でしばしば認められるハーレム展開のギミックの一つですが、本作は同様の骨子を有しつつエロ面をSM中心の変態性癖に特化させたのが特徴的。
主人公は団地の淫乱美女達と次々と関係を持つことで棚ボタ的なウハウハ感を醸成しつつ、メインヒロインと結ばれ、またそれを周囲に祝ってもらうと共にラストの大乱交でシナリオをまとめるという流れは、アパートハーレムものとしての定番展開を踏襲したものと言えるでしょう。
  このベタな展開故に、この作家さんのこれまでの作風に比して重苦しかったり愛憎がせめぎ合うウェットさがあったりということはほとんど無く、主人公のエロライフと、主人公の友人である青年と幼馴染の女子学生との変態性癖の開花ストーリーの二つの軸を以てシナリオを比較的軽快に進めていきます
SMApartment2.jpgとは言え、強烈な性癖の解放感を描くと同時に、その反動としての暗い影やそれに没頭せざるをえない“業”を特にヒロイン側について描くのもこの作家さんの特徴であり、自身の変態性癖に悩み苦しんだヒロイン・あけみさんが主人公との出会いによってその性癖を肯定され、性的なパートナーとなる流れなどは一定のストーリー要素として機能(←参照 初めての他者からの肯定 長編第6話より)。
凌辱モノではなく、あくまで双方の合意に基づくSMであるという点もそれなりに重要であり、プレイとしての激しさ・攻撃性はありつつ、特殊なプレイに興じる登場人物達はそれぞれ幸福であるという点も、ハードなエロ描写でありつつ全体の雰囲気が比較的穏やかであることに繋がっているでしょう。
  短編「なまイき❤アナルレッスン」についても、ツンツン小生意気娘の素直に慣れない誘惑から棚ボタ的にエロ状況に転がるという流れはベタなラブコメ系と同様でありつつ、そのプレイ内容がSM調教という構成であり、こちらも読みやすさを担保しつつエロはハードに攻めるという、よく言えば一挙両得的な、悪く言えばややどっちつかずな作品構築に仕上がっています。

【柔肉たっぷりの肉感巨乳&巨尻ボディの美女達】
  短編「なまイき❤アナルレッスン」の女子高生ヒロインや、長編「SM団地」のもう一人のメインヒロインといえる女子大生ガールなども登場しつつ、長編作では20代後半~30代半ば程度と思しき人妻さんや未亡人さんが主力を形成。
短編作のヒロインや長編作の女子大生ガールなどのツンツンした気の強い女の子や、長編作において普段はサバサバと勝ち気な性格の自治会長夫人に、大人しく清楚な印象のある未亡人や人妻さんなどの女性キャラクターが登場していますが、実は皆一皮むけばドM性癖の淫乱レディであることは共通しており、そういうものとは分かってはいながらも、強気だったり清楚だったりな日常シーンとメス顔をだらしなく曝け出すエロシーンでの落差は相応に強烈。
SMApartment3.jpg  年齢設定によらず、柔らか駄肉をたっぷりまとった肉感ボディの持ち主として描かれており、たぷんたぷんの柔らか巨乳に適度な量感のある腹部、安産型のマッスたっぷりなお尻にむっちりとした太腿をフル装備した女体は、今回の主題であるSMプレイにおいて緊縛されることでその肉感を更に強調しています(←参照 肉感エロボディの人妻緊縛! 長編第2話より)。
ややプラスティッキーな印象もある程ツヤツヤ感を出した柔肌のエロティックさに加え、刺激に膨らんで勃起する大粒の乳首や陰核、肉厚でぬらぬら濡れ光るリップ、股間にもさっと黒く茂る陰毛、ぷっくりと粘膜が膨らむアナルに媚肉がぐにぐにと柔らかく変形する女性器描写など、体パーツの描写に濃厚な淫猥さがあるのも肢体描写における特徴。
  この肉感&淫猥さ重視のボディデザインや、濃さ・重さを意識した絵作りは劇画的な要素を含んでいますし、キャラクターの表情付けなどは適度にキャッチーなアニメ/エロゲー絵柄の意匠も汲んでおり、多少カテゴライズの難しい絵柄ではあり、複数の方向性をごった煮にしたような独特のキッチュさも感じますが、濃厚さと口当たりの良さを両立させたタイプ。コミカルなシーンで用いる漫画チックなデフォルメ絵も良いアクセントになっていると感じます。

【美女ヒロインをアクメ連発に追い込むアブノーマル&ハードプレイ】
  個々のエピソードのページ数が多くはなく、また二つの大きなストーリーラインを共存させる長編作では複数のエロシチュを1話に入れるケースもあって、個々のエロシーンに関してたっぷり長尺とは言い難くなっています。とは言え、標準並みの分量はしっかり確保していますし、変態エロとしての強烈さや演出のいい意味での過剰さなどもあって体感的なボリューム感はあると感じます。
長編作も短編作も、ドM性癖のヒロインを投入して彼女達にハードな責めを加えて喜悦に溺れさせるSMシチュエーションを展開。羞恥プレイや露出プレイなどを含むアブノーマルな性行為が多いことに加え、寝取りエロに言葉責めなどの精神的な責め、肉体的にハードな責めなどもあって、嗜虐的な色彩は強いですが、それらはヒロインの変態願望を叶えて更なる性的快感を与える行為でもあるため、後ろ暗さや破滅的な雰囲気は控えめとなっています。
上述した肉感ボディをロープできつく拘束する緊縛プレイや、箱詰めしたり拘束したりで肉体の自由を奪った上でオナホールや便所扱いして精液や小便を肉穴に注ぎ込むプレイ、変態レディ達が自発的に取り組む羞恥プレイや露出プレイ、浣腸やスパンキングなどなど、攻撃的なプレイが連続されており、羞恥や恐怖と共にそれを完全に上回る快感でドM美女達がメス顔を曝け出して悶える痴態もやはりアグレッシブ
SMApartment4.jpg  普段のクールさや大人しさを完全に捨て去り、呂律の回らない白痴めいたエロ台詞を絶叫しながら、アへ顔や蕩け顔といった表情を喜悦の涙や漏れ出る涎で濡らし、柔らかおっぱいをばるんばるんと揺らしたり、潮をふいたり黄金水を漏らしたり、腸液がぬめぬめと漏れ出たりな体液分泌を繰り返し、アクメの連続快感に痙攣する痴態描写の濃厚さはエロ描写における大きな武器(←参照 短編「なまイき❤アナルレッスン」より)。
また、前述した各体パーツの淫猥さを前面に押し出しており、口や性器などのアップ構図における粘膜描写の淫猥さや、ニップルやクリトリスが各種行為に応じて責められる様を強調する点などで、肉感たっぷりの肢体全体の描写と共にストレートなエロさを喚起しています。
  変態プレイに特化するために性器結合を投入しないケースも存在しますが、逞しい剛直によってヒロインをガンガンとピストンすることで彼女達の被虐性癖を満たして征服するというマチズモも基調としており、淫液をあちこちからたっぷりと分泌して蕩けまくるドM美女達にトドメの膣内射精を打ち込んで、強烈なアクメを迎えさせる様を大ゴマ~1Pフルで提供しています。

  エロはしっかりとハードで攻めていますが、全体的な雰囲気は意外に穏やかな印象もあり、この作家さんのMujinレーベルの中では読みやすい部類に入る1冊と感じます。
個人的には、エロエロ人妻さん達のハードな痴態がたっぷり楽しめる長編「SM団地」に愚息が大変お世話になりました。

岡田コウ『Aサイズ』

ASize.jpg 堤谷菜央先生の『人生は二日だけ』(徳間書店)を読みました。古き良き少女漫画テイストの絵柄で綴られる、切なくも優しいファンタジー短編集となっています。“上手い”絵ではないのですが、内容も絵もとても詩的だと感じますね。
絵柄の方向性は異なりますが、良質なファンタジー作品という点で、市川春子先生や九井諒子先生がお好きな方には強くお勧めしたい1冊です。

  さて本日は、岡田コウ先生の『Aサイズ』(ヒット出版社)の遅延へたレビューです。長期出張のために更新止まっていましてすみません。なお、先生の前単行本『せんせいと、わたしと。』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
ちっちゃなボディの可憐な少女達のピュアな想いが激しく揺さぶられるストーリー&濃密なエロ描写がたっぷり詰まった1冊となっています。

ASize1.jpg  収録作は、大変可愛がっていた弟君が中○生になってすっかり姉離れした様に見える上に、彼女とのセックスまでしていることを知った姉は・・・な連作「つまさきだち」前後編(←参照 “男性”らしくなった“弟”の背中 同中編前編より)、および独立した短編4作。
収録本数こそ6本と多くないですが、1話・作当りのページ数は25~48P(平均38P)と個々のエピソードにかなり多い分量を振った構成となっています。短編メインということもあって、この作家さんにしてはコンパクトにまとめた方ではありますが、じっくり読ませるシナリオワークであり、またエロシーンは質的にも量的にも満腹感の強い仕上がりとなっています。

【どす黒い寝取られ凌辱&切なくも優しい純愛ストーリー】
  少女のピュアな恋愛模様からドス黒い欲望が闊歩する凌辱や寝取られまで、ある意味では両極端な作風を共に得意とする作家さんであり、今単行本においても両方の作風が楽しめます。
あとがきにおいて「今回は暗めの作品が多い」と自ら書いている様に、彼氏持ちの女の子がふとしたキッカケで毒牙を剥いたクラスメイトや先輩に無理矢理凌辱される寝取られモノの短編「クラスメイト」「モートンの熊手」、姉と上手くいかない結婚相手の性欲の捌け口となり恐怖と後悔と叶わぬ恋の哀しさに浸る少女描く短編「袋小路」は重苦しさのある作品。
また、凌辱系とは異なりますが、とある事情によりそれまでの関係を立たなければいけない青年と少女の切なくも優しい恋物語を描く短編「かすがい」や、弟のためにと空回りするお姉ちゃんが(背伸びして)大人ぶる弟君に振り回される姉弟恋愛ストーリーの連作「つまさきだち」も、切なさや焦燥感などを含ませたストーリーとなっています。
  寝取られ凌辱にしても純粋な恋愛ストーリーにしても、共にストーリーとしての勘所を押さえていることに加え、ヒロインである少女達に宿っている、家族や恋人に対する愛情を丁寧に描き出していることが大きなポイント。
ASize2.jpg寝取られ作品であれば、恋人への純粋な想いを身勝手な奸智で利用し、つぶさに蹂躙していくことで寝取られモノとしての凄味を生み出していますし、恋愛モノであれば不定形の恋愛感情が主人公を取り巻く環境から試練を受け(←参照 他者の幸福と自らの幸福の間で流れる少女の涙 短編「かすがい」より)、時に叶い、時に叶わないものの、彼女達の中でそれが確かな形として結実していく過程がストーリーの醍醐味を形成しています。
  少女達の心が揺れ動く幸福と不幸の天秤が、ふとしたキッカケにおいて短編「モートンの熊手」の様に少女の心を絶望と後悔で塗りつぶすバットエンドへ傾くか、連作「つまさきだち」の様な温かいハッピーエンドに落ち着くかという緊張感がストーリーに読み応えを生んでいるのはこれまで通りに作劇の美点と評し得るでしょう。

【保護欲と嗜虐欲を同時にかき立てる思春期ガールズ】
  ヒロイン陣の年齢層は小○校高学年~中○生クラスのローティーンガールで統一されており、特に思春期前半の中○生ヒロインはこの作家さんの十八番。キャラデザインとしては設定年齢よりも幼さを強調したものとなっていると言えるでしょう。
可憐さや純粋さを十分に魅力として込めたヒロイン像ではありますが、性的なことや恋愛に関して決して無智ではなく、子供と大人の間を揺れ動く存在として思春期ヒロインを描くことがストーリーにおいても非常に重要なポイント。
姉としての自負や弟への愛情(連作「つまさきだち」)、彼氏への無垢な愛情(短編「クラスメイト」「モートンの熊手」)、親への愛情(短編「かすがい」)など、性的なものでない想い・感情と、性的なものとの狭間で激しく揺れ動いてくヒロインの感情は、彼女達の可憐さ、言い換えれば弱さを詳らかにするものであり、読み手に対し、強烈な保護欲と嗜虐欲という相反する様で両立する感情を喚起することがシナリオ的にもエロ的にも確たる強みでしょう。
ASize3.jpg  黒髪ショートの女の子は今単行本においても高頻度で登場しており、素朴な可愛らしさのある彼女達が、エロシーンにおいて一気に性的な存在に変化するギャップはこの作家さんの真骨頂(←参照 短編「袋小路」より)。日常パートではふわっと軽く、幼い可愛らしさを込めて描いている分、この落差は強力で、“「あれっこの子は…いやいやそんなまさか…こんな子が…あーっ!!付いてました!!おまんこ付いてましたーっ!!」って新鮮な驚き”(©ドバト先生)を提供。
等身低めの小さなボディに、桜色の乳首が慎ましく自己主張するぺたんこバストと程好く肉の付いた小ぶりな桃尻、鏡面仕様のぷにぷにの股間をフル装備させた純然たるロリボディで統一されており、この辺りも年齢設定以上に幼さを感じさせる点でしょう。
  イケメン男子達の描き方も含めて、当世風の少女漫画テイストを含む絵柄ではありますが、決してくどいタイプではなく、繊細いながらふんわりと柔らかい描線が少女達の可愛らしさを引き出す導入パートと、その絵柄の良さは保ちつつ適度な乱れや勢いを感じさせ濃密に描き込むエロシーンとの使い分けも美点。

【凶悪なレベルの陶酔感に溺れるキュートガール達の痴態】
  40Pを超える様な大作短編においてはエロシーンの分割構成を行い、複数のシチュエーションに分けて描くこともあるものの、元となるページ数が多いこともあって個々の濡れ場に十分な尺があり、またより短い短編ではじっくりと長尺で濡れ場を見せることもあって抜きツールとしての満腹感はかなり高くなっています。
  恋愛モノであれば思い合う二人の幸福感を高めていく流れを、凌辱・寝取られ系であればヒロインの精神を徹底的に追い込んでいく流れをエロシーンを通してじっくり描いており、それぞれのエロシチュエーションの旨味を高めていくことが実用性にも大きく貢献していきます。
いずれのエロシチュエーションにおいても、前述した様に可愛らしいヒロインが大きく“性的なモノ”に天秤が傾いた状況において、時として未知の快感や感情に恐怖や躊躇を覚えつつも溺れていく痴態を丁寧な語り回しと共に描き出しており、彼女達が一挙に性的な存在になったことによる凶悪な官能性が抜きツールとしての基盤を形成。
ASize4.jpg  とろんと蕩けた瞳や涎がトロトロと溢れ出す開きっぱなしの口による陶酔感溢れる蕩け顔や、強烈な快楽の波に瞳をギュッと閉じる表情、狭い膣道が押し開く肉棒を締め付ける断面図・透過図、思わず溢れ出す苦悶にも似たハートマーク付きの嬌声、可愛らしいフォントながら行為のえげつなさも物語る擬音など(←参照 短編「クラスメイト」より)、エロ演出を濃密に重ねていくことでハイカロリーな性描写にしているのも大きな特長でしょう。
  前戯パート、抽挿パート共に、十分な尺があることもあって手数の多さがあり、小さな膣に抽挿を繰り返しながら、ねっとりと舌を絡めるキスや乳首や性器、下腹などの愛撫を重ねており、大ゴマのインパクトを要所で配しつつ、特徴的な連続小コマでそれらの行為を同時並行的に描写していく情報量の高さも変わらぬ美点
  小さなお口に白濁液を放出する前戯パートの抜き所も設けつつ、着実なピストンとキスや愛撫の同時攻めによって、強烈な快楽でヒロインを圧倒する性器結合により、小刻みなアクメの陶酔に浸る彼女達にトドメの絶頂と膣内への白濁液を叩き込むフィニッシュを大ゴマで描くと共に、だらんと弛緩した女体と漏れ出る精液や献身的なお掃除フェラなどの追撃描写も投入して抜き所としての確実性を更に高めています。

  寝取られ系も純愛系も両方楽しめる作品集であり、どちらか片方に集中して欲しい方には難点となるかもしれませんが、どちらも得意な作家さんであるため共に完成度の高いシナリオとエロが楽しめると感じます。
個人的には、巧みな口車でヒロインをポイント・オブ・ノーリターンに追い込む寝取り凌辱の強烈さとラストでヒロインに対して精神的なトドメを刺す短編「モートンの熊手」が最もお気に入りでございます。

ゲンツキ『偏愛ヒロイズム』

FavaoritismHeroism.jpg 中村明日美子先生の『君曜日 鉄道少女漫画3』(白泉社)を読みました。もっちーこと、持田さんがすごい好きだったので、彼女の恋が終わってしまった瞬間は本当に切なかったです。倉木さんと持田さん双方の浴衣姿に対する小平君の反応の差がなんとも残酷で・・・。
しかし、ゴ○ゴにすら貢がせる美沙さん、いったい何者・・・!?

  さて本日は、ゲンツキ先生の初単行本『偏愛ヒロイズム』(文苑堂)のへたレビューです。しおこんぶ先生の初単行本に続き、この単行本でもバベルレーベルは良いスタートダッシュを切ったなと感じます。
それはともかく、スレンダー巨乳ボディの艶っぽい美少女・美女ヒロインとの純愛ラブストーリー&熱量たっぷりの特濃ラブラブHが詰まった1冊となっています。

FavaoritismHeroism1.jpg  収録作は、ぬいぐるみ集めが趣味の主人公の前で、素直になれないツンデレヒロインがようやく恋心を打ち明けて~な連作正続編「アタシは素直になれますん。」「アタシは好きって言えますん。」(←参照 ぬいぐるみ好きの彼氏のためにコスプレなデレ彼女さん 同連作続編「アタシは好きって言えますん。」より)、コスプレにすっかりハマってしまった若奥様に仕事に疲れている旦那さんは振り回されて~な連作正続編「妻がコスプレする件について」「妻が笑顔でいる件について」、および読み切り形式の短編6作。
1話・作当りのページ数は18~24P(平均19P強)と中の下クラスのボリュームで推移。エロとシナリオの分量的なバランスは良好で、シナリオラインをしっかりと形成しつつ、ヒロイン達のエロ美しい痴態も抜きツールとして十分な量を鑑賞させる作品構築に安定感があります。

【心情描写の繊細さで魅せるピュアラブストーリー】
  “ただひたすらに好き”という帯の謳い文句に偽りなく、ヒロイン達のピュアな恋心が駆動する純愛ストーリーで占められた作品集であり、エロシーンについても二人の想いが発露される情熱的な和姦で統一。
ストーリーの構築自体は、ちょっとした騒動や出会いをキッカケとして男女が互いの気持ちに素直になったり、ヒロイン側が積極的にエッチに関与してくる棚ボタ展開があったりと、オーソドックスなラブコメで認められる骨組みと大きな違いはなく、この点は読み口の滑らかさに寄与しています。
b73d6701.jpgその一方で、そういったオーソドックスなストーリーの骨組みではありつつ、登場人物、特にヒロイン側の揺れ動く繊細な恋心を丁寧に紡ぐことで恋愛ストーリーに十分な抒情性を持たせており(←参照 普段は勝ち気な先輩がしおらしく 短編「ちぐはぐユースフル」より)、もどかしさや恥ずかしさなどを抱えながらも男性に対して素直に恋心を伝えようと一生懸命な姿が魅力的。 
魅力的なヒロインに一途に愛されるという幸福感を喚起しつつ、男性側も一方的に愛されるだけでなく、彼女達の想い気付いてしっかりと応える展開も、ベタベタなラブコメ的な安直さを排してストーリーに存在感を与えることにつながっています。
  個々のエピソードにページ数が多いわけではないので、必然的に登場人物の台詞やモノローグによって想いを饒舌に語らせることになっており、多少のクドさや青春恋愛モノである故の青臭さを感じることもあるでしょうが、同時にストーリーとしての繊細さやページ数以上の読み応えといった美点にも直結する要素。
  各作品のラストは、甘酸っぱく優しいハッピーエンドを迎えており、恋心が結実したヒロイン達の幸福そうな笑顔を示すことで心地よい読後感を残してくれています。

【清楚な色気が香るスレンダー巨乳の美少女・美女】
  20代半ば程度の綺麗なお姉さんヒロインも登場しつつ、ハイティーン級と思しき女子高生~女子大生クラスの美少女さんが概ね主力。一部にはロリ的な可愛らしさのある美少女さんもいますが、どちらかと言えば大人びた清楚な色気のあるタイプの女性キャラクターが中心と感じます。
短編集に近い構成ということもあり、ヒロインの設定は様々であり、幼馴染ヒロインや部活の先輩、物静かな図書委員さんや義理の妹、コスプレ大好きな若奥様などなど、ヒロインの設定や主人公との関係性は様々。それゆえに、恋愛ストーリーの進展にも多彩さが生じています。
  クールで物静かでありながら寂しがり屋故に思い切った行動に出る文学少女や、恋心に素直になれないツンデレガール達、コスプレ三昧で旦那さんを振り回しながらちゃんと彼を気遣って愛情を示す若奥様など、多様なキャラ属性を施しつつ、彼女達が不器用さを乗り越えて素直な恋心を認め合っていくという、恋愛ストーリーとしての醍醐味を備えさせていると評し得ます。
FavaoritismHeroism3.jpg  ヒロイン達のボディデザインは、キャラクターによって等身などを多少変化させつつ、しなやかなスレンダーボディにもっちり柔らか巨乳に締まったウェスト、形の良いヒップに鏡面仕様のスベスベ股間をお持ちな女体で統一(←参照 拭きます!拭きます! 短編「本日は晴天なり」より)。乳尻の量感でストレートなエロさも打ち出しつつ、それ単体に依存せず、しなやかな肢体全体の均整が取れた女体であると言えるでしょう。
グレースケールでスベスベ感を強調するしっとりとした柔肌や、たっぷり巨乳の先端に存在するつつましいサイズの乳輪・乳首、パイパン股間の中央に備わる使用感の乏しく綺麗な女性器粘膜など、体パーツについても淫猥さはむしろ控えめにして綺麗な女体として仕上げている印象があります。
  初単行本ということもあり、初出時期によって絵柄には多少の変化はありますが、艶っぽさとお洒落感を適度に織り込んだ絵柄と言え、特に近作では現代的なデジタル作画らしいトーンワークなどの修飾をたっぷり詰め込んで密度を出した作画となっており、エロシーンの濃厚さに貢献しています。

【濃厚で高質な演出で彩る美人ヒロイン達の熱っぽい痴態】
  心情描写を中心として作劇にも注力した作品構築となっていますが、男女の恋の情念と素直な性欲が大いに発揮されるラブラブHにも十分な尺を設けた、抜きツールとしても優良な作りであり、またエロシーンにおける甘い幸福感が魅力の一つ。
  前述した様に、ヒロイン側が恋の成就に向けて頑張ることはエロシーンでも共通しており、エロシーンの前半においては、ヒロイン側が積極的にセックスに加担し、恥ずかしがりながらもおっぱいやパイパンま○こを見せ付けたり、主人公の愛撫を受け入れたり、ち○こにご奉仕したりすることで彼女達に愛される幸福感を喚起。
このヒロイン達の健気な頑張りに男性側も呼応し、抽挿パートへ移行後はヒロインのことを気遣いながらも彼女達をメロメロに蕩けさせて心も体も満足させるため、体を密着させながら愛液たっぷりの蜜壺を力強くピストンしていきます。
FavaoritismHeroism4.jpg  派手な演出を連発させるアグレッシブなエロ演出では決してなく、熱っぽく蕩ける官能的な表情や女体をねっとりと濡らしてシズル感を増す液汁描写など、基本的な演出手法を織り込んでいくスタイルであり(←参照 蕩け顔&しっとり濡れボディ 短編「今宵の月のように」より)、前述した作画密度の高さが、それらのエロ演出に熱っぽさや濃厚さを醸成することで陶酔感の強い痴態描写となっているのが大きな魅力。
初出時期によって巧拙の際はありますが、表情のアップと全体の俯瞰を交互に入れたり、結合部をどアップする描写や結合部を見せ付ける構図でストレートなエロさを叩き込んだりと、個々のコマの濃密さに加えて、描写の連続性や要所での視覚効果を意識した画面構成が為されているのも、エロシーンに分量以上の満腹感を生み出す要因でしょう。
  前戯パートにおいて潤んだ瞳の表情を浮かべるヒロインにフェラからびゅるびゅると口内射精する抜き所を設けることもあれば、ヒロインが主人公の中出しを連続して受け止めるバターンもありますが、射精シーンを複数設ける複数ラウンド制であることは共通。フィニッシュは、中出し要請のエロ台詞で主人公の全てを受け止めようとするヒロインにたっぷり中出しを決め込んで彼女達を絶頂で蕩けきらせる様を、大股開きの構図にて大ゴマ~1Pフルでがっつりお届けなストロングスタイルとなっております。

  スタンダードな青春ラブエロ系でまとめつつ、シナリオワークの丁寧さとエロの濃密さで短編作としては十二分な読み応えを生み出しています。ヒロインの魅力的な描き方も大きな武器で、これからも大いに活躍する作家さんでしょう。
どの作品も魅力的ですが、強いて選ぶのであれば、ツンデレ義妹ちゃんのエロ可愛い痴態が拝める短編「アニキ家を出て行くってよ!」と、すっかり美人さんになった再開したクラスメイトと再び燃え上がる想いな短編「今宵の月のように」が特にお気に入りでございます。
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